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2014年9月28日 (日)

御嶽山噴火、登山者多数が負傷、4人死亡・27人が心肺停止・5

27日午前11時53分ごろ、長野県と岐阜県にまたがる御嶽山(3067メートル)が噴火した。気象庁によると、山の南側斜面を3キロ以上にわたって噴煙が流れ下るのが確認されたという。長野県によると午前9時半現在、噴火による重軽傷者は30人、家族らと連絡が取れない人が45人(速報値)いる。負傷者は、県内の医療機関を受診した人を集計したという。また、自衛隊ヘリが午前10時半までに山頂付近で7人を救助した。

長野県警によると、山頂付近で登山者ら31人が心肺停止の状態で見つかり、そのうち男性4人の死亡を確認したと発表した。同県警などによると、山頂付近には噴火当時、登山者ら約250人がいたとみられる。

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リンク:御嶽山噴火 「命あるだけで…」「父はどこ…」 交錯する安堵と不安 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

御嶽山噴火 「広義の火砕流」気象庁が修正
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

 御嶽山の噴火で斜面を流れ落ちた噴煙について気象庁は28日夜、「火砕流が発生した」との見解を明らかにした。当初は「発生したかどうか分からない」としていたが、同庁火山噴火予知連絡会の議論も踏まえて判断した。専門家は平成3年の雲仙普賢岳(長崎県)の噴火よりは低温の火砕流が起きたとみている。

 火砕流は噴火により噴出した火山灰や岩石、ガスなどが時速数十キロから百数十キロの高速で山を流れ下る現象。温度は噴火によって異なるが、雲仙普賢岳ではマグマによる加熱で600度以上に達した。

 気象庁は同日の現地調査で樹木が焦げた痕跡を上空から確認できなかったことから、流下した噴煙温度は比較的低いとして、火砕流との認識は示さなかった。

 しかし午後7時半からの会見で修正し、斜面を時速数十キロで流れたことなどから火砕流と判断して噴火警報の警戒項目に追加。予知連の藤井敏嗣会長は「火砕流は低温のものもある。今回は広義の火砕流と呼べる」と述べた。

 東京大学地震研究所の前野深(ふかし)助教(火山地質学)は「温度の高低よりも、火山灰などの割合が比較的高い場合は火砕流と判断するのが適切」と指摘。今回は一定量の火山灰が地表を流れており、100~300度程度の火砕流が発生したと推定している。

 火砕流は雲仙普賢岳のほか浅間山(群馬・長野県)、伊豆諸島・三宅島、北海道駒ケ岳などでも過去に起きている。


御嶽山噴火 降灰、暮らし大打撃 観光キャンセル相次ぐ
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

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長野県木曽町では降灰が続き、道路清掃車が出動し清掃にあたった =28日(早坂洋祐撮影)(写真:産経新聞)

 日本百名山の一つ、御嶽山。その麓に暮らす人々は、さまざまな山の恩恵を受けてきた。だが、いったん噴火などの災害が発生すると、生活に大きな影響を与えることになる。すでに今回も、周辺自治体では広範囲で降灰が確認されており、住民らは被害の拡大を心配している。

 ◆書き入れ時

 長野県の木曽町観光協会によると、噴火を受けて町内のホテルや旅館などの宿泊施設ではキャンセルが相次いだ。同協会にも「電車は動いているのか」「火山灰はどこまで降っているのか」などの問い合わせが多数寄せられているという。

 木曽町観光協会は28日、10月初旬に予定していた「開田高原そば祭り」と「木曽駒高原きのこまつり」の中止を決めた。

 同協会の須藤邦男事務局長(58)は救助活動が最優先としながらも、「観光客の書き入れ時にこうした状況になり、今後の見通しは真っ暗な状況だ」と肩を落とし、「観光客の減少で、土産屋や飲食店、温泉施設など地元の経済への影響が心配だ」と語った。

 ◆農業影響も

 降灰による農業への影響も懸念されている。

 昭和54年10月に御嶽山が水蒸気爆発を起こした際は二十数万トンの火山灰などを噴出したとされる。長野県の旧開田村(現木曽町)では、収穫期を迎えた野菜が灰をかぶり、被害面積は約150ヘクタールに上ったとの記録がある。

 県は28日、御嶽山の麓にある木曽町と木祖(きそ)村で、白菜畑約18ヘクタールに火山灰が降ったことを確認し、現地で被害状況の調査を実施した。

 木曽町では、町で収穫する白菜を「御嶽はくさい」と名付けてブランド化し、関西を中心に高級漬物用として出荷している。

 木曽農業改良普及センターによると、白菜の収穫期は7月から10月。木曽町と木祖村にある白菜畑約75ヘクタールのうち、4分の3程度はすでに収穫済みだが、収穫前の残りの白菜は、火山灰をかぶって葉の間に灰が入り込んだ。

 JA木曽には、組合員から「灰が付いた農産物は、どういう状態なら市場に受け入れられるのか」などの問い合わせが寄せられた。これを受け、職員は個別に農家を訪問。水で灰を洗い流すなど出荷できる状態にするための指導を行っている。ある職員は「畑に覆いをかぶせるなどして、これ以上被害を大きくしない対策を取りたい」と話した。

 ◆客足落ちた

 降灰は市民生活にも影を投げかけている。

 木曽町のホームセンター「ニューライフショップミスズ」では噴火から一夜明けた28日、ホースのノズルなど洗車用の道具が多く売れたという。「洗車用品はいつもより出た」と責任者の中村義武さん(57)。一方で、「多くの人が外出を控えているようで、いつもの土日より客が少なく痛手だ」と声を落とす。

 同町の別のホームセンターの男性店長(34)は噴火後すぐに60枚入りのマスクを100箱ほど業者に注文した。「降灰で必要になると思い、通常の5倍ぐらい仕入れた」と店長。掃除に必要なほうきは、近隣の系列店から集めたといい、「客の要望があればマスクやほうきをさらに仕入れたい」と話した。


御嶽山噴火 救助阻む灰と有毒ガス 昼過ぎ撤収
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

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御嶽山山頂付近の山小屋で救助活動をする自衛隊員ら =28日午後、長野・岐阜両県境(本社ヘリから、甘利慈撮影) (写真:産経新聞)

 御嶽山で28日早朝から再開した救助活動は、上空と地上の両面から、計5カ所の山小屋付近で計21人の生存者を救助したものの、降灰や硫化水素などの有毒ガスが障壁として立ちはだかり、難航。好天にもかかわらず、昼過ぎで撤収を余儀なくされた。

 長野県王滝村役場によると、地上からは午前6時40分ごろから開始。自衛隊、警察、消防合わせ、王滝口から187人、黒沢口から180人で、負傷者や下山できなかった人たちの救助を目指した。有毒ガスを検知する装置を使いながら登るため、普通の登山スピードより少し遅いペースだった。

 午前11時ごろには両登山口で8合目まで到達し、21人の救助に成功し、後に死亡が確認された4人を搬送した。だが山頂付近では、呼びかけにも反応せず、横たわったままの登山者10人以上を目の前にして、撤収せざるを得なかった。

 「灰に埋もれるなど環境が険しく、近寄ることもできなかったと聞いている」。陸自第12旅団(群馬県榛東(しんとう)村)第13普通科連隊の田中浩二3佐は苦渋の表情で語った。撤収を決断した最大の理由は昼過ぎから強くなった有毒ガスの可能性が高い硫黄臭だ。

 陸自は今回、防弾チョッキや強度を増したヘルメットなど普段以上の重量を負って活動した。硫黄臭への対策として、防塵(ぼうじん)マスクやゴーグルも装着したが、酸素ボンベは1本20分ほどしかもたないため、装備できなかったという。上空からの救助も、ヘリがホバリング(空中停止)すると、風で火山灰が舞い上がりエンジン機器に不具合が生じる危険性があるため、途中で断念せざるを得なかった。

 田中3佐は「現場はぬかるんでおり、泥の中にはまだまだ多くの人が残されている可能性がある。できるだけ早急に収容したい」と話した。


御嶽山噴火 眠れぬ一夜、次々下山 「命あるだけで…」「父どこに」
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

 「命があるだけで本当に…」「山の怖さを思い知った」。長野、岐阜両県境にある御嶽山(おんたけさん)で起きた噴火は一夜明けた28日、4人死亡、27人の心肺停止という甚大な被害が確認され、次々と登山者たちが救出された。山頂付近は有毒ガスの危険が高い状況だったが、自衛隊や警察、消防による懸命の救出活動が続いた。裾に住む住民への影響も徐々に出始めている。牙をむいた「静かな山」に、同じような山岳を抱える関係者も驚くばかりだった。

 御嶽山山頂から北に2キロの岐阜県側の山小屋「五の池小屋」(標高2798メートル)にとどまり、眠れぬ一夜を過ごした登山客26人が28日午前9時15分ごろ、立ち上る噴煙を背に、岐阜県下呂(げろ)市の濁河(にごりご)温泉近くの登山口に次々と到着した。医師による簡単な健康チェックを受け、市が用意したバスに乗り込み、近くの施設に向かった。

 一様に疲れ切った様子で、その場に座り込む人の姿もあった。登山服やマスク、靴などは白っぽい灰にまみれ、くすんでいた。26人のうち、3人が高山赤十字病院(岐阜県高山市)に搬送され、このうち女性1人は鎖骨を折る重傷で出血もあり、登山道から直接、岐阜県警のヘリで運ばれた。

 休憩先の施設では、下山した小学生の男児が、出迎えた家族らと涙を流して無事を喜んだ。岐阜県本巣市の女性(31)は「真上から大きな石が降ってきて死を覚悟したが、山小屋ではみんな一緒だったので不安はなかった」と話した。

 長野県側の黒沢口登山道から約10キロ麓の木曽町三岳交流促進センターに設けられた臨時宿泊所では、噴火後に自力で下山した40人の登山者らが一夜を明かした。大広間で雑魚寝状態だったといい、山頂付近で被災した愛知県豊川市の男性会社員(52)は「ほとんど寝ていない。周囲に火山灰に埋まった人がたくさんいたのに、助けられなかったので…」と目を伏せた。

 埼玉県川口市の黒須康弘さん(41)は大きなリュックを背負い、登山靴は灰で汚れたまま。「命があるだけで本当に…」と言葉を詰まらせ、「自分がいた所に、命が危ない人も残っていると聞いた」と心配そうに話していた。登山者らは28日正午までに、全員が町のシャトルバスやワゴン車に乗り帰路についた。

 一方、連絡の取れない家族の安否を確認するため、長野県外からセンターを訪れる人の姿もあった。28日午前10時ごろ、センターを訪れた若い女性は「父が…」と声を詰まらせた。噴火時に御嶽山を登山中だった父親と連絡が取れない状態が続いているが、センターの宿泊名簿に父の名はなく、戸惑った様子で足早にセンターを後にした。

 御嶽山の麓にある長野県立木曽病院では、正午前から患者が次々と運び込まれ、駆けつけた家族らは言葉少なに中へ急いだ。

 愛媛ナンバーの車で病院を訪れた男性は、憔悴(しょうすい)しきった様子で「息子はまだ打撲とやけどで済んだが、友人の1人は意識不明のまま」と話し、それ以上は問いかけに答えなかった。


御嶽山噴火 安否情報進まぬ集約…「登山届」任意、人数や名前の把握困難
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

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御嶽山噴火をめぐる主な経緯(写真:産経新聞)

 噴火から一夜が明け、御嶽山(おんたけさん)では自衛隊や警察、消防による負傷者らの救助活動が本格化した。ただ、登山者の安否をめぐる情報は錯綜(さくそう)した。登山者の安否確認が難しいのは「登山届」を提出していない登山者が多く、警察などが登山者の正確な人数や個人名を把握するのが難しいためだ。また、御嶽山が長野、岐阜県境にあり、自治体が複数にまたがり情報の集約がしにくかったことも影響したとみられる。

 長野県木曽広域消防本部幹部は27日午後10時ごろ、「成人女性1人が死亡」と報道陣に説明した。だが、県警は「死者は確認されていない」と否定。この幹部は午後11時ごろになって、けが人の伝聞情報を誤認していたとして、「先ほどの件は取り下げる」と発表を取り消した。負傷者の数をめぐっても、県や消防などで情報が食い違う場面もみられた。

 「不特定多数が訪れる登山では、登山者の安否確認を百パーセント実行するのは残念ながら不可能だ」。長野県王滝村の担当者は、こう指摘する。

 事故などの場合に登山者の捜索の重要な手がかりとなるのが登山届だ。登山者が氏名や住所、緊急連絡先、装備などを記載して登山口のポストに投函(とうかん)する。ただ、きちんと提出する人はそれほど多くはない。

 御嶽山には長野、岐阜両県の計4ルートにそれぞれ設置されているが、登山条例で義務づけられている富山、群馬両県などと違い、提出は任意だ。長野県では提出率を上げるため事前にスマートフォンでの提出も始めたが、同県木曽町観光協会の担当者は「面倒だから提出しない人も多い。半数程度しか提出していないのではないか」と話す。

 頂上まで登らないことから登山ではないと勝手に判断して、登山届を出さないケースも少なくないという。

 登山届に代わり、自治体が安否確認の根拠にしているのが、山小屋の従業員や下山者への聞き取り。登山者と連絡が取れなくなった家族からの情報も重要視している。ただ、噴火した27日は土曜日と行楽シーズンが重なって、約250人もの登山者が山頂近くにおり、情報の集約が難しかった。

 御嶽山が長野、岐阜両県の4市町村にまたがっていることも、安否情報が混乱する原因となったとみられる。このため、長野県は28日、ばらつきがある安否情報をすり合わせる目的で県と木曽町、王滝村間の情報集約を始めた。


御嶽山噴火 顔と手かすかに震わせ、ヘリに助け求める女性
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

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山頂付近で石造りの台座に寄りかかり救助を待つ女性。右手を小さく震わせ、助けを求めた=28日午前11時31分、御嶽山(本社チャーターヘリから、大山文兄撮影)(写真:産経新聞)

 御嶽山の山頂付近で、その手は小さく震えながら助けを求めていた。28日、上空のヘリコプターからは、火山灰で固まった山頂付近で、力なく倒れている登山客の姿も見えた。無慈悲な自然の力を前に、自衛隊や長野県警、地元消防などによる懸命の救助活動が続けられた。

 午前11時半ごろ、車ほどの大きさの岩石がごろごろと転がり、火山灰で灰色に埋まって噴煙が立ち上る山頂付近。石造りの台座によりかかり、膝を抱えて座り込む女性の姿が見えた。

 紫色のフード付きジャンパーに登山靴。女性は自衛隊などのヘリに気付いたのか、フードをかぶっていた顔をかすかに上向かせ、リュックを抱えていた右手の先を、力を振り絞るようにして小さく震わせた。噴火からほぼ24時間。体力も限界なのだろう。右手と顔以外はピクリとも動かない。

 傍らには、両手を広げ、あおむけのまま動かない男性。さらに数メートル先には、リュックやポリ袋があり、目を固くつむったまま動かないあおむけの男性がいた。救助隊は間もなく、3人を救助・搬送した。

 一方、山の中腹からは白いマスク姿の救助隊100人以上の列が火山灰で登山道の消えた稜線(りょうせん)に連なり、途中途中の山小屋に入っていった。火山灰に埋まっている可能性を見越してか、長い棒を持つ自衛隊員もいる。

 山小屋は火山灰に覆われ、鈍く光る。石が落ちてきたのだろう。屋根には車ほどの大きさの穴が何カ所も空き、爆撃を受けたかのよう。山頂の石像は頭部が欠け、鳥居も破損していた。

 周囲では自衛隊のヘリ数機が山肌をなめるように飛び、登山客を捜す。「ここにいます!」。無線では、報道ヘリが救助隊のヘリに報告する声も入り乱れた。

 午後4時前ごろ、降灰の少ない中腹で、自衛隊のヘリが接近を数回試した後に滞空し、ロープを垂らし始めた。待機していた救助隊数十人は、担架に乗せた登山客をロープにくくりつける。ヘリは登山客を引き上げると、約10分後には、近くのグラウンドまで飛んでいった。

 登山客を魅了してきた紅葉の木々は枝ごともげて火山灰で白く染まり、青緑色に水をたたえていた池は岩石や火山灰で灰色に濁っていた。懸命の救助が続く中、黒く焦げたような噴火口は、とどまることなく白煙を吐き続けていた。

 (荒船清太、本社チャーターヘリから)


御嶽山噴火 人気の山・紅葉・週末…被害拡大
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

 御嶽山は標高3000メートルを超える高峰だが比較的登りやすく、ハイキング客に人気の山として知られる。紅葉シーズンの9月下旬から10月初旬にかけては1日数千人が入山するといい、週末に噴火が重なったことが被害を大きくしたといえる。

 長野県山岳高原観光課や同県木曽町観光協会によると、御嶽山の紅葉が色づき始めたのは9月13日から。噴火した27日はシーズン最初の週末だった。御嶽山はロープウエー駅のある7合目から山頂まで3時間半ほどで登ることができ、「各合目にトイレのある山小屋が整備されているため、子供から高齢者まで登山を楽しめる」(同観光協会)。昨年9~10月の入山者数は推計8万7000人で、週末の多い日には5000人近くが入山。26日も午前中だけで約650人のロープウエー利用客がいた。

 8合目にある山小屋「女人堂」では、27日には60人が宿泊する予定だった。経営者の起(おこし)信幸さん(38)は「噴火後、避難してくる人を下山ルートに誘導し、登山道などに人がいなくなってから負傷者らとともに自分も下山した。まだ不明者がいるかもしれないと聞いて心配でならない」と話していた。


「噴火の予知難しい」 活火山「登山はリスク、ヘルメットを」
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

 ■藤井予知連会長の会見詳報

 「われわれの予知のレベルはまだそんなもの」「活火山には近づくな、でいいのか」。専門家らによる火山噴火予知連絡会が28日開いた藤井敏嗣(としつぐ)会長(東大名誉教授)らの記者会見は、噴火予知の難しさを改めて浮き彫りにした。詳報は次の通り。

 --11日には火山性地震が多発していたが、予知はできなかったのか

 「もともと今回起こった水蒸気爆発を予知するのは非常に難しい。突発的に起こることが多く、11日の地震が前兆なのかという保証もない。それをもって予知に失敗したというかもしれないが、ある意味では仕方のない状態。われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの。ただ、もう少し情報の伝達に関しては、直接、登山客に対する働きかけがあってもよかったかもしれない」

 --噴火警戒レベルの上げ方、登山者への注意喚起のあり方については

 「少しでも危険があるんだったら近づかないというのも手だ。そうすると活火山には近づくなということになるが、本当にそれでいいのか。完全に安全だということは自然現象に関してはあり得ない。もし完全な安全を求めるのであれば、危険なところには一切近づかないという解があってもいいが、それは住民、国民が納得するかどうか」

 「こういう異常があって、次にどういうことが考えられるか、もう少し丁寧な情報発信があってもいい。噴火警戒レベルがあるから100%予知ができる、噴火の前にレベルを上げることができるというようなことは考えないでほしい。今回、今まで御嶽山で経験したことのない現象を経験したわけだから、警戒レベルそのもの、レベルの上げ方を改善していく余地はある」

 --今回の噴火で他の活火山への影響はないのか

 「それはないと思う。マグマは火山ごとに独立しているので、それをもって隣で起こることはない。そういう例はわれわれは認識していない。たまたま隣同士で噴火があっても、それは因果関係はない」

 --死傷者が多数出た

 「確かに(死傷)数は非常に多い。活火山に登る以上は事故に遭う可能性はある。活火山に登ることはリスクがあるんだということは考えてほしい。人がたくさん集まっているところでは、たとえ小さな噴火でも大きな災害になるということが活火山の宿命みたいなもの。近づくときはそういうリスクがあることを登山客に考えてもらい、最低でもヘルメットは持って山に登るということを考えるのが活火山の場合、当然だと思う。噴火規模の大きさで災害の大きさが決まるわけではない」

 --御嶽山の観測体制の増強は必要か

 「それは当然。御嶽山の観測体制は必ずしも十分だとは思えない。例えば傾斜計を設置しているところは1点しかないとか、地震計も必ずしも適切な位置に設置されているとは限らない。もっと観測体制を充実させる余地はあると思う。今後のことを考えれば当然、観測体制の充実は図られるべきだと思う」


御嶽山噴火 「登山客どう守る」業者ら困惑
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

 これまで噴火警戒レベルが平常の「1」だった御嶽山で起きた今回の噴火。同じレベルの火山を抱える観光関係者らは、想定外の噴火を受け、観光客の安全対策の再考を改めて突きつけられた形だ。

 山梨県と静岡県にまたがる富士山の8合目で山小屋を営む女性は御嶽山の噴火に「ひとごととは思えない」と声を震わせた。女性は数年前、専門家から「噴火は予知ができるので、報道に耳を傾けてほしい」と聞かされたという。

 しかし、今回の噴火を見て、「前触れもなく噴火することもあることが分かった。どうすればいいのか…」と話した。

 「火山灰がすごいことを実感した」。富士山の観光関連団体でつくる「富士スバルライン五合目自主防災協議会」の小佐野紀之会長(74)は御嶽山の噴火について、そう語った。

 協議会では、今年6月に地震を想定した防災訓練を実施。「噴火にも取り組まなければいけない」という意見が出て、10月に火山の専門家を招いた研修会を開く予定だった。

 「噴火防災は非常に難しいので、専門家の話を聞いて防災に取り組むつもりだった」という小佐野会長。「観光客に迷惑をかけないよう、防災対策を進めていきたい」と語った。

 那須岳(栃木県)の那須山岳救助隊の大高登隊長(86)は御嶽山の噴火を知り、「静かな山だと思っていたが…」と驚いたという。

 那須岳も近年、煙の噴出量が減少した「静かな山」。隊の活動や登山者への注意も「遭難や転倒に関することが中心」だった。

 御嶽山で、噴火は身近な問題となった。大高さんは「自然は、何があるか分からない」として、那須岳を訪れる多くの観光客の安全を守るために、町と協力して改めて対策を考えるという。


御嶽山噴火 4人死亡27人心肺停止 陸自・警察など21人救助
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

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大きな穴(右)が開いた山頂付近の山小屋の脇で、救出した人を搬送する消防隊や自衛隊の隊員ら=28日(本社ヘリから、甘利慈撮影)(写真:産経新聞)

 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん)の噴火で、長野県警は28日、山頂付近の登山道などで31人が心肺停止になっているのを発見し、このうち麓に搬送した男性4人の死亡を確認した。27人が山頂付近に取り残されており、29日以降に搬送する。けが人は少なくとも40人に上る。平成3年に43人が死亡・行方不明となった長崎県の雲仙・普賢岳噴火以来の惨事となった。

 長野県警によると、死亡した4人は、名古屋市中村区亀島、会社員、浅井佑介さん(23)▽岐阜市次木(なめき)、同、三浦勇さん(45)▽長野県塩尻市峰原、同、林卓司さん(54)▽同県松本市中川、無職、横田和正さん(61)。警察や消防、陸上自衛隊は朝から550人態勢で救助活動を再開し、けが人ら21人を救助した。ただ、有毒ガスが発生したため、午後2時ごろまでに捜索活動を打ち切った。

 両県警によると、けが人は長野県側で重傷1人を含む30人、岐阜県側で重傷2人を含む10人の計40人。把握できていないケースもあり、さらに多いとみられる。山小屋などで一夜を明かした人のうち、岐阜県側にいた登山者26人は全員が28日午前に下山。長野県側では28日未明までに136人が下山した。長野県は同県側の山小屋に人がいないことを確認しており、全員が救助されたり、下山したりしたとしている。

 警察当局によると、入山届を出しているのに連絡がつかない人がおり、確認を進めている。政府は災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設置した。

 気象庁は、5段階の1(平常)から3(入山規制)へ引き上げた噴火警戒レベルを維持している。火口から4キロ程度の範囲では大きな噴石の飛散の危険があるほか、風により居住地域近くまで影響を及ぼす恐れもあるとして、警戒を呼び掛けている。


御嶽山噴火 「目の前で人が埋もれた」リュック頭上へ、魔法瓶で命拾い
産経新聞 9月29日(月)7時55分配信

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御嶽山山頂付近で救助活動をする消防、自衛隊員ら=28日午後、長野・岐阜両県境(本社ヘリから、甘利慈撮影)(写真:産経新聞)

 「膝まで火山灰が積もり、目の前で少なくとも3人が埋もれた」。御嶽山が噴火した当時、山頂付近にいた女性3人が28日、岐阜県下呂市に下山し、当時の様子を生々しく語った。噴火後、噴煙に包まれて視界が利かず、落下してきた岩石で大勢が傷ついた。メンバーの一人は「リュックを頭に乗せていたため、中に入っていた魔法瓶で命が救われた」と語った。

 3人は千葉県松戸市と栃木県日光市の65~73歳の主婦のグループで、27日早朝から3人で入山した。

 異変が起こったのは、山頂の御嶽神社社務所近くで、昼食の弁当を食べていたときだった。大きな爆発音がして突然真っ暗になった。3人は急いで社務所近くに避難したが、あっという間に、灰が膝の高さまで降り積もった。「もう駄目だと思いました」。メンバーの一人は、こわばった表情で振り返った。

 付近には大きな石が落下し始め、社務所の幅約50センチのひさしの下に2人がかがみ込み、体が入りきらなかった松戸市の女性(69)は抱えていたリュックを頭の上に乗せて身をかがめた。他の登山客らと身を寄せ合った。

 周囲を見渡すと、積もった灰の中にリュックや登山のステッキの一部だけが見えた。少なくとも3人が灰に埋まっていた。頭から血を流した男性が「背中が痛い、痛い」と苦しみながら何度もつぶやき、30分後には動かなくなった。

 女性が頭を守ったリュックの中を確認すると、魔法瓶がぺちゃんこになっていた。「リュックに命を救われた」。大きな石の直撃を受けていたことに、初めて気づいたという。

 3人は、自力で歩けるほかの登山者らと山小屋に向かうよう指示を受け、積もった灰の上を滑るようにして避難。けが人を置いていくのはつらかったという。「目の前で倒れた方を見捨てるような形になった。早く家族の元に戻ってほしい」と祈るように話した。


「頑張れ、頑張れ」心臓マッサージ実らず 友人残し無念の下山…御嶽山噴火
スポーツ報知 9月29日(月)7時5分配信

 長野県と岐阜県にまたがる御嶽山(おんたけさん、3067メートル)の27日の噴火で、長野県警は28日、登山者ら31人が山頂付近で心肺停止になっているのを確認し、うち麓に搬送した男性4人の死亡を確認した。噴火は、1991年に43人が犠牲になった長崎県の雲仙・普賢岳噴火以来の惨事となった。けが人は少なくとも40人。有毒ガスが発生し、午後2時ごろ救助活動は打ち切られた。被災した登山者は、山小屋で一夜を明かすなどして下山し、過酷な体験と噴煙の恐怖を振り返った。

 御嶽山の噴火で下山してきた被災登山者は、過酷な体験を振り返った。

 茨城県ひたちなか市の鈴木貴浩さん(35)は、心臓が止まった友人を、やむなく山に残してきた。噴火時、山頂付近で突然、空が真っ暗になったという。同行の友人のうち、大学時代の後輩女性(35)が倒れ、意識がなくなった。噴石が当たった脚が不自然に折れ曲がり、大量出血していた。

 山小屋は見えていたが、運べなかった。止血し、心臓マッサージしながら「頑張れ」と必死に繰り返したが、鼓動が止まってしまったのが分かった。悲痛な思いで女性を残し、下山した。

 鈴木さんは安否不明者の家族らが待機する長野県木曽町役場の部屋で「できることはしたが…。搬送されることを願っています。確かめるまで帰れない」と涙をこらえた。

 千葉県松戸市の主婦(69)は、魔法瓶が頭を守ってくれたという。噴火時は山頂付近。灰をかぶり倒れてきた人の重みで身動きが取れない。頭上にかざしたザック越しに、降ってくる岩の衝撃が伝わった。「後で中を見ると魔法瓶が割れていた。命を守ってくれた」

 周りで数人が灰に埋もれていた。死の恐怖がよぎった。血を流す人を近くの社務所に運んだ。しばらく「痛い、痛い」とうめいていたが、やがて動かなくなった。噴煙が収まると、辺り一面に積もった灰の中からザックやストックの一部がのぞいていた。一緒にいた栃木県日光市の主婦(65)は「人が埋まっているんだろうけど、逃げるように離れてしまった」とつぶやいた。

 木曽町の三岳交流促進センターでは40人が27日夜、大広場で雑魚寝した。山頂付近で被災した愛知県豊川市の男性会社員(52)は「ほとんど寝ていない。周囲に火山灰に埋まった人がたくさんいたのに助けられなかったので…」と目を伏せた。


御嶽山頂、31人心肺停止 男性4人の死亡を確認
スポーツ報知 9月29日(月)7時5分配信

 長野県と岐阜県にまたがる御嶽山(おんたけさん、3067メートル)の27日の噴火で、長野県警は28日、登山者ら31人が山頂付近で心肺停止になっているのを確認し、うち麓に搬送した男性4人の死亡を確認した。噴火は、1991年に43人が犠牲になった長崎県の雲仙・普賢岳噴火以来の惨事となった。けが人は少なくとも40人。有毒ガスが発生し、午後2時ごろ救助活動は打ち切られた。被災した登山者は、山小屋で一夜を明かすなどして下山し、過酷な体験と噴煙の恐怖を振り返った。

 心肺停止が確認された人の多くは、御嶽山の山頂付近の登山道で見つかり、31人のうち男性4人は28日夜までに長野県側の麓の施設に運び込まれたが、死亡が確認された。有毒ガスが発生したため、午後2時ごろまでに捜索は打ち切りに。29日に再開される予定。

 救助に当たった自衛隊員は「(心肺停止と思われる)8、9人は火口の縁にいて、近付くこともできなかった」と悔しさをにじませた。山頂付近には、半分以上が灰に埋もれた山小屋もあり、近くには倒れている人も。ヘルメットとマスク姿の捜索隊員が灰をかき分け、作業を続けた。

 27日昼の爆発後、同日夜までに約230人が下山したが、多数の登山客が取り残された。長野、岐阜両県警と消防、陸上自衛隊などは、28日朝から救助活動を再開。山小屋などで一夜を明かした人のうち、岐阜県側の山小屋にいた登山者26人は全員が下山した。長野県は、同県側の山小屋に人がいないことを確認しており、全員が救助されたり、下山したりしたとしている。

 警察庁によると、負傷者は岐阜県側で10人、長野県側は病院で手当てを受けただけで30人の計40人。入山届を出したのに連絡がつかない人もおり、被災者が増える可能性もある。

 気象庁によれば、噴火活動は続いており、5段階の1(平時)から3(入山規制)へ引き上げた噴火警戒レベルを維持。火口から約4キロ内は大きな噴石の飛散の危険があるほか、風による居住地域の近くまで影響を及ぼす恐れもあり、警戒を呼び掛けた。

 周辺の観光協会などによると、昨年度の御嶽山への入山者数は長野県木曽町から12万8370人、王滝村から約6万5000人、岐阜県(下呂市、高山市)から約1万5000人で、合計約21万人。3000メートル級では比較的登りやすく、入山者も多かった山で起きた突然の噴火に、今後は対策を求める声が高まりそうだ。

 ◆御嶽山 長野県と岐阜県境の活火山。気象庁によると、過去1万年間に複数回のマグマ噴火が確認されている。1979年には水蒸気爆発を起こし、二十数万トンの火山灰などを噴出。91年には少量の火山灰を出した噴火があった。2007年は火山性地震が多発、ごく小規模な噴火が起きた。「日本百名山」の一つで、ライチョウなどの貴重な動植物が生息。7合目までロープウエーも利用でき、3000メートル級の山の中では登りやすい。古くから信仰の対象にもなってきた。


監視態勢を縮小 気象庁だけでは予測が難しい…御嶽山噴火
スポーツ報知 9月29日(月)7時5分配信

 長野県と岐阜県にまたがる御嶽山(おんたけさん、3067メートル)の27日の噴火で、長野県警は28日、登山者ら31人が山頂付近で心肺停止になっているのを確認し、うち麓に搬送した男性4人の死亡を確認した。噴火は、1991年に43人が犠牲になった長崎県の雲仙・普賢岳噴火以来の惨事となった。けが人は少なくとも40人。有毒ガスが発生し、午後2時ごろ救助活動は打ち切られた。被災した登山者は、山小屋で一夜を明かすなどして下山し、過酷な体験と噴煙の恐怖を振り返った。

 地震計など火山の監視機器は、気象庁以外にも大学や防災科学技術研究所などが分担して設置する。御嶽山は名古屋大が観測対象にしており、今回も気象庁にデータを提供した。

 ただ、08年12月には、文科省が御嶽山を含む12火山について「研究しにくい、活動性が低い」として監視態勢を縮小。09年9月の政権交代後も「事業仕分け」などで火山の監視態勢について議論されてきたが、御嶽山は大学による観測強化の対象とはならなかった。気象庁は24時間態勢で監視しているものの、気象庁単独の観測では噴火地点の特定などが難しく、過去のデ


<御嶽山噴火>火口近く窒息の危険…濃密な灰やガス
毎日新聞 9月29日(月)7時0分配信

 山頂付近で多数の登山者が心肺停止の状態で見つかった御嶽山(おんたけさん)。救助活動にあたった陸上自衛隊によると、山頂に近づくにつれて火山灰が厚くなり、深いところは50センチほど積もっていた。灰に埋もれた状態の登山者もいたという。いったい何が起きていたのか。

 ◇噴石直撃の恐れも

 日本旅行医学会専務理事の篠塚規(ただし)医師は「火口付近で起きやすい事故は窒息」と指摘する。火山は、マグマを伴わない水蒸気爆発であっても、地下から多量のガスや灰を噴き出す。火口付近は一時的に酸欠状態になりやすく、ガスや灰が高温なら気道や肺がやけどする場合もあるという。

 金子隆之・東京大地震研究所助教(火山学)は「火口の周囲1キロ以内は火山灰が濃密なので、呼吸障害などになって長時間は耐えられない」と指摘。多くの噴石が落下してくるため、当たると致命傷になる可能性がある。篠塚医師は「噴煙が迫ってきたら火口に背中を向け、耳をふさいで地面に伏せるくらいしか身を守るすべはない」と話す。

 一方、27日の噴火では、岩石や灰、ガスなどが一団となって高速で流れ下る火砕流も発生した。溶岩で樹木が焦げた痕跡などはなく、専門家は「低温火砕流だった」と指摘する。

 今回、噴煙は上に昇る以外に、谷沿いに斜面を約3キロ下った。噴煙に含まれる物質の密度が高いために重く、上昇せずに火砕流になったとみられる。津久井雅志・千葉大教授(火山地質学)によると、低温火砕流には温度が数十度程度のガスや灰、爆発で砕かれた細かい岩石などが混じる。

 「噴煙の中は大粒の石が降り注いだ。やがて噴煙が黒くなり、熱を帯びてきた」(生還した男性)。巻き込まれると、高速で降る岩石に当たる▽灰が呼吸器に詰まり窒息する▽有毒ガスで体が動かなくなる--などの危険があるという。荒牧重雄・東京大名誉教授(火山学)は「低温の火砕流はメカニズムや危険性がまだよく分かっておらず、今回の事例で研究が進むのでは」と話す。【斎藤有香、清水健二、八田浩輔】


「自然好き、真面目で温厚」=写真撮影で登山に―御嶽山噴火で死亡の林さん
時事通信 9月29日(月)4時45分配信

 御嶽山の噴火で28日に死亡が確認された会社員林卓司さん(54)=長野県塩尻市=は、写真撮影のため27日に御嶽山登山に訪れていた。無事を祈ってきた義兄の小林学さん(55)=同県辰野町=は、「自然が好きな、真面目で温厚な人だった」と林さんの人柄を振り返った。
 小林さんによると、林さんの御嶽山登山は今回で3回目だった。27日午前7時ごろ、「写真を撮りに行く」と言って出掛け、噴火に巻き込まれた。
 小林さんは28日朝、御嶽山の麓にある同県王滝村の公民館に駆け付けた。1週間前に稲刈りを手伝いに来てくれた林さんの様子を思い出しながら、「『田舎の仕事も良いでしょ』って言ったら、にこっと笑ったのが印象に残っています」と話した。
 林さんの妻に当たる妹と2人で下山を待つ間、「どこかの陰に隠れているかもしれない。けがをした人の中には酸素マスクをして話せない人もいる」と生存を願ったが、かなわなかった。 


<御嶽山噴火>愛知の小5女児ら不明
毎日新聞 9月29日(月)2時30分配信

 愛知県では御嶽山の噴火で安否不明の登山者が、名古屋市や豊田市、一宮市などで複数人いることが、毎日新聞の取材で分かった。このうち豊田市では市立小5年の女児(11)の安否が分からなくなっている。

 市教育委員会や女児が通う学校によると、女児は母親や兄と御嶽山に登り、噴火当時は2人と離れて山頂付近にいたとみられている。母と兄は無事に下山したが、女児は行方不明になっているという。

 同校の教頭は28日、情報収集のため長野県王滝村に向かった。校内で連絡を待っていた男性教諭は「何に対しても一生懸命な子。無事であることを祈っている」と話していた。【森有正】


御嶽山噴火 死者4人の身元が判明 長野と岐阜、名古屋の男性
産経新聞 9月29日(月)1時26分配信

 御嶽山の噴火で、長野県警によると、死亡した4人の身元が判明した。4人は、名古屋市中村区亀島、会社員、浅井佑介さん(23)▽岐阜市次木(なめき)、同、三浦勇さん(45)▽長野県塩尻市峰原、同、林卓司さん(54)▽同県松本市中川、無職、横田和正さん(61)だという。


<御嶽山噴火>「女性1人死亡」情報発表で混乱
毎日新聞 9月29日(月)1時7分配信

 御嶽山が噴火した27日、登山者らの安否情報発表を巡り、地元消防に混乱があった。長野県の木曽広域消防本部は同日夜、「30代とみられる女性1人が死亡した」と報道陣に説明した。しかし数時間後の午後11時ごろ、「死亡は未確認だった」として口頭で訂正した。

 同本部によると、「大きな石が当たり女性が死亡したかもしれない、という話を女性の仲間がしていた」との情報を長野県警から聞き「死亡」と発表したが、医師の確認を取っていなかったという。

 消防本部は28日、謝罪文を同本部の廊下に掲示した。【野口麗子】


御嶽山噴火 「わわわれの予知レベルはそんなもの」予知連会長が難しさ語る
産経新聞 9月29日(月)0時18分配信

 「われわれの予知のレベルはまだそんなもの」「活火山には近づくな、でいいのか」。専門家らによる火山噴火予知連絡会が28日開いた藤井敏嗣(としつぐ)会長(東大名誉教授)らの記者会見は、噴火予知の難しさを改めて浮き彫りにした。詳報は次の通り。

 --11日には火山性地震が多発していたが、予知はできなかったのか

 藤井氏「もともと今回起こった水蒸気爆発を予知するのは非常に難しい。突発的に起こることが多く、11日の地震が前兆なのかという保証もない。それをもって予知に失敗したというかもしれないが、ある意味では仕方のない状態。われわれの火山噴火予知に関するレベルというのはまだそんなもの。ただ、もう少し情報の伝達に関しては、直接、登山客に対する働きかけがあってもよかったかもしれない」

 --噴火警戒レベルの上げ方、登山者への注意喚起のあり方については

 藤井氏「少しでも危険があるんだったら近づかないというのも手だ。そうすると活火山には近づくなということになるが、本当にそれでいいのか。完全に安全だということは自然現象に関してはあり得ない。もし完全な安全を求めるのであれば、危険なところには一切近づかないという解があってもいいが、それは住民、国民が納得するかどうか」

 「こういう異常があって、次にどういうことが考えられるか、もう少し丁寧な情報発信があってもいい。噴火警戒レベルがあるから100%予知ができる、噴火の前にレベルを上げることができるというようなことは考えないでほしい。今回、今まで御嶽山で経験したことのない現象を経験したわけですから、警戒レベルそのもの、レベルの上げ方を改善していく余地はある」

 --今回の噴火で他の活火山への影響はないのか

 藤井氏「それはないと思う。マグマは火山ごとに独立しているので、それをもって隣で起こることはない。そういう例はわれわれは認識していない。たまたま隣同士で噴火があっても、それは因果関係はない」

 --死傷者が多数出た

 藤井氏「確かに(死傷)数は非常に多い。活火山に登る以上は事故に遭う可能性はある。活火山に登ることはリスクがあるんだということは考えてほしい。人がたくさん集まっていることでは、たとえ小さな噴火でも大きな災害になるということが活火山の宿命みたいなもの。近づくときはそういうリスクがあることを登山客に考えてもらい、最低でもヘルメットは持って山に登るということを考えるのが活火山の場合、当然だと思う。噴火規模の大きさで災害の大きさが決まるわけではない」

 --御嶽山の観測体制の増強は必要か

 藤井氏「それは当然。御嶽山の観測体制は必ずしも十分だとは思えない。例えば傾斜計を設置しているところは1点しかないとか、地震計も必ずしも適切な位置に設置されているとは限らない。もっと観測体制を充実させる余地はあると思う。今後のことを考えれば当然、観測体制の充実は図られるべきだと思う」


「無事で」「情報ない」=不明者家族、不安と焦り―長野
時事通信 9月28日(日)23時38分配信

 御嶽山の噴火で連絡が取れなくなっている登山者の家族らは28日、麓の公民館などで無事を祈ったが、この日も安否確認ができない状況が続いた。家族らには疲労の色が濃く、不安と情報不足への焦りを募らせた。
 長野県王滝村の公民館で息子の帰りを待った愛知県一宮市の所喜代美さん(52)の元には、27日夕、次男の会社員祐樹さん(26)の車が登山口に止まっていると警察から連絡があった。祐樹さんの友人に噴火直前、山頂の写真がメールで届いたという。
 所さんは、「御嶽山にいるなんて全く知らなかった。携帯電話もつながらず心配。無事でいてほしい」と不安げな表情で語った。
 「何も情報がなく、隔離された感じ」と焦りを募らせる愛知県刈谷市の会社員野村敏明さん(54)は、長野県木曽町の公民館で息子の大学1年生亮太さん(19)を待った。「警察の人が一度来て、『何かあったら連絡する』と言われて以来、何もない」と肩を落とした。
 亮太さんと一緒に登った弟の話では、頂上で噴火に遭い、火砕流のようなものが押し寄せる中、うずくまって収まるのを待ち逃げたが、亮太さんとはぐれてしまったという。野村さんは「無事であってほしい。安否が分からず不安が募るばかりだ」と疲れ切った表情で話した。
 木曽町の旧町立小学校には28日午後6時すぎから、心肺停止状態の4人が次々と運び込まれた。家族らは集まった報道陣を避けるように建物の中に入っていった。 


<御嶽山噴火>死亡2人の身元判明
毎日新聞 9月28日(日)23時1分配信

 長野県警は、御嶽山の噴火で死亡が確認された4人のうち2人は、名古屋市中村区亀島の浅井佑介さん(23)と岐阜市次木の三浦勇さん(45)と発表した。


御嶽山噴火 気象庁「火砕流が発生」 低温タイプか
産経新聞 9月28日(日)22時57分配信

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噴火時の爆発するような音を聞き、撮影した写真=27日午前(提供写真)(写真:産経新聞)

 御嶽山の噴火で斜面を流れ落ちた噴煙について気象庁は28日夜、「火砕流が発生した」との見解を明らかにした。当初は「発生したかどうか分からない」としていたが、同庁火山噴火予知連絡会の議論も踏まえて判断を示した。専門家も「低温の火砕流が起きた」と指摘している。

 火砕流は噴火により噴出した火山灰や岩石、ガスなどが時速数十キロから百数十キロの高速で山を流れ下る現象。温度は状況によって差があるが、高い場合はマグマによる加熱で数百度にも達する。

 気象庁は同日の現地調査で樹木が焦げた痕跡を上空から確認できなかったことから、流下した噴煙の温度は低いとして、火砕流との認識は示さなかった。

 しかし、同日午後7時半から行った予知連の会見時に修正し、噴火警報に火砕流を追加。今後の噴火でも「火砕流を伴う可能性がある」と警戒を呼び掛けた。

 会見した予知連の藤井敏嗣会長は「火砕流は低温のものもある。今回の速度は時速数十キロで、広義の火砕流と呼べる」と述べた。

 東京大学地震研究所の前野深(ふかし)助教(火山地質学)は「温度の高低よりも、火山灰など固形物の割合が高い場合は火砕流と判断するのが適切」と指摘。今回の固形物の割合は低いとはいえず、低温の火砕流が発生したと分析している。

 火砕流は雲仙普賢岳(長崎県)や浅間山(群馬・長野県)、伊豆諸島・三宅島、北海道駒ケ岳などでも起きている。


<御嶽山噴火>「娘が危篤」声を落とす父、情報求め
毎日新聞 9月28日(日)22時54分配信

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御嶽山の山頂付近で陸上自衛隊のヘリコプターに救助される登山者=2014年9月28日午後0時25分、本社ヘリから小出洋平撮影

 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん)(3067メートル)の噴火で28日、登山者ら男性4人の死亡が確認された。山頂付近は一面、深さ40~50センチの火山灰が覆い、今も27人が意識不明のまま倒れている。「なぜ、こんなことに」--。安否確認ができない登山者の家族や友人からは、沈痛な声が漏れる。山小屋に避難するなどし恐怖とともに一夜を過ごした登山者たちは同日、次々に下山した。【神保圭作、黒川晋史、近藤隆志、藤河匠、一條優太】

 御嶽山の山頂付近で心肺停止状態で見つかった31人のうち男性4人は警察官らにかつがれ、28日夕までに長野県側のふもとに到着した。4人とも灰色のビニールで覆われ、木曽町の旧小学校校舎に運び込まれた後、死亡が確認された。安否確認ができない登山者の家族らは公民館などに集まり、登山者の所持品確認などに追われた。

 陸上自衛隊松本駐屯地によると同日、9合目以上の場所で火山灰の中に倒れている人が、目視で10人以上確認されたという。倒れていた31人のうちの一部とみられる。噴煙や険しい地形のため自衛隊員は近づけなかったが、いずれも動く気配がなかったという。王滝頂上山荘や剣ケ峰周辺では火山灰が50センチ近く積もっている。灰に埋もれたままの人もいたという。

 「うちの子供は埋まっている。息子には申し訳ないが、私も覚悟した」。友人2人と一緒に御嶽山に登っていた長野県諏訪市の荒井真友さん(42)の父寿雄さん(72)=同県東御市=が力なく話した。

 友人が、寿雄さんの妻に噴火当時の状況を説明した。それによると、真友さんは岩のようなものが頭部に当たって出血。頂上の神社付近で体が灰に埋まってしまった。友人2人が助け出そうとしたが、真友さんの体は動かなかったという。

 寿雄さんは「一緒だった友達は申し訳ないと思っているかもしれない。友達には、いままで付き合ってくれてありがたいと思わなくてはならない」と気遣っていた。

 「娘の状態が危篤と聞いているので心配で。何か情報はないですか」。山頂に向かう登山ルートの一つ、黒沢口がある長野県木曽町の役場で、西東京市から駆けつけた男性(64)が声を落とした。

 長女の女性公務員(35)は27日、大学時代の友人2人と計3人で御嶽山に登った。噴火後、「逃げる途中に(女性が)足をけがして動けなくなった」と友人から連絡があったという。

 一緒に登った男性会社員(35)によると、3人は長野県王滝村側から入山し、9合目に差しかかった時、噴火が起きた。黒い煙で前が見えなくなり、噴石が飛んできたため、地面に伏せて耐えた。しばらくして起き上がると、女性の左ひざに噴石が当たり、大きく曲がっていることに気づいたという。

 友人らは女性の足にひもを巻いて止血し、警察や消防に電話をかけ続けた。ヘリコプターに布を振って知らせたが、救助は来ず、女性の体温はどんどん下がっていった。その後、警察への電話で「無事な2人だけでも下山するように」と言われ、やむなく女性を残して下山したという。

 5人で登山中、仲間1人とはぐれたという名古屋市の男性会社員(46)は、下山者の待機場所となった木曽町の三岳交流促進センターで一夜を明かし、疲れ切った表情だった。男性は山頂付近で噴火に遭遇、仲間は別々に山小屋に避難した。「誰かが『噴火だ』『逃げろ』と叫び、夢中で山小屋に逃げ込んだ」という。はぐれた仲間のことが心配で眠れなかったといい、「ただただ友人が無事でいてほしい」と祈るように話した。

 愛知県一宮市の所清和さん(52)は、次男祐樹さん(26)の安否が分からない。27日午後7時ごろ、長野県警から電話があり、祐樹さんの車が王滝口の7合目にあることが確認されたという。清和さんは「それ以外に情報がない。とにかく無事でいてほしい」と祈った。

 御嶽山に出かけた可能性がある長野県の30代男性の親戚という女性は、男性宅で無事の知らせを待った。しかし28日夜も男性と連絡が取れていない。家族は安否確認のため現地へ向かったという。女性は「対策本部からも連絡がない。心配だ」と話した。


装甲車も投入、550人体制で捜索…御嶽山噴火
読売新聞 9月28日(日)22時43分配信

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陸上自衛隊が捜索のため派遣した装甲車(28日午後1時1分、長野県木曽町で)=竹田津敦史撮影

 御嶽山(おんたけさん)の山頂付近に取り残された負傷者の救出や行方不明者の捜索は28日、陸上自衛隊と近隣都県の応援を得た警察、消防による約550人の体制で行われた。

 長野県知事からの災害派遣要請に基づき、陸自はヘリコプター7機と、車体が防弾鋼板で覆われ、降り注ぐ噴石にも耐えられる「89式装甲戦闘車」を4両投入。登山者ら計23人をヘリでつり上げて救出した。警察もヘリ2機を出動させ、救助活動を行った。

 山頂付近は火山ガスが発生しているため、総務省消防庁は、ガスの検知装置を保有する東京、山梨、静岡、愛知の4都県に緊急消防援助隊の派遣を要請。これに基づき計約210人が現地に入り、自衛隊らと活動を共にした。

 医療支援も本格化している。長野、岐阜両県では、新潟や群馬など6県の災害派遣医療チーム(DMAT)36組が、下山してきた負傷者の応急処置にあたった。


御嶽山噴火 「目の前で数人が灰に埋もれた」 リュックで命拾いの女性ら証言
産経新聞 9月28日(日)22時35分配信

 「ひざまで火山灰が積もり、目の前で少なくとも3人が埋もれた」。御嶽山が噴火した当時、山頂付近にいた女性3人が28日、岐阜県下呂市に下山し、当時の様子を生々しく語った。噴火後、噴煙に包まれて視界がなくなり、落下してきた岩石で大勢が傷ついた。メンバーの1人は「リュックを頭に乗せていたため、命が救われた」と語り、落下物から身を守れたかどうかが運命を左右した過酷な状況が明らかになった。

 3人は千葉県松戸市と栃木県日光市の65~73歳の主婦のグループ。27日早朝から3人で登山を楽しみ、周囲には同じような登山者がたくさんいた。

 異変が起こったのは、山頂の御嶽神社社務所近くで、昼食の弁当を食べていたときだった。「大きな爆発音がして灰が落ち始め、突然真っ暗になった」。

 3人は急いで、社務所近くに避難したが、あっという間に、灰がひざの高さまで降り積もった。

 「暗くて、自分がまるで埋まってしまったかのような感覚。もう駄目だと思いました」。メンバーの1人はこわばった表情で振り返った。

 付近には大きな石が落下し始め、社務所の幅約50センチのひさしの下に2人がかがみ込み、体が入りきらなかった松戸市の女性(69)は抱えていたリュックを頭の上に載せて身をかがめた。ほかの登山客らと身を寄せ合った。

 しばらくして、周囲を見渡すと、積もった灰のなかに体が埋まり、リュックや登山のステッキの一部だけが見えた。目の前で少なくとも3人が灰に埋まっていた。頭から血を流した男性が、「背中が痛い、痛い」と苦しみながら何度もつぶやいていたが、30分後に動かなくなった。

 女性が後に頭を守ったリュックの中を確認すると、金属製の水筒がぺちゃんこになっていたという。大きな石の直撃を受けていたことを知り、「リュックに命を救われた」と感謝をかみしめる。

 3人は自力で歩けるほかの登山者らと山小屋に向かうよう指示を受け、積もった灰の上を滑るようにして避難。けが人を置いて避難するのはつらかったという。「自分たちは幸運にも生還できたが、目の前で倒れた方を見捨てるような形になった。早く家族の元に戻ってほしい」と願った。


<御嶽山噴火>ぺしゃんこザック、命守ってくれた
毎日新聞 9月28日(日)22時23分配信

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医師の診断を受けた後、迎えのバスに向かう五の池小屋で一夜を明かした登山客=岐阜県下呂市で2014年9月28日午前9時28分、宮田正和撮影

 御嶽山の山頂付近で噴火に遭遇、岐阜県側の「五の池小屋」で一夜を過ごした女性登山者3人が28日、下山し、必死に逃げた様子を報道陣に語った。千葉県松戸市と栃木県日光市の65~73歳の3人で、2人は姉妹でもう1人は友人。27日昼、山頂付近の神社の社務所裏側で、3人が昼食を取ろうとザックを下ろした時、爆発音が聞こえ、噴煙が上がったという。【山本佳孝、金寿英、飯田和樹】

 「逃げろ!」。大声が聞こえたので、社務所のひさしの下に入り、うつぶせになった。次々に他の登山者が折り重なり、その上に火山灰や岩が降った。

 自分の足は膝から下が火山灰で埋まり、身動きしなくなった人が覆いかぶさっていた。他の人が灰をかき出してくれ、社務所内に逃げ込んだ。だが火山灰で社務所内も真っ暗になり「これで熱くなったら……」と死を覚悟したという。噴火直後にいた地点から徐々に北側に移動。途中で小屋の人に「二ノ池方面に行け」と言われ、五の池小屋までたどり着くことができた。

 頂上付近の様子について女性の一人は「少なくとも3人は(火山灰に)埋まっていた。灰の中からリュックだけ、背中だけ、ストックだけが見えている人がいた」と語った。

 別の女性は、頭を守ろうと上にかざしたザックの中で、噴石が直撃したのか、魔法瓶がぺしゃんこになっていることに後で気付いたという。「魔法瓶が、ザックが、私の命を守ってくれたんだと思います」と話した。


<御嶽山噴火>山小屋で耐えた夜…無事下山、涙で抱き合い
毎日新聞 9月28日(日)22時20分配信

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灰に埋もれた御嶽山の五の池小屋直下の山道を下りる登山客ら=岐阜県下呂市で2014年9月28日午前6時半、本社ヘリから小出洋平撮影

 岐阜県下呂市小坂町の小坂口登山口には28日、火山灰で汚れたヘルメット姿の登山者が次々に姿を見せた。小坂口は気象庁が27日に設定した半径4キロの入山規制の外側だ。御嶽山で一夜を過ごした登山者26人が同日正午までに下山し、医師の診断や警察の簡単な事情聴取を受けた後、バスなどに乗り込んだ。岐阜側では救出活動が完了した。

 県警によると、男女2人が重傷で、このうち女性は8合目付近からヘリコプターで病院に運ばれた。打撲や、やけどなどの軽傷は8人。医療チーム「DMAT」の浮田雅人隊長(51)は「皆さんは疲れ果てている。九死に一生を得た人もいるようだ」と話した。

 岐阜県警山岳警備隊とDMAT隊員ら25人は28日午前4時半、救助に出発した。合流した登山者たちは、午前9時15分ごろから相次いで登山口にたどり着いた。下山した女性の一人は報道陣に「小屋の方のおかげで安心して過ごすことができました」と話した。出迎えた知人と涙を流して抱き合う男性もいた。

 長野県側の山小屋「二の池新館」支配人、瀬戸エイコさん(63)は噴火当時、下山中だった。山小屋のアルバイト3人を心配し、登山口で待った。3人が無事に姿を見せると、瀬戸さんは抱き合って喜んだ。山小屋は噴石で屋根が壊れるなどの被害が出ているという。

 多くの登山者が避難した山小屋「五の池小屋」のスタッフ5人も午後2時10分ごろ下山した。管理人の市川典司さん(44)によると、小屋では登山者とスタッフら計35人が広間で雑魚寝するなどして一夜を過ごしたという。小屋は火口から離れた場所にあるため、登山者たちの動揺は少なく落ち着いていた。避難者の中には肩を負傷して血を流す女性もおり、市川さんらが励ましながら止血したという。

 長野県松本市の50代男性会社員の家族の元には28日夕、「(男性は)ヘリで救助された」と自治体関係者から連絡があった。男性と電話で言葉を交わしたという長女(14)は「父は『大丈夫だ。けがは大したことない』と言っていた。いつもと変わらない様子で、ほっとした」と話した。【宮田正和、岡大介、加藤沙波、井上知大、道永竜命、山本将克】


御嶽山噴火 心肺停止で搬送、4人の死亡確認 長野県警
産経新聞 9月28日(日)22時17分配信

 長野県と岐阜県にまたがる御嶽山の噴火で、長野県警は28日、4人の死亡を確認したと発表した。今回の噴火で死亡が確認されたのは初めて。

 県警によると、4人は心肺停止の状態で同日夜に長野県木曽町の旧町立上田小学校跡地の体育館に運び込まれた登山者ら。すべて男性だという。死因など詳しい状況は不明。


噴火被害「活火山の宿命」=予知連会長、備え求める
時事通信 9月28日(日)22時16分配信

 御嶽山の噴火を受けた28日の会合後に記者会見した火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は、今回の被害者数の多さについて、「小さな噴火でも非常に大きな災害になることがあるというのは、活火山の宿命みたいなものだ」と述べ、登山者に備えや覚悟を求めた。 


御嶽山噴火 降灰、硫黄臭…救助阻む障壁 好天でも午後1時半で終了
産経新聞 9月28日(日)22時13分配信

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山灰を巻き上げてヘリから降下する自衛隊員=28日午後12時18分、長野・岐阜県境(甘利慈撮影)(写真:産経新聞)

 御嶽山で28日早朝から再開した救助活動は、上空と地上の両面から、計5カ所の山小屋付近で計21人の生存者を救い出したものの、降灰や硫黄臭などの障壁が立ちはだかり、難航。好天にもかかわらず、昼過ぎで撤収を余儀なくされた。

 長野県王滝村役場によると、地上からは午前6時40分ごろから開始。自衛隊、警察、消防合わせ、王滝口から187人、黒沢口から180人の計367人態勢で、負傷者や下山できなかった人たちの救助を目指した。火山性ガスを検知する装置を使いながら登るため、普通の登山スピードより少し遅いペースだった。

 午前11時ごろには両登山口で8合目まで到達し、ヘリで20人、地上から担架で1人の救出に成功した。

 だが山頂付近では、呼びかけにも反応せず、横たわったままの登山者10人以上を目の前にして、撤収せざるを得なかった。

 「灰に埋もれるなど環境が険しく、近寄ることもできなかったと聞いている」。陸自第12旅団(群馬県榛東(しんとう)村)第13普通化連隊の田中浩二3佐は苦渋の表情で語った。撤収を決断した最大の理由は昼過ぎから強くなった硫黄臭だ。

 陸自は今回、防弾チョッキや強度を増したヘルメットなど普段以上の重量を負って活動した。硫黄臭への対策として、防塵マスクやゴーグルも装着したが、酸素ボンベは1本20分ほどしかもたないため、装備できなかったという。上空からの救助も、ヘリがホバリング(空中停止)すると、風で火山灰が舞い上がりエンジン機器に不具合が生じる危険性があることから、断念せざるを得なかった。

 田中3佐は「現場はぬかるんでおり、泥の中にはまだまだ多くの人が残されている可能性がある。できるだけ早急に収容したい」と話した。


男性4人死亡確認、27人心肺停止…御嶽山噴火
読売新聞 9月28日(日)21時59分配信

 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(おんたけさん)(3067メートル)の噴火で、長野県警は28日、山頂付近で31人が心肺停止の状態で見つかり、そのうち男性4人の死亡を確認したと発表した。両県によると、重軽傷者は計40人。一方、火山噴火予知連絡会拡大幹事会は同日、噴火は地下水がマグマに熱せられて起きる「水蒸気爆発」と判断し、今後も同規模の噴火が起きる可能性があるとの見解を示した。

 火山災害で犠牲者が出たのは、1991年と93年に計44人が死亡・行方不明となった長崎県の雲仙普賢岳の火砕流災害以来となる。

 長野、岐阜両県警と自衛隊、消防などの救助隊は計約550人。救助隊は28日早朝、長野県側の「王滝口」(王滝村)と「黒沢口」(木曽町)の2ルートから山頂を目指し、「御嶽頂上山荘」付近などで取り残された登山者らを捜索した。上空からは陸上自衛隊の多用途ヘリコプターUH60などが登山者を運んだ。

 長野県警などによると、心肺停止状態だった31人は、山頂近くの山小屋や火口付近で火山灰に埋まるなどしていた。救助隊はそのうち男性4人を担架で麓に運んだが、死亡が確認された。

 同県警の発表によると、4人は、名古屋市の浅井佑介さん(23)、岐阜市の三浦勇さん(45)、長野県塩尻市の林卓司さん(54)、同県松本市の横田和正さん(61)と判明した。

 同県は31人のほかにも安否不明者がいる可能性があるとみて調べている。自衛隊広報担当者によると、火山灰は山頂付近の深い場所で約50センチ積もっていた。

 救助活動中に火山ガスが検知され、噴火の勢いが強まったりガスを吸い込んだりする恐れがあるとして、救助隊は同日夕までに活動を中断した。火山ガスには硫化水素や二酸化硫黄など人体に有害な物質も含まれる。救助は29日に再開する。

 長野県によると、救助隊は28日、山小屋などで一夜を明かした約30人を陸自ヘリなどで救助した。これとは別に約140人が28日未明までに自力で下山した。岐阜県によると、同県側では1人がヘリに救助され、約50人が自力で下山した。


4人死亡、27人が心肺停止=山頂付近で見つかる―避難者は全員下山・御嶽山噴火
時事通信 9月28日(日)21時51分配信

 長野、岐阜両県にまたがる御嶽山(3067メートル)の噴火で、長野県警は28日、山頂付近で心肺停止状態だった31人を発見した。このうち4人を麓に運んだが、死亡が確認された。県警などは、二次災害の恐れから、同日午後2時すぎ、この日の救助活動を打ち切った。29日朝、残る27人の救出を再開するとともに、他に巻き込まれた登山者らがいないかの確認を進める。
 県警によると、死亡したのは、会社員浅井佑介さん(23)=名古屋市中村区亀島=、同・三浦勇さん(45)=岐阜市次木=、同・林卓司さん(54)=長野県塩尻市峰原=、無職横田和正さん(61)=同県松本市中川=の4人。
 山小屋などに避難していた登山者らは全員、救助されたか自力で下山した。ただ、長野県側の下山者のうち30人が重軽傷を負い、岐阜県側でも10人が重軽傷という。
 気象庁によると、御嶽山は28日午後も噴火が続いており、上空約300メートルに達する噴煙が確認された。政府は同日、災害対策基本法に基づく対策本部を設置。首相官邸は官邸連絡室を対策室に格上げした。 


御嶽山噴火 「命あるだけで…」「父はどこ…」 交錯する安堵と不安
産経新聞 9月28日(日)21時34分配信

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御嶽山山頂付近の山小屋捜索を行う消防、自衛隊の捜索隊。噴火による岩石の被害か、山小屋の窓や屋根が破壊されていた=28日午前、御嶽山山頂付近、長野側で(大山文兄撮影、本社チャーターヘリから)(写真:産経新聞)

 御嶽山山頂から北に2キロの岐阜県側の山小屋「五の池小屋」(標高2798メートル)にとどまり、眠れぬ一夜を過ごした登山客26人が28日午前、立ち上る噴煙を背に、岐阜県下呂(げろ)市の濁河(にごりご)温泉近くの登山口に次々と到着した。医師による簡単な健康チェックを受け、市が用意したバスに乗り込み、近くの施設に向かった。

 一様に疲れ切った様子で、その場に座り込む人の姿もあった。登山服やマスク、靴などは白っぽい灰にまみれ、くすんでいた。26人のうち、3人が高山赤十字病院(岐阜県高山市)に搬送され、このうち女性1人は鎖骨を折る重傷で出血もあり、登山道から直接、岐阜県警のヘリで運ばれた。

 休憩先の施設では、下山した小学生の男児が、出迎えた家族らと涙を流して無事を喜んだ。岐阜県本巣市の女性(31)は「真上から大きな石が降ってきて死を覚悟したが、山小屋ではみんな一緒だったので不安はなかった」と話した。

 長野県側の黒沢登山口から約10キロ麓の木曽町三岳交流促進センターに設けられた臨時宿泊所では、噴火後に自力で下山した40人の登山者らが一夜を明かした。大広間で雑魚寝状態だったといい、山頂付近で被災した愛知県豊川市の男性会社員(52)は「ほとんど寝ていない。周囲に火山灰に埋まった人がたくさんいたのに、助けられなかったので…」と目を伏せた。

 埼玉県川口市の黒須康弘さん(41)は大きなリュックを背負い、登山靴は灰で汚れたまま。「命があるだけで本当に…」と言葉を詰まらせ、「自分がいた所に、命が危ない人も残っていると聞いた」と心配そうに話していた。登山者らは28日正午までに、全員が町のシャトルバスやワゴン車に乗り帰路についた。

 一方、連絡の取れない家族の安否を確認するため、長野県外からセンターを訪れる人の姿もあった。28日午前10時ごろ、センターを訪れた若い女性は「父が…」と声を詰まらせた。噴火時に御嶽山を登山中だった父親と連絡が取れない状態が続いているが、センターの宿泊名簿に父の名はなく、戸惑った様子で足早にセンターを後にした。

 御嶽山の麓にある長野県立木曽病院では、正午前から患者が次々と運び込まれ、駆けつけた家族らは言葉少なに中へ急いだ。

 愛媛ナンバーの車で病院を訪れた男性は、憔悴(しょうすい)しきった様子で「息子はまだ打撲とやけどで済んだが、友人の1人は意識不明のまま」と話し、それ以上は問いかけに答えなかった。

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