« 奥野誠亮氏、新憲法制定を提唱 | トップページ | フランス・パリで多発テロ、129人が死亡・31 »

2015年11月20日 (金)

フランス・パリで多発テロ、129人が死亡・30

フランスの首都パリで13日夜(日本時間14日未明)、飲食店や劇場、サッカー競技場など複数の地点で、銃撃や爆発などがおきた。劇場では観客らが人質になったと伝えられる。オランド仏大統領は同夜、テレビ演説で「前例のないテロが起きた」と断定し、国内に非常事態を宣言した。

フランス治安当局の発表では、この同時テロで129人が死亡した。

ロイター通信などによると、週末を過ごす客でにぎわう13日夜、パリ10区のレストランと近くの劇場で銃撃が起きた。目撃者の証言では、劇場内で60人程度の観客らが人質になった。劇場内からは、散発的な銃声が聞こえているという。

また、ドイツとフランスの親善試合が行われたサッカー競技場では、少なくとも2回の爆発が起きた。自爆テロとみられており、犯人とみられる2人を含む35人程度が死亡したもよう。

オランド大統領は、「われわれは結束し、断固戦う」と国民に訴えた。非常事態の宣言にともない、フランスと周辺国の国境が閉鎖された。

フランス国内では、今年1月、イスラム過激派により週刊紙本社が銃撃されるテロ事件が起き、計17人が死亡した。

オバマ米大統領は、ホワイトハウスで記者団に対し、「民間人を恐怖に陥れる非道な企てだ」と強く非難した。

※以上、産經新聞の報道による。

24番目の記事
25番目の記事
26番目の記事
27番目の記事
28番目の記事
29番目の記事

リンク:シリア難民とテロリストの振り分け方 米Q&A - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:イラクでも空爆強化=仏大統領 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:国内テロの情報なし=「イスラム国」予告に冷静対応を―米FBI長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:パリ同時テロ首謀者の死亡確認、国境警備態勢に疑問も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:パリ同時多発テロ 主犯格の欧州潜伏情報、テロ2日あまり後にEU外の国から - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:テロ首謀者の欧州入り見逃す…域外から情報 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:銃撃戦で容疑者2人死亡 パリで新たなテロを未然に阻む - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米下院、シリア難民受け入れ停止法案を可決 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米FBI>コミー長官「米国で具体的なテロ情報はない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<パリ同時テロ>ラマルセイエーズ響き サンドニで追悼式典 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:パリ郊外、移民が集まり過激派の温床になる町 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<米下院>シリア難民停止法案可決 大統領は拒否権行使へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:ISIS、中国人とノルウェー人の人質を殺害 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米下院、シリア難民らの受け入れ中止法案を可決 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:パリ同時多発テロ 米下院がシリア難民差し止め法案可決 大統領は拒否権方針 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:イタリア・スウェーデン警戒強化、過激派が攻撃計画の恐れ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:エールフランス、パリ攻撃で乗客減少 他の欧州航空会社でも影響 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏首相、パリ同時テロ容疑者の一部は「移民危機に便乗」して入国 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【パリ連続襲撃】「首謀者」死亡を確認と仏検察 住宅急襲で - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:難民歯止め法案可決=審査厳格化、与党から大量造反―米下院 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対「イスラム国」で安保理決議案=テロ阻止へ手段動員を―仏 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:仏首相、国境警備の強化要請=自爆女の親族宅捜索―大聖堂で犠牲者追悼式・同時テロ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:テロ根絶、経済成長が決定打 APEC首脳会議閉幕 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:パリ同時多発テロが起きるほどにIS膨張を許した戦犯は誰か? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米下院、シリア難民受け入れ停止法案採決へ オバマ氏は拒否の構え - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日米、中国の覇権にクギ 積極的平和主義・リバランス…近づく政策 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:外務省定員を大幅増 テロや「歴史戦」に対抗 自民戦略会議 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日本企業も海外テロ対策 生死分ける実地訓練「繰り返すしかない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:観光旅行延期や買い控え…仏経済に影響も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:南シナ海に自衛隊派遣検討 日米首脳、対中連携で一致 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「私は君を憎まない。君の負けだ」 テロ犠牲者遺族のメッセージが共感を呼ぶ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:パリ同時テロ 次の標的だったビジネス街 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「数日以内に攻撃」仏に各国が警告…情報生かせず - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:EU、武器取引などテロ対策強化へ 「移動の自由」が足かせ - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

シリア難民とテロリストの振り分け方 米Q&A
ウォール・ストリート・ジャーナル 11月20日(金)11時27分配信

 米国50州のうち20州以上の知事が今週、シリアからの難民を受け入れないと表明した。パリ同時多発テロを受け、国家の安全保障に対する懸念が生じたというのがその理由だ。オバマ政権は、州知事には拒否する権限がほとんどないとして、これをはねつけた。その一方で、入国前にテロリストの可能性がある人物と難民とをふるいにかけるプログラムについて説明することを約束した。プログラムの概略を以下にまとめた。

Q:シリア難民はどういうスクリーニング(適格審査)を受けるのか?

A:出身国にかかわらず難民はすべて「最も厳格な審査と身元確認調査」を受ける。オバマ政権の高官は17日、記者団に対してそう述べた。一連の手続きには経歴審査と指紋採取が含まれる。法執行機関、国防総省、情報機関などはすべて、難民に関する情報を精査し、入国を最終的に許すかどうかの判断を手助けする。シリア難民はさらに、国家安全保障面の追加的なチェックを含めた厳しい審査を受ける。米国定住の検討対象となったシリア難民は全員、特別な訓練を受けた担当官と面接する。面接場所はたいていヨルダンのアンマンかトルコのイスタンブールだが、エジプトのカイロなどでも行われている。難民はさらに、米国に入国する前に健康診断と文化的なオリエンテーションを受けなければならない。

Q:どのくらい時間がかかる?

A:通常1年半から2年かかる。一般的に、国連の難民問題担当機関からの紹介で審査が始まる。紹介には本人の経歴などの情報が含まれており、国土安全保障省(DHS)はこうした情報を利用して難民資格に適合するかどうかを判断する。難民が5つの保護対象グループ――人種、宗教、国籍、政治思想、特定の社会的グループ――のどれかに該当するとDHSが判断すれば、前述のスクリーニングが始まる。ちなみに米国で学ぼうとしている外国籍の学生は通常、通学が始まる3カ月から5カ月前に、領事との面接を受ける。

Q:米国に来ているシリア難民はどういう人たちなのか?

A:政府高官によると、米国に定住しているシリア難民の半数は今のところ子供たちだ。残りの半数のうち2.5%は60歳を超える人々で、2%は独身男性。難民の男女比はほぼ半々だが、男性がやや多い。

Q:現在の人数は?

A:2011年3月にシリアの危機が始まって以降、米国は約2200人のシリア難民を受け入れてきた。同じ期間に米国に到着した合計33万2000人超の難民の中では、ごくわずかにすぎない。オバマ政権は2016年度(15年10月~16年9月)に少なくとも1万人の難民を受け入れると約束した。シリア危機では400万人以上のシリア人が国を逃げ出した。その大半は中東各国にいる。

Q:シリア難民は米国のどこに住んでいるの?

A:多いのはカリフォルニア、テキサス、ミシガン、イリノイ、アリゾナの各州だ。11年以降は全体で36州がシリア人を受け入れている。

Q:米国に到着したあと、難民はどうなる?

A:難民は入国後1年以内に、滞在資格を合法的な永住権に変更しなければならない。難民の定住に関して国務省に協力している9つの非営利機関が毎週会合を開き、入国した難民たちをどこに移送するかを決めている。移送先は、家族がどこに定住しているか、失業率が高くない州はどこか、専門的な治療が提供できる都市はどこか、といった要素に基づいて決定される。当局はふつう、物価が高すぎないナッシュビル(テネシー州)やバッファロー(ニューヨーク州)といった中規模都市に難民を定住させようとする。だが米国に到着した後はどこに住もうと難民たちの自由だという。

Q:亡命申請者と難民の違いは?

A:米市民権・移民局(USCIS)によると、難民とは一般的に母国以外で暮らす人で、かつ母国では深刻な被害に直面しているため帰国の意志がない、もしくは帰国できない人のことを指す。亡命申請者は難民の定義に当てはまるほか、すでに米国に入国しているか、もしくは到着した場所で入国許可を求めている人のことを指す。


イラクでも空爆強化=仏大統領
時事通信 11月20日(金)11時23分配信

 【パリAFP=時事】フランスのオランド大統領は19日、パリでの同時テロを受け、シリアに加えてイラクでも仏軍による過激派組織「イスラム国」空爆を強化するよう命じた。
 仏大統領府が声明で明らかにした。


国内テロの情報なし=「イスラム国」予告に冷静対応を―米FBI長官
時事通信 11月20日(金)11時22分配信

 【ワシントン時事】米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は19日、記者会見し、パリ同時テロで犯行声明を出した過激派組織「イスラム国」がニューヨークやワシントンでのテロを予告したことについて、「信じるに足る危険な兆候は把握していない」と述べ、国民に冷静な対応を呼び掛けた。


パリ同時テロ首謀者の死亡確認、国境警備態勢に疑問も
AFP=時事 11月20日(金)11時19分配信

15
イスラム過激派組織「イスラム国」の英字機関誌「ダビク」2015年2月号(ウェブ版)に掲載されたアブデルハミド・アバウド容疑者とされる写真より(撮影日不明、2015年11月16日入手)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】フランス検察当局は19日、パリ(Paris)同時テロを指揮したとされるイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員、アブデルハミド・アバウド(Abdelhamid Abaaoud)容疑者(28)の死亡を確認した。

パリ襲撃「首謀者」、5月に米情報機関が警告

 モロッコ系ベルギー人のアバウド容疑者は、警察精鋭部隊がパリ北郊で18日に実行した大規模な強制捜査で死亡した。その際もう一人別の人物が死亡したことが分かっているが、身元はまだ明らかになっていない。

 アバウド容疑者はこれまで、シリアにいると考えられていた。そこで欧米に対する攻撃の作戦を練っているとみられていた同容疑者がフランス入りしていた事実が明らかになったことで、情報活動と国境警備の機能不全を疑う声が上がっている。

 ベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相によると、同容疑者は今年フランス国内で未遂に終わった6件の攻撃のうち、4件に関与していた。にもかかわらず同容疑者が欧州入りしていることについて、欧州内のいずれの国からも情報提供を受けていなかったという。

 ISのこれほどの要注意人物が、見とがめられることなくフランス入りしていたのが確認されたことを受けて、カズヌーブ内相は直ちに欧州に対し、テロの脅威への対策強化を強く要請した。【翻訳編集】 AFPBB News


パリ同時多発テロ 主犯格の欧州潜伏情報、テロ2日あまり後にEU外の国から
産経新聞 11月20日(金)11時14分配信

 【パリ=宮下日出男】パリ同時多発テロで、フランスのカズヌーブ内相は19日、死亡した主犯格のアブデルハミド・アバウド容疑者について、テロから2日あまりが経った16日になって、欧州連合(EU)域内に潜伏しているとの情報をEU以外の国から得たことを明らかにした。欧州各国の情報機関がシリアにいるとされたアバウド容疑者の侵入を把握できなかったことで、域外国境の管理や情報収集態勢が問題となりそうだ。

 カズヌーブ氏は域外国の情報機関からアバウド氏がギリシャに潜んでいたとの情報を得たと説明した上、「フランスに到着するまでに通過したはずの欧州諸国からは何の情報提供もなかった」と述べ、暗に他の加盟国を批判した。仏メディアは情報提供国はモロッコだとも伝えている。

 EUは20日、緊急の内相法相理事会をブリュッセルで開き、テロ対策を協議する。開催はフランスの要請を受けたもので、欧州諸国間の自由な移動を認めたシェンゲン協定をめぐり、域外との国境管理の強化策が主要な議題となる。

 一方、フランスの国民議会(下院)は19日、テロ後に宣言された非常事態の期間を3カ月間延長する法案を賛成多数で可決した。20日には上院でも可決され、成立する見通し。非常事態は26日から来年2月25日まで延長されることになる。

 主犯格のアバウド容疑者は死亡が確認されたが、実行犯の1人、サラ・アブデスラム容疑者はなお逃走中だ。バルス首相は19日、「現時点で13日のテロと関係するグループがパリにいるのかはわからない。だから脅威があるのだ」と強調した。


テロ首謀者の欧州入り見逃す…域外から情報
読売新聞 11月20日(金)11時14分配信

 【パリ=石黒穣、ブリュッセル=三好益史】フランスのカズヌーブ内相は19日の記者会見で、パリ同時テロの首謀者で18日に警察の拘束作戦中に死亡したアブデルハミド・アバウド容疑者について、欧州入りしていたことを「(テロ発生の3日後の)16日に欧州外の情報機関から伝えられた」と述べた。

 同容疑者は国際指名手配されていたが、フランスをはじめ欧州連合(EU)の情報機関は事件前に動向を把握していなかったことを認めた。EUはこの事件を受けて20日、緊急の法相・内相理事会を開き、域外国との国境審査の強化を協議する。

 カズヌーブ内相は「アバウド容疑者がギリシャにいたという連絡を受けたのは、事件後のことだ」と述べた。具体的な情報元の国は明らかにしなかった。同時テロについて、仏捜査当局は当初、過激派組織「イスラム国」に加わったアバウド容疑者がシリアから指令を出したと考えていた。


銃撃戦で容疑者2人死亡 パリで新たなテロを未然に阻む
Wedge 11月20日(金)11時1分配信

115
18日未明の銃撃戦で待機するパリ市の救急隊員。少なくとも5人の警官が負傷している(Getty Images)

 パリの同時多発テロの容疑者を追跡していたフランス警察特殊部隊は18日未明、市郊外のサンドニのアジトを急襲し、銃撃戦の末、容疑者2人が死亡、7人を拘束した。フランスの報道によると、容疑者らはビジネス街で新たなテロを実行する直前だった。しかしテロの首謀者とされる男らの行方は不明のままで、治安部隊による緊迫した“マンハント”が続いている。

“決意”なき米中東政策 IS打倒に向け各国は団結を

予想を超える大掛かりな集団
 捜査当局は首謀者とされるベルギー国籍のアブデルハミド・アバウド容疑者(27)が電話の盗聴などからサンドニ付近に潜んでいるとの情報をつかみ、捜索を行っていた。その中で同容疑者の女のいとこが浮上、いとこを追跡してアジトにたどり着いた。このいとこの女は警察との銃撃戦の中で、自爆した。

 警察の突入作戦は午前4時半ごろから開始、銃撃音と大きな爆発音が7回も鳴り響いた。この作戦はオランド大統領やバルス首相がエリゼ宮(大統領官邸)で実況で見守る中、実施された。捜査当局の話として伝えられるところによると、犯人らはパリ西郊外のビジネス街で新たなテロを起こす直前だった。

 しかし、肝心な首謀者アバウド容疑者は拘束した7人には含まれていないと見られ、行方は依然不明だ。同容疑者はこれまで、過激派組織「イスラム国」(IS)の幹部としてシリアに滞在し、そこで計画を立案し、同時多発テロを指揮していたと見られていた。同容疑者が仮にパリにいるというのが事実ならば、捜査当局に探知されないまま、密かにフランスに入国していたという衝撃的な事態となる。

 13日のテロの実行部隊は当初死亡した7人と見られていた。うち5人の身元が判明しているが、その後この7人の他に、死亡した容疑者の兄弟の1人、ベルギー在住のアブデスラム・サラ(26)が実行部隊に加わっていた容疑で指名手配され、さらに別なもう1人も監視カメラに捉えられていたことが分かっており、実行部隊は9人以上だった。

 未明のサンドニの急襲では、9人の容疑者が潜伏していたわけで、実行部隊も含めると、テロ・グループは少なくとも18人に上り、当初考えられていたよりもはるかに大掛かりな攻撃集団だったことがあらためて明らかになった。捜査当局は行方の分からない容疑者たち、とりわけアバウド容疑者の追跡に全力を挙げている。

 パリの同時多発テロの暗雲は欧州全体を覆っている。17日にはドイツのハノーバーで、メルケル首相も観戦するドイツとオランダのサッカー試合が予定されていたが、爆発物が仕掛けられているという情報が外国情報機関からもたらされ、ゲーム開始直前に中止になった。ベルギーのブリュッセルでもベルギーとスペインのサッカー試合がやはり中止に追い込まれた。

 米国にもテロの影響は及び、ロサンゼルスとワシントンから17日離陸したエール・フランス機への爆破警告電話があったため、それぞれ米国内とカナダに緊急着陸した。パリのテロの恐怖が世界的にまん延している様相だ。

IS終わりの始まりか
 こうした欧米の動きの一方で、フランスとロシアがシリアのISの首都ラッカに対する空爆を激化させている。フランスは17日夜もヨルダンとペルシャ湾から戦闘爆撃機10機を出動させ攻撃した。フランスは一両日中にも空爆を強化するため空母「シャルル・ドゴール」を地中海に展開する見通しだ。

 エジプト・シナイ半島で先月末に起きたロシア旅客機墜落をISのテロと断定したロシアは同組織への報復攻撃を強め、ロシア本土から長距離爆撃機を初めて出撃させてラッカ内外の約270カ所を空爆したほか、東地中海上の艦船から巡航ミサイル30発を撃ち込んだ。

 また、米国もこの2カ国と連携する形で空爆を強化しており、一部の情報によると、ラッカではISの戦闘員が多数死亡し、戦闘員の家族らがラッカを脱出して、ISの占領下にあるイラクのモスルへ移動する動きも出ている、という。IS側にかなりの損害が出ているのは確実だ。

 オランド大統領はロシアとの軍事的な協力を強めていく考えを表明し、17日プーチン大統領と電話会談。さらに24日には訪米してオバマ大統領と会い、26日にはモスクワを訪問してあらためてプーチン大統領と会談する予定だ。フランスとロシアはウクライナ問題で関係が冷却化していたが、皮肉にもパリのテロで結束が強まった形だ。専門家の1人は「テロは米仏ロの3カ国を結束させた。ISにとって裏目に出たのではないか。ISの終わりの始まりかもしれない」と指摘している。


米下院、シリア難民受け入れ停止法案を可決
読売新聞 11月20日(金)10時31分配信

 【ワシントン=今井隆】米下院は19日、シリア難民の受け入れ停止を目指す法案を賛成多数で可決した。

 法案は、パリ同時テロを受けて野党・共和党が提出した。

 採決では賛成が289票、反対が137票だった。与党・民主党からも47人が賛成に回り、難民受け入れへの否定的な考えが広がっていることがあらわになった。

 共和党のライアン下院議長は19日の記者会見で「これは重要な初めの一歩だ」と述べ、オバマ政権への攻勢を強める意向を示した。オバマ政権は9月、シリア難民の急増に対応し、1年間で少なくとも1万人の難民を新たに受け入れる方針を示していた。

 オバマ大統領は法案が上院で可決された場合、拒否権を行使する意向を示しており、実際に法案が成立する可能性は低いとみられている。


<米FBI>コミー長官「米国で具体的なテロ情報はない」
毎日新聞 11月20日(金)10時31分配信

 ◇テロ事件阻止へ「捜査を強化」

 【ワシントン及川正也】米連邦捜査局(FBI)のコミー長官は19日、米主要テレビを通じた声明で、「パリで起きたような(テロ)攻撃が米国で起きるといういかなる確かな脅威も把握していない」と述べ、米国内での具体的なテロ攻撃の予兆はないことを強調した。ただ、過激派組織「イスラム国」(IS)が繰り返し警告していることを受け、模倣事件を含め、テロ事件の阻止に向けた捜査を「強化した」と明らかにした。

 コミー長官はリンチ司法長官とともに声明を発表。喫緊のテロ情報がないことに加え、「パリ同時多発テロの容疑者らと米国との関連はない」と指摘した。FBIは「ISのために暴力事件を起こそうと感化された人たち」を集中的に監視し、シリア渡航やテロ準備など「多くの協力者たちの活動を封じてきた」と強調した。

 米メディアによると、首都ワシントンやニューヨークへの攻撃を警告しているISは19日、「(標的は)ホワイトハウスで締めくくられる」と警告する映像を公開した。警察当局はニューヨークやワシントンの街頭や地下鉄での警備・警戒を強めているが、コミー長官は「恐れず、健全な注意」で対応するよう国民に呼びかけた。

 米ニューヨーク・タイムズ紙によると、米当局はISとの関連を疑われる三十数人を厳しい監視下に置き、盗聴や行動確認を継続している。米国では今年5月、テキサス州でIS傾倒者2人が銃撃事件を起こしている。


<パリ同時テロ>ラマルセイエーズ響き サンドニで追悼式典
毎日新聞 11月20日(金)10時29分配信

114
パリ同時多発テロ事件の現場となった競技場で献花するマリーヌ・ブルエルさん=パリ近郊サンドニで19日、賀有勇撮影

 【パリ賀有勇】パリの同時多発テロ事件の現場の一つとなったパリ近郊サンドニの競技場に隣接する広場で19日夜、一連の犠牲者を追悼する式典が行われた。

 式典にはサンドニのパイヤール市長やパリのイダルゴ市長ら約200人が参加。黙とう後、仏国歌「ラマルセイエーズ」を合唱。「残虐性に対抗するための最良の手段は一体となって(テロと)向かい合うことだ」と書かれた横断幕が掲げられた競技場のフェンスの下に白いバラを手向けた。パイヤール市長は「未来のためにも暴力的な出来事を乗り越えなければならない」と述べた。

 普段はスポーツイベントなどでにぎわう競技場は、非常事態宣言が出されていることもあり、行き交う人はまばら。広場の入り口では武装した警官が参列者の手荷物を入念に調べ、式典も10分と短時間で終わった。

 1歳に満たない息子を抱きかかえて式典に参加した助産師のマリーヌ・ブルエルさん(30)は、今年1月の週刊紙「シャルリーエブド」襲撃事件について触れ、「息子はまだ11カ月なのに、既に二つのテロ事件の生き証人になった。二度とこんなことに直面してもらいたくないと思い、連れてきました」と話し、子供を抱きしめた。

 サンドニでは、13日に競技場近くで実行犯3人が自爆。自爆に巻き込まれ1人が死亡した。


パリ郊外、移民が集まり過激派の温床になる町
ウォール・ストリート・ジャーナル 11月20日(金)10時17分配信

 【サンドニ(フランス)】パリ北部の町サンドニは18日夜明け前、同時テロの容疑者らと彼らを捜索していた警察隊による激しい銃撃戦の舞台となった。

 アフリカ系や中東系を中心としたイスラム教徒の移民が多く住むサンドニは、失業率や犯罪発生率が高く、当局は長らく改善に取り組んできた。だが、この地区は高層ビルが建ち並ぶ他の郊外とは様相が異なっている。

 中世に築かれた街の中心部と12世紀の大聖堂を訪れる観光客はまばらで、安い住宅や多様な文化を求める若い家族が数年前にパリから移り住み始めた。

 大聖堂に隣接した街の主な商業地区には、安い服、中古の携帯、ハラル食品(イスラム教の戒律で許された食品)、北アフリカ産スパイスを売る店が並ぶ。駅近くでは、屋台で1~2ユーロで売られている牛肉や鶏肉の串焼きのにおいが漂ってくる。

 だが、怪しげな地区もある。パリ同時テロへの関与が疑われている人物の捜索が行われた狭いコルビヨン通りなどだ。4月のある日には、麻薬中毒者が別の男に向けて銃を放ち、別の麻薬中毒者数人が学校の校庭に侵入する騒ぎがあった。

 住民からは、パリ外周路から目と鼻の先のこの街が、急進的なイスラム教徒を引きつけているとの不満が出ている。

 15年前からサンドニに住んでいる49歳の男性は「ここでは隠れるのは簡単だ」とし、「このかいわいは過去数年で大きく変わった」と述べた。

 この男性は、市場に行くたびにひげ面の男性からモスク建設費に充てる資金を求められ、ずっと嫌な思いをしているという。「彼らが何にお金を使っているのかも分からない」と言い、「警官を増やすべきだ。検問もだ」と話した。

 アルジェリアで生まれたフランス人のこの男性はあるとき、伝統的なイスラム教徒の服であるジャラバを着たひげ面の男2人から近づかれ、「私を正しい道に導きたいと言われた」が、断ったという。


<米下院>シリア難民停止法案可決 大統領は拒否権行使へ
毎日新聞 11月20日(金)10時15分配信

 【ワシントン西田進一郎】米下院は19日の本会議で、オバマ政権のシリア難民受け入れ拡大計画について、受け入れの際の身元調査を厳格化して事実上停止させる法案を可決した。野党・共和党が主導する法案に対し、オバマ政権は可決しても拒否権を行使して成立を阻む考え。上院は今月末以降に法案を審議する見通しで、法案を巡ってオバマ政権と共和党との駆け引きが激化しそうだ。

 オバマ政権はシリア難民を今年10月からの1年間で1万人受け入れる計画を進めているが、パリ同時多発テロなどを受けて反対論、慎重論が広がっている。法案は、シリアとイラクからの難民について、米連邦捜査局(FBI)による厳しい身元調査を実施。そのうえで、国土安全保障長官、FBI長官、国家情報長官が米国の安全に対して脅威にならないことを証明できない限り難民受け入れを認めないとする内容だ。

 これに対し、既に厳格な審査を実施しているとするホワイトハウスは、法案の要件について「受け入れがたく、米国民のさらなる安全確保にも役立たない」とし、難民受け入れの重大な障害になると批判。法案が上下両院で可決されても大統領は拒否権を行使すると警告している。

 下院の採決結果は、賛成289、反対137。オバマ政権はぎりぎりまで与党・民主党の議員に反対するよう働きかけたが、民主党から47人が賛成に回り、大統領が拒否権を行使しても覆すことができる3分の2に達した。ただ、上院では共和、民主両党の議席差は小さいため、法案が成立するかどうかは不透明だ。


ISIS、中国人とノルウェー人の人質を殺害
CNN.co.jp 11月20日(金)9時56分配信

香港(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は英字機関誌「ダビク」(電子版)で、人質としていた中国人とノルウェー人の男性を殺害したことを明らかにした。

中国人がISISに殺害されたのは初めて。習近平国家主席は、ISISによる男性の殺害を「強く非難する」と表明。中国外務省は「必ず犯人に責任を取らせる」と述べた。

ノルウェーのブレンデ外相も男性の殺害を非難。ロイター通信に対し、「公表された写真の内容を疑う根拠はない」と語った。

中国人男性がISISに拘束された経緯や、イラクやシリアで拉致されたのかどうかは分かっていない。中国国営通信などによれば、男性は軍に所属していた経歴はなく、教員を経て広告関連の仕事をしていた。2001年には中国のラジオ番組の中で、いつか広告作品で賞を受賞したいと語っていたという。

男性の拘束は9月に発覚した。この時点で自宅の近所の住民は、男性は長い間自宅に戻っておらず、家族がいるかどうかも分からないと話していた。

中国外務省の洪磊報道官は19日、「中国政府と国民は、男性が拉致されて以来、身の安全を非常に心配していた」と強調。政府は男性の救出のために全力を尽くしたと付け加え、男性の殺害を受けて、対テロ作戦における国際社会との連携を強化すると表明した。

しかし専門家は、ロシアや米国がシリアとイラクで行っている空爆に中国が参加する可能性は小さいと予想する。その理由として、ISISに対する戦争を宣言することによってISISの標的となり、パリで起きたようなテロ事件が中国で起きることを中国当局は恐れているとの見方を示した。

さらに、中国は長年、他国の内政に干渉しない主義を貫いており、もしISIS掃討を目指す有志連合に参加すれば、外交政策の歴史的転換点となる。今後の紛争についても関与を求める他国からの圧力が強まる可能性もある。

殺害された男性2人は今年9月、黄色いつなぎ姿の写真が「売り出し中」の文字を付けてダビクに掲載されていた。ノルウェーのソルベルグ首相はこの時点で、犯人側から身代金を要求されたが、要求に応じなかったことを明らかにした。

ISISは2人について、「国家や組織に見捨てられ、処刑された」と主張している。


米下院、シリア難民らの受け入れ中止法案を可決
AFP=時事 11月20日(金)9時49分配信

113
トルコからエーゲ海を渡ってギリシャのレスボス島にたどり着いた移民・難民たち(2015年11月18日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】米下院は19日、難民審査が厳格化されるまでシリアとイラクからの難民受け入れを凍結する法案を可決した。これに対してはフランス・パリ(Paris)の同時テロを受けて排外主義に屈したものだと非難する声もでている。

米19州、シリア難民受け入れを拒否 パリ襲撃受け

 同法案の採決は、米議会がパリ同時テロへの反応を初めて示す機会となり、結果、法案は賛成289、反対137の大差で可決された。民主党議員も50人近くが賛成票を投じており、難民受け入れを表明しているバラク・オバマ(Barack Obama)大統領に造反するかたちとなった。

 野党・共和党が提出した法案は、イラクとシリア難民の審査過程で難民一人一人について身元調査を実施。さらに米連邦捜査局(FBI)長官、国土安全保障省(DHS)長官、国家情報長官(Director of National Intelligence)の3人に国家の安全の脅威とはならないと保証されなければ、米国への入国を認めないとしている。

 だが民主党側は、そのような措置はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」など過激派グループらの阻止に集中すべき各長官にとって悪夢の業務となるだろうと主張している。

 続いて法案は上院に送られるが、採決の行方は定かではない。上院でも可決された場合はオバマ大統領が拒否権を行使すると、ホワイトハウス(White House)は発表している。【翻訳編集】 AFPBB News


パリ同時多発テロ 米下院がシリア難民差し止め法案可決 大統領は拒否権方針
産経新聞 11月20日(金)9時47分配信

 【ワシントン=加納宏幸】パリ同時多発テロを受け、米下院は19日、シリア難民の受け入れを一時中断するよう求める法案を289対137の賛成多数で可決した。オバマ米大統領は仮に上院で法案が可決しても拒否権を行使し、成立を阻む構えだが、下院採決では与党・民主党から47人が賛成に回った。

 法案は上下両院で過半数を握る野党・共和党が提出。テロリストが難民に紛れ込んで入国するのを防ぐため、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の拠点、シリアやイラクの全難民の身元調査を連邦捜査局(FBI)が実施。国土安全保障長官、FBI長官、国家情報長官が米国の安全にとり脅威でないことを証明できない限り受け入れないよう求める。

 オバマ米大統領は1年間で少なくとも1万人を受け入れる計画を変更しない考えを強調し、受け入れ停止法案に反対の意向だ。

 ケリー米国務長官は19日、「米国がパニックになり、(移民国家としての)自らの基本的な価値に背を向けるのは適切ではない」と述べ、難民受け入れを拒絶する共和党を非難した。


イタリア・スウェーデン警戒強化、過激派が攻撃計画の恐れ
ロイター 11月20日(金)9時46分配信

[ローマ/ストックホルム 19日 ロイター] - イタリアとスウェーデンの警察は19日、国内で無差別攻撃を計画しているとみられる過激派メンバーの捜索を進めるとともに、人が集まる場所の警備を強化した。先週末にパリで起きた同時多発攻撃を受けて、両国でも新たな攻撃が計画されている可能性が報じられている。

スウェーデン警察はこの日、攻撃を計画していたと疑われる男を逮捕し、捜査を継続すると発表。地元メディアはこの男が過激派組織「イスラム国」のメンバーで、難民センターで逮捕されたと伝えたが、警察はコメントを拒否した。

首都ストックホルムでは警察が議事堂周辺や主要な鉄道駅での警備を強化している。

イタリアのジェンティローニ外相は、ローマのサン・ピエトロ大聖堂やミラノの大聖堂、スカラ座が攻撃の標的となる可能性があると表明。攻撃を計画しているとみられる5人の行方を追っているとした。

ミラノ市の責任者は、同市に危険が差し迫っている具体的な証拠はないとしつつも、最高レベルの警戒態勢を継続すると述べた。

一方、独ビルト紙は、国内情報機関の文書をもとに、17日夜にハノーバーで予定されていたドイツとオランダのサッカー親善試合の会場だったスタジアムで、あるグループが複数の爆弾を爆発させる計画を進めていたと報道。このグループはハノーバー中心部でも爆破を計画していたという。


エールフランス、パリ攻撃で乗客減少 他の欧州航空会社でも影響
ロイター 11月20日(金)9時35分配信

112
 11月19日、仏蘭系航空大手エールフランス・KLMの関係者は、パリ同時攻撃を受けて搭乗客が減っていることを明らかにした。写真はエールフランスの旅客機、シャルル・ド・ゴール空港で10月撮影(2015年 ロイター/Christian Hartmann)

[パリ 19日 ロイター] - 仏蘭系航空大手エールフランス・KLM<AIRF.PA>の関係者は19日、パリ同時攻撃を受けて搭乗客が減っていることを明らかにした。

関係者は「この種の絶対的な悲劇的事件がそれなりの影響をもたらすのは、誰にも分かる。(しかし)具体的な影響に言及するのは、まだ早過ぎる」と語った。

その後、ドジュニアック最高経営責任者(CEO)も米CNBCテレビで、予約のキャンセル件数が新規予約件数を上回っていると述べた。

エールフランス・KLMは今週、同時攻撃による搭乗率への直接的影響は見られないと強調していたが、初めて懸念を表明した形だ。

同社は12月8日に11月の搭乗データを発表する。

他の欧州の航空会社からも、搭乗客減少を認める動きが出ている。エア・ベルリン<AB1.DE>は同時攻撃によって予約がはっきりと減ったという。

ノルウェー・エア<NWC.OL>の広報担当者は「正確な数字は分からないが、前週末のパリ行きの便ではキャンセルが少し増えた」と話したが、今週の搭乗客は通常に戻っていると説明した。

一方、スカンジナビア航空<SAS.ST>はこれまでのところ影響はないとしている。

欧州最大の格安航空のライアンエア<RYA.I>も、フランスへの運航便を含めて予約件数は前年を上回るペースが続いていると述べた。


仏首相、パリ同時テロ容疑者の一部は「移民危機に便乗」して入国
AFP=時事 11月20日(金)9時16分配信

111
フランス南西部メリニャックの空港で、対テロ警戒態勢の下パトロールにあたる兵士(2015年11月14日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】フランスのマニュエル・バルス(Manuel Valls)首相は19日、パリ(Paris)同時テロの容疑者の一部は欧州の移民危機に便乗して人目につかず「忍び込んでいた」と指摘し、欧州連合(EU)は境界管理の「責任を持つ」必要があると警鐘を鳴らした。

パリ同時テロ、突如奪われた若き命の数々

 同日には、パリ同時テロの首謀者とされるモロッコ系ベルギー人のアブデルハミド・アバウド(Abdelhamid Abaaoud)容疑者が、18日にパリ北郊で行われた警察の強制捜査で死亡したことが確認された。アバウド容疑者はひそかに欧州入りしていたとされる。

 バルス首相は、「欧州が責任を持って」境界管理を行っていかなければ、シェンゲン(Schengen)圏という体制そのものが「疑問視されることになる」と指摘し、隣国に対し「きちんと役割を担う」よう要請した。

 26か国からなるシェンゲン圏内では、パスポートなしでの自由な往来が認められている。しかし今年に入り、欧州が第2次世界大戦(World War II)以後最大の移民危機への対応に苦慮する中、シェンゲン体制は大きな緊張下にある。

 同域には今年だけで80万人以上の移民・難民が流入。バルス首相はパリ同時テロの実行犯の一部がその混乱に便乗したという見方を示した。【翻訳編集】 AFPBB News


【パリ連続襲撃】「首謀者」死亡を確認と仏検察 住宅急襲で
BBC News 11月20日(金)9時1分配信

110
【パリ連続襲撃】「首謀者」死亡を確認と仏検察 住宅急襲で

<英語ビデオ>パリ襲撃の首謀者とみられるアブデルハミド・アバウード容疑者

仏政府は19日、パリ連続襲撃に関して北郊サンドニで18日早朝に警察が実施した住宅急襲で、首謀者と思われる容疑者を殺害したと明らかにした。

仏検察によると、過激派勢力「イスラム国」(IS)戦闘員でパリ連続襲撃の中心人物とみられるベルギー人アブデルハミド・アバウード容疑者(28)の遺体を確認。警察突入後のアパートで、複数の銃弾や金属片を浴びた遺体が発見され、同容疑者のものと判明したという。

カズヌーブ仏内相は、アバウード容疑者がシリアからギリシャ経由でベルギーに帰国したという情報を得ていると明らかにした。同容疑者が、ギリシャから欧州連合(EU)に入る何万人もの移民の中にまぎれていたかは不明だ。

129人が犠牲になった13日夜のパリ連続襲撃で競技場外で自爆した実行犯のひとりが、ギリシャで移民登録していたことは、遺体の指紋から確認されている。

内相はアバウード容疑者が昨年シリアへ渡航したことを確認した上で、EU圏への帰国は記録されていないと説明した。さらに、今年春以降フランスで未遂で阻止された攻撃6件のうち4件について、同容疑者の関与が疑われると述べた。

今年4月に未遂で終わったパリ近郊の教会襲撃に関わったとされるほか、今年8月にアムステルダム発パリ行きの高速鉄道で起きた無差別発砲についても関連した可能性を当局が捜査しているという。

さらに調べによると、今年1月にベルギー・ベルビエで治安当局が摘発したイスラム過激派勢力にも関与していたとされている。1月の摘発では過激派2人が死亡している。

AFP通信によると、アバウード容疑者がギリシャにいたという情報はモロッコの情報当局から仏警察に提供されたという。

<ビデオ>警察の急襲で自爆した女性とみられる声が音声にとらえられていた(仏語・英語字幕)

仏警察はアバウード容疑者の居場所について得た情報をもとにサンドニのアパートに突入。8人が逮捕され、少なくとも2人が死亡した。

死亡した1人は女性で、爆弾チョッキを起爆させて自爆。仏メディアは、アバウード容疑者のいとこだと伝えている。

仏検察は、アバウード容疑者が自爆したかは不明だとしている。身元は指紋から確認したという。

カズヌーブ内相は報道陣に、アバウード容疑者がギリシャにいたと16日の時点でフランスに連絡したのはEU加盟国ではないと説明。「テロの脅威に対して欧州がただちに目を覚まし、組織立って自分たちを守る必要があると、誰もが理解しなくてはならない」と強調した。

<英語ビデオ>付近の住民の声

アバウード容疑者の行動

2013年: 初のシリア訪問とされる。イスラム国に参加し、地元ベルギーに帰国。

2014年1月20日: 独ケルン・ボン空港を経由してトルコ・イスタンブールへ出国。トルコからシリア入りし、ISプロパガンダの「顔」のひとつになる。

2015年1月15日: ベルギー・ベルビエのイスラム過激派拠点にかかった携帯電話記録から、ギリシャにいたことが確認されたと。

2015年11月16日: パリ連続襲撃の3日後、外国の情報機関が仏当局に、同容疑者がギリシャ経由で欧州に戻っていると情報提供。仏警察は、同容疑者が仏国内にいるという情報も入手。

2015年11月18日: パリ郊外サンドニで警察の摘発により死亡。129人が死亡したパリ連続襲撃の首謀者とされる。

パリで取材しているBBCのヒュー・スコフィールド記者は、アバウード容疑者がかねてからフランスとベルギー両政府に重要指名手配されていたにもかかわらず、シリアから追跡を逃れてパリ中心部に移動できたというのは、各国の治安当局にとって重大な意味をもつと指摘する。

捜査当局は連続襲撃に関して、同日夜にベルギーに移動したとみられるサラ・アブデスラム容疑者も追跡中だ。

ベルギー警察は19日、スタッド・ド・フランス競技場の外で自爆したとされるビラル・ハドフィ容疑者の関連する物件数件を摘発。ハドフィ容疑者に関わりがあるとみられる7人を逮捕したほか、パリの事件に関連するとされる2人を逮捕したという。

<英語ビデオ>BBCのトム・バーリッジ記者が警察の急襲があった現場付近からリポートする


難民歯止め法案可決=審査厳格化、与党から大量造反―米下院
時事通信 11月20日(金)8時54分配信

 【ワシントン時事】パリ同時テロを受け、米下院は19日、オバマ大統領が進める年間1万人のシリア難民受け入れに一定の歯止めをかける法案を可決した。
 与党・民主党議員188人のうち47人が造反して野党・共和党と共に賛成し、政権内に衝撃が広がっている。
 民主党執行部は上院での法案採決を阻止する構えで、大統領は仮に法案が議会を通過しても拒否権を行使すると警告している。しかし、民主党から大量の造反が出たことで、審議の行方は不透明感を増してきた。
 法案はイスラム過激派が難民に紛れて米国に入るのを防ぐ必要があるとして、共和党が提出した。シリアとイラクの難民を受け入れる際、連邦捜査局(FBI)が徹底的な身元調査を実施し、FBI長官、国土安全保障長官、国家情報長官が米国の安全の脅威にはならないと議会に証明することを義務付ける内容だ。


対「イスラム国」で安保理決議案=テロ阻止へ手段動員を―仏
時事通信 11月20日(金)8時28分配信

 【ニューヨーク時事】フランス政府は19日、パリ同時テロを受け、過激派組織「イスラム国」が世界の平和と安全に「前例のない脅威」をもたらしているとして、同組織などによるテロの阻止に向け、あらゆる手段を講じるよう各国に訴える決議案を国連安全保障理事会に提出した。
 早ければ20日にも採択される可能性がある。
 理事国全15カ国に配布された決議案は、「イスラム国」に対する新たな制裁や軍事行動など強制措置には言及していない。対「イスラム国」で政治的決意を確認するのが目的で、デラットル仏国連大使は記者団に「安保理による明確で一致した反応が必要だ」と強調した。
 決議案はパリのテロをはじめ、ベイルートでの自爆テロ、エジプト・シナイ半島でのロシア機爆破テロなど、「イスラム国」が関与したとされる複数のテロを「最も強い言葉で非難する」と明記。各国にテロを防ぐための努力を倍増させるよう求めている。


仏首相、国境警備の強化要請=自爆女の親族宅捜索―大聖堂で犠牲者追悼式・同時テロ
時事通信 11月20日(金)8時27分配信

 【パリ時事】フランスのバルス首相は19日のテレビ出演で、欧州で越境の自由を認める「シェンゲン協定」について「隣国がそれぞれの責任を果たさなければ、見直しを検討せざるを得ない」と述べ、各国に国境警備を強化するよう求めた。
 欧州連合(EU)各国は20日にブリュッセルで開く緊急内相理事会で、旅券審査の在り方などについて協議する見通しだ。
 同時テロ首謀者とされ、パリ郊外サンドニの集合住宅で行われた特殊部隊による拘束作戦で死亡したアブデルハミド・アバウド容疑者は、当局の厳戒態勢をすり抜け、シリアからパリへの移動に成功したとみられている。地元メディアは捜査関係者の話として、同容疑者の居場所特定につながった情報はトルコやモロッコからもたらされたと伝えており、実行犯らの侵入を見抜けなかった欧州国境警備の問題点が浮き彫りとなっている。
 バルス首相は、当局が事件発生以降、実行犯の関係先など約600カ所を捜索し、危険人物と判断した157人に自宅軟禁を命じたと説明。その上で「まだ不明な点が多く、テロの脅威は今後も続く」と警戒を呼び掛けた。
 報道によると、仏当局は19日、サンドニでの拘束作戦で自爆した女(26)のパリ郊外にある母親宅などを捜索した。AFP通信の取材に応じた女の兄弟は、女が半年ほど前に急激に過激思想に染まったと振り返り、「精神的に不安定だった」と証言。母親は「洗脳されたようだった」と話した。
 仏北東部ランスの大聖堂では19日、同時テロ犠牲者の追悼式典が営まれ、住民ら数千人が参列した。場内には犠牲者数と同じ129本のろうそくがともされ、神父が「争いをもたらし人生を破壊する行為は、神の教えに反している」と宣言、全員で祈りをささげ、犠牲者の冥福を願った。


テロ根絶、経済成長が決定打 APEC首脳会議閉幕
SankeiBiz 11月20日(金)8時15分配信

 フィリピン・マニラで開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議は19日、パリの同時多発テロを踏まえ、テロを非難する前文を盛り込んだ共同宣言を採択し、閉幕した。経済協力の協議体として異例だが、テロ根絶には「経済成長や繁栄が決定打」と指摘し、テロ資金源の遮断などの対策の重要性を共有した。

 安倍晋三首相は首脳会議で「テロは経済活動への脅威だ。断固として非難をすべきで、日本は国際社会と緊密に連携し、テロ対策に取り組んでいく」と主張した。各国もテロ対策強化に向け対策強化を図っていくことに同調した。

 共同宣言の前文では、パリの同時多発テロやエジプトでのロシア旅客機墜落など最近発生したテロ行為を列挙。「あらゆるテロ行為を非難」と明記し、国際社会の秩序を守る姿勢を強く打ち出した。

 また、「包摂的な経済の構築」として、テロリストの資金調達阻止に向けた対応や航空機の乗客リストの事前分析などの取り組みを進めることを盛り込んだ。

 このほか、域内を包括するアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想の実現に向け、現在進行している通商協定を基礎とすることを確認。APECに参加する21カ国・地域のうち、日米など12カ国が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉で大筋合意したことを「留意する」とした。

 17日に採択したAPEC閣僚声明では、TPPに関する直接明記はなかったが、首脳宣言では一転してTPPの文言が示された。ただ、中国が力を入れる東アジア地域包括的経済連携(RCEP)についても「交渉の早期妥結を勧める」と併記し、中国やロシアなどに配慮した。

 中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対抗し、日本が積極的に提唱してきた、品質が良く長持ちする「質の高いインフラ開発」への評価や、サービスの自由化の推進についても盛り込まれた。(マニラ 坂本一之、西村利也)


パリ同時多発テロが起きるほどにIS膨張を許した戦犯は誰か?
ダイヤモンド・オンライン 11月20日(金)8時0分配信

 11月13日、世界は「9.11」以来の衝撃に襲われた。パリで「同時多発テロ」が起こり、129人が犠牲になったからだ。イスラム国(IS)による犯行と見られるこの事件によって、世界はどう変わっていくのだろうか? 

● 突如現れて広大な地域を占領したIS 米国は過去に彼らを支援していた

 今回のテロについて、フランスのオランド大統領は、即座にISの犯行と断定。そして、IS自身、「犯行声明」を出している。

 2014年に「どこからともなく」現れ、いきなりイラクとシリアにまたがる広大な地域を占領したIS。日本人には、「唐突に」登場したように見える。

 しかし、ある集団が強い勢力を持つには、「金」と「武器」が必要だ。彼らは、どこでそれらを得たのだろうか? まず、ここから話をはじめよう。

 以下は、AFP-時事2013年9月21日付からの引用。「シリアの反体制派同士が、ケンカし、戦闘になったが和解した」という内容である(太線筆者、以下同じ)。

 <シリア北部の町占拠、反体制派とアルカイダ系勢力 対立の背景
トルコとの国境沿いにあるシリア北部アレッポ(Aleppo)県の町、アザズ(Azaz)で18日に戦闘になったシリア反体制派「自由シリア軍(Free Syrian Army、FSA)」と国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力「イラク・レバントのイスラム国(ISlamic? State of Iraq and the Levant、ISIS)」が停戦に合意したと、イギリスを拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatoryfor Human Rights)」が20日、明らかにした。>([AFP=時事])

 短いが、ISに関する「2つの重要な事実」(知らない人にとっては衝撃的な)を含んでいる。まず、ISは、13年9月時点で「アルカイダ系」であった。(その後、アルカイダから独立)。2つ目は、この時点で、ISはシリアのアサド政権と戦う「反体制派」(=反アサド派)に属していた。

 これがなぜ「衝撃的」なのか? 「アルカイダ」については、説明する必要もないだろう。米国で01年9月11日「同時多発テロ」を起こしたとされるテロ組織だ。「米国最大の敵」とされた。ISは「アルカイダ系」なので、「米国の敵」なのはわかる。しかし…。11年にシリアで内戦が起こった時、米国はアサド現政権ではなく、「反アサド派」を支援した。その時のことを思い出していただきたい。

 米国は、「悪の独裁者アサド」「民主主義を求める善の反アサド派」という構図を、全世界で宣伝した。ところが、その「善の反アサド派」の中に、「アルカイダ系」の「IS」も入っていたのだ。つまり米国政府は、「最大の敵であるはずのアルカイダ系ISを含む勢力を、『善』と偽って支援していた」ことになる。

● ISを含む「反アサド派」に 6000億円もの支援をしたのは誰か? 

 もう少し詳しく、ISのルーツを見てみよう。ベストセラー「イスラーム国の衝撃」(池内恵著)にISの組織と名称の変遷が記されている(65~68p)。

 1999~2004年10月:「タウヒードとジハード団」
 2004年10月~2006年1月:「イラクのアルカイダ」
 (この時点では、はっきり「アルカイダ」を名乗っている)
 2006年1月~10月:「イラク・ムジャーヒディーン諮問評議会」
 2006年4月~2013年4月、:「イラク・イスラム国」
 (ここで、「イスラム国」という名に変わった)
 2013年4月~2014年6月、:「イラクとシャームのイスラム国」
 2014年6月~、:「イスラム国」 

 次に、ISが急速に勢力を拡大できた理由を見てみよう。既述のように11年、シリアで内戦がはじまった。ロシアとイランは、アサド現政権を支持、支援した。
 
 一方、欧米は「反アサド派」を支援した。さらに、トルコ、サウジアラビア、ヨルダン、エジプト、アラブ首長国連邦、カタールも「反アサド派」を支持、支援した。これらは「スンニ派」の国々である。アサドは「シーア派」の一派である「アラフィー派」。彼らは、アサドを政権から追放して「スンニ派政権」 をつくりたいのだ。

 ところで、一言で「反アサド派」といっても、さまざまな勢力がある。そこで12年11月、「反アサド諸勢力」を統括する組織として、「シリア国民連合」がつくられた。著名なアラブ人ジャーナリスト・アトワーン氏の著書「イスラーム国」には「どの国が、反アサドを支援したのか」に関して、こんな記述がある。

 <サウディアラビアとカタールが革命勢力に資金、武器支援を行った。『ニューヨーク・タイムス』は、二○一二年一月、カタールが武器を貨物機に載せてトルコに運び、革命勢力に供与していたと報じた。サウディアラビアも軍用機でミサイルや迫撃砲、機関銃、自動小銃をヨルダン、トルコに運び、シリア国内に送り込んでいた。
非公式の情報に基づけば、サウディアラビアは五○億USドル(約六一五○億円)を、武器支援などのシリア反体制派支援に費やしたという。>(203~204p)

 アトワーン氏は「非公式の情報」と断っているが、6000億円以上の金、武器が「反アサド派」に提供され、その一部が(反アサド派にいた)ISに流れたとすれば、彼らが突然「勃興した理由」もわかる。

 ここまでで分かるように「シリア内戦」は欧米vsロシア、そして、スンニ派諸国vsシーア派の「代理戦争」と化した。そして、欧米や、サウジアラビアなどスンニ派諸国からの支援こそが、ISを短期間で一大勢力に成長させたのだ。
 
 ちなみにオバマは13年8月、「アサド軍が化学兵器を使った」ことを理由に、「シリアを攻撃する」と宣言。しかし翌月には、「やはり攻撃はやめた」と戦争を「ドタキャン」して世界を驚かせた。この頃からISは「反アサド派」や「アルカイダ」の枠を超え、独自の動きをするようになっていく(アルカイダは14年2月、ISに「絶縁宣言」をした)。

● やる気のない欧米の空爆を尻目に勢力を拡大 プーチンの本気の攻撃でピンチに

 独自勢力になったISは、次々に支配地域を拡大し、さらなる金と武器を手にしていく。14年6月10日には、イラク第2の都市モスルを陥落させた。ここには大油田があり、ISは重要な「資金源」を得ることに成功する。同年6月29日、ISのリーダー、アブー・バクル・アル=バグダーディーは「カリフ宣言」を行った。つまり彼は「全イスラム教徒の最高指導者である」と宣言したのだ。

 ISの現在の資金や武器は、どうなっているのだろうか? 前述の本「イスラーム国」によると、資金源は以下の通りである。

 ・イラク中央銀行から、5億ドルを強奪した。
 ・石油販売で、1日200万ドルの収入を得ている。
 ・支配地域の住民約1000万人から税金を徴収している。

 武器については、

 ・イラクとシリア両国政府軍拠点を制圧し、米国製、ロシア製の武器を大量に奪った。
 ・2700を超える、戦車、装甲車、軍用車両を所有している。

 さて、米国は14年8月、「ISへの空爆を開始する」と発表した。同年9月には、今回テロが起こったフランスが空爆を開始。その後、「有志連合」の数は増えていった。しかし、米国を中心とする空爆は、あまり成果がなく、ISはその後も支配領域を拡大していった。

 米国を中心とする空爆に「やる気」が感じられないことについてロシアは、「ISを使ってアサド政権を倒したいからだ」と見ている。
 
 15年9月30日、状況を大きく変える出来事が起こる。ロシアが、シリア領内のIS空爆を開始したのだ。ロシアの動機は、親ロ・アサド政権を守ること。そのため空爆も「真剣」である。1ヵ月半の空爆の結果、シリアのISは大打撃を受け、アサド政権は息を吹き返した。

 アサド軍は現在、着実に失地を回復している。追いつめられたISのメンバーが、難民に紛れ込み、欧州に逃亡を図っている可能性は高い。こんな状況下で11月13日、「パリ同時多発テロ」が起こったのだ。

● 「パリ同時多発テロ」で 世界情勢はどう変わるか? 

 次に、「パリ同時多発テロ」で「世界はどう変わるのか? 」を考えてみよう。
 
<フランス>
 まず、テロが起こったフランスは、ISに復讐しなければならない。ここで空爆を止めれば、「テロに屈した」ことになるからだ。実際、テロ翌々日の11月15日、フランス軍は、ISが「首都」と称するシリア北部の都市ラッカを空爆した。これは、今までで最大規模の攻撃だった。また、フランスは、原子力空母「シャルル・ド・ゴール」をペルシャ湾に派遣し、4ヵ月間駐留させることを決めている。オランド大統領は、今回のテロを「戦争行為」と断じ、最後まで戦い抜く決意を示した。

 <欧州全体>
 欧州全体を見ると、今後難民に対する姿勢が硬化するだろう。難民の中にISメンバーが多数含まれている可能性は高い。とすれば、欧州は、「便衣兵」(敵を欺くために私服を来ている兵士)を大量に受け入れていることになる。規制が強まるのは、やむをえない措置といえるだろう。

 <ロシア> 
 不謹慎な言い方だが、事実として、「楽になる」のがロシアである。1年8ヵ月前、「クリミア併合」を決断したプーチンは、「ヒトラーの再来」「世界の孤児」と呼ばれていた。しかし、現在、「クリミア」「ウクライナ」のことを思い出す人は、ほとんどいない。それどころか、プーチンは、欧米にとって「対IS戦争の同志」になりつつある。

 ロシアが空爆をはじめた当初、欧米は、「『IS』ではなく、『反アサド派』を攻撃している」と批判した。ところが1ヵ月半の空爆で、実際にISは著しく弱体化している。オバマとプーチンは11月16日、G20が開かれていたトルコ・アンタルヤで会談。そこで、オバマは、ロシアの空爆に理解を示した。

 <<米露首脳会談>「シリア和平必要」…露IS空爆に米が理解
米国のオバマ大統領とロシアのプーチン大統領が15日、主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開催中のトルコ・アンタルヤで会談し、シリア内戦の終結に向け、国連の仲介によるアサド政権と反体制派の交渉や停戦が必要だとの認識で一致した。?  オバマ氏はロシア軍が9月末にシリアで始めた過激派組織「イスラム国」(IS)への空爆にも一定の理解を示した。>(毎日新聞11月16日(月)12時28分配信)

 さらに、オランド大統領は11月17日、米国だけでなく、「ロシアと協力して」「イスラム国」と戦う意志を明確にしている。

 <仏米ロ、シリア北部のIS空爆 軍事的連携を強化へ
フランス、米国の空軍は17日、過激派組織「イスラム国」(IS)が首都と称するシリア北部ラッカを空爆した。
パリの同時多発テロ後、仏空軍による空爆は2度目。
これとは別に、ロシア空軍もラッカを空爆した。
仏ロ関係はウクライナ紛争で冷え込んだが、オランド仏大統領は16日の演説で、対ISで従来の米国に加えてロシアとの軍事的連携も強化すると述べた。>(朝日新聞デジタル11月18日(水)2時0分配信)

● 自称“国家”のISは消滅するが テロは今後も続く

 <米国>
 米国は、今までの「ダラダラ空爆」を改めざるを得なくなるだろう。このままロシア軍がISを征伐してしまえば、超大国の威信は失墜する。これから米国は、「有志連合軍」を率い、真剣にISと戦うことになる。

 ちなみに、「反IS」で欧米ロが一体化することは、米国に「もっと大きな利益」をもたらすことになる。現在、米国最大の問題は、「中国の影響力が米国に迫っていること」である。実際、57もの国々が、中国主導「AIIB」への参加を決めた。その中には、英国、ドイツ、フランス、イタリア、イスラエル、オーストラリア、韓国など、「親米国家群」も含まれる(彼らは、米国の制止を無視して参加を決めた)。

 特に、伝統的に「親米」だった欧州が、「米中の間で揺れていること」は、非常に問題だ。米国は、ISとの戦いを主導することで、欧州との関係「再構築」をはかるだろう。そして、「中国と対抗するためにロシアと和解する」のは、筆者が4月28日の記事で予想したとおりである(記事はこちら)。つまり、「パリ同時多発テロ」がなくても、両国は和解に向かっただろう。しかし、テロはそのプロセスを速めた。
 
<IS>
 では、「パリ同時多発テロ」を起こしたとされるISはどうなるのだろうか? 欧米ロが一体となって、全力をあげて攻撃をしかけるのだから、どう考えても勝ち目はない。結局彼らは、支配地域を失い、欧州、ロシア、旧ソ連諸国などに散らばっていくだろう。支配地域を持たない古巣のアルカイダ同様、世界のさまざまな地域でテロ行為を続ける。

 ISという、自称“国家”は消滅するが、そのメンバーは、これからも世界各地でテロを行い、民衆を恐怖させるだろう。


米下院、シリア難民受け入れ停止法案採決へ オバマ氏は拒否の構え
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 【ワシントン=加納宏幸】パリ同時多発テロを受け、米下院は19日の本会議で、シリア難民の受け入れを一時中断するよう求める法案を採決する。上下両院で過半数を占める野党・共和党が提出したが、オバマ米大統領は「ドアを閉ざすことは米国の価値に対する裏切りとなる」とし、1年間で少なくとも1万人を受け入れる計画を変更しない考えを表明している。法案が可決しても拒否権を行使し、成立を阻む構えだ。

 法案は「イスラム国」の拠点であるシリアやイラクの全難民の身元調査を連邦捜査局(FBI)が実施し、国土安全保障長官、FBI長官、国家情報長官が議会に対して米国の安全にとって脅威とならないことを証明できない限り受け入れないよう求めている。事実上、政権側に受け入れを停止させる内容だ。

 共和党のライアン下院議長は「安全を優先すべきだ。テロリストが難民に紛れ込んでいないことを確認するため、(オバマ政権が)受け入れ計画を一時中止させるのが責任ある立場だ」と述べた。同党の上院トップであるマコネル院内総務も同調する考えを表明している。これに対し、ホワイトハウスは18日、「法案に強く反対する」との声明を発表し、大統領拒否権の行使を示唆した。

 声明は2001年9月11日の米中枢同時テロ後に米国が受け入れた2174人のシリア難民の中からテロ関連で逮捕されたり国外追放されたりした人物は出ていないとしている。

 また、すでに厳格な難民審査を実施していると強調。法案は「不必要で実行不可能な要件を示し、テロの被害者である弱者を支援しようという米政府の取り組みを妨げる」と指摘。難民危機と取り組んでいる中東や欧州の国々との関係を損なうとしている。


日米、中国の覇権にクギ 積極的平和主義・リバランス…近づく政策
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 安倍晋三首相とオバマ米大統領による7度目の首脳会談は、日米同盟が新たなステージに入ったことを印象づけた。両首脳の念頭にあったのは、マニラで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で触れられることのなかった、南シナ海における中国の覇権的な動向への懸念。会談では、日本の「積極的平和主義」と米国の「アジア・リバランス(再均衡)」政策が「中国」の動向をテコにして融合し始めたことをうかがわせた。(マニラ 坂本一之)

                  ◇

 首相は会談で「日本の積極的平和主義と米国のリバランスが連携し地域の平和、繁栄のためにより一層貢献していく」とさらなる政策協調を呼びかけた。

 米国のリバランス政策に関しては、元米国務省幹部が「近年はイラクやシリア問題などで忙しく、米国がアジアに目を向ける余裕がなかった」と指摘していた。それが、中国が南シナ海で建設を進めてきた人工島の滑走路が完成に近づくと、米政府内で対中懸念が高まり、リバランスが実体を伴うようになった。

 今回のAPEC首脳会議でも、中国問題が大きな議題になるとみられていたが、パリ同時多発テロに焦点が移り、取り上げられることはなかった。

 しかし、安倍首相はオバマ氏との会談で「(中国の)エスカレーションを懸念している」と表明。大統領も、南シナ海での米軍の活動を「日常的な行動として実行していきたい」と応じた。テロの脅威の影にかくれてしまった中国問題に関し、日米両首脳はクギを刺すことを忘れなかった。

 リバランス政策の一環である環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉も大筋合意に達した。バラバラだった日米の政策がかみ合い、地域の安定に向けた連携が強化されている。


外務省定員を大幅増 テロや「歴史戦」に対抗 自民戦略会議
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 自民党外交再生戦略会議(議長・高村正彦副総裁)がまとめた決議案の全容が19日、判明した。国際テロリズムの脅威や慰安婦問題など「歴史戦」に対抗できる強い外交基盤を構築するよう求めている。具体的には、東京五輪・パラリンピックが開催される2020(平成32)年を念頭に、外務省の定員を現在の5869人から英国並みの6500人に大幅増員させることなどを主張。自民党政務調査会の了承を経て、近く安倍晋三首相に提出する。

 決議案は、伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)が開催される来年を「わが国のプレゼンスを向上させ、『地球儀を俯瞰(ふかん)する外交』を一層強力に推進する好機」と説明。靖国神社参拝や慰安婦問題で中国や韓国が仕掛ける「歴史戦」をにらみ、戦略的対外発信力を強めることを求めている。

 今年8月の安倍首相による戦後70年談話を踏まえ、日本の「正しい姿」を国際社会に浸透させるため、対外発信にかかる予算を拡充。海外で情報の発信源となる親日派、知日派の育成、外交官の研修制度を強化することを促す。

 過激組織「イスラム国」によるパリ同時多発テロや日本人殺害脅迫事件など脅威が増大する国際テロ情勢を踏まえ、「海外で活動する日本国民は危険にさらされ、その安全確保に具体的な措置を講じることが急務」と指摘。その上で、テロ関連の情報収集能力、体制を抜本的に強化し、在外邦人がテロ被害に遭わないよう対策を講じるよう強調している。テロの攻撃対象になりやすい在外公館の警備態勢や、外交活動に伴う情報セキュリティーの強化も盛り込んだ。

 政府開発援助(ODA)の戦略的な活用については、支援額が目減りする円安の影響も踏まえて、大幅増額を要請する。


日本企業も海外テロ対策 生死分ける実地訓練「繰り返すしかない」
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 テロの舞台が先進国にまで拡大する中、海外に拠点を置く日本企業ではテロ対策が喫緊の課題として浮上している。ただ、企業は何から取り組んでいけばいいのか手探りなのが現状だ。

 「バン」「ババーン」。現在はサバイバルゲームの会場として使われている横浜市の倉庫。19日、倉庫内で銃声を模した音が響き渡ると、いすに座っていた6人の男性が瞬時に立ち上がり、床に腹ばいになった。間もなく体を起こし、低い姿勢で一斉に走り出す。

 「伏せている時間が長い。銃声から離れるように逃げろ!」。動きを見ていた男性が鋭い声を上げる。

 行われていたのは、危機管理マネジメント会社「クライシスマネジメントグループ」(東京都千代田区)の危機管理実地訓練(HEAT)だ。同社では座学だけでなく、米特殊部隊の元隊員らを講師に、実際のテロを想定した実地訓練を行っている。

 この日参加したのは都内の資源開発会社。危機管理担当として元自衛官を採用しているが、最近の国際情勢に不安を感じ、来年以降、中東などに赴任、出張する予定の社員を参加させた。

 「初めての経験。なんとかこなしたという感じ」。北アフリカに出張する予定があるという男性(50)は「実際にテロに遭遇したら恐怖心で動けないと思う」。

 外務省によると、世界各国にある日本企業の拠点は平成26年10月1日現在、前年比4796カ所増の6万8573カ所。海外進出が進む分、テロに遭遇する可能性は高まっている。

 「国内経済は頭打ちのため、海外に出ざるを得ないのが現状だが、テロに対して具体的にどう取り組むかは手探り」。ある建設会社の危機管理担当者はそう打ち明ける。同社はエジプトで事業を進めているが、具体的な対策は警備強化と人の集まる場所に近づかないよう指示する程度だという。

 2006年から2年間、アフガニスタンでセキュリティーコンサルタントをしていたというHEATの講師、清田泰寛(やすのぶ)さん(49)は「銃声がしたら伏せる、というのは危機管理の基本。パリのテロでも、フランス人は子供から老人まで、みんな守っていたが、こうした基礎的なことさえ日本人はできない」と指摘。「とっさの行動を身に付けるには繰り返すしかないし、実地訓練を経験することが重要だ」と話している。


観光旅行延期や買い控え…仏経済に影響も
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 【ニューヨーク=松浦肇】首都パリで起きた同時多発テロが仏経済に悪影響を与える可能性が出てきた。仏経済の支柱である観光業への影響が懸念されているうえ、事件による買い控えが個人消費の回復を遅らせる可能性がある。

 パリの中心街であるオペラ座付近。普段は買い物客が集まる商業地域だが、先週末は大型小売店が営業を自粛した。週明けからは、デパートが営業を再開したが、エールフランス航空オペラ支店の店員によると、「完全に解約したわけではないが、旅行予約の延期がみられる」という。

 フランスでは観光収入が国内総生産(GDP)の7%前後を占めるだけに、観光客の動向は仏経済を左右する。週明け以降の仏株式相場は比較的堅調に推移しているが、観光客が購入する高級ブランド企業の株価は伸び悩んでいる。

 今のところ、テロによる買い控えは、原油安と低金利という仏経済のプラス要因を相殺するほどではない。欧州経済全体でみても、欧州中央銀行(ECB)が量的緩和を継続するとの見方も根強く、「消費減→設備投資減→所得減→消費減」という、テロ発生直後に台頭した「負の連鎖」懸念は薄まっている。

 ただ、襲撃犯の残党が指名手配されるなど、社会不安が後退したわけではない。フランスの国民議会(下院)は19日、テロ直後に宣言した非常事態の期間を3カ月間延長する法案を可決した。米国は2001年の米中枢同時テロ、スペインでは04年に首都マドリードで起きた爆弾テロが景気後退を加速させた。

 非常事態宣言も長期化すれば、フランスへの人とカネの出入りが縮小し、じわじわと観光に悪影響を与える。仏国民が購買を先送りし、回復し始めた個人消費の腰を折る可能性もある。


南シナ海に自衛隊派遣検討 日米首脳、対中連携で一致
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 【マニラ=坂本一之】安倍晋三首相は19日、フィリピン・マニラ市内のホテルでオバマ米大統領と会談した。首相は中国が軍事拠点化を図る南シナ海情勢に関して「現状を変更する一方的行為は全てに反対だ」として、米軍による「航行の自由作戦」に支持を表明。南シナ海への自衛隊派遣について「日本の安全保障に与える影響を注視しつつ検討する」と伝えた。両首脳は、「法の支配」や「航行の自由」などの原則を重視し、連携して対応していくことで一致した。

 オバマ氏は「日米同盟は米国の安全保障の基軸となっている」と説明。その上で「『航行の自由作戦』は重要な行動だ。日常の行動として実行していきたい」と中国を牽制(けんせい)するため作戦を継続する考えを示した。

 首相はオバマ氏に対し、集団的自衛権の限定的な行使容認を含む安全保障関連法が成立したことを説明。オバマ氏も祝意を示した。

 首相は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の大筋合意について「日米が主導したからこそ達成できた」と述べたのに対し、オバマ氏は「今後の課題は発効と実施の段階に持っていくことだ」と指摘した。両首脳はパリ同時多発テロに関し、新たなテロを未然に防ぐため国際社会と緊密に連携する姿勢を確認した。

 首相は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)をめぐり、沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事が移設先の名護市辺野古の埋め立て承認を取り消したことについて「辺野古が唯一の解決策だ。確固たる決意で進める」と述べ、対抗措置を取って工事を再開していることを説明した。北朝鮮の核・ミサイル開発に対しては日米、日米韓の連携強化で挑発行動を自制させるとともに、拉致問題については引き続き米国の協力に期待を示した。


「私は君を憎まない。君の負けだ」 テロ犠牲者遺族のメッセージが共感を呼ぶ
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 【パリ=森浩】パリ同時多発テロをめぐり、被害者家族や事件に遭遇した関係者の悲しみは癒えないが、約90人が死亡したバタクラン劇場で妻を失った男性のメッセージが共感を呼んでいる。妻への変わらぬ愛を打ち明けた上で、テロリストが望むであろう憎しみを抱いていないとあえて言及し、テロリストの負けであることを宣告している。当事者はテロへの怒りを抱きつつ、立ち上がろうとしている。

 「金曜の夜、君はかけがえのない命を奪った。私の人生最愛の人であり、私の息子の母の命を」

 フェイスブックでテロリストへの手紙という形でメッセージを発信したのはアントワーヌ・レリスさん。バタクラン劇場で妻のエレーヌさんをテロリストに射殺された。

 13日に自宅からバタクラン劇場へと見送ったが、数日後、エレーヌさんは無言の帰宅となった。

 「今朝、何日も何日も待った末にようやく彼女に会えた。彼女はいつも通り美しかった。金曜の夜に去ったときと同じように。どうしようもなく恋に落ちてしまった12年前のように」

 愛する人の命を奪ったテロリストたちには「もちろん、私は痛みに打ちのめされている。君に小さな勝ちを譲ろう」とした上で、こう呼びかけた。

 「私は君に憎しみを贈りはしない。君はそれを望んでいるだろう。君は僕がおびえることを、安全のため自由を犠牲にすることを、期待していただろう。君の負けだ」

 エレーヌさんが死亡したバタクラン劇場で、事件発生時に公演していた米ロックバンド「イーグルス・オブ・デスメタル」も18日、初めてバンドとしての公式のメッセージを発表。「愛は憎しみに打ち勝つ」とした上で、「テロリズムに脅かされる全ての皆さまと悲嘆を共有する。ベストを尽くし助け合うことで愛が邪悪に勝つことができる」と訴えた。

 バタクラン劇場で友人を失ったウーゴ・タマスさん(30)は、産経新聞の取材に「怒って被害者が帰ってきたらいいがそうではない。われわれは耐えて、立ち上がっていかなくてはならない」と話した。


パリ同時テロ 次の標的だったビジネス街
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 【パリ=内藤泰朗】パリ同時多発テロから20日で1週間となるのを前に、「イスラム国」のテロリストが、13日のパリ歓楽街襲撃に次いで、フランス経済の心臓部であるビジネス街への攻撃を画策していた疑いが浮上し、西洋文明の破壊をもくろむテロリストの複雑化する“戦略”が鮮明となった。標的となったフランスなど西欧社会では波紋が広がっている。

 ◆資本主義の象徴

 パリ検察のモラン検事は18日夕、同日未明に治安当局が実施した捜索で「新たなテロを阻止した」と述べ、テロの制圧作戦が成功したことを強調した。しかし、「戦争のようだった」という3時間以上に及ぶ激しい銃撃戦で身柄を拘束した8人の身元の情報などの詳細は事件が捜査中だとして明らかにされていない点が多い。

 ロイター通信は18日、治安当局筋の話としてパリ北郊のサンドニに潜伏していた容疑者らが、パリ西郊にあるビジネス街のデファンス地区を狙い、新たなテロ攻撃を計画していたと伝えた。

 デファンスは、フランスの石油や電力、保険、銀行など、同国を牽引(けんいん)する大手企業が本社を置く経済の中心地だ。

 19日、デファンスでは、警察が巡回警備する姿は見られたが、通常通りの業務が行われていた。

 銀行員のロマン・コキュウドさん(26)は「ここは資本主義の象徴だから狙われるのだろう。自由というものを享受している以上、リスクはある」と話した。

 ◆「終わりなき戦い」

 一方、イスラム国が今後、化学兵器や生物兵器を使用する可能性も除外できないと述べたフランスのバルス首相は19日、議会で、西欧諸国は「新しい形の戦争に直面している」と警告し、それに対処する準備を早急に始めなければならないと演説した。

 フランスの専門家は、13日のテロで実行犯が同じ自爆ベルトを装着し3つの異なるテロ実行部隊が連携して行動していたのに加え、異なる目標への連続攻撃も立案していた疑いが浮上したことから、今後は「スリーパー」と呼ばれる一般社会に同化して潜伏中のテロリストや思想的協力者の監視強化が必要だと指摘。欧米諸国には「終わりなきテロとの戦いが待ち受けている」との見方を示している。


「数日以内に攻撃」仏に各国が警告…情報生かせず
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 【カイロ=大内清】パリ同時多発テロでは、「イスラム国」と対峙(たいじ)するイラクやトルコからフランス政府側に対し、テロの危険を事前に警告する情報が提供されていたが、凶行を防ぐことはできなかった。国際的な対テロ情報網の強化が急がれる中、確度の高い情報をすくい取り、テロ対策に生かすことの難しさが浮き彫りとなっている。

 トルコからの報道によると、同国警察は昨年12月と今年6月の2回にわたり、パリ同時多発テロの実行犯の一人であるフランス人のイスマイル・モステファイ容疑者に関連する情報を仏警察に提供し、テロへの警戒を促していた。これに対しフランス側から反応はなく、照会があったのはテロ発生後だった。

 また、AP通信は15日、イラク情報当局がパリ同時多発テロの前日、フランスも参加する対イスラム国有志連合に対し、イスラム国による切迫したテロの危険があることを警告していた、と伝えた。

 その中でイラク側は、テロ計画の詳細は不明ながら、イスラム国指導者のバグダーディ容疑者が有志連合各国やロシアに対して爆破や拉致、暗殺といった攻撃を数日以内に実行するよう命じた、との情報を伝えたという。

 一方、米メディアによれば、米情報当局は今年5月の報告書に、ベルギーで1月に摘発されたテロ計画などに関する分析とともに、同時多発テロの首謀者とされるアバウド容疑者の名前と顔写真を掲載していた。

 これに対し、仏治安当局高官はAP通信に対し、「仏情報機関は毎日、四六時中そのような情報を入手している」と語り、これらの警告情報を重視しなかったことを示唆した。欧米の治安当局は、さらに見落とした事件の“予兆”がなかったかどうか、手持ちの情報を精査している。


EU、武器取引などテロ対策強化へ 「移動の自由」が足かせ
産経新聞 11月20日(金)7時55分配信

 ■審査ばらつき、効果に疑問符

 【パリ=宮下日出男】パリ同時多発テロ事件を受け、欧州連合(EU)が銃器などの違法取引や、紛争地の戦闘に加わる域内出身者などへの対策強化に乗り出した。今回のテロを機に、武器の闇市場や移民系若者の過激化といった問題が改めて焦点に浮上しているためだ。しかし、「移動の自由」が認められた欧州で、どこまで効果を上げられるかには疑問符がつく。

 「密輸されたカラシニコフ小銃から市民を守らねばならない」。EUのアブラモプロス欧州委員(移民・内務担当)は18日、こう語り、欧州委員会が今後、銃や爆発物の違法取引に対処するための行動計画を策定する考えを示した。

 欧州委は同時に、銃の合法的取得に関する管理を強化する法改正も提案。ネット上の銃取引の規制強化や銃の追跡を容易にする措置などが盛り込まれた。収集家向けなどの銃の無可動化の基準も域内で統一し、再実用化の防止も図る。

 欧州委は昨年の報告書で域内に出回る銃器が約8100万丁に上り、うち約8割の約6700万丁が未登録と推計。こうした違法銃器はバルカン諸国や旧ソ連圏、北アフリカから流入しているとされる。1月の連続テロでは実行犯がブリュッセルの闇市場で武器を調達。今回のテロの実行グループの一部もブリュッセル在住で、違法武器への対処が急務となっている。

 欧州委は域外の紛争に加わる域内出身者への対処も強化する方針。テロ目的で帰国する本人だけでなく、訓練や資金提供などを通じた協力者も処罰対象とし、法的対応の共通化を促す。テロの脅威には「共同で対抗する」(ユンケル欧州委員長)必要があるためだ。

 ただ、加盟国間の国境検問を廃止したシェンゲン協定の適用圏内では、テロリストでも武器でも一度入れば自由に移動が可能だ。そのため圏内への侵入を防ぐことが重要となるが、圏外からの入国審査の厳格度には加盟国間でばらつきがあり、圏内出身者には目視確認のみのケースもある。

 各加盟国の治安関連機関も「国によって能力や組織に問題がある」(EU当局者)のが実情だ。1月の連続テロ後に早期導入を目指した航空機の搭乗客情報の収集制度も、プライバシーの侵害を懸念する欧州議会の反対で実現していない。

 EUは20日、緊急の内相・法相理事会でテロ対策を協議するが、フランスは圏外との国境管理強化などを改めて求めている。

« 奥野誠亮氏、新憲法制定を提唱 | トップページ | フランス・パリで多発テロ、129人が死亡・31 »

ニュース」カテゴリの記事

旅行・地域」カテゴリの記事

社会・事件」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/566606/62721352

この記事へのトラックバック一覧です: フランス・パリで多発テロ、129人が死亡・30:

« 奥野誠亮氏、新憲法制定を提唱 | トップページ | フランス・パリで多発テロ、129人が死亡・31 »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31