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2014年7月 4日 (金)

安倍首相、「北朝鮮が拉致問題の全面調査を約束」と発表・9

安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮による外務相局長級の政府間協議を受け、北朝鮮が全ての拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について、包括的な全面的調査をすると約束したことを明らかにした。
安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮による外務相局長級の政府間協議を受け、北朝鮮が全ての拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について、包括的な全面的調査をすると約束したことを明らかにした。

首相官邸で記者団に語った内容は次の通り。
「ストックホルムで行われた日朝協議の結果、北朝鮮側は拉致被害者および拉致の疑いが排除されない行方不明の方々を含め、全ての日本人の包括的全面調査を行うことを日本側に約束をしました。
その約束に従って、特別調査委員会が設置をされ、日本人拉致被害者の調査がスタートすることになります。
安倍政権にとりまして、拉致問題の全面解決、最重要課題の一つであります。
全ての拉致被害者のご家族がご自身の手でお子さんたちを抱きしめる日がやってくるまで、私たちの使命は終わらない。この決意を持って取り組んできたところでありますが、全面解決へ向けて第一歩となることを期待しています」

※以上、産経新聞の報道より。

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リンク:制裁一部解除を閣議決定 日朝に専用電話回線 政府検討 再調査の状況監視 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致と核は別 日米歩調 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北制裁解除 拉致被害者家族のひと言 「ただいまと言えるように」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮拉致>家族会が首相と面会 全員の救出要望 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北制裁解除 外務省「北朝鮮への渡航は慎重に」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:制裁一部解除「スタートでしかない」…首相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮制裁解除>拉致問題で決断…「整合性取れぬ」懸念も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮に危険情報=外務省 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致進展、北朝鮮に迫る=安倍首相―家族会「制裁復活視野に」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍政権の切り札「万景峰92」 最大のカードは「日朝国交正常化」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 ヒト、モノ、カネ…残る対北制裁カードは? - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 被害者の居住地立ち入りも 北へ拉致調査団派遣、面談 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 故郷の都道府県、受け入れ体制づくり急ピッチ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 有本さん父「強気で交渉を」 家族会、首相に要望へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:横田早紀江さん「だまされないよう…信じる」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮制裁、一部解除を正式決定=人的往来、送金規制など―政府 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致全面解決へ決意=古屋担当相ー国交相「船舶検査に万全」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北制裁一部解除、「影響しっかり見極める」古屋拉致問題担当相 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:制裁の一部解除を閣議決定 北朝鮮、拉致再調査に着手へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:特別調査委の設置確認=政府 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北独自制裁の一部解除、政府が閣議で正式決定 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<北朝鮮制裁>一部の解除を閣議決定 船舶入港禁止など - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日本からの物資は貴重…何より制裁解除望む北 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:万景峰号は解除されず…再開に抵抗感強い新潟 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 「万景峰」再開を警戒 工作活動の拠点…新潟市民から不安の声 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 「今回逃せば解決ない」 早紀江さん「いいかげんに誠意もって」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北制裁を一部解除 来月上旬に外相会談も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「全員帰国」首相の賭け 「だまされぬ」自信示す - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日本は優位、北ペースにはまるな - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北制裁解除 「全面禁輸」「万景峰」解除を温存 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「拉致」打開へ出発点 4分科会並行、秋までに第1回報告 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北制裁一部解除・与野党の声 誠意に反するなら再発動も/筋通して - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮が生存者リスト提示報道「あり得ない」 菅長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北の「8人死亡」覆るか 過去5回は約束反故・虚偽説明… - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

制裁一部解除を閣議決定 日朝に専用電話回線 政府検討 再調査の状況監視
産経新聞 7月5日(土)7時55分配信

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北朝鮮に対する日本の独自制裁(写真:産経新聞)

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は4日の記者会見で、北朝鮮による拉致被害者に関する最初の再調査報告に向け、日朝間の連絡を緊密にするため専用電話回線の設置を進めることを明らかにした。政府は4日の閣議で、北朝鮮に対する独自制裁の一部解除を正式に決定。平成18年7月の北朝鮮の弾道ミサイル発射以降、段階的に実施されてきた制裁が初めて解除された。

 専用電話回線の設置は、日本側としては日朝間の調整を容易にするとともに、北朝鮮が適切に再調査を実施しているかどうかを監視する狙いがある。

 日朝間では、中国・北京の大使館の連絡ルートのほか、外務省局長級協議の外交窓口があるが、再調査に特化した連絡態勢を別途設け、電話やファクスなどで随時情報のやりとりを行えるようにすることで北朝鮮側に「包括的かつ全面的」な調査を促す。設置時期は明らかにされていない。

 日本側は日朝間の合意に基づき北朝鮮から拉致被害者らが発見された場合、日本から調査団を派遣し拉致被害者と現地で面会する。

 外務省幹部は4日、「まずは北朝鮮に再調査をしっかりやってもらうことが先だ」と語った。同省の伊原純一アジア大洋州局長は同日、自民党の会合で、日朝協議の際、北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使に「拉致された可能性が高い不明者についても、拉致被害者と同様にしっかりした調査が必要だ」と要求したと説明した。

 解除が決まった制裁は、人的往来の規制▽北朝鮮居住者らへの送金、現金持ち出しに関する届け出の規制▽人道目的の北朝鮮船舶の入港禁止-の3項目。

 人的往来の規制では北朝鮮籍者の入国禁止、日本国民の北朝鮮への渡航自粛などを解除する。在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部の行き来が可能となり日朝間の往来が部分的に復活する。すでに朝鮮総連の許宗萬(ホ・ジョンマン)議長が8日に北朝鮮で開かれる金日成(キム・イルソン)主席の没後20周年の集会に出席するため出国計画を立てている。

 一方、北朝鮮が強く求めている貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港禁止措置や北朝鮮への輸出入の全面禁止、国連安全保障理事会の決議に基づく制裁措置は継続する。

 菅氏は4日の記者会見で「わが国が取った措置は、国連安保理決議の制裁措置に何ら影響を与えるものではない」と強調した。


拉致と核は別 日米歩調
産経新聞 7月5日(土)7時55分配信

 日本政府が北朝鮮に対する独自制裁の一部を解除したことを受け、日米両国は北朝鮮の核・ミサイル問題について拉致問題と切り離して対応していくことで歩調を合わせた。米側には拉致と核の問題が連動し、中断している北朝鮮の核問題に関する6カ国協議参加国の足並みが乱れることへの懸念があるが、日本側がこれを明確に打ち消した。

 ワシントン発の共同通信によると、ローズ米大統領副補佐官は3日の記者会見で、北朝鮮の核・ミサイル開発は拉致とは「別問題」であり、日本だけでなく地域や国際社会全体の安全保障上の脅威だとして、日朝の政府間協議で取り上げるべきではないとの考えを示した。

 ローズ氏は、拉致問題が進展しても、日本は国連安全保障理事会決議に基づく制裁を「解除すべきではない」と明言し、北朝鮮は非核化の義務を免れられないとのメッセージを「日本が出すことが重要だ」と指摘。核問題は6カ国の枠組みで対応すべきだとし、特に日米韓3カ国の結束の必要性を強調した。

 これに対し、岸田文雄外相は4日の記者会見で、北朝鮮のミサイル発射を挙げて「挑発的な行動が北朝鮮から行われている。(6カ国協議を)再開するには時期尚早だ」と述べた。

 同時に「対話も重要だが、6カ国協議はわが国以外に多くの当事者が存在する」と語り、核放棄に向けた北朝鮮の具体的行動を再開条件に位置付ける米韓両国と、引き続き連携する必要があるとの認識を示した。


北制裁解除 拉致被害者家族のひと言 「ただいまと言えるように」
産経新聞 7月4日(金)21時55分配信

 ■横田めぐみさんの父、滋さん(81)「いよいよ拉致被害者の救出が動き出すのではないか。調査委員会に国防委員会や保衛部が参加し、相当力を入れていると感じる」

 ■横田めぐみさんの母、早紀江さん(78)「年月がたっているのでどれだけの被害者が元気でいるか心配。多くの人が家族や親に会え、ただいまと言えるようにしてほしい」

 ■田口八重子さんの兄、飯塚繁雄さん(76)「期限なく調査をしているうちに、立ち消えてしまうことが一番怖い。北朝鮮の態度が制裁解除に値するか、検討を続けるべきだ」

 ■田口八重子さんの兄、本間勝さん(70)「『8人死亡』という説を覆せる情報を日本は持っていると信じている。だまされてきた経験を逆手にとり交渉の戦略にしてほしい」

 ■田口八重子さんの長男、飯塚耕一郎さん(37)「特別調査委員会が強い体制でも再調査を実行しなければ意味がない。迅速に進めさせ、結果を細やかに検証することが重要だ」

 ■地村富貴恵さんの兄、浜本七郎さん(62)「(帰国した)妹たちの例をみると、帰国者の人選が始まっている可能性もある。まずは1人でも2人でも帰国させて、前進することが必要だ」

 ■増元るみ子さんの弟、照明さん(58)「外交交渉とはいえこれは戦い。負けは許されないという覚悟で交渉に臨んでほしい。全面回答を引き出してもらわなければならない」

 ■増元るみ子さんの姉、平野フミ子さん(64)「今回は初めて日本優位の立場で交渉が進められる。力強く、妥協せずに拉致被害者の帰りを待つ私たちの夢をかなえてほしい」

 ■松木薫さんの姉、斉藤文代さん(68)「政府が最初で最後くらいの気合を入れているのがよく分かった。政府を全面的に信頼して、良い情報が聞けるのを待っている」

 ■松木薫さんの弟、信宏さん(41)「(北朝鮮の主張を)白紙にする要素はできたと感じた。ようやくスタートラインとして評価できるところに立った」

 ■有本恵子さんの父、明弘さん(86)「日本にとって勝負のとき。政府の説明からは、北朝鮮が誠意ある回答をしなければ、再び制裁を科すくらいの強い意気込みが感じられた」


<北朝鮮拉致>家族会が首相と面会 全員の救出要望
毎日新聞 7月4日(金)21時54分配信

 北朝鮮による拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表らは4日、安倍晋三首相と面会し、被害者全員の安全確保と救出を求め、北朝鮮が誠意ある回答を示さない場合は経済制裁を復活するよう要請した。

 要請は家族会と支援団体「救う会」(西岡力会長)、民間団体「特定失踪者問題調査会」(荒木和博代表)、拉致議連(平沼赳夫会長)の連名。荒木代表は安倍首相が特定失踪者の家族とは面会していないことを挙げ「直接会って決意を伝えてほしい」と訴えた。

 家族会の増元照明事務局長によると、安倍首相は「今の国際情勢は問題解決に向けた一番いい時期」と意気込みを語ったという。拉致被害者の横田めぐみさん(行方不明時13歳)の母早紀江さんは要請後、「総理は『頑張りますから』と言って最後に(被害者家族と)握手をした。それを信じる」と話した。

 家族会のメンバーはその後、外務省の伊原純一アジア大洋州局長から日朝局長級協議の内容について説明を受けた。拉致被害者の有本恵子さん(同23歳)の父、明弘さんは「北朝鮮が前回、死亡と伝えてきた8人を取り返してほしい」と改めて訴えた。【黒田阿紗子、大平明日香、藤沢美由紀】


北制裁解除 外務省「北朝鮮への渡航は慎重に」
産経新聞 7月4日(金)21時43分配信

 外務省は4日、渡航の自粛要請が解除された北朝鮮について、「事態が急変する場合があり、トラブルに巻き込まれても援護活動を行うことが極めて困難」として、渡航を慎重に検討するよう求める渡航情報を出した。

 外務省では「北朝鮮当局による外国人旅行者逮捕・拘束の事例もある」と指摘。不要な渡航をしないよう呼び掛けている。また、渡航した場合でも十分な安全対策を取るとともに「不要な外出を控えるように」としている。


制裁一部解除「スタートでしかない」…首相
読売新聞 7月4日(金)21時30分配信

 安倍首相は4日、北朝鮮による拉致被害者の「家族会」メンバーらと首相官邸で会い、北朝鮮の再調査開始を受け、日本独自の制裁を一部解除したことを伝えた。

 首相は「これはスタートでしかない。調査がしっかり進んでいくことを見極め、いい結果が出るよう積極的に促していく」と理解を求めた。

 「家族会」代表の飯塚繁雄さんは、「この機を絶対に無にすることなく、スピーディーにお願いしたい」と述べた。家族会などは、北朝鮮の対応次第で制裁復活を求める要望書を提出した。

 面会後、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの父、滋さんは「これまでの10年間、わずかながらの交渉はあったが、実際は何も進展はなかった。一刻も早く解決していただきたい」と期待感を示した。


<北朝鮮制裁解除>拉致問題で決断…「整合性取れぬ」懸念も
毎日新聞 7月4日(金)21時24分配信

 政府は4日の閣議で、北朝鮮に対して日本独自で行っていた制裁の一部解除を決定した。北朝鮮も同日、日本人拉致被害者らの安否に関する再調査を行う特別調査委員会を発足させ調査を開始すると発表した。ただ、制裁は北朝鮮の核実験や弾道ミサイル発射を理由に発動しており、拉致問題に絡めて解除したことには「整合性が取れない」と政府内でも不安視する声が出ている。

 閣議では、全面禁止していた北朝鮮籍船舶の入港について、医薬品や食料品の輸送など人道目的に限り解除を決定。併せて、北朝鮮籍者や当局職員の入国禁止、北朝鮮への日本人の渡航自粛など人的往来の制限▽北朝鮮への10万円超の現金持ち出しの届け出義務と300万円超の送金の報告義務--の制裁も政令改正などで解除した。

 北朝鮮が重視する貨客船・万景峰号の入港禁止と北朝鮮との輸出入禁止などの制裁は継続する。

 安倍晋三首相は4日午後、拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表らと首相官邸で会談し、制裁解除について「(北朝鮮は)今までにない態勢で調査するという約束をした。行動対行動の原則に従って対応していくことを決定した」と述べ、拉致問題を進展させるために決断したと強調した。

 だが、政府が北朝鮮に独自制裁を発動したのは、2006年7月の北朝鮮による弾道ミサイル発射がきっかけだ。その後も核実験の実施やミサイル発射のたびに独自制裁を重ねてきた。

 初の制裁発動を決めた06年当時、官房長官だった首相は「北朝鮮が拉致問題に誠意ある対応がないことも念頭に置いている」と説明しているが、政府筋は「拉致問題を前に進めるためとはいえ、核ミサイルを理由に発動した制裁を拉致問題の進展を理由に解除するのは矛盾している」と指摘。核ミサイル開発問題で、北朝鮮への「圧力」が弱まることに懸念を示した。

 北朝鮮は早ければ8月末にも最初の調査結果を出すとみられ、調査の進展を理由に万景峰号の入港禁止措置など追加の制裁解除を要求する可能性がある。家族会側は4日、首相に「北朝鮮が誠意ある回答を出さない場合は、制裁をより強く復活することは当然だ」と要望。首相は「しっかりとした態勢を作り、調査が進むことを見極めたい。いい結果が出るよう、北朝鮮を促していきたい」と述べた。【福岡静哉、小田中大】


北朝鮮に危険情報=外務省
時事通信 7月4日(金)19時16分配信

 外務省は4日、北朝鮮への不要不急の渡航を控えるよう促す「渡航の是非を検討してください」との危険情報を出した。政府は同日、北朝鮮に対する独自制裁の一環として実施してきた渡航自粛要請を解除したものの、4段階で2番目に軽い危険情報で引き続き注意喚起した。 


拉致進展、北朝鮮に迫る=安倍首相―家族会「制裁復活視野に」
時事通信 7月4日(金)18時18分配信

 安倍晋三首相は4日午後、北朝鮮による拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表らと首相官邸で会い、北朝鮮による再調査開始を受け、独自制裁の一部を解除したことを伝えた。その上で首相は、「日本側はしっかりとした態勢をつくり、調査が進むことを見極めたい。いい結果が出るよう、北朝鮮を促したい」と述べ、北朝鮮の作業をチェックしながら、成果を迫っていく意向を表明した。
 家族会側は、「北朝鮮が誠意ある回答を出さない場合は、制裁をより強く復活することは当然だ」とする要望書を提出、安易な妥協はしないよう求めた。
 政府は4日の閣議で、北朝鮮への独自制裁のうち人的往来と送金の規制などの解除を決めた。北朝鮮が設置した特別調査委員会には最高意思決定機関である国防委員会から全ての機関を調査できる特別な権限が付与されており、首相は「今までにない態勢での調査」だと説明。「行動対行動の原則に従って対応することを決定した」と一部制裁の解除に理解を求めた。


安倍政権の切り札「万景峰92」 最大のカードは「日朝国交正常化」
夕刊フジ 7月4日(金)16時56分配信

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北朝鮮の貨客船「万景峰92」=2006年07月撮影(写真:夕刊フジ)

 安倍晋三内閣は4日午前の閣議で、北朝鮮への独自制裁の一部解除を正式決定した。拉致被害者らを再調査する特別調査委員会が、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の直轄で、実効性が認められると判断した。ただ、「拉致被害者の全員帰国」を悲願とする安倍首相としては、貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港拒否など、北朝鮮を牽制する切り札を数枚温存しているという。

 「大丈夫、安倍政権が北朝鮮にだまされることはない」

 安倍首相は周囲にこう語っているという。

 制裁解除の対象は、人道目的に限った北朝鮮籍船舶の入港禁止のほか、(1)人的往来の規制(2)北朝鮮に対する送金の報告義務-で「ヒト・モノ・カネ」の3分野にわたる。朝鮮総連幹部の行き来をはじめ、滞っていた日朝の往来が部分的に再開される。

 北朝鮮はただちに特別調査委員会を設置し、拉致被害者らの再調査に着手する方向だ。委員会のトップには、秘密警察組織「国家安全保衛部」の副部長兼「国防委員会安全担当参事」というソ・テハ氏が就任。ソ氏は軍出身の70歳前後とされ、「大臣級以上の実力を持つ」という報道もある。

 横田めぐみさん=拉致当時(13)=ら拉致被害者の早期帰国が待たれるが、北朝鮮はこれまで何度も日本を欺いてきただけに、簡単には信用できない。

 このため、安倍首相は「被害者の帰還を図るカードは手放すわけにはいかない」として、北朝鮮が強く要望した貨客船「万景峰92」の入港禁止や、輸出入全面禁止、北朝鮮からの航空チャーター便の乗り入れ禁止などは継続している。

 万景峰92は、日朝間の物資輸送や、朝鮮学校の修学旅行、在日朝鮮人祖国訪問などに使用されてきた。一方で工作機関に所属し、日本に潜伏する工作員の指令場所や、輸出規制物質の搬送、不正送金にも利用されていたとされる。

 朝鮮半島事情に精通する元公安調査庁調査第2部長の菅沼光弘氏は「万景峰92もカードの1つだろう。『いい加減な再調査は許さない』という、日本の姿勢を示す意味がある。ただ、最大のカードは『日朝国交正常化』だ。これが実現すれば、北朝鮮としては対中、対韓カードを手にでき、国際的地位を高め、莫大な経済援助を受け取ることができる。これを駆け引きに使うべきだ」と語っている。


拉致再調査 ヒト、モノ、カネ…残る対北制裁カードは?
産経新聞 7月4日(金)16時11分配信

 日本政府は4日の閣議で人的往来規制など3項目の独自制裁の解除を正式決定するが、日本人拉致被害者らの安否に関する再調査の行方が不透明な段階で“圧力”を緩めることには「見切り発車」の危うさもつきまとう。しかし、日本政府は、北朝鮮に重荷となっている制裁カードを温存しつつ、北朝鮮に日朝合意の真(しん)摯(し)な履行を促していく戦略に踏み切った。

 日本政府は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、平成18年7月から独自の制裁で日朝間の「ヒト」「モノ」「カネ」の流れを徹底して遮断してきた。だが、拉致問題解決に向けて北朝鮮を動かすため「日本にとってマイナス要素は少ないが、北朝鮮には大きなアメになる」(外務省関係者)とされる一部の制裁について解除にかじを切った。

 一方で日本政府が継続する制裁には、輸出入の全面禁止▽北朝鮮からの航空チャーター便の乗り入れ禁止▽万景峰(マンギョンボン)92の入港禁止-などがある。

 この中で最も効果を上げているのは、北朝鮮の外貨獲得の道を閉ざす日本への輸出の全面禁止だ。平成17年には魚介類、青果物を中心に約145億円もあった対日輸出は、平成19年以降はゼロとなった。

 「ヒト」「モノ」「カネ」の大量輸送を可能にする万景峰の入港も、日本政府は拒否する姿勢を貫いている。北朝鮮の出方次第で制裁をさらに解除する“出来高払い”の姿勢をちらつかせながら、今後の交渉を優位に進めたい考えだ。


拉致再調査 被害者の居住地立ち入りも 北へ拉致調査団派遣、面談
産経新聞 7月4日(金)15時15分配信

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(写真:産経新聞)

 政府は4日午前の閣議で、北朝鮮に対する独自制裁の一部解除を正式決定した。北朝鮮が拉致被害者の安否を再調査するために設置する「特別調査委員会」が、党や軍など全機関を調査できる権限を持ち、実効性があると判断した。菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で「拉致問題は最重要課題だ。一日も早い解決に向け全力を尽くす」と強調した。

 菅氏はさらに、北朝鮮が拉致被害者の安否を確認した後の手順について説明。日本政府は北朝鮮の通報に基づいて調査団を派遣した上で、拉致被害者と現地で面会し、被害者が生活する場所を訪問するとした。

 制裁解除の対象は(1)人的往来の規制(2)北朝鮮居住者らへの送金、現金持ち出しに関する届け出の規制(3)人道目的の北朝鮮船籍船舶の入港禁止-の3項目。人的往来の規制では、北朝鮮籍者の入国禁止▽北朝鮮船籍船舶の乗組員らの上陸禁止▽日本国民の北朝鮮への渡航自粛-などを解除する。

 ただ、北朝鮮が日朝協議で要求している貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港禁止措置は継続。北朝鮮への輸出入全面禁止措置や、国連安全保障理事会の決議に基づく制裁措置なども続ける。

 日朝両政府は北朝鮮による最初の調査結果の説明時期に関し、今夏の終わりから秋の初めに行われるとの認識を共有している。


拉致再調査 故郷の都道府県、受け入れ体制づくり急ピッチ
産経新聞 7月4日(金)15時14分配信

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(写真:産経新聞)

 拉致被害者や特定失踪者らの帰国が実現した場合、故郷での新生活を支えるのが都道府県や市町村だ。平成14年に帰国した拉致被害者5人の受け入れを経験した福井、新潟両県が淡々と情報把握に努める一方、初めての受け入れを想定し急ピッチで体制づくりを進める自治体もある。

 4日午前、東京都千代田区の都道府県会館。新設されたばかりの鳥取県拉致被害者対策調整室で、職員が北朝鮮に対する政府の一部制裁解除のニュースを気にしていた。「事態がいつ、どういうふうに動いても対応できるようにしたい」

 鳥取県は、政府認定の拉致被害者で同県米子市出身の松本京子さん=拉致当時(29)=や特定失踪者の計5人の帰国を想定。調整室は、安倍晋三首相が北朝鮮との再調査の合意を明らかにした8日後の6月6日、平井伸治知事が自ら設置を発表した。「初動対応では情報収集と国との連絡調整が重要」との考えからだ。14年に帰国した5人は東京で家族らの出迎えを受け、数日後に福井、新潟県に帰郷した。こうしたケースで、地元から上京する家族をサポートするのも調整室の役割だという。

 シミュレーションでは、松本さんの帰国が決定すれば、鳥取県はただちに米子市役所に県や市、国や警察などによる「現地合同支援室」を設置。約1週間、身辺警備や報道機関の取材調整など初期対応にあたる。支援室はその後、新生活を支える「現地受入支援本部」に移行。住宅の確保、精神的なケアを含めた医療、日本語研修、就職斡旋(あっせん)など日々の暮らしに密着したサポートを行う。こうした想定は、帰国者を受け入れた実績のある福井、新潟両県の経験に基づいている。松本さんが拉致被害者の政府認定を受けた翌年の19年以降、鳥取県は両県に助言を求めてきた。

 一方、拉致被害者の地村保志さん(59)、富貴恵さん(59)夫妻の帰国後の支援や子供たち3人の教育などを継続的にサポートしてきた福井県と小浜市は、淡々と情報把握に努めている。基本的な体制はすでに整っており、担当者は「新たな帰国者の受け入れ準備は具体的に名前が挙がってから」と冷静だ。

 同県は、山下貢さん=失踪当時(39)=ら拉致の疑いが濃厚な特定失踪者3人の出身地。担当者は「それぞれのケースに柔軟に対応できるようにしたい」と話している。


拉致再調査 有本さん父「強気で交渉を」 家族会、首相に要望へ
産経新聞 7月4日(金)15時0分配信

 北朝鮮に対する政府の独自制裁の一部解除が4日、正式に決まった。拉致被害者らの安否をめぐり北朝鮮の再調査が始まったが、同日午後には政府から拉致被害者家族にこれまでの経過などが説明される。神戸市出身の拉致被害者、有本恵子さん=拉致当時(23)=の父、明弘さん(86)は上京前、自宅で取材に応じ、「北朝鮮には強気の姿勢で交渉に臨んでほしい」と話した。

 拉致被害者家族会などは同日午後、官邸で安倍晋三首相に要望書を提出。その後、内閣府に移り、古屋圭司拉致問題担当相らからこれまでの経緯などについて説明を受ける。

 明弘さんは再調査について「北朝鮮には優位に立ちながら『拉致の実行犯を引き渡せ』などと迫って、日本の本気度を見せてほしい」と力を込めた。

 有本さんの母、嘉代子さん(88)は自宅に残るが、「再調査を行う特別調査委員会は特定の分野ではなく、すべての分野を同時並行で進めるのが前提と聞き、前進への期待はしている」とした。


横田早紀江さん「だまされないよう…信じる」
読売新聞 7月4日(金)13時12分配信

 横田めぐみさん(拉致当時13歳)ら拉致被害者の家族は4日、東京都内で開かれた自民党の部会に出席し、北朝鮮が始めた拉致被害者らの再調査と、日本政府が独自制裁の一部を解除したことについて意見を述べた。

 めぐみさんの父、滋さん(81)は「(再調査で結果が)何もないような場合は、制裁をあまり簡単に解除しない方がいい」と要望。母の早紀江さん(78)は「日本政府が、これ以上(北朝鮮に)だまされないよう、きちんと対応すると信じている」と語った。

 増元るみ子さん(拉致当時24歳)の弟で、家族会事務局長の照明さん(58)は、1年以内とされる調査期間について「冬が来る前に全員を取り戻していただきたい」と訴えた。


北朝鮮制裁、一部解除を正式決定=人的往来、送金規制など―政府
時事通信 7月4日(金)12時29分配信

 政府は4日午前の閣議で、北朝鮮への独自制裁の一部解除を正式決定した。人的往来と送金に関する制限を解き、人道目的に限定して北朝鮮籍船舶の入港も認める。輸出入の全面禁止などは継続する。北朝鮮による日本人拉致被害者らの安否に関する再調査開始を受けた対応で、同日から実施される。政府による制裁の緩和は、2006年の発動以来初めて。
 菅義偉官房長官は閣議後の記者会見で、外務省を通じて北朝鮮による特別調査委員会の設置を確認したことを明らかにするとともに、一部解除について「拉致、核、ミサイルといった諸懸案の解決に向けた北朝鮮の前向きで具体的な行動を引き出すため、関係省庁が緊密に連携していく」と述べた。
 人的往来については、北朝鮮籍を持つ人の原則入国禁止や日本から北朝鮮への渡航自粛要請を取り消した。これにより、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)幹部らが北朝鮮に渡り、再入国することが可能になる。送金については、現金持ち出しの届け出義務を現行の10万円超から100万円超に、送金の報告義務を現行の300万円超から3000万円超にそれぞれ緩和した。
 北朝鮮船籍の船舶入港については、人道目的に限り、北朝鮮内にいる個人が使用する食料、医療品、衣料などの船舶への積み込みを認めた。今後は事前審査をいかに厳格に行うかが焦点となりそうだ。 


拉致全面解決へ決意=古屋担当相ー国交相「船舶検査に万全」
時事通信 7月4日(金)12時25分配信

 古屋圭司拉致問題担当相は4日午前の記者会見で、北朝鮮に対する独自制裁の一部解除を閣議決定したことについて「(拉致問題の)全面解決に向け、まなじりを決して取り組んでいきたい」との決意を表明した。
 太田昭宏国土交通相は人道目的の北朝鮮籍船舶の入港を認めることに関し、「入港船舶の検査を行うなど対応に万全を期していきたい」と述べ、水際対策を徹底する考えを示した。
 小野寺五典防衛相は、北朝鮮の最近のミサイル発射に関し「引き続き警戒監視を緩めることなく行っていきたい」と語った。 


対北制裁一部解除、「影響しっかり見極める」古屋拉致問題担当相
産経新聞 7月4日(金)12時11分配信

 古屋圭司拉致問題担当相は4日午前の閣議後会見で、北朝鮮に対する日本独自の制裁の一部解除が閣議決定されたことについて、「(再調査の)内容や進捗状況をしっかりと確認し、制裁解除の効果、影響についてもチェックする必要がある」と強調した。

 再調査については「これはスタートラインに過ぎない。胸突き八丁の気持ちで、全員を取り戻すまでまなじりを決して取り組む」と述べた。

 また、北京で行われた日朝政府間協議で北朝鮮の宋(ソン)日(イル)昊(ホ)・朝日国交正常化交渉担当大使が「調査に早急に取り組むことは、日朝双方にとって重要」と発言したといい、「当然拉致問題においても、北朝鮮は早急に取り組む意思があると考えている」と述べた。


制裁の一部解除を閣議決定 北朝鮮、拉致再調査に着手へ
産経新聞 7月4日(金)12時9分配信

 政府は4日午前の閣議で、北朝鮮に対する独自制裁の一部解除を正式に決定した。北朝鮮が拉致被害者らの安否を再調査するために設置する「特別調査委員会」が、党や軍など全機関を調査できる権限を持ち、実効性が認められると判断した。日本による制裁解除の実施と同時に、北朝鮮は再調査に着手する方向だ。

 菅義偉官房長官は閣議後の記者会見で「日朝間の諸懸案の解決へ着実に前進していくことが大切だ。拉致問題は最重要課題であり、一日も早い問題解決に向け、引き続き全力を尽くす」と述べた。

 制裁解除の対象は、(1)人的往来の規制(2)北朝鮮居住者らへの送金、現金持ち出しに関する届け出の規制(3)人道目的の北朝鮮船籍船舶の入港禁止-の3項目。特に人的往来では、北朝鮮籍者の入国禁止▽北朝鮮船籍船舶の乗組員らの上陸禁止▽日本国民の北朝鮮への渡航自粛-などの規制を解除する。

 ただ、北朝鮮が日朝協議で要求している貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港禁止措置は継続。北朝鮮への輸出入全面禁止措置や、国連安全保障理事会の決議に基づく制裁措置なども続ける。

 日朝両政府は北朝鮮による最初の調査結果の説明の時期に関し、今夏の終わりから秋の初めに行われるとの認識を共有している。


特別調査委の設置確認=政府
時事通信 7月4日(金)11時28分配信

 菅義偉官房長官は4日午前の記者会見で、日本人拉致問題に関する北朝鮮の特別調査委員会の設置について「外務省を通じて確認できている」と述べた。 


対北独自制裁の一部解除、政府が閣議で正式決定
読売新聞 7月4日(金)10時44分配信

 政府は4日午前の閣議で、北朝鮮に対する日本独自の制裁の一部解除を正式に決めた。

 北朝鮮が「特別調査委員会」を設置し、拉致被害者らの再調査を開始したことに伴う措置で、人的往来や送金に関する制限を解く。核実験やミサイル発射を受け、2006年に始まった制裁措置が緩和されるのは初めてだ。


<北朝鮮制裁>一部の解除を閣議決定 船舶入港禁止など
毎日新聞 7月4日(金)10時40分配信

 政府は4日午前の閣議で、北朝鮮に対し独自に実施していた人道目的の北朝鮮籍船舶の入港禁止など一部の制裁解除を決定した。


日本からの物資は貴重…何より制裁解除望む北
読売新聞 7月4日(金)10時37分配信

 政府が4日に北朝鮮に対する制裁の一部解除を閣議決定することで、今後、在日朝鮮人らによる日朝間の往来が活発になる見通しだ。

 北朝鮮の国会にあたる最高人民会議の代議員らの入国を禁止した制裁も解除されるため、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の許宗萬(ホジョンマン)議長ら幹部が北朝鮮に渡航した後に日本に再入国することも可能になる。

 法務省によると、北朝鮮国籍者の日本入国が原則禁止される前年の2005年には、北朝鮮人と在日朝鮮人を合わせて1万686人が日本に入国した。だが、昨年は2070人にとどまった。在日朝鮮人は多額の現金を持って北朝鮮に渡航し、現地の親戚などに生活費として渡すケースも多かったといわれている。

 深刻な経済危機が続いている北朝鮮にとって、在日朝鮮人が持ち込む現金や日用品は貴重だ。外務省幹部は「北朝鮮は何よりも制裁解除を望んでおり、だからこそ拉致問題の再調査を真剣に行う姿勢を示したのだろう」と分析する。

 今回の制裁解除では、現金持ち出しの届け出や送金の報告に関する規制も緩和される。衣料や医薬品、食糧などの「人道物資」については、現在は国際郵便の小包でしか発送が認められていないが、今後は船舶での輸送も可能になる。ただ、発送が認められる物資はこれまで通り、個人で使用するケースに限られる。


万景峰号は解除されず…再開に抵抗感強い新潟
読売新聞 7月4日(金)8時8分配信

 北朝鮮・元山(ウォンサン)と新潟を結んでいた貨客船「万景峰(マンギョンボン)号」は今回、制裁解除の対象から外れた。

 在日朝鮮人社会からは入港を認めるよう求める声が上がるが、再び就航できるかどうかは、北朝鮮側の対応次第だ。

 万景峰号は、在日朝鮮人の往来を支える陰で、ぜいたく品の密輸や日本に潜入した工作員との接触に利用され、公安当局がマーク。2006年7月の弾道ミサイル発射に伴う制裁措置で入港が禁止された。

 東京都江東区の焼き肉店店長の男性(25)は3日、「入港を認めて」と訴えた。北朝鮮の親戚に会うために北京経由の空路を利用するが、「時間も費用もかかる。在日の若い世代は万景峰号に乗りたいという気持ちが強い」と話す。

 だが、受け入れ先の新潟県の泉田裕彦知事は先月、「拉致被害者が全員帰国するまで解除すべきではない」と強調した。

 万景峰号は現在、元山に停泊中とされ、将来の制裁解除に向け、港を移したとの見方が広がる。重村智計(としみつ)・早大教授(北朝鮮問題)は「いずれ医薬品やコメなどを運ぶ船として就航を求めてくるだろう。日本は行動対行動の原則にのっとって、交渉カードをうまく切るしかない」と指摘した。


拉致再調査 「万景峰」再開を警戒 工作活動の拠点…新潟市民から不安の声
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

 再調査開始が決まり、日本独自の対北朝鮮制裁の一部が解除されることになった。今回の解除対象とはなっていないものの、北朝鮮が重視しているのが、貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港復活とみられる。平成18年まで入港していた新潟市では、万景峰号の入港再開を不安視する声が上がった。解除そのものに対しては、拉致被害者家族の間でも評価が分かれた。

 ◆人道の「裏の顔」

 「今後の交渉で北朝鮮は人道目的として、万景峰92の入港を求めてくる可能性がある」。新潟市で拉致被害者の救出運動に取り組む「救う会新潟」の会長、高橋正さん(78)はそう不安を口にする。

 朝鮮学校の修学旅行や在日朝鮮人祖国訪問などに使用されてきた万景峰号。こうした“表の顔”の一方、工作機関に所属し、さまざまな工作拠点として使われてきた“裏の顔”があることが警察当局の調べなどで分かっている。

 昭和49年に韓国大統領夫妻を銃撃した在日韓国人、文世光(ムン・セグァン)元死刑囚は大阪港に停泊中の万景峰号で、工作指導員から大統領暗殺指令を受けた。

 日本に潜伏する工作員の指令場所としてたびたび利用されるほか、輸出規制物資の搬送や、不正送金にも利用されていたとみられる。

 ◆知事も解除牽制

 新潟は、横田めぐみさん=拉致当時(13)=が北朝鮮に連れ去られ、拉致問題の早期解決を求める署名活動が始まった地であるだけに、万景峰号など北朝鮮への警戒心は強い。

 日本政府は万景峰号の入港禁止解除を否定しているが、平壌発の共同通信によると、北朝鮮の市民からは万景峰号を動かしてほしいとの声が上がっている。

 だが、新潟港の岸壁使用許可を出す新潟県の泉田裕彦知事は3日、「本来の目的を逸脱した利用も指摘されているところであり、拉致被害者が帰国されるまでは、入港禁止措置を解除すべきではない」とコメント。救う会新潟にも市民から「心配だ」などとの意見が寄せられているという。

 ◆「上手に使って」

 調査が始まった時点での制裁解除というタイミングには、拉致被害者家族の間でも評価が分かれている。

 松本京子さん=同(29)=の兄、孟(はじめ)さん(67)は「日本独自の制裁は、被害者家族の『救出』への思いがこもったもの。一部にしても解除し、進展がなかったらどうするのか」と心配する。

 これに対し、松木薫さん=同(26)=の姉、斎藤文代さん(68)は「日本側も何もしないで『被害者を帰せ』というだけでは北朝鮮は動かないので、多少の解除は必要だと思う」と理解を示した。

 今回の解除対象は一部にとどまり、万景峰号の入港禁止のほか、輸出入の全面禁止、北朝鮮からの航空チャーター便の乗り入れ禁止は継続される。外貨不足に苦しむ北朝鮮は今後、日本側にさらなる制裁解除を迫ってくる可能性もある。

 斎藤さんは「日本政府が制裁を上手に使って、途中で調査が打ち切られるようなことがないようリードしてほしい」と求めている。


拉致再調査 「今回逃せば解決ない」 早紀江さん「いいかげんに誠意もって」
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

 「今度こそ…」はあるのか。10年ぶりに始まる北朝鮮の再調査に、被害者家族らは一縷(いちる)の望みを託す。何度も裏切られ続けた家族たち。「これが最後のチャンス」。特別調査委員会の構成などで専門家から疑問の声も上がるなか、家族の胸には夢と不安が交錯した。

 平成16年の再調査から10年、ようやく巡ってきたチャンスに拉致被害者家族らの期待は膨らんだ。田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(76)は「最初で最後の交渉という気持ち。期待が裏切られないよう、政府はきちっとした行動を」と今回の再調査にかける思いを語った。

 再調査に希望を託さざるを得ない事情がある。拉致被害者家族の死去が近年相次ぎ、残った家族の高齢化も進む。「われわれ家族も、これが最後にならなければもう戦えない」という飯塚さんは「被害者の名前が出てこなければ進展とはいえない」と求めた。

 横田めぐみさん=同(13)=の父、滋さん(81)は、北朝鮮が「死亡」と説明した被害者8人の家族の現状に触れ、「両親が残っているのは私のところと有本(恵子)さんだけ。一刻も早く解決してほしい」。昭和42年11月、北海道雄武町で消息を絶った特定失踪者、紙谷(かみや)慶五郎さん=失踪当時(55)=の三女、北越優子さん(69)も「今回を逃せば二度とチャンスはない」と訴えた。

 めぐみさんら8人について「死亡」とした14年9月の日朝首脳会談から、北朝鮮は主張を今も変えていない。市川修一さん=同(23)=の兄、健一さん(69)は「『死亡』とされた8人についてどう説明するかが焦点だ。北朝鮮が間違いを認め、みんなを帰してほしい」、めぐみさんの母、早紀江さん(78)は北朝鮮に対し、「もういいかげんに誠意をもってきちんとしてくださいと言いたい」と呼びかけた。

 現在の北朝鮮のトップである金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は叔父で後見人とされた張成沢(チャン・ソンテク)氏を粛清。張氏の前には、父の金正日(ジョンイル)総書記の葬儀の際、霊柩(れいきゅう)車を囲み、「金正恩体制を支える最高指導部」とみられた幹部を相次いで更迭した。

 特定失踪者問題調査会の荒木和博代表(57)は3日の会見で、張氏の粛清に触れ、「今回調査にあたる人物がいつ更迭されるかも分からない。そうなれば調査、交渉自体どうなるか分からない」と話した。

 家族の多くが「最後のチャンス」と位置づける今回の再調査。被害者家族を裏切り続けた北朝鮮だけに、予想もつかない行動に出る恐れがあるが、早紀江さんはただ一つの願いを語った。「ただ子供たちが帰ってくればいい」

 ■特別委構成に識者から疑問 実効性担保されず調査対象選別の恐れ

 拉致被害者らの再調査を行う北朝鮮の特別調査委員会は実効性を持った組織なのか。日本政府は国家安全保衛部が入ったことを評価しているが、北朝鮮に詳しい専門家からは調査委の構成に疑問を投げかける意見も目立った。

 被害者支援組織「救う会」の西岡力会長(58)は「拉致を実行した工作機関が入っていない。保衛部が入ったからといって実効性が担保されているとはいえない」と指摘。北朝鮮の金正恩第1書記はすでに拉致被害者の安否について把握しているはずだとして、「問題は正恩氏が被害者全員を帰す決断をしているかどうかだ」と話す。

 関西大の李英和(リ・ヨンファ)教授(59)が注目するのは、調査委で拉致被害者の再調査を担当する分科会に保健省が入っている点だ。「保健省が入ったことから、被害者の『死亡』説明の準備をしている危険性すらある」。西岡会長も同様の懸念を抱き「死亡」の証拠として「病院のカルテを偽造してくるかもしれない」と指摘する。

 一方、コリア・レポートの辺真一(ピョン・ジンイル)編集長(67)は「日本側が要望していた保衛部が前面に出ており、メンバーとしては問題はない」と評価。日朝両政府の合意文書に記されていた調査委の「特別な権限」に関しても、調査委の委員長に国防委員会安全担当参事のソ・テハ氏がなっていることから、「調査委が国防委員会のお墨付きを得て組織され、特別の権限を与えられていると考えることができる」という。

 ただ、辺編集長は特定失踪者の調査を行うのが「行方不明者」の分科会とみており、その分科会のトップが拉致被害者の情報を管理する保衛部以外の人間であることを懸念。「捜して出してくる対象が、自分の意思で北朝鮮に渡った人に限定される危険性がある」と警鐘を鳴らしている。


北制裁を一部解除 来月上旬に外相会談も
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

 政府は3日の国家安全保障会議(NSC)で、北朝鮮への独自制裁の一部を解除する方針を決めた。4日の閣議で正式決定する。北朝鮮が拉致被害者らの安否を再調査する「特別調査委員会」について、党や軍など全機関を調査できる権限を持ち、実効性が認められると判断した。

 安倍晋三首相は官邸で、記者団に「国家的な決断と意思決定ができる組織が前面に出て、かつてない態勢ができたと判断した」と語った。そして「(拉致問題の)解決に向けて一層身を引き締めて全力で当たっていく決意だ」と強調した。菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、調査委の1次報告の時期について「今年の夏の終わりから秋の初めが望ましい」と述べた。

 政府は、ミャンマーで8月上旬に開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議に合わせ、岸田文雄外相と李洙●(リ・スヨン)外相の会談を模索。再調査の確実な進展を求める構えだ。

 4日に設置される調査委は、金正恩(キムジョンウン)第1書記がトップの国防委員会から権限を付与。委員長は国防委幹部が就き、拉致被害者の管理に関わる国家安全保衛部など約30人で構成。拉致被害者、行方不明者、日本人遺骨問題、残留日本人・日本人配偶者の4分科会を設ける。

 調査委設置に伴い日本が解除する制裁は、人的往来規制▽北朝鮮への送金の報告義務付け▽人道目的の北朝鮮船舶の入港禁止-の3つ。貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港禁止措置は継続する。

●=土へんに庸


「全員帰国」首相の賭け 「だまされぬ」自信示す
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

 「これはスタートでしかない」。安倍晋三首相は3日、北朝鮮に対する制裁の一部解除を決めた関係閣僚会議後、厳しい表情で語った。拉致問題をめぐる日朝交渉は「再開と決裂」の繰り返しだった。拉致問題解決に意欲的な安倍政権に対し、北朝鮮は金正恩第1書記体制に完全に移行した。首相周辺は「今が拉致問題解決の最後のチャンス」とにらむ。それだけに、賭けに出た首相は外務省をはじめ政府関係者に入念な極秘協議を命じていた。

 ◆重ねた極秘協議

 4月12日、愛知県の中部国際空港。外務省の小野啓一・北東アジア課長は、通訳の部下1人を連れ、中国・大連行きの飛行機に乗り込んだ。大連行きの直行便は成田空港からも出ているが、マスコミの目を避けるために出発地を変えた。

 拉致被害者の再調査をめぐり、小野氏は昨年末からベトナム・ハノイや中国・上海などで北朝鮮と極秘に協議を重ねていた。3月末に日朝局長級協議が1年4カ月ぶりに再開してからはほぼ毎週末、接触した。いずれも空港に張り込む報道陣をかいくぐってのことだった。

 極秘協議には金指導部に直結する国家安全保衛部の幹部とみられる人物が参加。「名乗らないが、保衛部の副部長クラスが出てきた」(外務省幹部)ことも、日本が真剣に交渉を続ける裏付けになった。

 ◆北が具体的要望

 複数の日本政府関係者によると、4月以降は、日本が独自に実施している経済制裁が主な議題になった。北朝鮮側は「包括的かつ全面的」な再調査を約束し、その見返りとして「これを解除してほしい」と具体的に要望してくるようになった。

 小野氏が帰国するたび、斎木昭隆外務事務次官らが官邸に報告。首相が自ら北朝鮮の要望の可否を判断していった。この経緯を知る外務省幹部は「再調査実施は年明けの早い段階から既定路線となっていた。極秘協議は北朝鮮側との条件闘争だった」と振り返る。

 北朝鮮は対中関係が悪化。「原油などの貿易量が激変」(政府筋)し、厳しい経済状況に置かれている。このため、日本側には新潟と北朝鮮・元山を結ぶ貨客船「万景峰92」の入港禁止の解除も強く求めてきた。北朝鮮側は万景峰92の入港再開も確実と踏み、5月初めには係留先の元山港から東北部の羅津港のドックに移された。

 ただ首相は今回、万景峰92の入港禁止の継続を命じた。「北朝鮮は金や物資を運ぶ万景峰にこだわるはずだ。被害者の帰還を図るカードとして、今は手放すわけにはいかない」。決して譲らなかったという。

 首相は制裁の一部解除の決断について国内世論だけでなく、国際情勢もにらみながらタイミングを計ってきた。

 ◆制裁づくり指揮

 「日朝が動くのは7月に入ってからだ」。首相は集団的自衛権の行使容認をめぐる与党協議が佳境に入った先月中旬、政府関係者にそう語った。この関係者はとっさに3日からの中国の習近平国家主席の韓国公式訪問に、制裁解除の発表を「ぶつける気か」と受けとめたという。

 中韓両国は、歴史認識問題などで足並みをそろえて日本を批判する姿勢を取っている。日朝交渉を前進させることで、両国の関係強化を牽制(けんせい)する意味もあるとみられている。

 一方で、北朝鮮は過去に不誠実な対応を繰り返した“前科”がある。平成14年には横田めぐみさんら8人について「死亡」などと通告し、ずさんな死亡確認書を提出。16年にめぐみさんのものとして提出した「遺骨」も偽物だった。そんな北朝鮮への独自の制裁づくりを指揮したのはほかならぬ首相自身だった。

 今も「拉致被害者の全員帰国」を掲げる首相。超党派の国会議員でつくる「拉致議連」の平沼赳夫会長は3日の記者会見で「政府がやっていることを応援したいが北朝鮮には随分だまされてきた」と懸念を示した。

 そうした声に対し首相は周辺に自信を示した。「大丈夫。安倍政権が北朝鮮にだまされることはないよ」


日本は優位、北ペースにはまるな
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

 拉致被害者らの再調査で、懸念されることが2点ある。

 1つは、北朝鮮が今回の調査を日朝の“共同”調査に持ち込もうとしている疑いがあることだ。調査の進捗(しんちょく)状況は日本に随時通報され、「北朝鮮は適切なタイミングで日本側関係者を受け入れる」(政府説明)とされる。日朝関係筋によると、「北朝鮮は日本の現地調査を全面的にサポートする方針」という。

 拉致被害者に関する北朝鮮側の調査は、改竄(かいざん)された死亡台帳や偽の遺骨など、虚偽とでっち上げの連続だった。日朝合意を逆手にとって、北朝鮮内での“共同作業”に引きずり込まれれば、検証不足の調査内容についても「日朝で確認」と主張されかねない。日本はあくまでも、北朝鮮側の報告を持ち帰り、独自検証するという流れを堅持する必要がある。

 懸念のもう1つは、北朝鮮側から「今調査で日本人拉致問題は幕引きだ」との観測が流れていることだ。日朝協議で合意した特別調査委員会の運営方式は、報告と対策が五月雨式に進む形で、その成果と見返りをめぐって日朝間で厳しい駆け引きが予想される。

 今回の協議の特徴は、金正恩(キムジョンウン)体制が活路を対日交渉に求め、積極的に対日接近してきたことだ。北朝鮮は中朝関係の悪化で、国際的孤立を一層深めて危機的状況にある。時間的に切羽詰まっているのは北朝鮮の方である。日本は交渉で優位にあることを今一度、想起すべきだ。(久保田るり子)


対北制裁解除 「全面禁輸」「万景峰」解除を温存
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

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北朝鮮への主な制裁措置(写真:産経新聞)

 日本政府は4日の閣議で人的往来規制など3項目の独自制裁の解除を正式決定するが、日本人拉致被害者らの安否に関する再調査の行方が不透明な段階で“圧力”を緩めることには「見切り発車」の危うさもつきまとう。しかし、日本政府は、北朝鮮に重荷となっている制裁カードを温存しつつ、北朝鮮に日朝合意の真摯(しんし)な履行を促していく戦略に踏み切った。

 日本政府は、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受け、平成18年7月から独自の制裁で日朝間の「ヒト」「モノ」「カネ」の流れを徹底して遮断してきた。だが、拉致問題解決に向けて北朝鮮を動かすため「日本にとってマイナス要素は少ないが、北朝鮮には大きなアメになる」(外務省関係者)とされる一部の制裁について解除にかじを切った。

 一方で日本政府が継続する制裁には、輸出入の全面禁止▽北朝鮮からの航空チャーター便の乗り入れ禁止▽万景峰(マンギョンボン)92の入港禁止-などがある。

 この中で最も効果を上げているのは、北朝鮮の外貨獲得の道を閉ざす日本への輸出の全面禁止だ。平成17年には魚介類、青果物を中心に約145億円もあった対日輸出は、平成19年以降はゼロとなった。

 「ヒト」「モノ」「カネ」の大量輸送を可能にする万景峰の入港も、日本政府は拒否する姿勢を貫いている。北朝鮮の出方次第で制裁をさらに解除する“出来高払い”の姿勢をちらつかせながら、今後の交渉を優位に進めたい考えだ。


「拉致」打開へ出発点 4分科会並行、秋までに第1回報告
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

 北朝鮮が4日に発足させる特別調査委員会には、拉致被害者▽行方不明者▽日本人遺骨問題▽残留日本人・日本人配偶者-の4つの分科会が設けられ、日朝が5月末に合意した「全ての日本人に関する調査」がスタートする。拉致問題の打開に向けた出発点と位置づけられるだけに、日本政府は今秋までに受け取るとされる第1回の調査報告を精査するため、外務省や警察庁などの職員約30人で構成する検証チームを発足させる。

 外務省幹部は3日、「まずは北朝鮮にしっかりと調査させる必要がある」と述べ、当面は北朝鮮の対応を慎重に見極める考えを強調した。政府は、第1回の調査報告を受け取った後に検証チームを北朝鮮に派遣する方針だ。派遣が長期化することも想定されるため、平壌での出先機関の設置も視野に入れている。

 拉致被害者の分科会には、被害者の安否情報を握っているとされる秘密警察の国家安全保衛部が参加する。日本政府が認定している12人の拉致被害者について改めて調査を行い、入国の経緯などを確認する。北朝鮮はこれまで「8人死亡、4人未入国」という“結論”を示しており、信用できる調査結果が出てくるかどうかが焦点となる。

 ◆行方不明者

 行方不明者の分科会は、特定失踪者問題調査会が把握している「拉致の可能性が排除できない特定失踪者」を主に調査する。特定失踪者は、公表されている270人のうち77人が「拉致濃厚」とされ、日本側はすでに特定失踪者の名簿や顔写真などの資料を北朝鮮側に提出した。

 日本政府は、一度も名前が出たことのない行方不明者が現れることも想定し、新たに北朝鮮から人定に関する情報、物証が得られた場合、警察庁を通じて警視庁、全国の道府県警に照会するよう指示した。警察庁は、拉致の疑いが否定できない約800人を中心にDNAの型を鑑定するための試料収集を進めている。

 ◆遺骨問題

 遺骨問題の分科会では、これまでの資料や証言を基に現地調査を実施し、試験的な発掘を行う。厚生労働省によると、北朝鮮内には現在も約2万1600柱の日本人の遺骨が残されているという。米国が朝鮮戦争で戦死した米兵の遺骨を1柱当たり2万ドルを支払って収集したことを踏まえ、「北朝鮮が日本の遺骨収集で利益を得ようとしている」(日朝関係筋)との見方もある。

 ◆残留日本人・配偶者

 残留日本人・日本人配偶者に関しては、日本政府も全体像を把握できておらず、人定が最大の課題となる。調査委の調査結果を精査するのも容易ではない。

 北朝鮮は4分科会の調査を「同時並行」で進めることを約束した。ただ、本来最優先で行われるべき拉致被害者の再調査について、北朝鮮が「同時並行」を理由に意図的に遅らせる事態も否定できない。

 最初の調査報告の内容次第では、日本政府は今回解除した制裁の再発動などの厳しい対応をとることも辞さない構えだ。


北制裁一部解除・与野党の声 誠意に反するなら再発動も/筋通して
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

 政府が3日、拉致被害者らの安否を再調査する北朝鮮による「特別調査委員会」に実効性があると判断し、北朝鮮への制裁の一部を解除する方針を決めた。与野党からは評価する声が上がる一方、慎重姿勢を求める声も上がった。

                  ◇

 自民党の石破茂幹事長「北朝鮮がかつてない態勢で臨むから一部解除したということだが、われわれの誠意や方針に反するなら、変更することもあるのだろう。生存者の帰還を目指してやるしかない」

 自民党の高村正彦副総裁「相手が約束したことをやればこちらも約束したことをやる。日朝両国はお互い不信感があるので、それぞれが約束したことを着実にやりながら信頼感を作っていくことが大切だ。基本的に結構なことだ」

 自民党の大島理森前副総裁「非常に難しい相手との交渉なので、一歩一歩進めて(拉致被害者の帰国という)所期の目的を遂げてほしい」

 公明党の山口那津男代表「拉致問題の解決に向けての前進と評価したい。政府は国民に分かりやすく説明してほしい。日朝国交正常化が両国の大きな目標だ。日本が注意深く対応するのはもちろん、双方が誠実に前進させることが解決につながる」

 民主党の海江田万里代表「制裁を解除するような具体的な中身が出てきているのかを、(政府は)詳しく説明する必要がある。『調査を始める』という片方でミサイルを日本海に向かって撃ち込む国なので調査を見極めながら慎重に制裁を解除していくべきだ」

 拉致救出議員連盟の平沼赳夫会長(日本維新の会)「(解除を)やるからにはこちらも筋を通して、言いたいことは言っておくべきだ。最初から解除する形に対しては疑問があるが、ここに至ったら、やむを得ないという気持ちだ。(北朝鮮は)誠意を持って調査してもらいたい」

 共産党の志位和夫委員長「北朝鮮が調査を確実かつ迅速に行うよう求める。調査委が強い権限が付与された人員で構成されていることに注目している」


北朝鮮が生存者リスト提示報道「あり得ない」 菅長官
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

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記者会見する菅義偉官房長官=3日午前、首相官邸(酒巻俊介撮影)(写真:産経新聞)

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は3日の記者会見で、日本と北朝鮮の外務省局長級協議の際に、北朝鮮が日本人の生存者リストを提示していたとする日経新聞の報道について「まったく報告を受けていない。そこはあり得ないと考えている」と否定した。

 外務省幹部も「そのような事実はない。誤報だ」と断言した。


北の「8人死亡」覆るか 過去5回は約束反故・虚偽説明…
産経新聞 7月4日(金)7時55分配信

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北朝鮮の拉致被害者に関する調査の経過(写真:産経新聞)

 日朝両政府で合意した拉致被害者に関する調査が、平成16年以来10年ぶりに始まる。北朝鮮は過去に5回、調査を約束したが、虚偽説明や実施されないこともあり、不誠実な対応に終始してきた。

 最初は9年11月。与党訪朝団に対し、北朝鮮側は拉致被害者について「日本人行方不明者」として調査することを約束したが、10年に「日本の求める(行方不明者)10人は1人も見つからなかった」と回答した。

 2回目は11年12月の日朝赤十字会談の席上で、再び「行方不明者」として北朝鮮捜査当局に調査を依頼することで合意。ところが、13年12月に、北朝鮮の朝鮮赤十字会は「わが国(北朝鮮)では『拉致』などありえず、あったこともない」として、調査を中止した。

 14年9月の日朝首脳会談が3回目だった。小泉純一郎首相(当時)と面会した金正日(キムジョンイル)総書記が日本人拉致を初めて認めたものの、日本側が安否について確認を求めた拉致被害者のうち8人について「死亡」と説明した。

 北朝鮮の説明は矛盾点が多いうえ、「証拠」として出してきた文書などに改竄(かいざん)された跡があったため、日本政府は再調査を要求。そして、16年5月に再び開かれた日朝首脳会談で、金総書記は白紙に戻しての再調査実施を明言し、4回目の約束を結ぶ。

 だが、その後3回にわたって開かれた日朝実務者協議でも従来の説明を覆すことはなく、11月の実務者協議では横田めぐみさん=拉致当時(13)=のものとする「遺骨」を提示。その後、日本側のDNA型鑑定で別人のものと判明し、日本政府は北朝鮮に厳重に抗議した。

 その後、20年8月の日朝実務者協議で再調査を行う委員会の立ち上げで合意したが、翌月に委員会発足の先送りを通告し、5回目の約束では調査すら行われなかった。

 北朝鮮が拉致被害者の安否について調査し、回答したのは16年が最後。被害者8人が「死亡した」という主張は14年の日朝首脳会談から一貫しており、今回の再調査では「8人死亡」という主張について、北朝鮮が説明を変えるかどうかが最大の焦点となりそうだ。

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