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2015年2月 1日 (日)

過激組織「イスラム国」(IS)日本人人質2人を殺害・23

シリア、イラクで勢力を拡大する過激組織「イスラム国」(IS)を名乗るグループが20日、湯川遥菜さんとフリージャーナリストの後藤健二さんとみられる日本人2人を人質に取り、身代金2億ドル(約235億円)を72時間以内に支払わなければ殺害すると警告するビデオ声明をインターネット上に公表した。「イスラム国」(IS)による日本人殺害警告が確認されれば初めてとなる。

政府は1日朝、過激組織「イスラム国」(IS)とみられる組織が後藤健二さんを殺害したとする動画をインターネットで公開したことを受け、首相官邸で関係閣僚会議を開き、国際社会と連携してテロ対策に臨んでいく方針を確認した。
政府は午前7時すぎから関係閣僚会議を開催。この中で安倍晋三首相は「テロリストたちを絶対に許さない。その罪を償わせるために国際社会と連携する。日本がテロに屈することは決してない」と強調した。また首相は「中東への食料支援、医療支援といった人道支援をさらに拡大していく」と述べ、引き続き中東に関与していく方針を表明。同時に「国内外の日本人の安全確保を徹底する」と述べた。

※以上、時事通信の報道をもとに構成。

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リンク:<「後藤さん殺害」>政府、テロ警戒強化 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>被災地の園児励まし… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>人々の苦しみ伝えた夫は誇り…妻が声明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:テロ標的で空港に緊張感 - 速報:@niftyニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>中東の日本人に不安広がる - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>追悼のコメント次々と - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<後藤さん殺害か>叔父「無念だったろう」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<後藤さん殺害か>最悪の結末 仙台悲しみ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:人質事件「経緯説明を」=山口公明代表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:後藤さん殺害映像 安倍首相「最高責任者は私。無念で痛恨の極み」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:空爆後方支援を否定=安倍首相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:政府・与党、邦人安全確保へ総力=安倍首相「テロには屈せず」―人質事件 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:首相、テロ対策強化へ決意示す - 速報:@niftyニュース.
リンク:紛争地の子を取材、手をさしのべ続けた後藤さん - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「夫を誇りに思う」後藤健二さんの妻が声明 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「イスラム国、信用できず」 - 速報:@niftyニュース.
リンク:現地企業や学校、対策急ぐ 警備員配置、防弾チョッキ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日本人人質「殺害」 警視庁と千葉県警が合同捜査本部設置 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:後藤さん殺害映像 首相「罪を償わせる」 「イスラム国」追加テロ示唆 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:邦人救出、自衛隊出動に法の壁 「武器使用」目指すが… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:後藤さん殺害映像 国会、政府対応検証へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【イスラム国邦人人質事件】後藤さん母「言葉見つからない」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【イスラム国邦人人質事件】後藤健二さんという人 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【イスラム国邦人人質事件】後藤さんはだまされた? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【イスラム国邦人人質事件】後藤さん「殺害動画」公開 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:【イスラム国邦人人質事件】「期限」翌朝殺害か - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「イスラム国」後藤さん殺害映像公開…パイロットも同日に? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>涙の兄「悲しい、残念」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「暴力の連鎖止めたい」=後藤さんの「遺志継ぐ」―実態報道これからも・仕事仲間 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:後藤さん妻「夫は誇り」 - 速報:@niftyニュース.
リンク:<人質事件>政府、日本人保護に課題 安保法制「今回と別」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>「人道支援」発信通じず 日本後手に - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>情報戦、日本翻弄され - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<「後藤さん殺害」>長崎の関係者「笑顔、今も浮かぶ」 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

<「後藤さん殺害」>政府、テロ警戒強化
毎日新聞 2月2日(月)11時36分配信

 中東のイスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)が後藤健二さん(47)を殺害したとする映像を公開したことを受け、政府は2日午前、首相官邸で臨時の政府・与党連絡会議を開いた。安倍晋三首相は「残虐非道なテロリストたちを私たちは絶対に許さない。その罪を必ず償わせるため国際社会と連携していく」と改めて強調。「日本はテロに屈することは決してない。政府・与党の総力を挙げて日本人の安全を確保する」と表明した。

 ◇「日本人標的」に対応

 連絡会議で首相は、国内テロの未然防止に向け、水際対策や重要施設の警備強化に全力を挙げる考えを示した。公明党の山口那津男代表は「政府としてこれまでの対応をしっかりと国民に説明していく必要もある」と述べ、事後検証の必要性を指摘した。

 岸田文雄外相は在外公館に対して在留邦人の安全確保に万全を期すよう指示したと説明し、シリアなど渡航延期・退避勧告が出ている地域について「渡航は厳に控えるよう国民に引き続き周知徹底したい」と述べた。外務省は中山泰秀副外相が本部長を務めるヨルダンの現地対策本部を当面維持し、情報収集を続ける。

 菅義偉官房長官は会議後の記者会見で、後藤さんと湯川遥菜さん(42)の殺害の確認について「最善の情報収集に最大限努めていきたい」と述べた。また、事件を受けて2人の居住地がある警視庁と千葉県警に設置された合同捜査本部の役割について「(犯行グループに)罪を償わせるために国際社会と連携していく。さまざまな手段について徹底して追求していきたい」と述べた。

 一方、自民党の谷垣禎一、公明党の井上義久両幹事長ら与党幹部は2日、国会内で対策本部を開き、在外邦人の安全確保、国内の警備体制を強化してテロ対策に万全を期すよう政府側に要請した。谷垣氏はISの犯行を非難する国会決議について「必要があるかもしれない。国会で議論しなければいけない」と記者団に述べ、検討する考えを示した。【影山哲也、青木純】

 ◇ヨルダン議会、非難声明を採択

 ヨルダンの英字紙ヨルダン・タイムズ(電子版)によると、ヨルダン議会は1日、ISによる日本人の人質2人の殺害を非難する声明を採択した。【小林洋子】


<「後藤さん殺害」>被災地の園児励まし…
毎日新聞 2月2日(月)11時26分配信

 後藤健二さん(47)は仙台市で2歳まで過ごし、東日本大震災では故郷の惨状に人一倍心を痛めていた。被災地では主に国際支援団体に同行取材。私立幼稚園の再建などで、震災を乗り越える子供たちの姿をカメラにとらえていた。

 「子供たちが震災に負けず、元気で前に進む姿を取材させてほしい」。後藤さんは2011年8月、震災から約5カ月ぶりに臨時保育で再開した宮城県山元町のふじ幼稚園を訪れた。鈴木信子園長は、誠実に取材趣旨を語った後藤さんの姿が印象に残っているという。

 同園では送迎バスが流されて8人が犠牲になり、再開当時も約70人の園児の半数は仮設住宅で暮らしていた。後藤さんは、子供たちが久しぶりに友達に会い、元気に遊ぶ様子をカメラで追った。

 また津波で園舎が流され、近くの小学校や公民館で臨時保育していた同県南三陸町のあさひ幼稚園が12年2月に新しい園舎の地鎮祭を開いた際にも、取材に訪れた。

 殺害の脅迫が続く中、ふじ幼稚園の鈴木園長は「ただ元気で帰ってくることを祈るばかりです」と話していたが、最悪の結果に「胸がいっぱいで言葉も出ません」と声を落とした。【豊田英夫、山内真弓】


<「後藤さん殺害」>人々の苦しみ伝えた夫は誇り…妻が声明
毎日新聞 2月2日(月)11時21分配信

 後藤健二さん(47)の妻は1日、ジャーナリストを支援する英国の団体を通じて声明を発表した。声明の内容は次の通り。

 私の家族と私は健二の死の知らせに打ちのめされました。彼は私の愛する夫であり、2人のかわいい子供たちの父親であるばかりでなく、息子であり、兄弟であり、世界中の多くの人たちにとっての友人でした。

 非常に大きな喪失感を感じる一方で、イラクやソマリア、そしてシリアなど紛争地域で暮らす人々の苦しみを伝えた夫のことを大変誇りに思っています。

 夫は、特に子供たちの目を通して、普通の人々が受ける影響に光を当てながら、戦争の悲惨さを伝えることに情熱を傾けてきました。

 この困難だった数カ月の間、私と家族に支援の手を差し伸べてくださった全ての方々に感謝を申し上げます。

 ご存じの通り、私たち家族は極めて困難な時を迎えています。メディアのみなさんには私たちのプライバシーを尊重していただき、夫の死を受け入れる時間をいただければと思います。


テロ標的で空港に緊張感
2015年2月2日(月)11時20分配信 共同通信

 後藤健二さん(47)を殺害したとする映像を公開した「イスラム国」を名乗るグループは「場所を問わず日本人を殺害する」と警告した。各地の空港では2日、旅行者らの安全のため関係機関が対応に追われ、緊張感が漂った。旅行者からは不安の声が上がった。

 成田空港ではこの日午前、東京入国管理局成田空港支局が、外務省が退避勧告を出しているシリアなどへの渡航を「どのような目的であれ延期してください」とする文書を出国審査場に掲示。同支局は入国審査での水際対策も「引き続き徹底する」という。

 関西空港でも、警察官が「あらためて身を引き締めて取り組んでいる」とテロを警戒。


<「後藤さん殺害」>中東の日本人に不安広がる
毎日新聞 2月2日(月)10時47分配信

 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)は、後藤健二さん(47)を殺害したとする映像を公開し、今後も日本人を標的にしていくと宣言した。ISの支配地域があるシリアとイラク周辺の中東地域では不安が広がり、現地の学校や国際支援団体は警戒を強めている。

 ◇学校やNPO、安全対策見直し

 イランのテヘラン日本人学校では、清水賢司校長が1日の職員会議で後藤さん「殺害」に触れた。教員らもショックを受けている様子だったという。大使館と協議して同校に警察官を配置することが決まっており、生徒らの出欠確認を徹底したり保護者に安全対策の資料を配布したりして、さらに注意を呼びかけていくという。清水校長はISに関するイラン政府の発表にも気を付けているといい「日本人学校がターゲットになることもありうる。さらに警戒を強めたい」と神経をとがらせる。米軍のIS空爆に参加するアラブ首長国連邦のアブダビ日本人学校も事件を受けて安全対策を強化する予定だ。小川雅弘校長は「大使館員に学校のセキュリティーを見直してもらった。外壁の高さの改善を検討したい」と話す。

 シリア難民を支援しているNPO「国境なき子どもたち」(東京)のヨルダンの首都アンマンにある事務所には、3人の日本人が常駐する。鈴木泰斗(やすと)さん(28)は「中東への逆風が予想されるからこそ私たちの支援が大事になってくる」と活動の意義をかみしめつつ、「人混みなど狙われやすい所には近づかないようにしたい」と話した。NPO「日本イラク医療支援ネットワーク」(東京)はISが付近に侵攻したイラク北部のアルビルに事務所を置く。佐藤真紀事務局長(53)は「現地スタッフが人質に取られることも考えられる。支援は続けるが、国旗を出さないなど『日本』を表に示さないことも検討しなくては」と注意を払う。

 一方、アンマンのツアーコーディネーター、木村菜穂子(なおこ)さん(39)は「支配地域に入らなければISと接触することはない」と現地の状況を説明する。

 中東地域を研究している敬愛大の水口章教授も「ISの支配地域以外で拘束されることは考えにくい」としたうえで、「一番の標的が英米であることに変わりはないが、今回の事件で日本人もテロの対象として認識されたと考えるべきだ。危険性は増している」と注意を呼びかけている。

【関谷俊介、稲田佳代、奥山智己、安高晋、堀智行】


<「後藤さん殺害」>追悼のコメント次々と
毎日新聞 2月2日(月)10時31分配信

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「私は健二」と書かれた紙を持つ児童養護施設の子供たち=フェイスブックより

 「大事なものをたくさん残してくれた」。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)が殺害したとするフリージャーナリスト、後藤健二さん(47)を知る人たちは、無念さを抱きながら、戦争や貧困に苦しむ人々に寄り添い、その姿を伝え続けた後藤さんの人柄に思いをはせた。

 「I AM KENJI(私は健二)」。そう書いた紙を持つ自分の写真をフェイスブックに投稿し、後藤さんの無事解放を願う輪は、世界中に広がっていた。専用ページ開設から10日あまりで、寄せられた「いいね」は約4万5000件。呼びかけ人の米ニューヨーク在住の映像プロデューサー、西前拓さん(52)は「これ以上ない激しい怒りを感じる。世代や人種を超えて集まった祈りが、ISにも通じると信じたかった」と無念さをにじませた。

 投稿には、児童養護施設の子供たちが「I AM KENJI」の紙を持つ写真があった。後藤さんと親交があり、取材報告を受けていた西前さんも、聞いたことのない施設。場所は不明だが、後藤さんが訪れていたようで、「本や映像という成果物に見えないところで、その何倍、何十倍もの人々に会いに行き、愛されていた。それを改めて知った」と西前さんは言う。

 「悲しいよ。争いは争いを呼び、互いに正当化しあう。本当の悪は、誰なの? 後藤さんの歩んできた道を私なりに確かめたい」

 「国際社会に生きる人間として、なぜこのようなことになっているのか、何をしなければならないのか、日本人も考えなければいけないと思う」

 専用ページには、追悼のコメントが寄せられている。【山田奈緒】


<後藤さん殺害か>叔父「無念だったろう」
河北新報 2月2日(月)10時25分配信

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「現実として受け止めるしかない」と肩を落とす後藤さんの叔父

  「イスラム国」を名乗るグループが、仙台市出身のフリージャーナリスト後藤健二さん(47)を殺害したとみられる新たな映像をインターネット上に公開した1日午前、宮城県内に住む後藤さんの叔父(71)が記者会見し、「悲惨な結末になってしまった。残念だが、現実として受け止めるしかない」と沈痛な表情で語った。

  叔父は同日早朝、テレビのニュースで殺害された可能性が高いことを知った。「東京に残した奧さんと幼い娘2人を思いながら、本当に無念な気持ちだっただろう」。映像で垣間見えた表情から最期の心中を推し量り、うなだれた。

  殺害を警告するビデオ声明がネット上に公開されたのは1月20日。それ以降、叔父は期待と不安が入り交じった気持ちで情勢を見守ってきた。

  「常識が通じない非道なイスラム国が支配する地域になぜ足を踏み入れたのか。もう少し、慎重であってほしかった」。最悪の結果に声を落とし、「日本、ヨルダン両政府には迷惑を掛けて申し訳ない。同時に、感謝している」と頭を下げた。

  2歳まで仙台市で過ごした後藤さんはフリージャーナリストとして、紛争地の子どもたちの過酷な生活を伝えてきた。

  「健二は、恵まれない人々に救いの手が届くことを願い、紛争地を取材してきた。皆さんに遺志を受け継いでもらえれば、健二も喜んでくれるはずだ」と涙ぐんだ。


<後藤さん殺害か>最悪の結末 仙台悲しみ
河北新報 2月2日(月)10時25分配信

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震災の津波で被災した宮城県南三陸町のあさひ幼稚園の地鎮祭を取材する後藤さん=2012年2月21日

  無事を願う声が海外にも広がる中、届いたのは残酷な知らせだった。過激派「イスラム国」による人質事件。後藤健二さん(47)を殺害したとする映像が1日、インターネット上に公開された。戦争に巻き込まれる子どもの姿を伝え、平和の大切さを訴えてきたジャーナリストへの非道な仕打ちに、出身地の仙台市民をはじめ関係者は悲しみと怒りに震えた。

  「悲しい。(先に殺害されたとされる)湯川遥菜さんを助けに行った後藤さんが、なぜ殺されたのか。理解できない」。東北大2年森田崇(たける)さん(20)=仙台市青葉区=は残忍な犯行に驚いた様子で語った。

  同区の会社員野原昌之さん(50)は地元出身者がテロの犠牲になったことに「人ごとではない。世界の問題に日本人も巻き込まれる時代になった」と指摘。「イスラム国の賛同者がなぜ出てくるのか。格差問題など背景も考えないと本当の解決にはならない」と話した。

  「最悪の結果に混乱している。もう会えないと思うとあまりに悲しく、現実として受け止められない」。途上国の子どもの支援活動を通じて交流があった団体職員五十嵐栄子さん(61)=太白区=は声を震わせた。

  後藤さんは、厳しい環境にさらされた子どもを憂い、現場取材を重ねていた。東日本大震災後の2012年2月には宮城県南三陸町の幼稚園を取材するなど被災地にもたびたび足を運んでいた。

  五十嵐さんが所属する団体が昨年12月に計画したシリア取材の報告会で再会できるはずだった。「弱い立場の人に寄り添った後藤さんの映像をもう見ることができない。残念でならない」

  仙台在住のイスラム教徒にも動揺が広がった。インドネシア出身で、東北大大学院で学ぶディプタラマさん(24)=青葉区=は「正当防衛でもないのに、他人を殺していいという教えはイスラム教にない」と強調。「今回の事件で、イスラム教や信者が悪いイメージで見られたら悔しい」と語気を強めた。


人質事件「経緯説明を」=山口公明代表
時事通信 2月2日(月)9時59分配信

 公明党の山口那津男代表は2日朝、首相官邸で開かれた政府・与党連絡会議で、過激組織「イスラム国」に2邦人が殺害されたとみられる事件について「政府としてこれまでの対応を国民に説明する必要がある。内外に姿勢を丁寧に説明してほしい」と安倍晋三首相に要請した。 


後藤さん殺害映像 安倍首相「最高責任者は私。無念で痛恨の極み」
産経新聞 2月2日(月)9時57分配信

 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が邦人2人を殺害したとみられる事件を受け、安倍晋三首相は2日の参院予算委員会で「国民の命、安全を守ることは政府の責任であり、最高責任者は私だ。結果として2人の日本人の命が奪われたことは誠に無念で痛恨の極みだ」と述べた。

 安倍首相はまた、「政府としてはテロ対策、海外の邦人保護に万全を期していく」と強調。さらに「テロに屈してはいけない。中東への食料、医療など人道支援を拡充し、テロと戦う国際社会において責任を毅然(きぜん)として果たしていく」と続けた。


空爆後方支援を否定=安倍首相
時事通信 2月2日(月)9時50分配信

 安倍晋三首相は2日午前の参院予算委員会で、米軍主導の有志連合による対イスラム国空爆作戦に、自衛隊が後方支援を行うことについて「考えていない」と否定した。空爆への参加も「あり得ない」と述べた。那谷屋正義氏(民主)への答弁。 


政府・与党、邦人安全確保へ総力=安倍首相「テロには屈せず」―人質事件
時事通信 2月2日(月)9時17分配信

 政府・与党は2日午前、過激組織「イスラム国」に後藤健二さんが殺害されたとみられる映像が公開されたことを受け、安倍晋三首相も出席して臨時の連絡会議を首相官邸で開いた。首相は、テロ封じ込めのため国際社会と協力する意向を重ねて強調するとともに、「日本がテロに屈することは決してない。政府・与党の総力を挙げて日本人の安全を確保する」と表明した。
 連絡会議で首相は、国内テロの未然防止に向け、水際対策や重要施設警備の強化に全力を挙げる考えを示すとともに、「残虐非道のテロリストたちを絶対に許さない。罪を必ず償わせるため、国際社会と連携する」と改めて訴えた。
 首相はさらに、「今回の事件によって、テロの恐怖におびえ、わが国の(国際社会との)足並みが乱れるようなことがあれば、卑劣なテロリストたちの思うつぼだ」と指摘、安倍政権の外交姿勢に変化はないことを強調した。
 首相は2日午前の参院予算委員会でも、民主党の那谷屋正義氏の質問に答え、「湯川遥菜さん、後藤さんの2人がテロの犠牲になられたことに哀悼の誠をささげる。日本人の命が奪われたことは無念であり、痛恨の極みだ」と表明。「日本人の安全確保にさらに全力を挙げるとともにテロ対策、海外の邦人保護に万全を期す」と述べた。
 一方、米軍主導の有志連合による対イスラム国空爆作戦に自衛隊が後方支援を行う可能性について、首相は「考えていない」と否定。空爆への参加も「あり得ない」と述べた。 


首相、テロ対策強化へ決意示す
2015年2月2日(月)9時12分配信 共同通信

 邦人人質事件をめぐる臨時の政府与党連絡会議が2日、官邸で開かれた。安倍晋三首相は、後藤健二さんを殺害したとする中東の過激派「イスラム国」を名乗るグループが日本人を標的としたテロ継続を予告したのを踏まえ「日本がテロに屈することは決してない。政府与党の総力を挙げ、日本人の安全を確保する」と述べ、国内外でのテロ対策強化に向けた取り組みに決意を示した。

 今回の事件については「残虐非道なテロリストを絶対に許さない。罪を必ず償わせるため、国際社会と連携していく」と強調。「テロの恐怖におびえ、わが国の足並みが乱れることがあればテロリストたちの思うつぼだ」とも述べた。


紛争地の子を取材、手をさしのべ続けた後藤さん
読売新聞 2月2日(月)8時47分配信

 後藤健二さんは1967年に仙台市で生まれた。

 法政二高(神奈川県)から法政大に進学し、学生時代はアメリカンフットボールに親しむスポーツマンだった。

 卒業後は番組制作会社を経て、96年に映像通信会社「インデペンデント・プレス」(東京都港区)を設立。ソマリア、イラク、ルワンダなど中東やアフリカの紛争地で取材し、テレビのニュース番組でリポートしていた。

 困難な環境に置かれた子供に焦点を当てた取材が多く、アフガニスタンの少女を追った著書「もしも学校に行けたら」(汐文社)のあとがきには「わたしたちにできることは、さまざまな方法で、彼らに手をさしのべ続けることなのではないか」と記している。

 97年には洗礼を受けた。キリスト教徒向けのニュースサイト「クリスチャントゥデイ」に掲載された昨年5月のインタビュー記事では、その理由について「取材先で、ひとりで命を落とすような場合を考えた」と説明。小さな聖書を肌身離さず持ち歩き、「命を脅かす現場もあるが、必ず、神様は私を助けてくださる」などと語っていた。


「夫を誇りに思う」後藤健二さんの妻が声明
読売新聞 2月2日(月)8時43分配信

 「紛争地域の窮状を伝えた夫を誇りに思う」。後藤健二さんの妻は1日、英国のフリージャーナリストの支援団体を通じ、声明を発表した。

 後藤さんの所在がわからなくなってから、2歳の娘、そしてシリアに旅立つ3週間前に生まれたばかりの娘とともに、無事の帰国を待ち続けた妻。声明では最悪の結末を伝えた知らせについて、「家族は悲しみに打ちひしがれている」と語った。

 大きな喪失を感じる一方、「子供たちの目を通して、戦争の悲劇を伝えることが彼の情熱だった」とし、「イラク、ソマリア、シリアなどの紛争地域の窮状を伝えた夫を、今もこの上なく誇りに思う」とコメントした。

 その上で、「この困難な数か月間、私たち家族を支えてくれたすべての人に感謝したい」と謝意を示した。


「イスラム国、信用できず」
2015年2月2日(月)8時31分配信 共同通信

 【アンマン共同】ヨルダンのバッサム・マナシール下院外交委員長は1日、過激派「イスラム国」を名乗るグループが後藤健二さんを殺害したとする映像を公開したことについて、イスラム国は「人質交換」交渉で真剣さや誠実さに欠けたため信用できず、要求通り女死刑囚を釈放しても「後藤さんが解放される保証はなかった」と述べた。首都アンマンで共同通信と会見した。

 同氏は、後藤さんと無関係の女死刑囚との交換をイスラム国が持ち出したことについて、軍パイロット、カサスベ中尉奪還を求めるヨルダン世論と、後藤さん解放を求める日本政府の板挟みになるよう政権を追い込む狙いがあったと指摘した。


現地企業や学校、対策急ぐ 警備員配置、防弾チョッキ
産経新聞 2月2日(月)7時55分配信

 【アンマン=森本充】「イスラム国」が後藤健二さんを殺害したとする映像声明で、今後も日本国民をテロの標的にすることを宣言した。中東周辺の日本人学校や企業では安全対策を強化し始めた。

 「人道主義的活動をしている人も標的にされることに驚きを禁じ得ない」。イランのテヘラン日本人学校の清水賢司校長(61)は映像に衝撃を受けた。

 同校では事件後、警備員を配置するなど警戒を強めてきた。1日午後には保護者を集め「次なる標的となる恐れもある」として、テロや誘拐への対処法を急遽(きゅうきょ)説明するという。学校襲撃に備え、警備員に催涙スプレーなどを持たせることも検討。清水校長は「何が起きてもおかしくない」と危機感を募らせている。

 中東に拠点を置く企業も対策を強化する。大手商社担当者によると、これまで治安が不安定な地域に行く際、防弾チョッキを着用したり警備員を雇うなどしてきた。事件を受け、テロの標的となる大勢が集まる場所に近づかないなどの基本を徹底するという。

 サウジアラビアのリヤド日本人会長で、丸紅リヤド支店長の宮内良尚さん(56)は「日本人はビザなしでも入国できる国が多いなど安全神話があったが、今回の事件で危険と隣り合わせだということが分かった。気を引き締める必要がある」と話している。


日本人人質「殺害」 警視庁と千葉県警が合同捜査本部設置
産経新聞 2月2日(月)7時55分配信

 後藤健二さんを殺害したとする映像がインターネット上に公開されたことを受け、後藤さんと湯川遥菜さんの居住地を管轄する警視庁と千葉県警は1日、警視庁の永井達也公安部長をトップとする60人態勢の合同捜査本部を設置した。国外犯規定に基づき、人質強要処罰法違反(人質殺害)容疑を視野に捜査を進める。

 「イスラム国」の支配地域は内戦中で、捜査員の派遣は周辺諸国にとどまるとみられる。捜査本部は公開された映像・画像や、後藤さんの家族に送付された身代金要求のメールなどを分析するが、実行犯の特定など経緯の裏付けは難航しそうだ。

 映像に登場する覆面の男について日本政府関係者は同日、米国や英国の人質を相次いで殺害した疑いがあるとされる通称「ジハーディ(聖戦士)・ジョン」と「同一人物の可能性が高い」との認識を示した。

 警察庁の科学警察研究所(科警研)が映像の分析を始めた。警察庁はテロや抗議活動について情報収集を強化し、重要施設やモスクなどの警戒警備を徹底するよう全国の警察に指示した。


後藤さん殺害映像 首相「罪を償わせる」 「イスラム国」追加テロ示唆
産経新聞 2月2日(月)7時55分配信

 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に拘束された後藤健二さん(47)が殺害されたとみられる映像が1日午前、インターネット上に公開された。犯行グループの男は安倍晋三首相に対し「勝てない戦争に参加する無謀な決断のせいで、さらなる日本人の殺戮(さつりく)を引き起こすことになる」と脅した。イスラム国が運営するラジオ局バヤーンは同日、ネット上で「イスラム国メディア部門は、(解放交渉の)期限が過ぎていた2人目の日本人が斬首された映像を発表した」と伝えた。

 首相は、テロ行為を非難する声明を発表、記者団に「非道、卑劣極まりないテロ行為に強い怒りを覚える。決して許さない」と述べたほか、テロに屈しない姿勢を改めて示し、「罪を償わせるために国際社会と連携していく」と訴えた。

 政府は、公開された映像を1日午前5時前後に確認。直ちに、関係閣僚会議を開き、首相は中東への人道支援の拡充を表明した。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は記者会見で、殺害された男性は後藤さんの可能性が高いとの見解を示した。人質解放をめぐり、イスラム国側から日本政府への直接の接触はなかったとし、「何が最も効果的であるかの観点から対応してきた」と述べた。

 イスラム国側が当初、要求していた2億ドルの身代金支払いについては「交渉しなかった」と明言した。その上で「人命第一で、可能な限りありとあらゆる手段を行使し、全力で取り組んできた」と語った。一連の政府対応に関して有識者による検証を含めて検討する考えも示した。

 政府は、すべての在外公館に向け、邦人の安全確保に万全を期すよう指示を徹底した。国内のテロ対策では、未然防止に向けた情報の収集、分析やテロリストの入国阻止、空港やインフラなど重要施設の警戒、警備を強化する。

 中谷元(げん)防衛相は防衛省幹部会議で、国連平和維持活動(PKO)などのため海外に派遣している自衛隊部隊の安全確保に万全を期すよう指示した。

 首相はヨルダンのアブドラ国王と電話で会談し、「惜しみない支援をいただき、国民を代表して御礼申し上げる」と、解放交渉への協力に対する謝意と支援の継続を伝えた。国王は「(後藤さんを救出できなかったことは)痛恨の極みだ」と述べた。

 後藤さんの殺害映像が公開されたのを受けて、オバマ米大統領は、「イスラム国による憎むべき殺人を強く非難する」とする声明を発表し、安倍首相や日本国民と連帯していく考えを強調した。また「有志連合とともにイスラム国を弱体化させ、最終的に壊滅させるため断固とした行動をとり続ける」と表明した。


邦人救出、自衛隊出動に法の壁 「武器使用」目指すが…
産経新聞 2月2日(月)7時55分配信

 ■「国の施政下にない」条件満たさず

 イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が邦人2人を殺害したとみられる事件を受け、政府が今国会に提出する安全保障法制では邦人救出のあり方も焦点となる。政府は昨年7月1日の閣議決定を受け、受け入れ国の同意に基づき邦人救出の際に武器使用できるよう法整備を目指す考えだ。しかし、新しい法律ができても、自衛隊を人質救出作戦に投入するためには高いハードルがある。

 「(邦人救出に向けた)法整備は現在検討しているが、今後与党とも相談しながら進めたい」

 中谷元(げん)防衛相は1日、記者団にこう述べた。安倍晋三首相も先月29日の衆院予算委員会で「自衛隊の持てる能力を生かし、救出に対応できるようにすることは国の責任だ」と強調している。

 政府は平成25年1月のアルジェリア人質事件を受け、緊急時に在外邦人の陸上輸送を可能とするよう自衛隊法を改正。自衛隊員が戦車を攻撃できる無反動砲などを携行できるよう閣議決定もしたが、現行法では陸上自衛隊特殊作戦群が現地で人質を奪還するような作戦は行えない。

 こうした中、政府は昨年7月の閣議決定で自衛隊による邦人救出を認めた。関連法整備では、集団的自衛権の行使や集団安全保障への参加とは関係なく、警察権の行使として武器使用を認める方針だ。

 閣議決定では自衛隊による邦人救出の条件として、(1)領域国政府の同意(2)自衛隊を投入する地域に領域国政府の権力が及んでいる(3)「国家に準ずる組織(国準(くにじゅん))」が当該地域にいない-を挙げている。

 この条件を今回のケースに当てはめればどうなるか。

 イスラム国が国準に当たるかどうかに関しては、「国準と認めてしまえば国際社会から総スカンを受ける」(防衛省幹部)との声もあるが、政府は正式な判断を下していない。

 また、小野寺五典(いつのり)元防衛相は1日のフジテレビ「新報道2001」で「後藤健二さんが拘束された場所は(シリアなど)国の施政下にある場所ではない」と発言した。これが政府判断となれば、受け入れ国政府の同意があっても自衛隊を投入することはできない。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官も同日の記者会見で「安保法制と今回の事案への対応は別問題だ」と述べ、法整備後に今回のようなケースで自衛隊投入ができるかどうかに関しては慎重姿勢を崩さなかった。


後藤さん殺害映像 国会、政府対応検証へ
産経新聞 2月2日(月)7時55分配信

 与野党7党の幹事長は1日、後藤健二さんを殺害したとされる映像が公開されたことに関し、NHKの討論番組で、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」を「許しがたい」と一斉に非難した。国会は、2日から参院予算委員会で平成26年度補正予算案に関する審議が始まるが、事件を受けて、海外での自衛隊の邦人救出やイスラム国対策の人道支援なども焦点になってきた。(坂井広志、酒井充)

                  ◇

 ≪邦人救出≫

 ■「国家に準ずる組織」判断議論

 自民党の谷垣禎一幹事長は番組で、邦人救出について「すべて領域国に頼るだけでいいのか」と述べた。同時に、自衛隊による救出については「なかなか状況判断は難しい。綿密に議論を積み重ねていかなければならない」と述べ、議論を進める必要性を強調した。

 安全保障法制に関する昨年7月の閣議決定は、邦人救出の条件の一つに「『国家に準ずる組織』が敵対するものとして存在しない」ことを挙げている。谷垣氏が「状況判断は難しい」と言うのは、イスラム国が「国家に準ずる組織」かどうか判断するのは容易でないという思いもにじむ。

 次世代の党の松沢成文幹事長は「法的措置をつくっておくことは抑止力にもなる。警察権としての武器使用基準をもう少し緩めて、任務遂行のための武力行使ぐらいは認めていかないと作戦は遂行できない」と積極論を展開した。

 維新の党の松野頼久幹事長も「多くの日本人が海外で活動している状況をみると、邦人救出の方法は考えなければならない」と述べ、前向きに検討すべきだとの考えを示した。

 これに対し民主党の枝野幸男幹事長は「能力的にリアリティーがあるのかを考えると、今すぐの議論ではない」と述べ、消極的な姿勢をみせた。岡田克也代表は1月30日の記者会見で、安倍晋三首相が自衛隊による邦人救出に向けた法整備に意欲を示していることに対し「必要性は全くないとは思わないので、議論はしたらよい」と語っており、枝野氏は岡田氏の発言にブレーキをかけたといえる。

 公明党の井上義久幹事長も議論の必要性は認めた。ただ、「邦人救出は武力の行使を伴わない警察的な活動という位置付けだ」と強調した。

 昨年7月の閣議決定は、邦人救出について「『武力の行使』を伴わない警察的な活動ができるよう法整備を進める」としている。これをなぞる発言だが、「平和の党」として「武力の行使」を伴わないことを確認しておきたかったようだ。

 共産党の山下芳生書記局長は「『イスラム国』のような場合は、自衛隊が行って救出することは極めて危険だ」と語った。

                  ◇

 ≪人道支援≫

 ■民主など、妥当性問う

 安倍首相は1月17日、エジプトでイスラム国対策として2億ドルの人道支援を表明し、今月1日には「中東への食糧、医療などの人道支援をさらに拡充する」と述べた。谷垣氏は「テロと最前線で戦っている穏健なイスラムの方たちに連帯と支援のメッセージを届けたいというのが首相の狙いだった」と説明。井上氏も「支援していくのは当然だ」と首相に理解を示し、松沢氏は「善意の支援をしても相手はいろいろな理由をつけていちゃもんをつけてくる」と擁護した。

 これに対し、枝野氏は「間違ったメッセージとして相手に口実を与えるようなことになってはいけない」と述べ、今後の国会審議で支援表明の内容や時期の妥当性について追及する考えを示した。社民党の又市征治幹事長も「首相の中東訪問も含め、検証しなければいけない」と語った。

 松野氏は「人道的、平和的支援であることをもう少し強調すべきだった」と指摘、山下氏は「人道支援と言いながら、首相は今回の事件を契機に海外で戦争する国づくりを一層推進、拡大しようとしている」と主張した。

                  ◇

 ■「対テロ」認識共有

 今回の事件を受けて、イスラム国を非難する国会決議に向けた動きも始まっている。岡田氏は1日、党本部で記者団に「日本国民の気持ちをしっかりと発信するためにも国会決議をやると各党で検討すべきではないか」と述べた。

 2日以降、衆参両院の議院運営委員会などで協議される見通しだが、与野党各党ともイスラム国の行為に対する非難や、今後のテロ対策の重要性については認識を共有しており、決議について大きな異論が出ることはないとみられる。

 与党幹部も「『テロには屈しない』との文言ならば各党の理解は得られる」としている。


【イスラム国邦人人質事件】後藤さん母「言葉見つからない」
スポーツ報知 2月2日(月)7時4分配信

 後藤健二さん(47)が殺害されたとみられる映像がインターネットに公開されたことを受け、後藤さんの母・石堂順子さん(78)は1日午前9時40分すぎ、東京・小金井市の自宅で報道陣の取材に応じた。石堂さんは憔悴(しょうすい)し切った表情で「みなさまにご心配をおかけしたことをおわび申し上げます」と頭を下げた後、用意した以下のコメントを時折、言葉を詰まらせながら読み上げた。

 「健二は旅立ってしまいました。あまりにも無念な死を前に、言葉が見つかりません。今はただ、悲しみで涙するのみです。しかし、その悲しみが『憎悪の連鎖』となってはならないと信じます。『戦争のない社会を作りたい』『戦争と貧困から子どもたちのいのちを救いたい』との健二の遺志を私たちが引き継いでいくことを切に願っています」

 前夜の午後11時ごろ、自宅で安否情報を待ちながらテレビを見ているときに「健二は亡くなった」という虫の知らせがあったという。夫の行夫さん(78)によると、後藤さんが殺害されたとみられる動画が流されたことを知った午前5時過ぎ、石堂さんは突っ伏した。

 先月、後藤さんが拘束されていることを知り、都内で会見を開いた頃から眠れなくなった。体調を崩し、病院にも通っていた。それでも「皆さんは健二と同じ報道する立場。私はお母さんのようなもの」と取材を拒否することはなかった。

 第一報を聞いた直後には「息子の最後は、同じ日本人を助けるためシリアに行ったのだから、息子の優しさと勇気をわかってほしい」とコメントした石堂さん。夕方には自宅に祭壇を設け、後藤さんの写真や、後藤さんが小学生の頃に描いたという自画像を置いた。

 順子さんは、写真の中で笑顔を見せる後藤さんに「健ちゃんは何も悪いことをしていないのに、何で帰ってこなかったの」と語りかけた。


【イスラム国邦人人質事件】後藤健二さんという人
スポーツ報知 2月2日(月)7時4分配信

 後藤さんは1967年、3人きょうだいの末っ子として仙台市で生まれ、2歳で県外へ。幼少期を東京都世田谷区で過ごした。生徒会役員を務めた中学時代、母の石堂順子さんが運営する学習塾で学び、英語が得意だった。86年、法政大に進学。アメリカンフットボールに打ち込む一方、順子さんの塾で講師として小中学生に国語や算数、英語を教え、子どもたちから慕われた。

 ジャーナリストを志し、米コロンビア大に留学。卒業後は番組製作会社勤務を経て、96年に映像通信会社「インデペンデント・プレス」を設立した。中東やアフリカの紛争地を取材し、テレビのニュース番組にリポートを提供。目線は常に戦闘シーンではなく市民生活に向けられ、特に紛争地域で暮らす子どもたちをテーマにした。シエラレオネの子ども兵士を追った書籍「ダイヤモンドより平和がほしい」(2005年)は産経児童出版文化賞を受賞した。

 10年に後藤さんが訪れ、子どもたちと交流した長崎市の児童養護施設「明星園」の奥貫賢治園長(66)は「信じたくない」と話す。当日、後藤さんは子どもたちと一緒にカレーライスを食べ、紛争地の現状やジャーナリストの仕事を説明。優しくて気取らない人柄に、普段は人見知りをする幼い子どもが後藤さんの膝に乗ると、みんなすぐに懐いた。

 家族は妻と2女。次女は昨年10月にシリアに向かう約3週間前に生まれたばかりだった。


【イスラム国邦人人質事件】後藤さんはだまされた?
スポーツ報知 2月2日(月)7時4分配信

 後藤さんは「湯川さんを捜しに行く」と現地ガイドに伝え、イスラム国支配地域に向かった。「自分を慕っていた湯川さんが拘束されたことに責任を感じていたのでは」。ジャーナリスト仲間たちは、そう心境を推し量る。

 関係者によると、湯川さんは昨年4~5月ごろ、シリアで穏健派武装組織に拘束された。その際、取材で現地にいた後藤さんが仲介し交渉した結果、解放されたという。湯川さんはその後、イスラム国の支配地域近くまで行ったとブログで報告。後藤さんを「兄貴のようだ」と慕っていた。

 2004年にイラクで武装勢力に拘束された後、解放された経験を持つフリージャーナリスト・安田純平さん(40)は、「後藤さんの行動は24時間守ってくれる現地の人がいて、よほど自信がなければできない。湯川さん救出が目的だとしたら、相手側から引き渡すといった連絡があったのでは」と分析する。

 後藤さんは昨年12月に日本で講演を予定。その打ち合わせの連絡を11月3~5日にすると、関係者に通知していた。短期間で「決着」すると踏んでいた可能性がある。ある知人は「現地の誰かにだまされたのではないか」とこぼした。


【イスラム国邦人人質事件】後藤さん「殺害動画」公開
スポーツ報知 2月2日(月)7時4分配信

 中東の過激派「イスラム国」を名乗る組織は日本時間1日午前5時前、人質にしたフリージャーナリスト・後藤健二さん(47)を殺害したとの映像をインターネット上で公開した。菅義偉官房長官(66)は「総合的に判断して後藤さんの可能性が高い」と述べた。犯行グループは1月24日に湯川遥菜さん(42)を殺害したとする映像も公開。日本人が狙われたイスラム過激派のテロは、最悪の展開となった。犯行グループは今後も日本人をテロの標的にすると明言した。

 公開された映像の長さは約1分7秒。「日本政府へのメッセージ」という英文のタイトルが現れ、下部には「慈愛あまねく慈悲深き、アラーの御名において」とのアラビア語の字幕があった。タイトルが終わると、岩場のような場所で男性がひざまずき、全身黒ずくめで、両目部分だけを露出した男が左手にナイフを持って立っていた。

 オレンジ色の服を着てひざまずく後藤さんとみられる男性は手を後ろに組み、身じろぎもせず、一点を見つめ続けた。覆面の男が男性の首元にナイフを突き当てると、祈るように目を閉じた。

 画面左上には、イスラム国のメディア部門「アルフルカーン」のロゴや黒い旗が表示されていた。男は英語で「お前らは悪魔の有志連合の愚かな同盟国と同じだ」と挑発。ナイフを正面に突きつけたりするなど、淡々とした口調で日本政府を批判した。

 男は男性の首筋に手をかけると、「日本の悪夢が始まる」と締めくくり、後ろに回った。首元にナイフを突き刺す動作をした瞬間、画面は暗転。その後、手錠をされ、殺害された男性の静止画が映り、映像は終わった。

 男は英国特有のアクセントがあることから、英メディアは米国人や英国人を殺害した通称「ジハーディ(聖戦士)・ジョン」と指摘。この男は英国出身のラッパーとされ、イスラム国で「ビートルズ」と呼ばれる4人組のリーダーという。昨年8月から11月に米国人3人、英国人2人を殺害した男と同一人物とみられる。

 後藤さんはシリア入り直前、メッセージを残した映像を知人に託していた。朗らかな表情で「これから(イスラム国が首都とする)ラッカに向かいます。何か起こっても責任は私自身にあります。どうか日本の皆さん、シリアの人たちに何も責任を負わせないで下さい」。そして、周囲に心配を掛けまいとするように笑顔で「まあ、必ず生きて戻りますけどね」と言い残していた。


【イスラム国邦人人質事件】「期限」翌朝殺害か
スポーツ報知 2月2日(月)7時4分配信

 イスラム国に詳しいヨルダンのイスラム政治運動専門家マルワン・シェハーデ氏は、後藤さんはイスラム国が「首都」とするシリア北部ラッカ周辺地域で現地時間1月30日朝(日本時間同日昼ごろ)に殺害されたとの情報があることを明らかにした。情報源は明かさなかった。

 犯行グループ側は後藤さん解放の条件としてヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を要求。1月29日の日没を死刑囚移送の「期限」としていた。シェハーデ氏の指摘が事実なら、その翌朝に後藤さんは殺害されたことになる。

 シェハーデ氏は、後藤さんが殺害されたとみられる映像声明がインターネット上に出回る数時間前に、共同通信に対し「後藤さんは既に殺害された」と断言していた。

 シェハーデ氏は、イスラム国は拘束中のヨルダン軍パイロット、モアズ・カサスベ中尉(26)も1月30日に殺害したが、殺害を公表しない可能性があるとの見方を示した。ヨルダン政府が対抗措置として女性死刑囚の死刑執行に踏み切るのを避けるため、殺害を公表しない可能性があると指摘した。

 中東メディアは、パイロットはすでに殺害されているとの情報を報じている。ヨルダン政府は電話でのやりとりなどパイロットの生存確認を要求しているが、安否はいまだ不明。

 また中東メディアは、後藤さんが29日ごろに、シリア国境に近いトルコ南部アクチャカレ周辺に一時、連れてこられた可能性があると報じた。アクチャカレはかつて人質の交換場所となった場所。後藤さんが解放される場合は、この地になる可能性が高いとされていた。


「イスラム国」後藤さん殺害映像公開…パイロットも同日に?
スポニチアネックス 2月2日(月)7時2分配信

 中東の過激派「イスラム国」を名乗る組織は1月31日午後10時(日本時間2月1日午前5時)ごろ、人質にした仙台市出身のフリージャーナリスト後藤健二さん(47)を殺害したとする映像声明をインターネット上で公開した。既に1日前の同30日には殺害されていたとの情報もある。犯行グループは、有志国連合と協調する日本のテロ対策支援を理由に、今後も日本人を標的としたテロを継続すると新たに予告した。

 イスラム国が身柄拘束を公表したビデオ声明から12日。日本人を狙った人質事件は最悪の局面を迎えた。

 映像声明は約1分10秒。オレンジ色の服を着た後藤さんとみられる男性は手を後ろに組み、乾いた砂地にひざまずいていた。黒ずくめの覆面の男からナイフを突き付けられながらも、身じろぎせず一点を見続けた。ナイフを喉元に当てられ、祈るように目を閉じた。映像が静止画へ切り替わり、男性は頭部と胴体が切断された姿に。頭部は背中に置かれ、顔を向けていた。

 覆面姿の男が話す映像声明は、後藤さんと湯川遥菜さん(42)の日本人2人の殺害を予告した1月20日の1回目以来。犯行の様子が一部カットされるなど編集が施され、画面左上にイスラム国のメディア部門「アルフルカーン」のロゴや黒い旗が表示されていた。

 後藤さん殺害は現地時間1月30日朝(日本時間同日昼ごろ)との情報がある。犯行グループ側は後藤さん解放の条件としてヨルダンで収監中のイラク人女死刑囚(サジダ・リシャウィ死刑囚)の釈放を要求し、同29日の日没を死刑囚移送の期限としていた。事実なら、その夜が明けて間もなく殺害されたことになる。

 情報を明らかにしたのはイスラム国に詳しいヨルダンのイスラム政治運動専門家マルワン・シェハーデ氏。後藤さんを殺害したとする映像声明がインターネット上に出回る数時間前に、共同通信に対し「後藤さんは既に殺害された」と断言していた。情報源は明かさなかった。

 また、イスラム国が拘束中のヨルダン軍パイロットも同30日に殺害したが、ヨルダン政府が対抗措置として女死刑囚の死刑執行に踏み切るのを避けるため、殺害を公表しない可能性があるとの見方を示した。

 アンマンの現地対策本部で指揮を執る中山泰秀外務副大臣は同30日夜、記者団に「事態はこう着状態になっている」と述べていた。


<「後藤さん殺害」>涙の兄「悲しい、残念」
毎日新聞 2月2日(月)7時0分配信

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インターネット上に後藤健二さんが殺害されたとみられる新たな映像が公開されたことを伝える大型モニター=東京都豊島区で2015年2月1日午前10時14分、藤井達也撮影

 あまりにも残酷な結末だった。インターネットに投稿された、イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)が後藤健二さん(47)を殺害したとする動画。解放を願う家族、仲間、そして世界からの声はテロリスト集団には届かなかったのか。紛争に巻き込まれ、貧困と向き合う子供たちの姿を日本に伝え、多くの人の心に足跡を残した後藤さん。「無事に帰って」との望みをあざ笑うかのような行為に、衝撃と深い悲しみが広がった。

 「最後まで、帰ってくると信じていたんですが……。悲しい、残念、ただそれだけです」。東京都内で毎日新聞の取材に応じた後藤健二さんの兄、純一さん(55)は言葉を絞り出すと眼鏡を外し、ハンカチを目元にあてた。

 新たな映像が流れたと伝え聞いたのは、1日午前5時20分ごろ。父親と妹にメールを送り、テレビをつけた。映像にISのロゴが入っているとニュースで知り、「間違いないと思った」という。

 昨年11月、知人から行方不明になったと聞いて以来、スマートフォンに届くニュース速報をずっと気にしてきた。今年1月20日、仕事場で速報を見て、ISに拘束されたことを知った。「そうであってほしくないと思っていた。でも、やっぱりそうだったか」。ショックを受けた。

 父親や妹とメールや電話で「きっと大丈夫だよ」と励まし合い、仕事で気を紛らせてきた。ISが、ヨルダンに収監されている死刑囚と健二さんの「交換」の期限とした時が近づくと、緊迫はピークに達した。その頃、純一さんは「メディアの情報しかないんです」と、もどかしさをにじませた。その後、事態の「膠着(こうちゃく)」が報じられた。「良い方に転んでくれればいいという望みを持つと同時に、覚悟もしていた」と振り返る。

 2年前、息子が中学校でもらってきた夏休みの推薦図書のリストに、健二さんの「ダイヤモンドより平和がほしい」(2005年、汐文社刊)があった。ダイヤモンドの利権を巡り内戦が続いた西アフリカ・シエラレオネで、反政府軍に両親を殺され、無理やり兵士にさせられて多くの人を殺した少年が、心の傷を抱えながらも生まれ変わろうとする姿を描いた本だ。テレビでも活躍を目にしてきた息子にとって、健二さんはあこがれの存在だった。「僕もあんな仕事をしてみたい」と話す息子に、純一さんは「危険地帯に行く。なかなかできる仕事じゃない」と言い聞かせてきた。

 健二さんは、子供など弱い立場の視線で取材を続けてきた。「やってきたことは間違いでない。誇りに思っています」。3年ほど前、いつものようにふらっと仕事場に来て、「元気か」などと話したのが顔を合わせた最後になった。

 なぜ行ったのか。昨年4月、ISと対立する反体制派武装組織「自由シリア軍」に拘束されていた湯川遥菜さん(42)を助けた。今回も救出できるという、何らかの確証があったのではないか。もしかすると、現地でだまされたのかもしれない。純一さんはその問いを反すうしている。

 ひょっこり砂漠から出てくるんじゃないか、という思いも消えない。「つらかっただろう。よく生きて帰ってきたな。こんなにたくさん応援してくれる人がいるのは、幸せなことだ。精いっぱい感謝して生きろ」。伝えたかった言葉を、声を震わせながらつないだ。純一さんの目に涙がにじんだ。【鈴木泰広】


「暴力の連鎖止めたい」=後藤さんの「遺志継ぐ」―実態報道これからも・仕事仲間
時事通信 2月2日(月)5時7分配信

 過激組織「イスラム国」に殺害されたとみられるフリージャーナリスト後藤健二さん(47)は、アフリカや中東の紛争地域に足を運び、幼い命が巻き添えになっている現実を伝え続けた。時に危険を伴う取材について、仕事仲間は「今後も実態を知らせることで暴力の連鎖を止めたい」と話し、後藤さんの志を引き継ぐと誓う。
 「抑圧され、つらい思いをして生きている人たちは伝える言葉を持っていない」。独立系通信社ジャパンプレス代表の佐藤和孝さん(58)は、虐げられている人は「目撃者を求めている」とし、そうした実情を伝えることに報道の意義があると強調する。
 佐藤さんは2012年にシリアを取材中、行動を共にしていた山本美香さん=当時(45)=を銃撃で亡くした。「危険な場所だと言うが、ジャーナリストが行って初めて分かる。誰かがやらなければいけない仕事だと思う」と話す。
 過去にヨルダンの取材現場で後藤さんと一緒になったフォトジャーナリストの豊田直巳さん(58)は、インターネットの普及で記者の果たす役割が大きくなったとみている。テロリスト側が自ら発信できるようになり、プロパガンダ(宣伝工作)が一層容易になったからだ。
 イスラム国もネットを積極的に活用するが、豊田さんは「暮らしているのは銃を持った人ばかりではない。普通に生活している人々の考えを知ることが必要だ」と話す。
 「現地取材でプロパガンダと違う実態を明らかにし、イスラム国を止めようという流れをつくることが一番良い」と豊田さん。後藤さんの行動について、「暴力の連鎖を止めるために行ったのではないか」とした上で、「遺志を継ぐことが必要だと思う」と話した。 


後藤さん妻「夫は誇り」
2015年2月2日(月)0時45分配信 共同通信

 【ロンドン共同】後藤健二さんの妻は1日、英国のジャーナリスト支援団体を通じ、夫の死亡の知らせに「とても大きな喪失」を感じ、打ちのめされているとの英文の声明を出した。「イラクやソマリア、シリアのような紛争地で人々の苦しみを伝えてきた夫を大変誇りに思う」と訴えた。

 声明は、後藤さんが「子どもたちの目を通じ、普通の人々への影響に光を当て、戦争の悲劇を私たちに伝えることに情熱を傾けてきた」と強調した。

 さらに後藤さんの救出に向けた支援に「感謝したい」と表明。今は家族にとって「極めて苦しい時」だとし、プライバシーを尊重するようメディアに要請した。


<人質事件>政府、日本人保護に課題 安保法制「今回と別」
毎日新聞 2月1日(日)23時55分配信

 今回の人質事件は、国際的な「テロとの戦い」が続く中、海外で日本人を保護する難しさを政府に改めて突き付けた。菅官房長官は有識者を交えて政府対応を検証する考えを示したが、危険地域への渡航制限や情報収集などの課題は山積。安倍首相は自衛隊が海外で邦人を救出できるようにする法整備に意欲を示しており、安全保障法制を巡る与党調整や国会論戦で焦点の一つとなりそうだ。

 「そうしたことも含めてこれから検討していく」

 菅氏は1日の記者会見で自衛隊による邦人救出の法整備に前向きな考えを示したが、その後、「安保法制と今回の事案への対応は別問題だ」と付け加えた。

 政府は昨年7月の閣議決定に基づき、集団的自衛権の行使容認を柱とする安保関連法案を通常国会に提出する方針。その中で邦人救出を可能とする自衛隊法改正も検討している。ただ、閣議決定は領域国の受け入れ同意を条件としており、シリアなど領域国の統治が維持されているとは言えないIS勢力圏への自衛隊派遣を想定するなら、閣議決定の範囲を逸脱しかねない。

 また、自衛隊が邦人救出に当たる場合、海外での武力行使を禁じた憲法9条のもと、武器の使用は緊急避難や正当防衛など「警察的な活動」のレベルに制約される。ISの拠点を急襲する人質奪還作戦などは法的にも装備の面でも難しく、「米国もできていないのだから現実的ではない」(公明党幹部)、「自衛隊の能力的にどれほどリアリティーがあるのか」(枝野幸男・民主党幹事長)などの慎重論は与野党に根強い。

 それでも安倍政権が今回の事件を理由に安保法制の検討を進めようとすれば、公明党との調整や、閣議決定を批判してきた野党との国会論戦に影響が出るのは必至。菅氏が事件と法整備を切り離したのはそうした懸念からで、有志国連合への後方支援も否定し、非軍事分野の人道支援に限定する方針を強調した。

 そもそも、危険地域への渡航を規制できれば、邦人がテロに巻き込まれるリスクは減るが、「居住、移転の自由」を定めた憲法の関係もあり、渡航自粛を強く呼びかけるしかないのが現状。外務省はISの拠点があるシリア全土とイラクの大半に、4段階の危険情報のうち最高レベルの退避勧告を発令中。1月30日には、事件を取材する報道関係者が集まっていたトルコのシリア国境付近も退避勧告の対象に加えたが、法的拘束力はない。自民党内には強制力を伴う渡航制限の検討を求める意見も出ている。

 テロ情報の収集や関係国との連携でも課題を残した。政府は2013年1月にアルジェリアで日本人10人が犠牲となった人質事件を受け、国家安全保障局を設置。邦人保護についても有識者懇談会の提言に沿い、在外公館と民間企業の緊急連絡体制を整備するなどの対策を進めてきた。それでも今回の事件を防げず、菅氏は「まず政府内で検証し、有識者にそれが良かったのか(意見を聞くこと)も含めて考える必要がある」との認識を示した。

 公明党の井上義久幹事長は1日のNHK番組で「在外公館とか防衛駐在官の情報収集機能を強化する」と述べ、軍事面でも他国との情報連携に取り組む必要性に言及。政府関係者からは「警察官や自衛官を派遣してどうにかなる問題ではない」として、米中央情報局(CIA)のような対外情報機関の検討を求める声も漏れた。【福岡静哉、飼手勇介】


<「後藤さん殺害」>「人道支援」発信通じず 日本後手に
毎日新聞 2月1日(日)23時49分配信

 後藤健二さん(47)らの救出に向けて政府が仕掛けた情報戦。中でも交渉期限の引き延ばしは、イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)という「見えない相手」(政府関係者)への数少ない対抗手段だった。しかし、ISが身代金からヨルダンで収監中の女性死刑囚の釈放へと要求を切り替えたため、状況は複雑化。時間との闘いで追い込まれたのは政府の方だった。

 1月20日に公開された後藤さんと湯川遥菜(はるな)さん(42)の映像は、安倍晋三首相がエジプトで表明したIS対策の2億ドル支援を「ISとの戦争に支払った」と主張し、同額の身代金を要求した。首相はまず、こうした誤解が国際社会に流布するのを防ぐため、あくまで人道支援だという発信を強める。IS側に伝われば、解決への糸口を見いだせるとにらんだのだ。

 昨年8月に湯川さんがシリアで拘束されたことが判明し、続いて10月末に後藤さんが行方不明になった。ただ、政府は「国内の誘拐事件と同様、人命がかかった交渉を表ざたにすれば、動きが縛られて立場が弱くなる」(政府筋)と判断し、2人の映像が初めて公開されるまで、米国に機密情報の提供を求めるなど水面下で調査を続けてきた。結果的に、ISに機先を制されたのは否めない。

 しかも、ISは身代金から、サジダ・リシャウィ死刑囚の釈放へと途中で要求を変更。27日の映像では、後藤さんと並んでヨルダン軍パイロット、モアズ・カサスベ中尉の殺害も予告し、日本とヨルダンの双方を揺さぶった。

 後藤さん救出に全面協力してきたヨルダン政府は、国内でカサスベ氏の解放を求めるデモが相次ぎ、同氏救出を優先せざるを得なくなった。モマニ・メディア担当相は28日、「パイロットを無事解放するなら、リシャウィ死刑囚を解放する用意がある」と表明。後藤さん救出に向けた方程式は複雑化し、日本が主体的に交渉に関わる余地は狭くなった。政府関係者は「あの時点で流れが変わった。ISの思い通りに進むようになった」と悔やむ。

 別の関係者は「ヨルダンやトルコが日本のために汗をかいてくれたのは間違いないが、IS側とのやり取りはかみ合っていなかったようだ」と明かした。この関係者は、後藤さんの解放につながるような情報が現地で一時流れたことについて「意図的に流布された偽物だろう」とも指摘した。

 後藤さんを名乗る男性による29日の音声メッセージが期限に指定した「日没」(日本時間同日深夜)が過ぎた後、IS側から新たな要求はなく、政府はますます動きにくくなっていた。ヨルダンの現地対策本部で指揮を執る中山泰秀副外相は31日、「事態はこう着状態になっている」と記者団に説明。政府内でも長期化を覚悟する声が漏れ始めた。

 ただ、その間もヨルダンなど周辺国への働きかけは続いた。中山氏の発言を伝え聞いた政府高官は31日夜、「こう着状態か」という記者団の問いかけに「そんなことはない」と否定。後藤さんの映像が公開されたのは、それからわずか6時間後のことだった。

 首相は1日夜、ヨルダンのアブドラ国王との電話で「国王の惜しみない支援に日本国民を代表してお礼を申し上げる」と伝えた。「後藤さんの救出が実らなかったのは痛恨の極みだ。哀悼の意を表したい」と述べた国王に、首相は「カサスベ氏の早期解放を日本国民挙げて強く願う」と伝えた。【高山祐、高橋克哉、岸達也】


<「後藤さん殺害」>情報戦、日本翻弄され
毎日新聞 2月1日(日)23時37分配信

 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)とみられるグループが日本時間2月1日朝、拘束していた仙台市出身のフリージャーナリスト、後藤健二さん(47)を殺害したとする新たな映像をインターネット上で公開した。同日午前6時過ぎに首相公邸から官邸に移った安倍晋三首相は、間もなく記者団の前に姿をみせた。「政府として全力で対応してきたが、まことに痛恨の極みだ。非道、卑劣きわまりないテロ行為に強い怒りを覚える」。その目はやや赤く、手元の紙に目を落として「ああ」とうめく場面もあった。

 後藤健二さん(47)と湯川遥菜さん(42)の映像が1月20日に初めて公開されて以降、首相の号令で始まった政府の「情報戦」は、ISとの交渉をできるだけ引き延ばすことに主眼があった。IS側は要求への回答期限を「72時間」(20日)、「24時間」(27日)、「日没」(29日)と次々に変え、一定の効果はあったとみられる。

 政府筋は「身代金を支払う考えは首相にはなかった」と断言する。ただ、ISからの人質解放に成功した欧州諸国に対しては「金銭で解決した」との見方が根強くあり、外交筋は当初「交渉期限を引き延ばせば、金銭解決を含めたあらゆる可能性を探ることができる」とほのめかしていた。

 政府が各国から寄せられた情報を分析した結果、ISの意思決定機関内で「人質をすぐに殺害するよう主張する強硬派と、当面生かして金銭などで解決を目指す穏健派に割れている」ことが次第に分かってきた。政府関係者は「あらゆるルートを使って、いろいろな情報をISに伝わるように流す。意見対立を助長し動揺を誘えば、解決のチャンスが出てくると考えた」と明かす。

 しかし、ISの要求は1月24日、2人の身代金からヨルダンに収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚釈放へと変わり、政府が主体的に交渉に関わる余地は狭くなった。交渉の窓口として期待していたヨルダン政府は、ISに拘束されたヨルダン軍パイロット、モアズ・カサスベ中尉の解放を優先せざるを得ず、後藤さん救出に向けた動きは不透明感を増していった。

 「テロリストを決して許さない。罪を償わせるために国際社会と連携する」。情報戦で翻弄(ほんろう)された首相は1日、ISを厳しく批判した。


<「後藤さん殺害」>長崎の関係者「笑顔、今も浮かぶ」
毎日新聞 2月1日(日)22時34分配信

 後藤健二さんは2010年10月、長崎市の長崎原爆資料館であった平和がテーマのアート展に参加するため同市を訪れ、児童養護施設「明星園」の子供たちと交流していた。

 施設を運営する社会福祉法人理事長の伊東潮(うしお)さん(71)は「後藤さん殺害」のニュースに「残念でまだ信じたくない」と話す。当時、アート展で初対面し施設について話をしたところ、後藤さんから「僕を施設に泊めていただけませんか」と申し出を受けた。「誰とでもすぐに打ち解ける感じで、温かく誠実な人柄を感じた」と振り返る。

 後藤さんは、子供たちと一緒にカレーを食べたり、紛争地の話を語って聞かせたりした。数日後、法人の施設職員らにも講演し、少年兵やエイズにかかった少女など、紛争地の子供たちの状況について語った。伊東さんが「危険な場所にどうして行くのですか」と尋ねると「紛争地で子供たちが置かれた厳しい状況を知らせるのが自分の使命だと思っている」と答えたという。

 伊東さんは「後藤さんにお会いした時の自然体で優しい、温かい笑顔が今も浮かんできます」としのんだ。【竹内麻子】

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