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2015年11月24日 (火)

フランス・パリで多発テロ、129人が死亡・39

フランスの首都パリで13日夜(日本時間14日未明)、飲食店や劇場、サッカー競技場など複数の地点で、銃撃や爆発などがおきた。劇場では観客らが人質になったと伝えられる。オランド仏大統領は同夜、テレビ演説で「前例のないテロが起きた」と断定し、国内に非常事態を宣言した。

フランス治安当局の発表では、この同時テロで129人が死亡した。

ロイター通信などによると、週末を過ごす客でにぎわう13日夜、パリ10区のレストランと近くの劇場で銃撃が起きた。目撃者の証言では、劇場内で60人程度の観客らが人質になった。劇場内からは、散発的な銃声が聞こえているという。

また、ドイツとフランスの親善試合が行われたサッカー競技場では、少なくとも2回の爆発が起きた。自爆テロとみられており、犯人とみられる2人を含む35人程度が死亡したもよう。

オランド大統領は、「われわれは結束し、断固戦う」と国民に訴えた。非常事態の宣言にともない、フランスと周辺国の国境が閉鎖された。

フランス国内では、今年1月、イスラム過激派により週刊紙本社が銃撃されるテロ事件が起き、計17人が死亡した。

オバマ米大統領は、ホワイトハウスで記者団に対し、「民間人を恐怖に陥れる非道な企てだ」と強く非難した。

※以上、産經新聞の報道による。

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リンク:IS殲滅には地上戦が不可欠 日本は報復の標的となりそうか? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「イスラム国」に闇資金ルート 米から年27兆円、「ハワラ」など規制困難 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「難民、テロ…温暖化のせい」 英皇太子の発言波紋 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:トルコの露戦闘機撃墜 露「対テロ協調」に暗雲 地域主要国の意向カギ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:サミットまで半年…政府、テロ封じに全力 補正で緊急経費 - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:「イスラム国」空爆強化で合意=ロシアとトルコは緊張回避を―米仏首脳 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:EU離脱支持が過半数に、パリ攻撃影響か=英世論調査 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米仏首脳会談>IS対抗策で連携確認 直接会談は事件後初 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ロシア軍機撃墜>フランス、仲介外交に痛手 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「イスラム国」掃討強化へ=シリア内戦収拾で連携―米仏首脳 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<ロシア軍機撃墜>IS包囲網に暗雲 米露協力、見通せず - 速報:Yahoo!ニュース.
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リンク:パリ同時テロ犯、標的の下見や訓練の形跡 米情報当局 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:テロがトランプ人気に追い風? シリア難民“拒否”で支持率再浮上 米大統領選 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

露機撃墜、対「イスラム国」包囲網に影響も
読売新聞 11月25日(水)8時58分配信

 【カイロ=久保健一】トルコ・シリア国境地帯で24日、ロシア軍のものとみられる軍用機がトルコ軍に撃墜されたことで、パリ同時テロをきっかけに動き出したイスラム過激派組織「イスラム国」に対する包囲網の拡大や、シリア内戦解決に向けた各国の協力態勢に影響を与える可能性が出てきた。

 対「イスラム国」包囲網強化では、パリ同時テロを受けてフランスや米国が「イスラム国」空爆強化を表明。ロシアのプーチン大統領もフランスの空爆作戦に協力を表明するなど、連携強化の方向に動いていた。

 シリア内戦をめぐっては、関係20か国・機関が14日、ウィーンに集まり、アサド政権と反体制派が年内に直接交渉を開始し、6か月以内に「統治機構」を樹立することで合意した。アサド政権を支援するロシアや、反体制派を支援してきた米国、トルコもこの政治行程表に支持を表明。混迷を続けるシリア情勢の打開に光明が差し始めていた。


IS殲滅には地上戦が不可欠 日本は報復の標的となりそうか?
ダイヤモンド・オンライン 11月25日(水)8時0分配信

 パリでの同時多発テロ事件にフランス人は報復の雄叫びをあげ、フランスの空母、ロシアの戦略爆撃機もIS(自称・イスラム国)攻撃に加わった。だがアメリカなどが1年以上爆撃を続けてもISは倒れない。ゲリラ討伐には地上戦が不可欠だ。従来米国と西欧諸国はシリアのアサド政権打倒を目指し、反政府勢力を支援してきたが、いまやその主力はISとアルカイダに属する「ヌスラ戦線」となり、「テロとの戦い」にはシリア政府軍との協力が必要となっている。シリア内戦による難民流入に悩む欧州諸国は内戦の早期終結のため、当面アサド政権の存続を認める方に傾き、親シリアのロシアの発言力が高まって、アメリカはジレンマに陥っている。

 「武器を取れ市民達よ、戦列を組め、進め、進め、敵の血が野に満つるまで」――フランス国歌「ラ・マルセィエーズ」はフランス革命時の軍歌だっただけに酷く血生臭い。

 「国歌としてふさわしくない。歌詞を変えるべきだ」との識者からの提言は、これが国歌に採用された1795年以来何度も出たが、フランス国民の一見文弱に見えて実は勇猛な国民性(例えば第1次世界大戦では人口3960万人のうち、死者136万人、負傷者427万人を出しつつ敢闘、ドイツを倒した)に支持されて、そのまま歌い継がれてきた。

 11月13日、死者129人以上、負傷者約350人(うち重態約100人)が出たパリでのテロ事件の直後から、サッカー場、各地の広場、そして議会でも全員が大合唱したこの歌はまさに怒り狂うフランス人の雄叫びに聞こえた。

 これに応えてオランド大統領は議会で「戦争行為だ、容赦なき攻撃を加える」と演説し、ヴァルス首相はIS(自称「イスラム国」)の「全滅を目指す」とテレビで述べた。

 だがISに対し決定的な打撃を与えるのは容易ではない。9人と見られる実行犯のうち現場で6人が自爆、1人が射殺され、18日の拠点への警官隊の突入で首謀者ら3人を射殺、9人を逮捕したから、刑事事件としては幇助犯の追及を除き、ほぼ解決したとも言えようが、これは個々の犯人だけでなく、犯行声明を出したISとの“戦争”であり、次にもテロが起こる危険があるから、フランス政府としてはISに対する軍事行動による報復と全滅を目標とせざるをえない。

● 空爆を継続するだけでは ISを殲滅するのは難しい

 フランス空軍は米国の要請を受けて昨年9月19日からイラク領内のIS拠点の航空攻撃に参加し、今年9月27日からはシリア領内での攻撃にも加わっていたが、出撃機数は1度に6機程度で形ばかりの参加だった。当時仏空軍はアラブ首長国連邦のアブダビに戦闘機「ラファール」9機を置いていた。

 今回のテロ事件後の11月15日、仏空軍は米空軍が駐屯しているヨルダンの基地から戦闘機10機を出撃させ、ISの“首都”ラッカに爆弾20発を投下、「2目標を破壊」と発表した。これまで米軍、ロシア軍などが何度もラッカを叩いても決定的効果はなかったから、10機で20発程度では大打撃を与えられそうにはない。

 米空軍はアブダビ、カタール、ヨルダンにF15E、F16Cなど戦闘機40機余、B1B爆撃機6機を配備し、アラビア海の第5艦隊、地中海の第6艦隊が原子力空母各1隻を展開し、IS攻撃を行ってきた。

 だが出撃した戦闘機などが攻撃目標を発見できず、爆弾、空対地ミサイルなどを付けたまま基地に戻ることが多いようだ。パキスタン北西部やアフガニスタン、イラクなどで、結婚式の群集をゲリラの集団と誤認して爆撃したり「国境なき医師団」の病院をゲリラの拠点と信じて攻撃したなど、民間人誤爆の例が少なくないため、パイロットは確実に敵と分かった目標を攻撃するよう命じられている。だが空からIS兵か一般人かを見分けるのは不可能に近く、爆弾を投下できずに戻ることになりがちだ。

 地上基地の戦闘機などは爆弾、ミサイルを付けたまま着陸できるが、空母の艦載機は着艦に失敗して飛行甲板に激突、炎上した場合、爆弾などを付けていれば空母が大損害を受けかねない。このため着艦前に残っている爆弾やミサイルを全て海中に投棄する規則になっている。昔とちがい爆弾もレザーやGPSなどによる誘導装置が付いた「スマート爆弾」だから1発約300万円もするし、空対地ミサイルなら値段はその10倍にもなるから、出撃ごとに余った爆弾、ミサイルを海に捨てられては海軍当局もたまらない。

 今後フランス空軍はシリア周辺での配備機数を増やしたいところだが、戦闘機、攻撃機の総数は約210機、航空自衛隊の350機より少ないから大規模な展開は困難だ。唯一の空母(原子力推進)の「シャルル・ドゴール」(43000t)もシリア沖の地中海に派遣され、11月23日から攻撃に加わったが搭載する戦闘機、攻撃機は26機で米空母(93000t級)の約半数だ。

 ロシアは9月30日シリアのIS拠点などの攻撃を始めた際には戦闘機、攻撃機30余機をシリアに派遣していたが、10月31日にエジプトのシナイ半島上空で224人が乗ったロシア旅客機が爆発して墜落したのはISの犯行、と11月16日に断定し、ロシア本国からTu160など戦略爆撃機23機を出動させ、地中海の潜水艦などから巡航ミサイル34発による攻撃を行った。ロシアは今後も多数の爆撃機を本国の基地から出して攻撃を続ける構えだ。

 ロシア政府は当初この墜落がテロによることを認めたがらなかったが、多分これは国内で「シリア爆撃をしたから報復を受けた」と批判されるのを警戒したためで、パリでのテロ事件でISの凶悪さが証明され、安心して姿勢を変えたと考えられる。

 だが、航空攻撃が効果をあげ、誤爆を防ぐためには目標の選定が不可欠だ。米国は昨年9月23日からシリアのIS拠点を爆撃したが、地上部隊は派遣しない方針だった。だが、今年10月30日に特殊部隊約50人を潜入させる決定をした。攻撃目標を発見するにはそれが不可欠だったからだ。だが一度それを始めると、隊員の安全確保や偵察の徹底のため、徐々に投入兵力が増えることになりがちだ。

● ロシアは地上軍を派兵できても 米国が行えば国際法違反

 イラクでは米国は昨年6月からISの進出に対抗するため軍事顧問団約300人を送ったが、いまでは約3000人に拡大した。また爆撃だけではゲリラを討伐できないのはほぼ自明のことだ。トルコ国境に近いクルド人の町・コバニの大部分が昨年9月にISに占拠された際に米空軍などが連日猛爆撃を加えたがISは退去せず、イラク北部のクルド自治区からクルド兵をトルコ経由で投入し、今年1月に奪回した。元の人口4万人余のコバニでも4ヵ月を要したのだから、ISが“首都”としているシリア北部のラッカ(内戦前の人口22万人)の奪還を目指せば激しい地上戦になりそうだ。

 シリア政府は米軍などによるISへの航空攻撃は内心歓迎だから黙認しているが、「アサド政権打倒」を公言してきた米国などの地上部隊がシリア政府に無断で同国領内で行動するのは明白な国際法違反だ。

 一方ロシアはアサド政権を支持してきたから、地上部隊の派遣はシリア政府の了解を得やすい。フランスが本気で「IS全滅」を目指すなら、まずアサド政権と和解し、シリア政府軍(陸軍11万人など総兵力18万人)、ロシア軍と協力して、シリアの2大反政府勢力であるIS(イラク領内を含め兵力推定3万人)と、アルカイダに属する「ヌスラ戦線」(それに同調する雑多な武装勢力を含め1.2万人)を主体とする「ファトフ軍」を相手に地上戦(主として市街戦)を行い、内乱の鎮定を目指すしかあるまい。

 内戦が終結すれば難民の流出は止まり、その後各国が復興を助ければ、国内に逃れた難民400万人と国内の避難者760万人も帰郷できる。だがもしアサド政権が倒れれば、次にはいまも互いに対立抗争を続けているISとヌスラ戦線がシリアの支配権を争って第2の内戦になる公算が大だ。ISかヌスラ戦線のいずれが勝っても難民は安心して帰れず、シリアは混乱を続けてテロ集団の本拠となりそうだ。

 だからロシアだけでなく、米、英、独などもシリア停戦のために、少なくとも当面アサド政権の存続を容認する方向に傾いている。その中でシリアの旧宗主国であるフランスは利権回復の思惑もあってか「アサド退陣」を強硬に主張してきた。だが今回のテロ事件後の16日、オランド仏大統領は議会で「フランスはシリア問題でアサド大統領抜きの平和的解決を目指すが、シリアにおける眼前の敵はISだ」と優先順位を変えた。

 14日ウィーンでの関係17ヵ国の外相級会合ではロシアの和平案を土台として「年内にアサド政権と反体制派の協議を国連主催で行う、6ヵ月以内にアサド政権と反体制派が参加する移行政権を発足させる、18ヵ月以内に国連監視下で選挙を実施し新政権を作る」ことで合意した。

 反政府組織の主力であるISとヌスラ戦線は「テロ組織」として排除することも決めているから、シリア政府を相手に弱小の雑多な反政府勢力が交渉すれば政府側が優位に立つのは明らかだ。一方、米国が支援する「穏健反体制勢力」と称するものの多くはヌスラ戦線と共闘していて、アルカイダとつながっていると見られ、当事国のシリアが参加せず、他国の外相たちが決めた和平へのプロセスが順調に実現するか否か怪しげだ。

● 米国はアサド打倒のカギを 宗派対立と読み間違えた

 停戦が実現せず、もしロシアと、それがいま「同盟国」と呼ぶフランスがシリアに地上部隊を派遣し、シリア軍への武器、弾薬、車輛などの援助も増大させて、ISなど反政府軍の拠点を次々に制圧、奪回して行けば米国は窮地に立つ。航空攻撃を続けるだけでは米軍はISを弱らせて、地上部隊の進撃を助けた脇役にすぎず、シリア問題解決の主役は露、仏、シリア軍になり、米国は中東での指導権を奪われる形になりかねない。

 だが米軍の地上部隊を大挙シリアに投入することに対しては、直接ISのテロの被害者となったフランス、ロシアと違い、米国では反対が76%もあるし、派兵の前にシリア政府の同意を得て、シリア軍と連携して戦う必要がある。これまで「アサドは自国民20万人以上を殺した暴虐な独裁者」と宣伝してきた手前、米国がアサド政権と完全に和解し、その味方となってテロ集団と戦うのは政治的に困難だろう。

 アメリカの失敗のそもそもの原因は「アサド家の属するアラウィ派は人口の12%で、74%を占めるスンニ派は抑圧され不満が高まっている。騒乱が起こればスンニ派将兵が大半を占める軍は離反し、アサド政権はすぐ倒れる」との亡命シリア人らの説を信じたことだろう。

 実際にはシリア軍から離反して「自由シリア軍」に加わったのは、総兵力約30万人中、ピーク時で2万人程にとどまり、スンニ派の将兵が多い軍の中核部隊は政府に忠誠を保った。混乱による兵の脱走や徴兵逃れからシリア軍の総兵力は18万人程に減ったが、再編成で陣容を整え2013年から反攻に出て、最重要な西部の都市を次々と奪回した。一方、イスラエルを支持している米国が背後にいることが明らかな自由シリア軍にはシリア国民の支持は乏しく、士気は振るわず、いまではほぼ消滅状態になっている。

 アサド政権の基盤はアラウィ派ではなく、世俗(非宗教)的で近代化を志向し、社会主義的傾向を持つバース党であり、軍の幹部の多くは党員だったから、宗派を問わず政府側に付くのは自然だった。

 「アサドは自国民20万人以上を殺した」というのも少し考えれば変だと分かるプロパガンダだ。「自由シリア軍」が反乱を起こし、内戦になり、他国が反徒を支援して長期化したから多数の死者や難民が出た。内乱が起こればそれを鎮圧し治安と国の統一を回復するのは政府の責任だ。南北戦争では62万人の死者が出たし、西南戦争では1.3万人が死亡したが、リンカーンや明治天皇が自国民を殺害した、とは言えないだろう。

 内戦による混乱と自由シリア軍の弱体化に乗じ、アルカイダに属するヌスラ戦線と、人質を取って金を要求するなどの凶悪さからアルカイダにも破門されたISが反政府勢力の主体となったが、ISは「反アルカイダ」で、かつ「反体制派」だから、米国は一時それを支援したが、2014年前半にイラクでISが急速に勢力圏を拡大したため、米国と敵対することになった。

 自由シリア軍はあてにならないため、米国は「新シリア軍」の編成を計画、2016年5月までに5400人の反政府軍を作ろうとしたが、応募したのは100人余で、トルコで訓練した約120人もシリアに戻すと逃亡したり、ヌスラ戦線に投降して武器、車輛を渡すありさまで、米国もその計画はあきらめた。

 米国はいま「穏健な反体制勢力」を支援している、と言うが、その多くはヌスラ戦線と共闘する雑多な徒党だ。「ロシアはIS以外の反政府勢力も航空攻撃をしている」と米国は非難するが、これは「アルカイダを攻撃するのはけしからん」と言うも同然で支離滅裂「テロとの戦いはどうなったのか」とあきれる外ない。そもそも内乱の際、政府側の反乱鎮圧を助けるのは合法だが、反徒を支援するのは「間接侵略」なのだ。

● 「新幹線」は日本が抱える 極めて脆弱なテロ標的

 これらの情勢から考えると米国が地上部隊をシリアに出し、IS討伐をする可能性は低く、日本がそれに協力を求められることも考えにくい。ただ、シリアのテロ集団が駆逐され、残党が世界各地に拡散して報復活動をする場合、何らかの形で日本も対処への協力をすることは無いとも断定できない。

 その場合には、日本には新幹線というテロに対し極めて脆弱な目標があることを十分に計算に入れて判断することが必要となる。航空便なら出発地の空港で手荷物などの検査を厳重に行うことでテロを相当阻止できるが、新幹線は停車駅が多く、便数、乗客数もケタ違いに多いから手荷物検査は行いにくい。テロリストが爆薬を詰めたスーツケースを持ち込み、次の駅で降りれば自爆の必要もない。爆発でもし脱線すれば反対方向の列車と衝突し被害が倍増することも起こりうる。

 これに対する有効な策が見当たらない以上、日本が恨みを受けず、狙われないようにすることも重要なテロ対策、と考えざるをえない。


「イスラム国」に闇資金ルート 米から年27兆円、「ハワラ」など規制困難
産経新聞 11月25日(水)7時55分配信

 【ワシントン=小雲規生】パリ同時多発テロを機に、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」への資金ルートを遮断する難しさが浮き彫りになっている。米国は国際社会とともにイスラム国と関連の資産凍結などを進めているが、中東などに広がる伝統的な地下送金システムへの対策はほぼ手つかず。資金ルート遮断には物品取引の流れも含めた包括的な取り組みが必要だが、シリアやイラクなどの政情不安がハードルを高めている。

 「すでに40カ国以上が外国テロリストへの資金流入を阻止する法律を強化している」。オバマ米大統領は22日、マレーシアでの記者会見でテロ資金遮断の取り組みの広がりを強調した。

 だが、「世界で最も裕福なテロ組織」とされるイスラム国は原油密売や身代金目的の誘拐などで巨額の資金を得ているとされる。国際金融の主導権を握る米国は、自らイスラム国が関連する銀行資産の凍結や送金の停止などに取り組むほか、国連や20カ国・地域(G20)などの枠組みでもテロ資金対策を主導してきた。

 しかしこうした取り組みは銀行取引を中心とした西側の金融システムを想定したもの。中東や南アジアの伝統的な地下送金システムで、イスラム国への資金ルートの一つとも指摘されている「ハワラ」などは規制が及ばない。ハワラの仲介人(ディーラー)は米国でも活動しているが、ハワラでは課税や海外送金規制を逃れるために取引の記録を残さないことが多く、テロ組織に資金が流れていたとしても追跡は難しい。

 米財務省の特別捜査官としてテロ資金対策を担った経験があるジョン・カッサーラ氏は「現状の国際社会の取り組みは、政治家たちに『何かをしている』という偽りの達成感をもたらす以外の効果は出ていない」と厳しく指摘する。

 ハワラ送金と組み合わされることが多い物品取引の分析では、米国からの資金流出は年間約2200億ドル(27兆円)に及ぶとも試算され、テロ資金遮断にはこうした取引の監視が突破口になりえる。しかしイスラム国の活動拠点であるシリアやイラクでは規制当局の実務能力や汚職体質の問題で、実効性のある取り組みは期待しにくい。

 米司法省は10月、麻薬取引にからんだ数百万ドルの送金に関わったハワラのディーラーら22人を起訴したが、取り組みはまだ十分ではない。イスラム国の資金状況は「率直に言って、誰にも分からない」(カッサーラ氏)のが現実で、イスラム国の見えない資金網との戦いは行方が見えないままだ。


「難民、テロ…温暖化のせい」 英皇太子の発言波紋
産経新聞 11月25日(水)7時55分配信

 【ロンドン=内藤泰朗】チャールズ英皇太子(67)が、テロ増大の根源的な原因が地球温暖化にあると発言し、論議を呼んでいる。英スカイニュースが23日、パリ同時多発テロが発生する前に収録したインタビューを放映した。

 皇太子は、30日からパリで始まる地球温暖化対策の国連会議での演説で、「シリアでは干魃(かんばつ)で多くの人が農地を失った。それが対立の種を生み、内戦、難民の問題を生じ、最終的にテロ増大につながっている」との見方を示すとした。

 収録自体はパリでのテロの前とはいえ、「温暖化を難民やテロの増大と結びつけるのは短絡的すぎる」といった批判が噴出。一方、「こういう時期だからこそ世界に発信すべきだ」と擁護する声も出ている。


トルコの露戦闘機撃墜 露「対テロ協調」に暗雲 地域主要国の意向カギ
産経新聞 11月25日(水)7時55分配信

 【モスクワ=遠藤良介】ロシア軍機がトルコ軍に撃墜され、米欧などとの「対テロ協調」で国際的孤立の脱却を図ってきたプーチン露政権の戦略に暗雲がかかった。ロシアは、パリ同時多発テロを米欧と接近する好機ととらえたが、シリア問題の解決には、トルコなど地域主要国の意向を無視できない現実も突きつけられた形だ。

 欧米諸国ではパリの多発テロ後、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の打倒には、ロシアとの連携強化が必要だとの機運が高まっていた。米国を訪問したフランスのオランド大統領が26日、訪露してプーチン大統領と会談するのも、米欧露の立場を調整する狙いからとみられている。今回の露軍機撃墜が、こうした流れに水を差すのは避けられそうにない。

 シリアのアサド政権を擁護するロシアは、イスラム国掃討を名目として9月末にシリア空爆を開始。シリア反体制派を支援するトルコやサウジアラビアはこれに強硬に反発し、特にトルコは露軍機の領空侵犯が相次いでいるとして「断固たる措置」を警告していた。

 プーチン氏は24日、今回の撃墜は「テロリストと戦うロシアへの背後からの攻撃だ」とトルコを厳しく批判。トルコはロシアとのエネルギー協力を見直す構えも見せてきたため、両国の関係悪化が決定的となれば、経済の多角化で欧米の対露制裁に対抗するというプーチン政権の青写真にも傷がつきかねない。


サミットまで半年…政府、テロ封じに全力 補正で緊急経費
産経新聞 11月25日(水)7時55分配信

 来年5月26日に三重県で開幕する主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)まで残り半年となり、政府がテロ対策強化を急ピッチで進めている。パリ同時多発テロなど国境を越えて活動するテロリストの脅威が増す中、地方自治体との連携強化を図り、平成27年度補正予算に緊急経費を盛り込んで設備や人員の強化に着手する。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は24日の記者会見で、靖国神社で起きた爆発物事件に関し、「パリでテロ事件があったばかりで、日本でテロがあってはならない」と述べ、重要施設の警戒態勢を強める考えを示した。

 政府は27年度補正予算に盛り込むテロ対策特別費で、設備や人員増に必要な経費をまかなう方針だ。当初は28年度本予算の執行を受けて立ち上げる予定だった外務省に設置する「国際テロ情報収集ユニット」を12月上旬に発足させる。

 岸田文雄外相は24日の記者会見で、「パリの事件をみても、国際テロに関する情報収集能力を強化する必要性は論をまたない」と強調した。同ユニットで集約した情報は、官邸や国家安全保障会議(NSC)に報告され、防衛省や警察庁など関係省庁で共有する。

 ただ、官邸筋は「すべてのテロ活動を未然に防ぐことは難しい」と吐露する。靖国神社での爆発物事件のように、事前に動きを察知できなければ対応できない。国内に入ったテロリストを把握できていなければ、どこでテロ活動を行うか割り出すことは困難だ。

 このため、自衛隊や警察が警備するサミット会場だけでなく、一般市民が集まる場所でのテロへの対応も重要になる。しかし警備人員と予算にも限界があり、政府高官は「テロ対策で最も重要なのはテロリストの動向をいち早く把握することだ」と指摘する。

 テロ対策では、三重県が24日、来年3月27日からサミット終了翌日の5月28日までサミット会場周辺などでドローン(小型無人機)の飛行を制限する条例案を県議会に提出し、政府と連携を進めている。

 また政府は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのテロ対策などを開催自治体と協議する連絡協議会を27日に立ち上げることを決定。自治体間も含めた情報共有も行う。

 政府はサミットやオリンピックに向け、テロ対策を最優先課題の一つと位置付けている。


米仏、「イスラム国」包囲網で協力 首脳会談、露軍機撃墜が影
産経新聞 11月25日(水)7時55分配信

 【ワシントン=加納宏幸】オバマ米大統領は24日、米国を訪問中のフランスのオランド大統領とホワイトハウスで会談した。オランド氏はパリ同時多発テロを受けロシアも含めたイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の包囲網形成を急いでおり、米側との戦略のすり合わせが狙いだったが、米軍主導の有志連合に参加するトルコ軍によるロシア軍機の撃墜が会談に影を落としそうだ。

 有志連合司令部のウォーレン報道官は24日の記者会見で、ロシア軍機撃墜に関してロシア、トルコ両政府間の問題であるとし、有志連合としての関与を否定。「有志連合の作戦は計画通り継続する」と述べた。

 フランスはロシアとの連携を模索。オランド氏は首脳会談で取り上げる考え。ただ、オバマ政権はロシアがシリアのアサド大統領を支援していることから米仏など有志連合による空爆強化や情報共有の拡大を重視している。両首脳は会談後、共同記者会見する。

 アーネスト米大統領報道官は23日の記者会見でロシアのアサド政権支援について「(内戦終結への)政治解決を遠ざける。有志連合の65カ国にとっての問題だ」と指摘。ロシアが攻撃対象をイスラム国に置くことが協力の条件だと重ねて強調した。

 首脳会談に先立つ23日、有志連合の高官級会合が米国務省で開かれ、イスラム国への外国人戦闘員の流入防止や資金途絶に向け情報共有の拡大を確認。バイデン米副大統領が同席した。


パリ同時テロ、さらに1人を国際手配 犯行車両を運転
AFP=時事 11月25日(水)7時1分配信

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パリ同時テロ事件で国際手配されたモハメド・アブリニ容疑者の顔写真(撮影日不明)と、仏ルソンのガソリンスタンドの防犯カメラが撮影した同容疑者(2015年11月11日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】ベルギー当局は24日、フランス・パリ(Paris)同時テロ発生の2日前に、同事件で主要な役割を果たしたとされるサラ・アブデスラム(Salah Abdeslam)容疑者を乗せた車を運転する姿が防犯カメラに写っていたモハメド・アブリニ(Mohamed Abrini)容疑者(30)に対する国際逮捕状を出した。容疑者は武装している可能性があり、「危険」な人物とされている。

【写真4枚】公開された写真

 ベルギー連邦検察の声明によると、アブリニ容疑者はアブデスラム容疑者と共に、パリへ向かう高速道路上にある仏ルソン(Ressons)のガソリンスタンドにいる様子が防犯カメラの映像に写っていた。両容疑者が乗っていたルノー(Renault)の「クリオ(Clio)」は、後にパリ同時テロで使用されたという。国際手配に当たっては、同容疑者の顔写真に加え、ガソリンスタンドとみられる場所で撮影された静止画像も公開された。

 130人が犠牲になったパリ同時テロでは、容疑者の多くがベルギー出身だったことが分かっている。このルノー「クリオ」は、犯行に用いられたベルギーナンバーの車3台のうちの1台。これらの車両はいずれも、アブデスラム容疑者の兄で、襲撃されたカフェの外で自爆したブラヒム・アブデスラム(Brahim Abdeslam)容疑者が借りたものだった。【翻訳編集】 AFPBB News


空母から2日連続空爆=仏
時事通信 11月25日(水)6時30分配信

 【パリ時事】AFP通信によると、フランス軍は24日、パリ同時テロの犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」に対し、イラク北部モスルにある司令部などの拠点を空爆した。
 地中海に展開中のフランスの主力空母シャルルドゴールから出撃した戦闘機も攻撃に加わった。空母の攻撃参加は2日連続。
 24日の空爆は米空軍が主導したとの情報もある。オランド仏大統領は同日、ワシントンでオバマ米大統領と会談し、同組織に対する攻撃を強化する方針を確認した。


新たに1人国際手配=テロ2日前、サラ容疑者と行動―ベルギー
時事通信 11月25日(水)6時13分配信

 【ブリュッセル時事】ベルギー検察当局は24日、パリ同時テロ後に逃走し、国際手配されているサラ・アブデスラム容疑者(26)とテロの2日前に乗用車で行動を共にしていたモハメド・アブリニ容疑者(30)を国際手配したと発表した。
 車は同時テロで使用された。
 また検察はテロに関与した容疑で、23日に拘束した3人のうち、新たに1人を逮捕したと発表した。テロにからみベルギー当局が逮捕した容疑者は5人となった。
 検察によると、カメラ映像の解析の結果、サラ容疑者とアブリニ容疑者が11日午後7時ごろ、ベルギーからパリに向かう高速道路上にある仏北部レソンのガソリンスタンドに立ち寄ったことが分かった。車はテロに使用されたことが判明している仏ルノーの「クリオ」で、アブリニ容疑者が運転していた。
 警察は顔写真を公開し、アブリニ容疑者は「危険で武装している可能性が高い」として、警戒と情報提供を呼び掛けた。


襲撃後、犯行現場に戻る=パリ同時テロの首謀者
時事通信 11月25日(水)6時8分配信

 【パリ時事】パリ検察のモラン検事は24日、同時テロの首謀者とされるアブデルハミド・アバウド容疑者(死亡)が飲食店を襲った直後、襲撃に使用した車を乗り捨て、地下鉄で犯行現場に戻っていたことを明らかにした。
 電話の発信記録から判明したという。
 同検事によると、アバウド容疑者は別の襲撃犯が人質を取って立てこもり、治安部隊とのにらみ合いを続けていたバタクラン劇場の近くにも立ち寄っていた。通話記録はテロ事件直後の13日午後10時28分から翌14日午前0時28分まで残っており、同容疑者は治安部隊が劇場内に突入するまで、仲間の実行犯の様子を直接見届けていたとみられる。
 アバウド容疑者は既に、襲撃直後にパリ郊外モントルイユ地区にある地下鉄駅の防犯カメラに映っていたのが分かっている。検事によると、この際に別の男と2人で行動していたことも新たに判明した。一緒に襲撃した実行犯の可能性が高い。
 検事はまた、18日に行われたパリ郊外サンドニでの急襲作戦で、現場のアパートで二つの自爆ベルトが見つかっていたと語った。この作戦で死亡した身元不詳の人物と共に、アバウド容疑者が18日か19日にパリ北西部の副都心デファンス地区で自爆テロを起こす計画だったことも確認された。


進化したISのテロ手段! “特別な敵”日本も候補地
週プレNEWS 11月25日(水)6時0分配信

世界を震撼させた「イスラム国(IS)」によるフランス・パリの卑劣な同時多発テロ。ISはさらなるテロを予告しており、もはや世界中が“候補地”といっていいーー。

* * *

11月13日金曜日の夜(現地時間)、フランスの首都パリで発生した、過激派組織「イスラム国(IS)」による同時多発テロ。銃乱射と自爆攻撃による死者は130人以上、負傷者は約350人に上った。今年1月に風刺週刊誌『シャルリー・エブド』編集部がアルカイダ系武装グループの襲撃に遭って以来、パリでは当局が最高レベルの厳戒態勢を敷いていた。しかし、今回はその中でも警備の手薄な場所が狙われたようだ。

ある民間軍事警備会社で対テロ警備任務に従事するコントラクターA氏はこう語る。

「1月のテロは重要警戒対象の“ハードターゲット”を狙ったものでしたが、今回は不特定多数の市民が集う“ソフトターゲット”への無差別攻撃。これをすべて未然に防ぐのはかなり難しいと言わざるを得ません。一連の攻撃は、ISのネット宣伝に共鳴したフランス在住で土地勘のある“ホームグロウン・テロリスト(以下、HGT)”が計画を先導。そこにシリアやイラクで訓練を積んだ偽装難民や、隣国ベルギーを本拠地とするテロリストが合流したと思われます」

これを受け、フランスのオランド大統領はISとの「戦争」を宣言。国内で過激派の摘発を進めるとともに、ISの本拠地であるシリアでも空爆を強化する方針だ。

一方、ISは11月16日に「さらなるテロ」を予告。現地時間11月17日には、ドイツ・ハノーバーで救急車を装った爆弾搭載トラックが発見され、アメリカ発フランス行きのエールフランス航空機2便も爆破予告を受けて緊急着陸を余儀なくされた。

国際ジャーナリストの河合洋一郎氏はこう警告する。

「ISの犯行声明が事実なら、10月31日のエジプト上空ロシア機爆破テロ(224人死亡)、11月12日のレバノン・南ベイルート自爆テロ(43人死亡、240人以上負傷)、そして13日のパリと、わずか2週間の間に外国で3件の大規模テロを成功させたことになります。いずれも計画と準備の周到さ、実行犯の大胆かつ正確な動きは、以前のようなHGTによる単独テロとはまったくレベルが違います。

ISは次のターゲットをアメリカ・ワシントンDCと公言していますが、特殊な大規模テロを事前予告するはずはない。実際には全く別の場所に出てくる公算が大きいでしょう。とはいえ、EUではマークがきつくてしばらく身動きが取れないし、ロシアにまた手を出してプーチン大統領を怒らせれば、本当に殲滅(せんめつ)されかねません。

そう考えると、まだ対ISの空爆に参加していない国も十分に“候補地”となり得る。しかも、ISが過去に『敵』と名指しした62ヵ国の中でも、日本はISの機関誌『ダービク』の巻頭序文で取り上げられたこともある『特別な敵』。アメリカの同盟国で、かつガードの甘い日本が標的となる危険性は否定できません」

では、運悪くその場に居合わせた時、悪夢から生還するためにどうすればいいのか? 発売中の週刊プレイボーイ49号ではシチュエーション別に「世界標準の行動マニュアル」を本物のプロが伝授しているのでお読みいただきたい!

■『週刊プレイボーイ』49号(11月23日発売)「総力特集 パリ『IS乱射テロ』後の世界 Part1」より

(取材・文/小峯隆生)


米仏首脳、「イスラム国」掃討強化で合意
ロイター 11月25日(水)5時55分配信

[ワシントン 24日 ロイター] - 訪米中のフランスのオランド大統領は24日、オバマ米大統領との会談後の共同記者会見で、仏米両国がパリで13日に発生した同時攻撃に犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」に対する掃討作戦を強化することで合意したことを明らかにした。

ただオランド大統領は、フランスは「イスラム国」掃討に向け、シリアに地上軍を投入することはないと言明した。

オランド大統領また、仏米両国は過激派組織が欧州に侵入するのを防ぐためにトルコ国境を閉鎖することの重要性でも合意したと述べた。

オバマ大統領は米仏両国の長期にわたり友好関係を築いてきたとしたうえで、「テロリストを裁き、われわれの国を守るために、米仏両国が結束していることを明確にしたい」とし、米国は欧州諸国とともに過激派組織などの掃討に向けた取り組みを強化していくとの決意を新たに表明した。

またこの日、シリアとトルコの国境付近でロシア軍機がトルコ軍に撃墜されたことを受け、両首脳はロシアとトルコ両国は緊張の高まりを避ける必要があるとの考えを表明。

オバマ大統領は「緊張の高まりにつながらないようにすることが最優先課題となる」と述べ、オランド大統領も「緊張の高まりは大きな阻害要因となるため、これを回避する必要がある」と述べた。

米当局者らは、ロシア軍機が数秒間、トルコ領空内に侵入したとの見方を示している。

オバマ大統領は「すべての国と同様、トルコには領土および領空を保全する権利がある。両国が相互に話し合い、事実関係を正確に把握するとともに、あらゆる緊張の高まりを抑えることが非常に重要だ」と語った。オバマ氏は数日中にトルコのエルドアン大統領と協議する見通し。

また今週ロシアのプーチン大統領と会談するオランド大統領は「攻撃する相手は『イスラム国』やテロリストであることをプーチン氏にあらためて伝えるつもりだ」と述べた。


武装集団、一時立てこもり=「同時テロと関連なし」―仏北部
時事通信 11月25日(水)5時8分配信

 【パリ時事】ベルギーとの国境に近いフランス北部ルーベーで24日、武装したグループが民家に押し入り、子供を含む人質3人を取って立てこもった。
 検察当局によると、特殊部隊が突入して人質全員を救助。その際に容疑者1人が死亡し、数人を拘束したものの、数人が逃走した。
 フランスではパリ同時テロを受け、全土に非常事態宣言が発令されているが、警察筋は仏メディアに「強盗が目的で、テロリストとの関連はない」と語った。
 民家では、犯人が持ち込んだとみられるカラシニコフ自動小銃も発見された。


「イスラム国」空爆強化で合意=ロシアとトルコは緊張回避を―米仏首脳
時事通信 11月25日(水)4時8分配信

 【ワシントン時事】オバマ米大統領とフランスのオランド大統領は24日、ホワイトハウスで行った会談で、過激派組織「イスラム国」掃討に向け、標的に関する情報共有を拡充し、空爆を強化する方針で合意した。
 両首脳はまた、ロシアに対し、穏健なシリア反体制派ではなく同組織への軍事攻撃に集中するのであれば「より建設的役割を果たせる」と訴える姿勢で足並みをそろえた。
 トルコ軍機によるロシア軍機撃墜に関しては、両首脳とも、双方が話し合いを通じ事態の収拾を図る必要があるとの認識で一致。トルコとロシアの対立で、同組織掃討やシリア和平での国際協調の可能性が遠のく事態を、米仏が警戒していることを浮き彫りにした。
 両首脳は会談後の記者会見で、「米国とフランスはテロリストに裁きを下すため、完全な連帯の下に結束している」(オバマ氏)、「厳格な共同の対応が必要だ」(オランド氏)と強調した。オバマ氏はさらに、パリ同時テロを世界そのものへの攻撃だと非難した上で「米国民が恐怖に支配されることはない」と述べ、テロの脅威に屈しないと表明した。
 両首脳はまた、同組織台頭の温床となったシリア内戦を収拾する政治プロセスをめぐり、ロシアの軍事支援を受けるアサド大統領の退陣が不可欠だとの立場を確認。オランド氏は、26日に予定しているロシアのプーチン大統領との会談で「軍事攻撃は『イスラム国』を標的にすべきだと伝える」と明言した。


EU離脱支持が過半数に、パリ攻撃影響か=英世論調査
ロイター 11月25日(水)2時34分配信

[ロンドン 24日 ロイター] - 英紙インディペンデントが24日掲載した世論調査によると、英国の欧州連合(EU)離脱を支持する人が半数を超えた。パリの同時多発攻撃を受け、難民や移民の流入に対する懸念が強まっているもようだ。

調査団体ORBが2000人を対象にアンケートを実施した。52%が離脱を支持し、48%が残留を望むと回答した。6月、7月、8月に実施された同様の調査では過半数がEU残留を支持していた。

キャメロン英首相は10日、移民制限などを含むEU基本条約の改革案を明らかにした。EU改革を進めた上で、2017年末までにEU離脱の是非を問う国民投票を実施することを公約している。

英国の離脱はEUを根本から揺さぶることになる。英国はEU域内で経済規模が2番目に大きく、軍事力でも域内の二大大国のひとつだ。残留支持派は、離脱が英経済にとっても打撃になる上、スコットランドが再び独立を求めて住民投票実施に向けて動くようなことになれば、国としての英国の崩壊の引き金になると主張している。

欧州への難民や移民の流入が不安視される中、ほかの世論調査でもことしに入って残留支持派は減っている。


<米仏首脳会談>IS対抗策で連携確認 直接会談は事件後初
毎日新聞 11月25日(水)1時55分配信

 【ワシントン和田浩明】オバマ米大統領は24日午前(日本時間25日未明)、フランスのオランド大統領とホワイトハウスで会談し、130人が死亡したパリ同時多発テロで犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」(IS)への対抗策などを協議した。両首脳の直接会談は事件後初めて。対IS有志国連合の主要構成国として、ロシア軍機撃墜を受けた情勢変化への対応などを協議したとみられる。

 IS排除を目指すシリアでの空爆では、テロ事件後にフランスが空母を投入。空爆を主導する米国は、フランスに対する標的情報の提供や空爆機への空中給油などを行っている。

 ISの戦闘員にはフランスを含む欧州諸国からの参加者が数千人単位でおり、帰国後にテロに関与するリスクが懸念されている。出国阻止や国内での監視に関する有志国間の情報共有は、充実の必要性が指摘されている分野だ。

 一方、ISの活動領域を広げた一因とされるシリア内戦の停戦や、アサド政権から暫定政府への移行に向けた協議が、米仏も参加する支援国会合で進められている。

 対IS軍事作戦では、有志国軍が空爆を行い、支配地域の奪還でシリア反体制派を支援する戦略がとられているが、特に地上部隊対策で進展の遅れが目立つ。このため米国では、特殊部隊の派遣数を大幅に増やしててこ入れする案などが浮上している。ただオバマ政権は大規模地上戦闘部隊の派遣は強硬に拒否しており、現時点では、この分野で米仏間の連携が実現する可能性は低いとみられる。


<ロシア軍機撃墜>フランス、仲介外交に痛手
毎日新聞 11月25日(水)1時41分配信

 【パリ賀有勇】トルコ軍機によるロシア軍機撃墜は、フランスのオランド大統領にとって頭の痛い材料となりそうだ。パリ同時多発テロを受けてIS包囲網を作ろうと首脳外交を本格化させたばかりだからだ。オランド氏は24日にワシントンでオバマ米大統領と会談し、26日にはモスクワでプーチン露大統領と会談。シリアのアサド政権の処遇で対立する米露を対IS攻撃で連携させようとしていたが、実現は難しくなりそうだ。

 オランド氏は23日にパリで英国のキャメロン首相と会談してISに対する軍事作戦での協力強化に合意。米国からいったん帰国して25日にパリでメルケル独首相とも会談する。

 オランド氏はテロ事件後の16日、上下両院合同議会での演説でシリア情勢について「アサド大統領抜きの平和解決を目指すが、シリアにおける眼前の敵はISだ」と指摘して、アサド政権打倒よりIS壊滅を優先させる姿勢を表明。さらに、IS掃討を目的とした「大きな唯一の同盟」を結成するよう米露両首脳に呼びかけた。

 アサド政権を支持するプーチン氏は、オランド氏の呼びかけに前向きな姿勢を見せていた。26日の仏露首脳会談でも、仏露両軍による共同作戦の実施に向けて協議するとみられていた。

 だが、フランスはNATOの主要加盟国であり、ロシア軍機撃墜に強い怒りを表明したプーチン氏との協力はハードルが高くなったといえる。

 一方、オバマ氏は19日、「ロシアはアサド政権への支持を続けるのか、根本的な決定をする必要がある」と記者団に述べた。アサド氏が権力を維持したままの内戦終結や政治移行は難しいという認識を示したものだ。

 ロシア軍機撃墜によって、アサド政権の処遇を巡る調整も難しくなったといえそうだ。


「イスラム国」掃討強化へ=シリア内戦収拾で連携―米仏首脳
時事通信 11月25日(水)0時48分配信

 【ワシントン時事】オバマ米大統領とフランスのオランド大統領は24日、ホワイトハウスで会談し、パリ同時テロで犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」掃討について協議に入った。
 両首脳は、イラク、シリアでの空爆を強化し、同組織台頭の土壌となったシリア内戦の収拾に向け連携していく方針を確認するとみられる。
 オランド大統領は、同時テロを受けて「イスラム国」への戦争を宣言。キャメロン英首相に続き、オバマ大統領とも緊密に協力していく姿勢を打ち出し、国際的な同組織包囲網を盤石にしたい考えだ。
 空爆開始から1年が過ぎ、なお勢力を維持する「イスラム国」に対抗する有志連合の結束強化は、オバマ大統領も歓迎だ。アーネスト米大統領報道官は会談に先立ち、目に見える形で「同盟国フランスとの連帯」を示すことが狙いだと指摘。オバマ、オランド両大統領は、同組織への外国人戦闘員流入と新たなテロの阻止に向け、情報共有を拡充することも改めて申し合わせる考えだ。


<ロシア軍機撃墜>IS包囲網に暗雲 米露協力、見通せず
毎日新聞 11月24日(火)23時49分配信

 ◇プーチン大統領、トルコをテロ集団「共犯者」になぞらえる

 【モスクワ杉尾直哉】ロシア空軍機がトルコ軍機に撃墜されたことは、過激派組織「イスラム国」(IS)に対する軍事行動で米欧とロシアが一定の協調関係を取りつつあった情勢に暗雲を投げかけた。パリ同時多発テロに襲われたフランスは米露間の協力を後押ししようとしていたが、先行きは見通せなくなった。米国などは、今年9月からのロシアによるシリア空爆を「アサド政権を支援しようとするものだ」と批判してきた。ロシア機撃墜で米欧とロシアの関係はさらに悪化し、緊張が高まることは避けられそうにない。

 北大西洋条約機構(NATO)加盟国がロシア軍機を撃墜したのは1950年代以来初めて。

 プーチン露大統領は24日夕、露南部ソチを訪問した中東の親米国ヨルダンのアブドラ国王との会談の席で、ロシア軍機がトルコ軍機に撃墜されたことを認めた。露国防省は当初、「シリア国内で地上からの砲撃で撃墜された」と発表していたが、これを大統領が訂正した。

 プーチン氏は、撃墜されたスホイ戦闘爆撃機が展開していたシリア北西部ラタキア付近での空爆について、「ロシア出身の武装集団が集中した場所。彼らがロシアに帰ってテロ攻撃を仕掛ける前の先制攻撃だ」と正当化。その上で、トルコをISなどテロ集団の「共犯者」になぞらえた。

 プーチン氏はさらに「ISが(トルコ)国軍の全面支援を受けている」と述べた。ISを空爆しているロシア軍を攻撃したトルコを「ISの支援者だ」と非難したものだ。トルコがNATOに緊急理事会の開催を求めたことについては、「(トルコは)NATOをISに仕えさせようというのか」と痛烈に皮肉った。

 プーチン大統領がトルコとNATOに対して強硬な姿勢を示すのは、国内世論の動揺を懸念したためとみられる。

 ロシアは17日、10月末にエジプトで起きた露民間機墜落を「爆弾テロ」と断定したと発表した。露政府は、9月にロシアが始めたシリア空爆に対するISの「報復テロ」だとみて、シリア空爆を強化していた。

 その直後に、ロシア軍機が撃墜されたことはプーチン政権にとって手痛い失点になりかねない。トルコに強い姿勢を示すことで、国民の反発を外にそらす効果を狙っている可能性が高そうだ。

 トルコとロシアが、シリア内戦を巡ってもともと対立関係にあったことも背景に挙げることができる。トルコは、米国などとともに反体制派を支持してきたのに対し、ロシアはアサド政権を支援して対立してきた。

 ロシアによるシリア空爆に対しても、トルコは直後からロシア軍機がトルコ領空を侵犯していると批判してきた。ロシアはトルコ側の指摘を一部認めていたが、先月16日にトルコが「国籍不明の無人機」が領空侵犯したとして撃墜した際には関与を否定していた。

 有人の軍用機が撃墜された今回の事態は深刻だ。ラブロフ露外相は25日にトルコを訪問し、シリア正常化へ向けた両国の協力深化をねらっていたが、撃墜事件を受けて訪問は取り消された。

 プーチン氏は同時多発テロ後、シリア情勢を巡って米国やフランスとも広範な協力を進めようとしていたが、この姿勢も修正されることは不可避だろう。


「両国関係に深刻な結果」=撃墜は「犯罪」とトルコ非難―ロシア大統領
時事通信 11月24日(火)22時23分配信

 【モスクワ時事】ロシアのプーチン大統領は24日、トルコによる対シリア国境付近での空軍機撃墜について「両国関係に深刻な結果をもたらす。犯罪行為だ」と厳しく非難した。
 さらに、トルコが過激派組織「イスラム国」からの石油密輸ルートになっていると批判した。
 プーチン氏は「シリア領空でトルコ軍の空対空ミサイルで撃墜された」と述べ、トルコへの領空侵犯も否定した。ロシア南部ソチでヨルダンのアブドラ国王と会談した際の発言を、ロシア国営テレビが伝えた。
 ロシア・ヨルダン首脳会談は、パリ同時テロ後、フランスとロシアなどが過激派組織「イスラム国」への空爆を強化しているシリア情勢が議題。アブドラ国王は、先のエジプト東部シナイ半島のロシア旅客機爆破の犠牲者に「哀悼の意」を伝えた。
 プーチン氏は23日、8年ぶりに訪問したテヘランでイラン最高指導者ハメネイ師、ロウハニ大統領と会談。26日にはモスクワでオランド仏大統領と会談する予定で、ロシア主導のシリア和平もにらんだ対テロ外交が本格化している。


<パリ同時テロ>容疑者の近隣住民「親切でまじめな子」
毎日新聞 11月24日(火)21時15分配信

 【パリ中西啓介】恵まれた環境にいた若者が、なぜ--。パリ同時多発テロで劇場襲撃に加わり、現場で死亡したサミ・アミムール容疑者(28)の生い立ちは、移民系の若者が簡単に過激化してしまうフランス社会の苦悩を示している。

 アミムール容疑者はパリ北郊ドランシー市で育った。

 身元が明らかになった16日夕、容疑者の実家がある団地を訪れると移民系の若者たちが立ちふさがった。

 「50ユーロ(約6500円)出せば入れてやる」

 若者の視線は定まらない。近くにいた少年が「マリフアナだ」と教えてくれた。過激派の温床になっている貧しい移民系地域というイメージそのままだ。

 だが、翌朝再訪すると容疑者の素顔は違った。「親切でまじめな子だった。この辺の不良とつるむのを見たことがない」。一家を知る階下の高齢女性は動揺した表情で話した。

 父親はセールスマンで母親は市職員。3人兄弟で唯一の男の子として大切に育てられた。一家を知るラガルデ市長は事件後の記者会見で、「流行の服を着てスポーツ好き。とても恥ずかしがり屋の少年だった」と評した。

 2011年、バス運転手としてパリ交通公団に就職。同僚は仏誌に「彼はスポーツ好きで、人文系のバカロレア資格(高等教育機関入学資格)も持っていた」と証言した。だが、在職した1年半の間にアラブの白い民族衣装を身につけ、女性へのあいさつを拒むようになったという。

 12年9月には「イエメンに渡って戦闘に参加しようとした」として、仲間2人とともに逮捕された。市長によると、母親は「数カ月前から過激思想に染まった」と話し、過激派の多いモスク(イスラム礼拝所)に出入りするようになったと嘆いた。

 容疑者が通ったとされるモスクは、隣接するルブランメニル市にある。礼拝に訪れた男性は「テロ容疑者など見たことがない」と語気を強めた。

 容疑者は13年夏、シリアに渡り過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員になった。家族は現地まで行って翻意させようとしたが、止められなかったという。

 仏国内のイスラム社会に詳しい社会学者ファラ・コソロカバールさんは「警察の職務質問のような小さなことで疎外感を覚え、過激思想に走ってしまう若者もいる」と指摘。「若者は、過激思想に傾倒することで社会的な存在意義を得たと感じてしまう。それが怖い点だ」と話している。


EU離脱派、過半数に=仏テロが影響か―英世論調査
時事通信 11月24日(火)20時33分配信

 【ロンドン時事】24日付英紙インディペンデントが掲載した世論調査結果によると、来年にも行われる英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で、離脱を支持する人が半数を超えた。
 毎月実施される同様の調査で、離脱派が過半数となったのは初めて。パリ同時テロを受け、移民流入への懸念が増大していることが背景にあるとみられる。
 調査は調査団体ORBが先週、2000人を対象に実施。52%が「英国はEUを離脱するべきだ」と答えた一方、残留を望む回答者は48%だった。6月、7月、9月時点の同じ設問では、残留が離脱を10ポイントも上回っていた。
 キャメロン首相は今月、EUの組織改革に向けた「四つの要求」を発表。これに基づき、加盟各国との交渉を進め、投票で残留を決めたい考えだが、パリ同時テロの影響で戦略に狂いが生じる恐れも出てきた。


<パリ同時テロ>仏大統領、対IS外交を本格化 包囲網強化
毎日新聞 11月24日(火)20時9分配信

 【パリ賀有勇】パリ同時多発テロを受け、オランド仏大統領が過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討を目指すための外交を本格化させている。24日のワシントンでのオバマ米大統領との会談に続き、26日にはモスクワでプーチン露大統領と会談する。オランド氏はIS包囲網の強化を実現させたいと考えているが、トルコ軍機によるロシア軍機撃墜事件も大きな障害になる可能性が高そうだ。

 オランド氏は23日にパリで英国のキャメロン首相と会談してISに対する軍事作戦での協力強化に合意。米国からいったん帰国して25日にパリでメルケル独首相とも会談する。

 オランド氏はテロ事件後の16日、上下両院合同議会での演説でシリア情勢について「アサド大統領抜きの平和解決を目指すが、シリアにおける眼前の敵はISだ」と指摘して、アサド政権打倒よりIS壊滅を優先させる姿勢を表明。さらに、IS掃討を目的とした「大きな唯一の同盟」を結成するよう米露両首脳に呼びかけた。

 アサド政権を支持するプーチン氏は、オランド氏の呼びかけに前向き。オランド氏との会談でも、仏露両軍による共同作戦の実施に向けて協議するとみられる。

 だが、オバマ氏は19日、「ロシアはアサド政権への支持を続けるのか、根本的な決定をする必要がある」と記者団に述べた。アサド氏が権力を維持したままの内戦終結や政治移行は難しいという認識を示したものだ。

 米露両国の溝は依然として深く、オランド氏が「同盟」構築のために仲介役を果たせるかは予断を許さない。

 また、空爆で足並みをそろえたとしても、空爆だけでのIS掃討は困難という認識は各国が共有している。

 しかし、オバマ政権は地上部隊の派遣に否定的だ。ロシアも、ソ連時代のアフガニスタン侵攻に失敗した経験から、大規模な地上軍派遣には拒否感が強い。

 フランスのルドリアン国防相も22日の仏メディアとのインタビューで、「地上部隊は必要」としながらも「仏軍を派遣する考えは今のところない」と述べ、地上部隊の派遣には慎重な姿勢を見せた。


高速鉄道駅に金属探知機=テロ対策で設置へ―仏
時事通信 11月24日(火)19時33分配信

 【パリ時事】フランス政府で鉄道を所管するロワイヤル環境相は24日のラジオ出演で、パリ同時テロを受けた再発防止策として、パリと北部リールの高速鉄道駅に金属探知機を設置する方針を明らかにした。
 クリスマス前の12月20日までに設置を終えるという。乗客に対して航空機並みの荷物チェックを実施し、車内への武器持ち込みを防ぐ。


情報収集能力向上が課題=対テロで来月新組織―政府
時事通信 11月24日(火)18時36分配信

 政府は、省庁横断でテロ情報などの収集に当たる「国際テロ情報収集ユニット」を12月上旬に新設する。
 パリ同時テロを受けて、発足時期を来年4月から前倒しする。収集能力の向上や政府内の情報共有が課題となる。
 「海外での情報収集活動の強化を含め、情報の集約、分析をしっかり行っていかなければならない」。菅義偉官房長官は24日の記者会見で、同ユニット設立の狙いをこう強調した。
 ユニットは20人規模で発足させる方針。外務省や警察庁、内閣情報調査室などから、アラビア語や中東情勢に精通した人材を集め、中東地域の在外公館に重点的に配置する。首相周辺は「現地の部族長らとのパイプを築くなどして、テロの未然防止に資する情報を集めたい」と語る。
 ただ、こうした人員配置だけで情報収集能力の向上に結び付く保証はない。ユニットは各国情報機関との情報交換にも当たるため、外務省内では「ただ人を現地に出せばいいわけではない。人材育成が重要だ」(幹部)との指摘が出ている。


「パリ同時テロ」が米大統領選に与える「衝撃」
新潮社 フォーサイト 11月24日(火)18時2分配信

 11月13日にフランス・パリで発生した同時テロ事件は、国際社会に大きな衝撃をもたらしている。2カ月余り先の2016年2月1日から共和、民主両党の大統領候補指名獲得争いが本格的に展開される米国もその例外ではなく、パリ同時テロ事件は米国内で各方面に少なからぬ影響を及ぼしている。

 オバマ大統領はパリ同時テロ事件が発生する前日、過激派組織「イスラム国(IS)」は封じ込められつつあるとし、自らの政権の対IS掃討戦略は順調に展開されているとの見解を示したばかりであった。ところが、犠牲者数が130人にも達する悲惨なテロ事件が米国の同盟国であるフランスの首都中心部で発生したことで、野党・共和党からオバマ政権の対IS掃討作戦は機能していないとの批判が噴出。同時に、オバマ政権のシリア難民受け入れ方針にも猛反発する動きが広がっている。

■シリア難民受け入れを巡り対立

 2011年1月から約5年間続いているシリア内戦は益々情勢が悪化し、ISの勢力拡大も加わって、内戦勃発前のシリアの人口約2200万人のうち約20万人が犠牲となり、約400万人が難民となっている。そうしたシリア難民は近隣国のトルコ、ヨルダン、レバノンだけではなく、最近は欧州各国にも大挙押し寄せており、シリア難民受け入れ問題は国際的にも深刻な問題となっている。

 こうした中、オバマ政権も対応を求められ、今後1年間で1万人のシリア難民を受け入れる方針をジョン・ケリー国務長官が9月に明らかにしたばかりであった。

 だが、パリ同時テロ事件に関与した容疑者の一部がギリシャでシリア難民に紛れ込んで入国し、その後、フランスに入っていた疑いがあることをフランス当局が明らかにしたため、オバマ政権のシリア難民受け入れ方針に対して共和党から猛反発が起きている。ニュージャージー、オハイオ、ミシガン、イリノイ、インディアナ、テキサス、ジョージア、フロリダ、アリゾナをはじめとする全米30州以上で、主に共和党の州知事がシリア難民の受け入れを拒否する意向を表明する事態にまで発展し、「テロ対策重視」の動きが全米各地に広がっている。

 そうした動きに対し、オバマ大統領は、シリアの内戦激化により祖国を追われて難民となった人々こそがテロの犠牲者であり、米国がシリア難民を受け入れないことは、政治的に弱い立場にある移民を受け入れ続けてきた「移民国家」米国の伝統的価値観に反するとして、共和党の姿勢を厳しく批判している。

 しかし、ISが首都ワシントンやニューヨークを標的にする可能性を示唆したビデオを公表する中、共和党はシリア難民に紛れ込んでテロリストが米国に不法に入国し、テロ事件を発生させる潜在的リスクが高まると主張。オバマ政権のシリア難民受け入れ方針阻止と、入国審査の一層の強化の必要性を訴えている。

■下院民主党の4分の1が「造反」

 そうした共和党の取り組みの一環として、米議会ではパリ同時テロ事件の発生から1週間も経過しない11月19日、共和党が多数党の立場にある下院で、オバマ政権が表明したシリア難民受け入れを制限する法案「2015年外国の敵に対する米国の安全保障強化法案(American Security Against Foreign Enemies Act of 2015)、通称『2015年米国SAFE法案(H.R.4038)』」が、法案提出からわずか2日後に賛成289票、反対137票の圧倒的多数で可決された。

 同法案の下院本会議での票決前、オバマ政権はデニス・マクドノー大統領首席補佐官が中心となり、民主党下院議員に対し同法案に反対するよう懸命の説得工作を試みた。だが、民主党下院議員188名のうち、実に4人に1人に相当する47名もが賛成票を投じている。これは、国境に接してテロ対策に懸念を持つ民主党下院議員の間でも不安が高まっていることの証左である。その結果、下院議員435名の3分の2を上回る66%が同法案を支持することになったわけだ。

 ただ、上院での関連法案の審議の行方については不透明であり、ハリー・リード民主党上院院内総務(ネヴァダ州選出)は、関連法案の可決を何としても阻止する方針を明らかにしている。オバマ大統領自身も「H.R.4038」に大統領拒否権を発動する方針を明確にしており、シリア難民受け入れを巡り、今後さらにオバマ政権と議会共和党が真正面から対決することになるのは必至である。

■大統領候補らの主張

 共和党の大統領候補指名獲得争いで先頭集団に位置している実業家兼テレビパーソナリティのドナルド・トランプ氏は、6月に出馬を正式表明して以降、ヒスパニック系不法移民の本国送還を訴え続けてきた(2015年7月14日「トランプ氏『メキシコ不法移民批判』がもたらす共和党の『イメージダウン』」参照)。

 さらにトランプ氏は、国務省のシリア難民受け入れ方針についても、自らが大統領に就任した場合、シリア難民を国外退去させる意向を公言。それがパリ同時テロ事件発生後には米国内のモスクを閉鎖すべきとの議論まで展開するようになり、従来からの主張を益々エスカレートさせている。

 米国は2011年1月から2015年9月まで年間約1500人のシリア難民を受け入れてきたが、国務省は9月、その数を約7倍の年間1万人にまで拡大する方針を明らかにした。

 ちなみに、2008年に続いて2度目のホワイトハウス挑戦となる共和党のマイク・ハッカビー元アーカンソー州知事は、テロリストの米国への不法入国を阻止するために国境を封鎖するという議論まで展開し始めている。

■「主要争点化」する対シリア、イラク政策

 パリ同時テロ事件は、米国がシリア難民を受け入れるべきか否かを巡る議論に火をつけただけではない。ISが活動するシリア、イラクに米軍を投入すべきか否かの「対IS掃討」を巡る議論も活発化させている。

 オバマ大統領は、シリア、イラクに大規模な軍隊を投入する考えはなく、空爆の拡大によりIS掃討を目指す方針を明らかにしている。また、パリ同時テロ事件が発生した翌日の11月14日にアイオワ州デモインで開催された民主党大統領候補による第2回テレビ討論会では、IS掃討を巡り活発な議論が展開された。その際、民主党大統領候補指名獲得争いで「フロントランナー」の立場にあるヒラリー・クリントン前国務長官は、米国単独ではなく、米国主導でISを掃討すべきとの見解を示している。

 他方、共和党大統領候補の指名を目指す候補者からは、米軍地上部隊の投入を訴える議論も展開されている。具体的には、元神経外科医のベン・カーソン氏はIS壊滅のために地上部隊を投入すべきと主張。ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事も地上部隊の派遣を訴えており、マルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州選出)は、北大西洋条約機構(NATO)の第5条に基づき、集団的自衛権行使の必要性を議論している。

 このように、シリア難民受け入れ問題は、「移民国家」である米国のあり方と「テロ対策強化」の必要性という観点から、大統領選挙キャンペーンの主要争点の1つに発展しつつある。同時に、トランプ氏に象徴されるように、共和党内に広がりつつある「反移民・反難民感情」をさらに助長しかねない。

 いずれにしろ、これらの動きによって、外交、安全保障問題にいかに対処できるか、各候補者の能力が有権者により見極められることになるのではないか。

住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト・足立正彦

Foresight(フォーサイト)|国際情報サイト
http://www.fsight.jp/


トルコがロシア軍機撃墜、プーチン氏「重大な影響」警告
ロイター 11月24日(火)17時44分配信

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 11月24日、トルコがロシア軍用機を撃墜した。写真は墜落する様子を撮影した映像からのコンビネーション写真(2015年 ロイター/Reuters TV/Haberturk TV)

[アンカラ/モスクワ 24日 ロイター] - トルコは24日、度重なる警告にもかかわらず領空を侵犯したとして、シリア国境付近でロシアの軍用機を撃墜した。

ソビエト時代も含め、北大西洋条約機構(NATO)加盟国によるロシア軍機撃墜が確認されたのは1950年代以来初めてで、緊張が高まっている。

ロシアのプーチン大統領は、「テロリストの共犯者ら」による背信行為としてトルコを強く非難。両国関係に重大な影響をもたらすとの認識を示し、「こような犯罪をわれわれは決して許さない」とした。

プーチン大統領によると、ロシア機がトルコ国境から1キロ離れたシリア領空を高度6000メートルで飛行中、F━16機が発射した空対空ミサイルの攻撃を受けた。トルコ国境から4キロ離れたシリア領内に墜落したとしている。

またロシア機がトルコに脅威を与えた事実は存在せず、シリア領内の過激派組織「イスラム国」を攻撃する任務を実行していたに過ぎないと説明した。

トルコは国連安全保障理事会に対し、トルコは領空を侵犯した国籍不明の機体を撃墜したと説明。トルコには国家安全保障上の理由から、こうした行動に出る権利があると主張した。

トルコ側は領空を侵犯した機体2機に対し、5分間に10回警告を発したとしており、ロシアとトルコの説明が食い違っている。

事件を受けて、NATOは緊急理事会を開催。ストルテンベルグNATO事務総長はロシア機撃墜はトルコ領内で起こったとするトルコの立場を支持した。

ロシアのラブロフ外相は25日に予定していたトルコ訪問を中止。ロシア国防省は撃墜されたのは戦闘爆撃機スホイ24と説明し、対抗措置を講じる考えを示した。

米軍の報道官は、今回の事件はトルコとロシアの問題とし、米国主導でイラク・シリア領内で行なっているイスラム国に対する空爆は予定通り継続するとした。

仏パリ同時攻撃を受けて、ロシアと欧米諸国がイスラム国への共闘で連携する機運が生まれつつあったが、今回の撃墜事件により、こうした国際協調への期待は後退しそうだ。

事態がエスカレートするとの懸念から、ロシア株<.IRTS>は3%超、トルコ株<.XU100>は4%超それぞれ下落。通貨ルーブルとリラも売られた。

国連の潘基文(バン・キムン)事務総長はロシア軍用機撃墜事件に深刻な懸念を表明。シリア領内の空爆に関与しているすべての国に対し、再発防止に向けた措置を講じるよう求めた。

ロシア軍関係者は、トルコによるロシア軍機撃墜によりパイロット1人が死亡、救出作戦に当たっていた兵士1人が死亡したと明らかにした。ロシア通信(RIA)が伝えた。


パリのクリスマス、米国や日本からの観光客が敬遠-テロで予約減少
Bloomberg 11月24日(火)17時24分配信

    (ブルームバーグ):クリスマスの期間中にパリに到着する旅客機の予約状況が11月13日のパリ同時多発テロ事件後、前年同期比で13%減少した。米国とスペイン、日本、ドイツを中心にパリを訪れる観光客が落ち込んだ。20万社の旅行代理店への調査で分かった。

テロ直後の週に25%急増したキャンセルは落ち着いたものの、旅行データのフォワードキーズがまとめた20日までのデータによれば、新規の予約は前年を「劇的に下回っている」という。同社のオリビエ・イエーガー最高経営責任者(CEO)はインタビューで、「クリスマス休暇中の予約は懸念される状況になっている」と話した。同CEOは12月25-31日にパリを訪れる観光客に関するデータを引用し、「パリは復活するだろうが、問題はそれがいつ始まるかだ」と述べた。

フォワードキーズによれば、今月21、22日の週末のキャンセルが最多で、次いで国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が始まる30日の直前の期間だという。

原題:Paris Suffers Slump in Christmas Bookings After Terror
Attacks(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Kari Lundgren ,klundgren2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:
Chris Reiter ,creiter2@bloomberg.net


「私はパリ」は戦争宣言だ --- 長谷川 良
アゴラ 11月24日(火)17時23分配信

イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による「同時テロ」事件で少なくとも129人の犠牲者を出したフランス国民は今、そのショックから立ち上がろうとしている。今年1月7日に起きたイスラム過激派テロリストによる仏週刊紙「シャルリーエブド」本社とユダヤ系商店を襲撃したテロ事件直後、パリ市民は「「Je suis Charlie」(私はシャルリー)」と書いた紙を掲げ、犠牲となった週刊誌ジャーナリストを追悼した。同じように、パリ市民は壁やパンフレットなどに「私はパリだ」(Je suis Paris)と書き、連帯感を表している。

仏主要メディアは15日、1面の紙面に「私はパリ」「今回は戦争だ」と書き、批判を表明した。若い男性は、「自由、平等、友愛はわが国の価値観だ。テロリストはそれを踏みにじった」と述べ、「私はパリだ」と書いた理由を説明していた。

人は自由を求める存在だ。取り巻く環境、社会が自由を制限するならば、それを突破して自由を獲得しようとする。中世時代からカトリック教会の伝統や慣習に縛られていたフランス国民が起こした革命はその代表的な例だろう。人間本来の自由の謳歌を求めたルネッサンス運動は当時のフランスに影響を与えていた啓蒙思想と結びついて1789年、フランス革命を引き起こした。

その革命で獲得した成果の一つが「言論の自由」だった。だから、イスラム過激派テロリストの風刺週刊紙本社襲撃事件直後、300万人以上のフランス国民が反テロ国民行進に参加した。行進に参加した国民は同週刊紙の愛読者だけではなかった。むしろ、「言論の自由」という革命の成果が攻撃されたことに対する憤りが強かった。


ところで、ソフトターゲットの今回の「同時テロ」事件は1月テロとは明らかに異なっている。週刊紙本社を襲撃した1人のテロリストは、「市民を殺害する考えはない」と語っていたという。彼らのターゲットは「シャルリ―・エブト」紙でイスラム教創設者ムハンマドの風刺を書いたジャーナリストたちだった。 しかし、今回は市民を狙った無差別テロだ。それも可能な限り多くの市民を殺すことが彼らの狙いだった。その意味で、パリ市民にとって今回のテロは自分たちが狙われていたことを肌で感じた事件だったわけだ。

1月のテロ事件直後、オランド大統領の呼び掛けて約300万人の国民が抗議行進をしたが、国民がテロのターゲットとなった今回、この種の大集会、抗議行進は一切行われていない。この違いはどこからくるのだろうか。もちろん、新たなテロが起きる危険があったから、抗議集会や行進は出来なかったという理由もあるが、それだけではない。

前者は「言論の自由」を守るという大義がはっきりとしていたが、今回はそのような大義は見当たらない。守らなければならないのはわれわれ自身だ。厳密にいえば、われわれの生命だ。

オランド大統領が表明したが、「フランスは今、テロとの戦争に入っている」からだ。抗議行進の時ではないのだ。武器を持って戦地に赴き、テロリストと戦争をしなければならない時なのだ。だから、オランド大統領は非常事態宣言を表明したわけだ。

「言論の自由」の大義のため戦争を始める国はないが、「国民の命を守る」ためには戦争を始める。「戦争宣言」は主権国家の3条件、領土、国民、主権が蹂躙された時、それらを守るための最後の手段だ。繰り返すが、「フランスは今、戦争下にある」と述べたオランド大統領の発言は指導者のレトリックではなく、同国が置かれている現状を正確に表現した言葉なのだ。

戦争下に入ったフランスは17日、欧州連合(EU)国防相理事会で加盟国に対し、EU基本条約に基づき集団的自衛権の行使を求めた。その結果、「私はパリ」は「われわれはパリ」となり、欧州全土が対テロ戦争下となった。一方、国連安保理事会は20日、ISに対し、あらゆる手段を駆使して戦うことを求めた決議案を全会一致で採択した。それによって、ISへの戦争宣言は国連の全加盟国に及ぶことになった。もちろん、日本は国連加盟国である限り、ISに対して戦争宣言をしたパリと同じ立場となったわけだ。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2015年11月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』(http://blog.livedoor.jp/wien2006/)をご覧ください。


【パリ連続襲撃】ムスリムの子供たちへの影響は
BBC News 11月24日(火)17時16分配信

130人が犠牲になったパリ連続襲撃について、自分の子供にどう話したらいいのか困った親は大勢いる。中でもムスリム(イスラム教徒)の家族では特にそうだ。この状態を念頭に、フランスの子供向け新聞「Le Petit Quotidien」と姉妹紙が24日の紙面で、幼いムスリムの読者向けに事件を丁寧に扱っている。

6~10歳向けの「Le Petit Quotidien」の記事で、9歳のアイマン君が「先週月曜に学校に着くと、何人かの友達にテロリスト扱いされた」と話している。「先生に言ったら先生が、ムスリムが全員テロリストなわけじゃないってクラスに説明してくれた」という。

同じく9歳のモハメド君は「ショックで、ママにそう言ったんだ。怖くて、(テロリストが)僕の町ににも来るんだって怖かった」と話している。

同紙の10~14歳向けの姉妹紙「Mon Quotidien」と14~17歳向けの姉妹紙「l'actu」は、事件発生から4日間、何が起きたかを説明し、読者の質問に答え続けた。

編集者のフランソワ・デュフォアさんは「説明しようのないことを子供たちに説明するのに、うちの記事が本当に必要だったと保護者や教師には評価してもらった」と話す。しかしその一方で、称賛とは言い難い手紙も10通ほど受け取ったと言う。

批判の手紙は「ムスリムの親たちからだった」とデュフォアさんは説明する。「攻撃の犯人はムスリムだと書いてはだめだ、連中はムスリムではない、イスラム教を利用しているだけだ。イスラムの教えを厳しく守るべきと信じる自分たちはテロリストではない」というのがその内容だったという。

こうした批判をきっかけにデュフォアさんは、事件から10日間の思いや経験を共有してもらいたいとムスリムの読者に呼びかけた。

「取材に応じてもらうのは大変だった」が、協力してくれた人たちは「恐怖と驚きと強い嫌悪感」を共有してくれたという。

「ムスリムであればなおのことその思いは強かった。自分たちの宗教を人殺しに使っているという、強い嫌悪だ」とデュフォアさんは話す。

「子供たちは、テロリストにはフランス人もいると知ってショックを受けていた。フランス人がフランス人を殺したのだというのは、子供たちにとってとてつもない衝撃だったようだ」

同紙の紙面で子供たちは、どういう怖い思いをしたかに加えて、自分にとってイスラム教がどういうものかを語っている。

シャイマちゃんは「盗めないし、叩けないものだとわかりました。私にとってイスラムとは、お金のない人に食べ物とお金をあげて、病気の人のために病院を建てて、コートが必要な人に私のコートをあげることです」と話した。

子供の年齢が上がるに連れて、襲撃を強く批判し、経験する不安な思いを詳細に語っている。

13歳のアブデルカデル君は「11月13日から、周りの人たちの態度が変わった。月曜日に母親と地下鉄に乗った。母は頭にスカーフをしている。車両に入ると『ああもう、今は勘弁してよ』という女の人の声が聞こえた。母親も僕も何も言わなかったけれども、気になった」と話した。

アジズ君も似た経験をしたという。「みんなが僕たちをテロリストだと思ってると言っていいと思う。通りではジロッと見られるし、不安なんだろうな、目をそらされる。僕たちを怖がってるんだと思う。アラブやムスリムに見えるからって、僕たちも同じことをするって思ってるのが分かる」。

10代後半の子供たちのコメントはさらに事態の複雑さを反映している。17歳のオマル君は「フランス政府は僕たちに敬意を抱いていない。向こうにとって僕たちは移民でろくでもないカスなんだ。テロリストたちが人を殺したのは間違っている。けれどもそもそもシリアを爆撃したのはフランス政府だ。そんなことをしていいわけがない。よその国の上を飛んで爆弾を落とすなんて。ダーエシュ(IS)がパリで攻撃したのは、フランスが持ち出す憎しみに反応してのことだ」と批判している。

17歳のウスマン君はこう警告する。「ダーエシュは、人の憎しみを利用して増幅させる。フランスにある人種差別を悪用する。社会の分断とイスラム恐怖症を利用しているんだ」。

「テロリストたちはイスラムを代表しない。連中に宗教はない。連中の宗教は恐怖だけだ」と言うのは、19歳のアニッサさんだ。「あいつらはコーランを唱えるけれども、戦時に関する文言を文脈無視で勝手に使っている。寛容を唱える言葉は取り上げない。寛容について私が知っているすべてはコーランに教わったことなのに」。

7歳のダド君はもっと単刀直入だ。「テロリストはすごくいやな人たち。みんなを怖がらせてるのは良くない。自分たちに同じことをされたら、いやだったはず。殺したせいで、みんなの素敵な未来がダメになって、お誕生日を祝えなくなって、歯が抜けても歯の妖精に来てもらえなくなった」(訳注・欧米では子供の乳歯が抜けると「歯の妖精」がやってきて代わりにお小遣いをくれるという言い伝えがある)。

(英語記事 How the Paris attacks are affecting Muslim children)


難民問題、対IS……パリ同時テロが1週間でもたらした変化
THE PAGE 11月24日(火)17時15分配信

 11月13日にフランスのパリで発生した同時多発テロ事件。犠牲者の数は130人に達し、現在もフランスやベルギーでは関係者の拘束を目的とした家宅捜索が連日行われている。テロに関する具体的な情報があったという理由で、ベルギーのブリュッセルでは地下鉄の駅や公共施設、商店が閉鎖される厳戒態勢となり、テロ事件に直接かかわったとされる容疑者の1人は現在も逃走中だ。この1週間でテロに関するさまざまなニュースがヨーロッパから発信されたが、難民受け入れやロシアと欧米の関係で大きな変化がみられた。

【写真】<パリ同時テロ>欧州全域が脅威に テロ対策としての異文化との共生

難民問題を主導、頭の痛い独メルケル首相
 パリ同時多発テロ事件が、ヨーロッパ各国で対応をめぐって温度差が生じている難民受け入れ問題にも、少なからぬ影響を与えるのは必至だ。

 13日夜にサッカーの試合が行われていたスタッド・ドゥ・フランス周辺で自爆テロを決行した3人の実行犯のうち、2人が難民を装ってギリシャに入国し、そこからフランスに向けて移動を繰り返していた。実行犯の一人がシリアの旅券を持って、難民としてギリシャに入国したのが10月3日。その際に入国管理施設で登録された指紋のデータがギリシャ政府からフランスの警察当局に事件後に送られ、自爆した人物と、遺体近くにあったシリア旅券の情報、指紋が全て一致していた。この人物は難民として渡欧してから一か月半足らずで、ヨーロッパ中を震撼させたテロを引き起こしたことになる。

 難民の受け入れをめぐって、これまでヨーロッパ各国で議論の中心にあったのは、テロの可能性よりも、財政的に長期間の受け入れが可能かという問題や、難民受け入れによって自国民に対する福祉などに影響が出るのではないかといった懸念であった。14万人以上の難民が現在も暮らすスウェーデンで、ジャーナリストのマリン・ダンフォースさんは9月末に難民受け入れと財政問題について語っている。

「国内では今後の難民の受け入れをめぐって世論が二分しています。さらなる難民受け入れを求める声がある一方で、実際に難民を受け入れた場合、難民が暮らしていくための住宅や雇用、福祉などをこれまで通り提供するのは困難だという意見もあります」

 しかし、11月13日にパリで発生した連続テロ事件によって、難民受け入れに関するヨーロッパの世論は大きな転換期を迎えた。テロリストが難民を装ってヨーロッパに簡単に入国・移動できる可能性が指摘され、ドイツやフランスの右派政党は難民受け入れ阻止をこれまで以上に声高に主張。テロ事件発生から間もなくして、フランス、オランダ、スペインは出入国管理の強化に着手した。

 10月末の総選挙で反EU色を前面に出す野党が大勝したポーランドでは、新政権が難民受け入れ数の見直しを視野に入れていることを明らかにしている。「一つのヨーロッパ」を象徴するシェンゲン協定(加盟国間の移動の自由を保障するルール)やヨーロッパにおける国別の難民受け入れ数の割り当てで、主導役として動いてきたドイツのメルケル首相にとっては頭の痛い一週間となった。

 メルケル首相が直面するのは他国からのプレッシャーだけではない。ドレスデンに本部を置き、ドイツ各地でイスラム教徒の移民受け入れに反対するデモを繰り返す反イスラム団体「ペギーダ」は、パリの事件後にSNSを中心にメルケル政権の移民・難民政策を激しく非難。わずか一年前、ペギーダ主催の反イスラム集会の参加者はわずか数百人だったが、最近では1万人を超えるものも珍しくなくなった。

 また、移民排斥を公式には掲げてはいないものの、反EU派の政党「ドイツのための選択肢」の支持率上昇も話題になっている。難民受け入れをめぐる議論が続くなかで支持率を伸ばしていたこの政党は、テロ事件の数日後にドイツ国内で行われた世論調査で支持率が初めて二ケタ台に到達しており、来年3月に行われる州議会選挙で躍進するのは確実との声もある。

米国とロシアが対IS攻撃で歩調合わせる?
 パリ同時多発テロは、発生からわずか1週間でヨーロッパにおける難民受け入れに関する世論を大きく変える引き金となった。また、過激派組織「イスラム国」(IS)壊滅のためにフランス軍はシリア国内のISの拠点とされる地域への空爆を開始。空爆目標に関する詳細な情報をフランス側に提供したのはアメリカとされており、ロシアのプーチン大統領も17日に地中海に展開するロシア海軍に対して対IS攻撃でフランス海軍と協力するよう命じた。アメリカとロシアが対ISでは歩調を合わせる見通しが高まり、この1週間で国際社会の流れが文字通り急変した。

 ISという「共通の敵」を壊滅するために、ロシアがアメリカや西欧諸国と連携を取る可能性が浮上している。しかし、国際社会の注目がシリアに集まることによって、ウクライナ問題で欧米が譲歩するのではないかという懸念も発生しており、ISIL壊滅に向けて一時的にでもロシアと共闘したいフランス などが対ロシア経済制裁の内容見直しを近く提案するのではないかという指摘もある。

 一見すると、対ISで、アメリカとロシアとフランスの距離が縮まり始めたように見えなくもない。これまでの利害関係を考えた場合、1週間でこれらの国々の関係がガラリと変わるとは考えにくいものの、この流れに敏感に反応したのが、ポーランドとバルト3国だ。複数のメディアが先週からロシアがウクライナの国境周辺で兵力の増強を行っていると報道。エストニアのロイバス首相は17日、議会で「(ウクライナにおける)停戦協定の順守ではいかなる妥協もあってはならない。別の地域における協力関係が、ルール変更を容認する物であってはならない」と語り、ロシアの動向をけん制している。

(ジャーナリスト・仲野博文)


パリ同時テロ犯、標的の下見や訓練の形跡 米情報当局
CNN.co.jp 11月24日(火)17時9分配信

(CNN) 米情報当局はパリ同時多発テロの犯行グループについて、一部の標的を事前に調査したり、軍隊式の訓練を受けたりしていた可能性があるとの見方を示し、国内各地の捜査当局に警戒を呼び掛けている。

米連邦捜査局(FBI)と国土安全保障省、国家テロ対策センターが捜査当局へ送った報告書の内容をCNNが入手し、複数の米当局者らが確認した。

報告書は地方捜査当局に、銃乱射事件への対応を再確認し、標的を下見している不審人物がいないかどうかを監視するよう求めている。

同時テロの現場となったパリの劇場では近くのごみ箱から実行犯のものとみられる携帯電話が見つかったが、報告書によればこの中には劇場の地図が入っていた。暗号化されたアプリも搭載されていたという。またCNNが最初に伝えた通り、複数の攻撃のタイミングを合わせようとしたことを示す文字メッセージが残っていた。

同時テロの実行犯らはベルギーで3台のレンタカーを借りた後、フランスで借りた隠れ家へ移動したとみられる。

報告書によれば、標的の多さや連係の様子から、犯行グループが攻撃を効果的に実行するために前もって標的を熟知し、訓練を積んでいたことがうかがえるという。

報告書の内容を確認した米当局者らによると、欧州の情報当局もこれまでに、実行犯の一部は過去にシリアへ渡り、銃や自爆ベルトの使い方の訓練を受けたようだと指摘していた。


テロがトランプ人気に追い風? シリア難民“拒否”で支持率再浮上 米大統領選
夕刊フジ 11月24日(火)16時56分配信

 来年11月の米大統領選に向けた共和党候補指名争いで、不動産王のドナルド・トランプ氏の人気が再び浮上している。13日のパリ同時多発テロを受けて、シリア難民受け入れへの厳しい姿勢が評価されているようだ。

 ワシントン・ポスト紙とABCテレビがテロ後の16~19日に実施し22日に発表した調査では、共和党支持層の32%がトランプ氏を支持した。テロ対策や移民問題に関して「より信頼できる」との回答が他候補を大きく上回る40%台に上った。同紙は、トランプ氏の強固な支持基盤である大学を出ていない白人層がシリア難民の受け入れに強く反対していることが影響しているとみている。

 トランプ氏は22日にはABCテレビの番組で、テロ容疑者に対する拷問として批判された「水責め」について、「私なら復活させる。彼らがわれわれにしていることに比べれば取るに足らない」と述べるなど過激な言動を続けている。

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