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2014年5月29日 (木)

安倍首相、「北朝鮮が拉致問題の全面調査を約束」と発表

安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮による外務相局長級の政府間協議を受け、北朝鮮が全ての拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について、包括的な全面的調査をすると約束したことを明らかにした。
安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮による外務相局長級の政府間協議を受け、北朝鮮が全ての拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について、包括的な全面的調査をすると約束したことを明らかにした。

首相官邸で記者団に語った内容は次の通り。
「ストックホルムで行われた日朝協議の結果、北朝鮮側は拉致被害者および拉致の疑いが排除されない行方不明の方々を含め、全ての日本人の包括的全面調査を行うことを日本側に約束をしました。
その約束に従って、特別調査委員会が設置をされ、日本人拉致被害者の調査がスタートすることになります。
安倍政権にとりまして、拉致問題の全面解決、最重要課題の一つであります。
全ての拉致被害者のご家族がご自身の手でお子さんたちを抱きしめる日がやってくるまで、私たちの使命は終わらない。この決意を持って取り組んできたところでありますが、全面解決へ向けて第一歩となることを期待しています」

※以上、産経新聞の報道より。

リンク:拉致、全て再調査 曽我さん「全員帰国を」 蓮池さん「重要な第一歩」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致、全て再調査 日朝合意 生存確認なら帰国 開始時、制裁を一部解除 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日朝合意 米は結束維持に腐心、韓国「懸念」 中国も関心 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 日朝合意 首相に目算「茶番」承知で打開へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日朝合意 拉致解決に3つの壁、進展状況精査に総連本部売却問題など… - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:米、拉致解決の努力支持=議会では制裁強化の動き - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<日朝合意>遺骨収集なるか 待ち望む遺族たち - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<拉致再調査>実効性どう担保 検証、日本側は手探り - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致調査を歓迎=制裁緩和には警戒も―米 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 「解決のきっかけできた」「姿見るまで喜べない」被害者家族に期待と不安 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 「最後の機会、ぜひ成果を」 横田さん夫妻、制裁解除には不安も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 4度も「うそ」繰り返す 「楽観視できぬ」と救う会会長 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:拉致再調査 北朝鮮との合意文書(全文) - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「希望の持てる重要な第一歩」蓮池薫さん夫妻 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「首相の本気を感じる」曽我ひとみさん - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:特定失踪者470人、うち77人は「拉致濃厚」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:家族高齢化で成果急ぐ=安倍首相、政権浮揚の思惑も―北朝鮮問題 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<拉致再調査>解決、今度こそ 関係者、期待と不安 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「これが最後」「ぜひ成果を」=拉致被害者家族ら歓迎―慎重対応求める意見も - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:制裁解除には反対=被害者帰国させてから―特定失踪者家族 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<拉致問題>北朝鮮が再調査約束 日本、制裁一部解除へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:全員帰国に希望の一歩=蓮池、地村夫妻、曽我さん―北朝鮮問題 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:日本独自の制裁、北の調査開始時に解除…菅長官 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<日朝協議>合意事項の全文 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:「緊張感持って見守りたい」=再調査約束受け―支援団体 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍首相会見 拉致問題「全面解決へ向けて第一歩となる」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:<拉致問題>北朝鮮が「包括的全面調査」約束 安倍首相発表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北、拉致全面調査を約束…日本は制裁一部解除へ - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:対北制裁解除を発表=船舶入港など―政府 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、拉致被害者の再調査実施を約束 - 速報:@niftyニュース.
リンク:北朝鮮、拉致を全面再調査 - 速報:@niftyニュース.
リンク:北朝鮮が拉致、全面調査約束 安倍首相が発表 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:北朝鮮、拉致包括調査を約束=政府、制裁一部解除へ―安倍首相「全面解決へ期待」 - 速報:Yahoo!ニュース.
リンク:安倍首相が拉致問題で今夕、発表 - 速報:Yahoo!ニュース.

以下、参考のために同記事を引用

拉致、全て再調査 曽我さん「全員帰国を」 蓮池さん「重要な第一歩」
産経新聞 5月30日(金)7時55分配信
 平成14年9月の日朝首脳会談で、金正日総書記(当時)が日本人拉致を初めて認め、帰国を果たした拉致被害者は29日、拉致問題の全面解決に向けた「重要な第一歩」として、被害者全員の帰国を願った。

 昭和53年に拉致された新潟県佐渡市の曽我ひとみさん(55)は「この報道を聞いて本当にびっくりしました。今までにないくらい、総理大臣の本気を感じることができました。今度こそ、本当に拉致被害者全員が帰国できるようにしてほしいと願っています」とコメントを発表した。

 同年に新潟県柏崎市で拉致された蓮池薫さん(56)と妻の祐木子さん(58)は「拉致問題と関連して北朝鮮が『包括的全面調査』を実施することを約束したことは、希望の持てる重要な第一歩だと考えます。北朝鮮の意図を正確に見極めながら、これが必ず被害者たちの帰国につながるよう、日本政府の最大の努力と決断を強く望みます」とコメントした。

拉致、全て再調査 日朝合意 生存確認なら帰国 開始時、制裁を一部解除
産経新聞 5月30日(金)7時55分配信

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北朝鮮が全ての拉致被害者に関し全面的調査を約束したことを発表する安倍晋三首相=29日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影)(写真:産経新聞)

 安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮による外務省局長級の政府間協議を受け、北朝鮮が全ての日本人拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について再調査することで合意したと発表した。北朝鮮側は拉致被害者らの生存が確認された場合、日本に帰国させる方向で必要な措置を講じる。日本政府は再調査が始まった時点で、人的往来など日本独自の制裁措置の一部を解除する方針だ。

 首相は、官邸で記者団に「北朝鮮側が、拉致被害者と拉致の疑いが排除されない行方不明者を含め、全ての日本人の包括的全面調査を行うことを約束した。特別調査委員会が設置され、調査がスタートする」と説明した。その上で「全面解決へ向けて第一歩となることを期待する」と述べた。

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は首相の発表後に記者会見し、再調査開始時に解除する北朝鮮への日本の独自制裁について、人的往来や送金規制、人道目的の北朝鮮籍船舶の入港禁止などを挙げた。北朝鮮貨客船「万景峰(マンギョンボン)92」の入港再開は入らないとの認識を示した。

 また、北朝鮮が再調査のために設置する特別調査委について「北朝鮮が構成や責任者を日本側に通報する」とし、発足まで3週間前後かかるとの見通しを示した。

 さらに、再調査の期間に関しては「いつまでということは決まっていない」と述べ、期限は区切っていないことを明らかにした。北朝鮮が再調査する拉致被害者らの人数も「掌握していない」と語った。在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部ビルの競売問題は北朝鮮との合意条件に入っていないと説明した。日本と北朝鮮は今年3月、政府間協議を約1年4カ月ぶりに再開。今月26~28日の局長級協議では拉致問題の継続協議を確認していた。首相は29日、菅氏と岸田文雄外相、古屋圭司拉致問題担当相と関係閣僚会議を首相官邸で開き、合意内容を確認した上で、今後の対応を協議した。


日朝合意 米は結束維持に腐心、韓国「懸念」 中国も関心
産経新聞 5月30日(金)7時55分配信

 日本と北朝鮮が日本人拉致被害者らの再調査で合意したことについて、米韓では金正恩(キム・ジョンウン)体制への対処に向けた国際連携が綻(ほころ)びかねないとの懸念も浮上した。中国も、東アジアでの孤立化を避けたい立場から「日朝接近」に「大きな関心」(外交関係者)を抱いている。(ソウル 加藤達也、ワシントン 青木伸行、北京 矢板明夫)

 韓国ではニュース専門局のYTNが安倍晋三首相の記者発表を予告し、首相官邸で記者団に囲まれる様子を生中継した。

 韓国の外交筋は今回の日朝協議の前から「拉致問題の解決に韓国政府は協力していく」と、表向きは歓迎の姿勢を見せてきた。だが肝心の日韓の連携は歴史問題をめぐる摩擦などで万全とはいえない。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領は今年に入って「統一」を前面に出し、南北問題での取り組みをアピールするが、具体的成果は上がっていない。

 旅客船沈没事故の余波で内政も混乱し、対北朝鮮政策に本腰が入らない中で、今回の日朝の動向が朴政権の対北政策に「困惑と動揺」をもたらす可能性もある。

 米政府は、北朝鮮の核・ミサイル開発への対処で関係国の結束を堅持する観点から、今回の合意を警戒しているとみられる。米政府は、北朝鮮が新たに核実験を強行した場合、追加制裁を科す構えを見せている。一方で、拉致問題解決へ向けた日本政府の取り組みを支持してきており、制裁緩和の動きとの間にジレンマを抱える。

 国務省はこれまで、古屋圭司拉致問題担当相が、拉致問題で進展があれば日本独自の北朝鮮制裁措置の緩和もあり得るとの意向を表明した際、「この先何が起きるか予断は避けたい。日米は緊密に連携している」(ハーフ副報道官)と、足並みの乱れが生じないよう暗に牽制(けんせい)していた。今後も日米中韓の結束維持に腐心するとみられ、日本人拉致被害者の再調査と合わせ、引き続き「透明性のあるやり方」(ハーフ氏)を求める方針だ。

 中国政府系のシンクタンクに所属する朝鮮問題専門家は「日朝間の最大の懸案事項である拉致問題が前進すれば、北東アジア情勢に大きな変化をもたらす可能性がある」と話した。

 北朝鮮が昨年12月、中国に近いとされる張成沢(チャンソンテク)派を粛清して以降、中国の北朝鮮に対する影響力は低下したといわれている。このタイミングで日朝が接近するようなことがあれば、北東アジアでの中国の孤立は一層深まる可能性がある。


拉致再調査 日朝合意 首相に目算「茶番」承知で打開へ
産経新聞 5月30日(金)7時55分配信

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北朝鮮が全ての拉致被害者に関し全面的調査を約束したことを発表する安倍晋三首相=29日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影)(写真:産経新聞)

 「全ての拉致被害者のご家族がご自身の手で、お子さんたちを抱きしめる日がやってくるまで、私たちの使命は終わらない」

 安倍晋三首相は29日夕、首相官邸で北朝鮮が拉致被害者と特定失踪者の包括的全面調査を行うことに関し、記者団に改めてこう決意を表明した。首相はこの後、周囲に「北朝鮮が、拉致被害者らが見つかったら帰すと約束したのは初めてだ」と評価した。

 実は首相は今回の日朝外務省局長級協議について、あらかじめ一定の手応えを感じていたようだ。協議が始まる一週間前の19日、岸田文雄外相が自ら記者会見を開いて協議開催を発表したことの意味を周囲にこう明かしていた。

 「岸田さんが(事務方ではなく)自身で言ったのは大事だ。これは、北朝鮮側に前向きな動きがあるかもしれないということだ」

 北朝鮮による拉致被害者の存在に関する再調査については、もともと「拉致被害者がどこで何をしているか北朝鮮は最初から分かっている」(政府の拉致問題担当者)という。そのため実効性が疑われてきたが、政府高官は「茶番劇なのは承知の上だ」と指摘する。首相自身もこれまで同様の趣旨のことを述べてきた。

 それでも北朝鮮の再調査表明を評価するのは、それ自体が拉致問題解決に対する北朝鮮の意欲のバロメーターとなるからだ。

 今後は「日朝間で対北制裁部分解除や北朝鮮での日本人遺骨収集などを積み重ね、少しずつ互いが信頼できるか確かめつつ交渉を進める」(日朝外交筋)とみられる。

 「安倍政権にとり、拉致問題の全面解決は最重要課題の一つだ」

 首相は29日、記者団に対しこうも強調した。父である安倍晋太郎元外相の秘書官時代から拉致問題に取り組み、病でいったん首相の座から退きながら再び再起を目指した理由も「拉致問題は自分でなければ解決できないとの強い思いがあったからだ」(周辺)。

 これまで北朝鮮は、核・ミサイル開発問題でも拉致問題でも譲歩をほのめかしては日本をはじめ各国から支援を引き出し、揚げ句、それを裏切ってきた。だが、その経緯、北朝鮮の手法を誰よりも熟知し警鐘を鳴らしてきたのも首相だ。

 「平成19年7月の参院選で安倍政権が勝利していれば、拉致被害者は間違いなく帰ってきた。北朝鮮側は安倍政権が長期政権になると思っていたし、拉致被害者を帰国させれば国交正常化までいくわけだから」

 第1次安倍政権で首相秘書官を務め、北朝鮮との水面下交渉を担当した井上義行氏(現みんなの党参院議員)は22年7月、産経新聞のインタビューにこう語っていた。今後も事態は予断も楽観も許さない。とはいえ、長く膠着(こうちゃく)していた拉致問題にようやく新たな展開が出てきた。(阿比留瑠比)


日朝合意 拉致解決に3つの壁、進展状況精査に総連本部売却問題など…
産経新聞 5月30日(金)7時55分配信

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北朝鮮による拉致被害者の再調査を行うことで日朝両政府が合意したことを受け、朝鮮中央テレビの映像を伝えるニュースを見る有本恵子さんの父、明弘さん(左)と母、嘉代子さん=29日、神戸市長田区の自宅(頼光和弘撮影)(写真:産経新聞)

 スウェーデンのストックホルムで行われた日朝協議で、拉致問題が解決に向けて動き出した。最大のポイントは、北朝鮮が「拉致問題は解決済み」としてきた従来の強硬な立場から「日本人に関する全ての問題を解決する」との立場に転換した点だ。日本政府は、協議前から固めていた文書による確約を取り付けることができたため、安倍晋三首相が合意を決断した。ただ、日本にはこれから乗り越えなければならない3つのハードルが待ち構えており、予断を許さない。

【表で見る】政府認定の拉致被害者

 ■進展状況どう精査

 平成20年の日朝の合意では、再調査の対象は「全ての拉致被害者」だったが、今回は「全ての日本人」に拡大し、北朝鮮が日本側の主張を受け入れた。

 それには北朝鮮側の狙いがある。合意文書に明記された「1945年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨および墓地」の調査だ。遺骨収集に伴う経済効果が期待されるためで、約2万人とされる日本人の遺骨収集が実施されれば、日本から間接的に「人道支援」名目の資金が流れ込むとされる。

 北朝鮮が関心を寄せる遺骨収集が、再調査の「枠組み」に組み込まれたことは、再調査を着実に行う動機にもつながる。

 文書には「調査の状況を日本側に随時通報する」ことも盛り込まれた。菅義偉(すが・よしひで)官房長官は29日夜の記者会見で「調査結果を直接確認できる仕組みを確保した。文書は北朝鮮と十分に確認して発表した」とし、実効性があることに自信を示している。だが、再調査の進展状況を具体的に精査していく方法は固まっておらず、政府は慎重に見極める姿勢を崩していない。

 ■総連本部売却問題

 今回の合意には、北朝鮮が日本に強い懸念を表明してきた在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)中央本部ビルの競売問題が含まれていない。北朝鮮側は、競売問題について「朝日関係に拭い難い結果を招きかねない」とし、早期解決を迫り続けてきた。それだけに、今後の再調査過程でこの問題を持ち出し、日本に揺さぶりをかけてくる可能性は十分に考えられる。

 「三権分立」が徹底されている日本で、司法手続きに政治が介入することは許されない。「総連本部の件で政治ができる努力は存在しない」(政府高官)との立場は一貫している。

 ただ、総連本部を競売で落札した不動産業「マルナカホールディングス」(高松市)は、転売先に政府機関も視野に入れている。政府関係者は「司法には介入できないが、マルナカに所有権が移れば、一般の商取引を通じて関与することは可能」としている。

 ■全被害者の帰国は

 政府が再調査の先に見据えているのは、拉致被害者全員の帰国だ。物理的に奪い返すことが事実上不可能である以上、日本は北朝鮮を粘り強く説得しなければならない。

 北朝鮮は平成16年11月、日本政府が認定している拉致被害者17人について、日本に帰国した生存者5人を除き、8人が「死亡」、4人は「未入国」と説明し、幕引きを図ろうとした過去がある。

 北朝鮮は今回、「生存者が発見された場合、帰国させる方向で必要な措置を講じる」としているが、前回と同じように一方的な決着を図ることも想定される。

 しかも拉致被害者だけでなく、残留日本人や日本人配偶者、行方不明者らの調査を同時並行で行うと明言した。拉致被害者から目をそらすための駆け引きに利用されかねない。

 そうした中で、首相は日朝合意を決断し、自ら発表する段取りを決めた。首相在任中の拉致問題解決への決意を示した格好だが、今後も難しい政治判断を迫られそうだ。


米、拉致解決の努力支持=議会では制裁強化の動き
時事通信 5月30日(金)6時43分配信

 【ワシントン時事】米国務省のサキ報道官は29日の記者会見で、日本と北朝鮮が拉致被害者の再調査などで合意したことについて「同盟国と連携し、透明性を持って拉致問題の解決に取り組む日本の努力を支持し続ける」と述べた。
 サキ氏は、日本から北朝鮮との合意に関して事前説明があったことを明らかにし、今後も連絡を取り合っていくと述べた。ただ、日本が対北朝鮮制裁を緩和することに対しては「(日本から)話を聞いていない」と述べ、言及を避けた。
 一方、下院外交委員会は29日、対北朝鮮制裁を強化する法案を可決した。法案は北朝鮮によるマネーロンダリング(資金洗浄)や人権侵害などに関与している内外の個人・団体を制裁対象とし、北朝鮮の一層の孤立化を狙っている。 


<日朝合意>遺骨収集なるか 待ち望む遺族たち
毎日新聞 5月30日(金)0時36分配信

 第二次大戦後に北朝鮮では3万5000人以上の日本人が亡くなったとされる。北朝鮮は今回、終戦前後に域内で死亡した日本人の遺骨や残留日本人の調査も約束した。遺族や関係者は新しい事実や埋葬地の発見、遺骨収集につながるか、息を凝らして待ち望む。

 「何とも分からない」。千葉県船橋市の新井マスミさん(74)は複雑な心境だ。旧満州の新京(現長春)から引き揚げる途中、3歳だった弟を栄養失調で亡くし、平壌近郊の竜山墓地に埋葬した。

 新井さんは一昨年訪朝。竜山墓地について「2度移転した」と説明されたが、どこに遺骨があるかの手がかりはなかった。「弟だと分かる遺骨があるならよいが、無理だとあきらめている。共同墓地か何かを作ってあげたい」と話した。

 船橋市の山澤透さん(82)は「淡い期待を持った」と話す。父佐一郎さんは平壌で死亡したとされるが、状況や埋葬地は全く分からずにいる。

 終戦時に平壌覆審法院(へいじょうふくしんほういん)(高検に相当)の検事長だった佐一郎さんは北朝鮮当局に拘束され、1948年を最後に連絡が途絶えた。赤十字を通じて56年に「服役中に放火・反逆のため処刑された」と連絡があったが、山澤さんは納得していない。それだけに今回の発表には「向こうがどこまで本気でやってくれるか」と疑念をのぞかせた。

 北朝鮮に置き去りになったまま不明の家族を待つ人もいる。

 横浜市金沢区の小泉恒子さん(75)は、北朝鮮西部の長淵(チャンヨン)で別れたまま50年以上消息が分からない妹恒代さん(68)を待ちわびる。「妹も取り上げていただければうれしいが、雲をつかむような話」と戸惑いを隠さない。

 1946年生まれの恒代さんは生後まもなく家族から引き離されて農家に引き取られた。家族は散り散りになりながら帰国したが恒代さんは残された。母芳子さんの必死の訴えで赤十字を通じて61年に生存を確認でき、恒代さんから翌年手紙も届いたが、その後連絡がつかなくなった。芳子さんも2004年に90歳で亡くなったという。【青島顕】


<拉致再調査>実効性どう担保 検証、日本側は手探り
毎日新聞 5月30日(金)0時26分配信

Doc
日朝合意文書 骨子

 政府が29日公表した日朝局長級協議の合意文書では、日本人拉致被害者や拉致された疑いのある特定失踪者について、北朝鮮側が特別調査委員会を設け、調査を行うことを約束した。日本側も北朝鮮国内の関係者との面談や資料を共有することで、調査結果を確認する。しかし、北朝鮮はこれまでも拉致被害者の遺骨と偽る資料を提出したことがあり、日本側がどこまで踏み込んで検証できるかが焦点になりそうだ。

 菅義偉官房長官は29日の記者会見で、北朝鮮による再調査について「わが国としても調査の進捗(しんちょく)過程について随時、通報を受け、調査結果を直接確認する仕組みを確保する」と強調。北朝鮮の設置する特別調査委員会のメンバーに日本側は入らないため、菅氏は「北朝鮮の調査を確認できるようにすることが実効性を確保する上で重要だ」と述べた。

 合意文書によると、北朝鮮から調査状況の報告を受けた日本側が内容の確認を求めた場合、北朝鮮は日本側関係者に対し(1)北朝鮮滞在(2)関係者との面談(3)関係場所の訪問--を実現させると約束。さらに関係資料を日本側と共有し、適切な措置を取るとしている。政府は内閣官房拉致問題対策本部や警察庁から職員を派遣し、徹底的な裏付け調査を行いたい意向だ。

 ただ、こうした日本側の検証作業がどれだけ具体的に進むかは今後の交渉次第だ。特別調査委は北朝鮮の「すべての機関を対象とした調査を行うことができる権限を付与される」と位置付けられたものの、菅氏も具体的な確認作業について「北京の(日朝両国の)大使館ルートを通じて調整する」と述べるにとどめた。外務省幹部は、記者団に対し「調査委が立ち上がったら、確認することは山ほどある」ともらす。

 拉致問題を巡り、日本側は2004年11月に外務省幹部らを直接、北朝鮮に派遣し、調査を実施。北朝鮮側が提出した横田めぐみさんのものとみられる「遺骨」など証拠物を持ち帰った。しかし、その後の鑑定で「遺骨」は別人のものと判明するなど拉致被害者の生存につながる資料もなかなか見つからず、両国間の関係は悪化した経緯がある。

 北朝鮮が拉致被害者らの安否情報の提供に速やかに応じる保証はなく、調査結果に対する日本側の検証作業も難航が避けられない。政府関係者は「北朝鮮が検証作業に応じたくないため、調査結果の伝達をずるずると先延ばしにしていく可能性もある」と警戒している。【村尾哲】


拉致調査を歓迎=制裁緩和には警戒も―米
時事通信 5月30日(金)0時1分配信

 【ワシントン時事】米政府は、日本と北朝鮮が拉致被害者の再調査などで合意したことを歓迎する方針だ。日本側の制裁緩和については、北朝鮮への新たな資金流入を警戒しており、合意内容の説明や手続きの透明性を求めていくとみられる。 


拉致再調査 「解決のきっかけできた」「姿見るまで喜べない」被害者家族に期待と不安
産経新聞 5月29日(木)23時28分配信

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北朝鮮との拉致被害者に対する再調査が決まり報道陣の質問に答える有本恵子さんの両親、明弘さん(左)と嘉代子さん=29日午後7時58分、神戸市長田区の自宅(頼光和弘撮影)(写真:産経新聞)

 拉致被害者、田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(75)は「今までにない具体的な結果が出た。解決のきっかけができたと歓迎している」と評価した。日本側が独自の制裁措置の解除方針を示した点は「協議をつなげるためには仕方ない。約束がほごにならないよう期待を持って注視する」と冷静な受け止め方だった。

 有本恵子さん=同(23)=の母、嘉代子さん(88)は「すぐに応じてくれるとは思わなかった。政府の方がきちんと言うべきことを言ってくれたのだと思う」と喜んだ。

 市川修一さん=同(23)=の兄、健一さん(69)は「昨日まで協議継続との知らせに落胆していたが、再調査の開始を約束したと聞き、これをチャンスと前向きにとらえたい」。

 偽の証拠を出すなど不誠実な対応を繰り返してきた北朝鮮への不信感も根強い。松木薫さん=同(26)=の弟、信宏さん(41)は「家族の考えているスタートラインにも立っていない。家族が生きているという状況になって初めて救出へのスタートラインに立てる。家族の姿が見えない状況では喜ぶことはできない」と話した。

 再調査の対象には、拉致の可能性が排除できない特定失踪者も含まれる。

 昭和48年に千葉県で失踪し、拉致問題に取り組む特定失踪者問題調査会が「拉致濃厚」とする古川了子(のりこ)さん=失踪当時(18)=の姉、竹下珠路(たまじ)さん(70)は「特定失踪者の家族として、今までにない一歩だ」と喜んだ。

 49年に新潟・佐渡島で行方不明となり「拉致濃厚」とされている大沢孝司さん=同(27)=の兄、昭一さん(78)は「一歩前進。一刻も早く調査が始まり、私の弟が生存しているという情報が出てくればと願っている」と話した。


拉致再調査 「最後の機会、ぜひ成果を」 横田さん夫妻、制裁解除には不安も
産経新聞 5月29日(木)23時18分配信

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北朝鮮による拉致被害再調査の報告を受けて記者団の質問に答える横田夫妻=29日午後、神奈川県川崎区(蔵賢斗撮影)(写真:産経新聞)

 拉致被害者の新たな帰国につながるのか。安倍晋三首相は29日、日本人拉致問題をめぐり、日朝両政府が「全面的な再調査実施」で合意したと発表した。平成14年の拉致被害者5人の帰国から12年。「誠意ある調査に期待したい」「まだ喜べない」。家族らは全面解決に期待を寄せる一方、何度も不誠実な対応をしてきた北朝鮮に不安をのぞかせた。

 「最後の機会だと思うが、ぜひ成果を挙げてほしい」。拉致被害者の安否調査で日本と北朝鮮が合意したことを受け、報道陣の取材に応じた横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父、滋さん(81)は拉致問題の進展に強い期待をにじませた。

 今年に入って、少しずつ北朝鮮には軟化の兆しが見られていた。3月10~14日にはモンゴルで、めぐみさんの娘、キム・ウンギョンさん(26)との面会が初めて実現。同月30日には日朝政府間協議が1年4カ月ぶりに中国・北京で再開した。

 こうした流れを受け、滋さん、母の早紀江さん(78)は事態の進展に期待を高めていた。今月28日までのスウェーデンでの政府間協議では当初、再調査について合意に至らなかったと発表されたが、29日に安倍晋三首相が再調査の合意を発表。早紀江さんは「祈るような思いで(調査が)進行することを願っている」と話した。

 一方で、横田さん夫妻は不安も感じている。14年の日朝首脳会談後、北朝鮮はめぐみさんら「死亡」と主張する拉致被害者について、偽の証拠を提出。その後、めぐみさんに関しては、偽の遺骨まで出してきたからだ。

 日本政府は再調査が始まった時点で、日本独自の制裁措置の一部を解除する方針だが、滋さんは「軽いものならいいが、大きいものは動きをみてからでないと利用される恐れがある」と懸念を示した。

 これまで何度も誠意のない対応をしてきた北朝鮮に、早紀江さんは呼びかけた。「どうか誠実な回答をして、みんなを元気なまま帰国させてほしい」


拉致再調査 4度も「うそ」繰り返す 「楽観視できぬ」と救う会会長
産経新聞 5月29日(木)23時7分配信

 北朝鮮による拉致被害者の再調査は果たして信用できるのか。拉致被害者の帰国に向け尽力してきた支援団体の幹部は、いずれも北朝鮮側の姿勢について懐疑的に見ている。

 拉致被害者の支援組織「救う会」の西岡力会長(58)は「これまで北朝鮮は4回うそをついてきた。今の時点で北朝鮮を信じられる根拠はない」と話す。

 西岡会長が挙げる「4回のうそ」。まず第1のうそは平成9年、与党訪朝団に対して拉致被害者について「一般の行方不明者として調査する」としながら、存在を認めなかった。

 第2のうそは14年9月の日朝首脳会談で拉致被害者8人について「死亡」と説明したことだ。「死亡確認書」などを“証拠”として出してきたが、その後でたらめだったことが判明した。第3のうそは16年の日朝実務者協議。このときは横田めぐみさん=拉致当時(13)=の「遺骨」とする偽の骨を出してきた。

 最後のうそは平成20年。拉致被害者の安否に関する再調査に合意しながら、その後調査の打ち切りを一方的に伝えてきた。こうした経緯から西岡会長は「簡単によかったよかったとはいえない」と話す。

 北朝鮮が再調査のために設置する「特別調査委員会」についても西岡会長は疑問を投げかける。拉致問題以外に北朝鮮で眠る日本人遺骨問題などが含まれるからだ。「拉致以外の問題が進んで北朝鮮が制裁解除を迫ったり、『調べることが多い』と時間稼ぎされる恐れがある」からだという。西岡会長は「楽観視するのではなく、慎重に北朝鮮の出方を見る必要がある」と指摘している。

 一方、特定失踪者問題調査会の荒木和博代表(57)は29日、東京都文京区の事務所で会見し、「拉致問題の『進展』が『解決』にすり替えられないよう一層注意したい」と述べた。

 荒木会長は、北朝鮮が小泉純一郎元首相の訪朝までは生存している拉致被害者はいないと主張していたことに触れ、「今回の特別調査委員会も全く信用できるものではない」と切り捨てた。その上で、「何人か帰ってくるのであれば、それは明らかな進展であり、制裁の部分解除は交渉のカードになったと評価できる。ただ、拉致問題の全面解決が可能なのかは、現時点で疑問を感じざるを得ない」述べた。


拉致再調査 北朝鮮との合意文書(全文)
産経新聞 5月29日(木)23時7分配信

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北朝鮮による拉致問題の進展があったとして、会見する菅義偉官房長官=29日午後、首相官邸(鴨川一也撮影)(写真:産経新聞)

 政府が発表した日本と北朝鮮の合意文書全文は次の通り。

 双方は、日朝平壌宣言にのっとって、不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現するために、真摯(しんし)に協議を行った。

 日本側は、北朝鮮側に対し、昭和20年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨および墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、拉致被害者および行方不明者を含む全ての日本人に関する調査を要請した。

 北朝鮮側は、過去北朝鮮側が拉致問題に関して傾けてきた努力を日本側が認めたことを評価し、従来の立場はあるものの、全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施し、最終的に、日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明した。

 日本側は、これに応じ、最終的に、現在日本が独自に取っている北朝鮮に対する措置(国連安全保障理事会決議に関連して取っている措置は含まれない)を解除する意思を表明した。

 双方が取る行動措置は次の通りである。双方は、速やかに、以下のうち具体的な措置を実行に移すこととし、そのために緊密に協議していくこととなった。

 【日本側】

 第1に、北朝鮮側とともに、日朝平壌宣言にのっとって、不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現する意思をあらためて明らかにし、日朝間の信頼を醸成し関係改善を目指すため、誠実に臨むこととした。

 第2に、北朝鮮側が包括的調査のために特別調査委員会を立ち上げ、調査を開始する時点で、人的往来の規制措置、送金報告および携帯輸出届け出の金額に関して北朝鮮に対して講じている特別な規制措置、および人道目的の北朝鮮籍の船舶の日本への入港禁止措置を解除することとした。

 第3に、日本人の遺骨問題については、北朝鮮側が遺族の墓参の実現に協力してきたことを高く評価し、北朝鮮内に残置されている日本人の遺骨および墓地の処理、また墓参について、北朝鮮側と引き続き協議し、必要な措置を講じることとした。

 第4に、北朝鮮側が提起した過去の行方不明者の問題について、引き続き調査を実施し、北朝鮮側と協議しながら、適切な措置を取ることとした。

 第5に、在日朝鮮人の地位に関する問題については、日朝平壌宣言にのっとって、誠実に協議することとした。

 第6に、包括的かつ全面的な調査の過程において提起される問題を確認するため、北朝鮮側の提起に対して、日本側関係者との面談や関連資料の共有などについて、適切な措置を取ることとした。

 第7に、人道的見地から、適切な時期に、北朝鮮に対する人道支援を実施することを検討することとした。

 【北朝鮮側】

 第1に、昭和20年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨および墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、拉致被害者および行方不明者を含む全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施することとした。

 第2に、調査は一部の調査のみを優先するのではなく、全ての分野について、同時並行的に行うこととした。

 第3に、全ての対象に対する調査を具体的かつ真摯に進めるために、特別の権限(全ての機関を対象とした調査を行うことのできる権限)が付与された特別調査委員会を立ち上げることとした。

 第4に、日本人の遺骨および墓地、残留日本人ならびにいわゆる日本人配偶者をはじめ、日本人に関する調査および確認の状況を日本側に随時通報し、その過程で発見された遺骨の処理と生存者の帰国を含む去就の問題について日本側と適切に協議することとした。

 第5に、拉致問題については、拉致被害者および行方不明者に対する調査の状況を日本側に随時通報し、調査の過程において日本人の生存者が発見される場合には、その状況を日本側に伝え、帰国させる方向で去就の問題に関して協議し、必要な措置を講じることとした。

 第6に、調査の進捗に合わせ、日本側の提起に対し、それを確認できるよう、日本側関係者による北朝鮮滞在、関係者との面談、関係場所の訪問を実現させ、関連資料を日本側と共有し、適切な措置を取ることとした。

 第7に、調査は迅速に進め、その他、調査過程で提起される問題はさまざまな形式と方法によって引き続き協議し、適切な措置を講じることとした。


「希望の持てる重要な第一歩」蓮池薫さん夫妻
産経新聞 5月29日(木)23時3分配信

 昭和53年に新潟県柏崎市で拉致され、平成14年に帰国した蓮池薫さん(56)と妻の祐木子さん(58)は「拉致問題と関連して北朝鮮が『包括的全面調査』を実施することを約束したことは、希望の持てる重要な第一歩だと考えます。北朝鮮の意図を正確に見極めながら、これが必ず被害者たちの帰国につながるよう、日本政府の最大の努力と決断を強く望みます」とのコメントを発表した。


「首相の本気を感じる」曽我ひとみさん
産経新聞 5月29日(木)23時1分配信

 昭和53年に拉致され、平成14年に帰国した新潟県佐渡市の曽我ひとみさん(55)は「この報道を聞いて本当にびっくりしました。今までにないくらい、総理大臣の本気を感じることができました。今度こそ、本当に拉致被害者全員が帰国できるようにしてほしいと願っています」とコメントを発表した。


特定失踪者470人、うち77人は「拉致濃厚」
読売新聞 5月29日(木)22時44分配信

 北朝鮮が約束した拉致被害者の全面調査の対象には、横田めぐみさん(拉致当時13歳)ら、帰国していない日本政府認定の12人の拉致被害者に加え、北朝鮮に拉致された可能性がある全国約470人の「特定失踪者」も含まれている。

 「特定失踪者問題調査会」(東京)は約470人のうち、77人について「拉致濃厚」と判断している。

 一方、全国の都道府県警が、北朝鮮による拉致の可能性が排除できないとして、捜査・調査している行方不明者は860人おり、特定失踪者の多くが含まれているという。


家族高齢化で成果急ぐ=安倍首相、政権浮揚の思惑も―北朝鮮問題
時事通信 5月29日(木)22時13分配信

 安倍晋三首相は、北朝鮮による拉致被害者の再調査着手と引き換えに、日本独自の制裁の解除に踏み切ることを決断した。被害者家族の高齢化が進む中、これ以上の停滞は許されないとの危機感からだ。八方塞がりの北朝鮮が日本との対話にかじを切りつつある時機を捉え、具体的な成果を上げてさらなる政権浮揚につなげたい思惑もあるとみられる。ただ、政府内からは「相当な賭けだ」(関係者)と先行きを不安視する声も漏れる。
 首相は第1次政権時から拉致問題を最重要課題に掲げてきた。ライフワークとして取り組んできたとの自負に加え、小泉内閣の官房副長官として、一時落ち込んでいた支持率が問題進展で急上昇したのを目の当たりにしたことも意識の根底にあるとみられる。首相は拉致被害者家族会と歩調を合わせ、強硬姿勢を前面に押し出してきた。
 だが、2012年11月に拉致被害者の松本京子さんの母三江さんが老衰のため死去。焦りを募らせた家族会では、被害者の横田めぐみさんの母早紀江さんが今年4月、「長い年月、大切な命を救うことができない日本は国家として恥ではないのか」と、悲痛な叫びを上げた。首相は態度を軟化させてでも成果を急がざるを得なかった。
 一方、北朝鮮の金正恩第1書記は13年12月、中国と関係の深い張成沢氏を処刑、対中関係悪化を招いた。国際社会の長期にわたる制裁で国内経済もどん底の状態とされる。今回の日朝合意は、目に見える成果がほしい日本側と、苦境を脱したい北朝鮮側の思惑が一致した結果と言える。 


<拉致再調査>解決、今度こそ 関係者、期待と不安
毎日新聞 5月29日(木)21時49分配信

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「今度こそ誠意を持って調査をしてほしい」と訴える横田滋さん(右)と早紀江さん=川崎市で2014年5月29日午後7時46分、酒井雅浩撮影

 北朝鮮が拉致被害者や拉致の可能性がある特定失踪者を含め、全ての日本人に関する全面的な再調査を行うことを表明した29日、関係者には期待と不安が広がった。拉致被害者5人が2002年に帰国を果たしてから12年。被害者家族の平均年齢は86歳を超え、高齢化が進む。停滞を続けてきた拉致問題は今度こそ解決に向けて動くのか。【小泉大士、山寺香、酒井雅浩、柳沢亮、和田浩幸、柿崎誠】

 ◆拉致被害者

 横田めぐみさん(行方不明時13歳)の父滋さん(81)と母早紀江さん(78)は川崎市内で記者会見し、「これが最後の機会だと思って政府を挙げて解決に取り組んでほしい」と期待を寄せた。

 再調査を行う特別調査委員会に日本側は入らないが、夫妻は「『きちんと実行されないなら制裁解除は再考する』という強い姿勢が必要だが、国際社会も注目している。いいかげんなことはできないはず」。滋さんは「めぐみは29歳で自殺したことになっているが、(孫の)ウンギョンさんが2002年に日本政府に提供した写真は40歳くらいに見えた」とし、早紀江さんも「絶対生きていると信じている。早く戻れるような調査をしてほしい」と訴えた。

 田口八重子さん(同22歳)の兄で、拉致被害者家族連絡会代表の飯塚繁雄さん(75)は埼玉県上尾市の自宅前で「今回は相当、期待が膨らんでいる」と語った。飯塚さんは「08年にも(北朝鮮が再調査を)約束したがほごにされた」と警戒感を示しつつも、「(北朝鮮が)経済面などの背景から、交渉相手は安倍晋三首相しかいないと思ったのでは。千載一遇のチャンスを無にすることなく、確実に展開をリードしてほしい」と話した。

 留学先のスペインで弟の松木薫さん(同26歳)が拉致された熊本県菊陽町の斉藤文代さん(68)は「今はうれしさや喜びはない。被害者全員が帰国して初めて前進。今は静かに見守りたい」。今年1月には母スナヨさんが92歳で亡くなった。斉藤さんは「薫に会わせてあげられなかったのが残念。薫が帰ってきたら母の墓前に報告に行くと家族みんなで誓った。その期待を北朝鮮や政府は裏切らないでほしい」と話した。

 02年に帰国した3人は地元の市役所を通じてコメントを発表。新潟県柏崎市に住む蓮池薫さん(56)、祐木子さん(58)夫妻は「希望の持てる重要な第一歩。北朝鮮の意図を正確に見極めながら、政府の最大の努力と決断を強く望みます」。同県佐渡市の曽我ひとみさん(55)は「今までにないくらい、総理の本気を感じることができた。今度こそ全員が帰国できるようにしてほしい」とした。

 ◆特定失踪者

 新潟県職員として旧新穂村(現佐渡市)に赴任中、行方不明となった大沢孝司さん(同27歳)の兄、昭一さん(78)=新潟市=は「兄の責任として捜し続けてきたが、音信不通であることがつらかった。再会を願っていた両親も亡くなった。今はただ元気でいてくれたらと思っている」と話した。

 一方、埼玉県川口市出身の藤田進さん(同19歳)の弟隆司さん(56)は「再調査の約束だけでは喜べない。北朝鮮は過去にも合意しながらうやむやにしてきた」。調査再開の時点で制裁を一部解除するとした政府方針についても「被害者の帰国前に解除するのは納得できない。期限を区切って結果が出なければ制裁を強化すると迫るべきだ」と注文を付けた。

 ◆支援団体

 「救う会」の西岡力会長は北朝鮮の再調査について「全面的に歓迎はできない。これまで何度も調査すると言いながら正確な情報を出してこなかった」と慎重な見方だ。

 「特定失踪者問題調査会」の荒木和博代表は会見で、「(拉致被害者と違い、特定失踪者についてはそもそも政府が拉致を認めておらず)家族は情報がなく生殺しの状態」とした上で、「特別調査委の設置だけでは評価できない。何人か帰ってきた時点で初めて進展があったと評価したい」と述べた。

 ◇政府認定の拉致被害者の方々◇

 (帰国した5人を除く)

久米裕さん(52)

 77年9月19日

 石川県能都町(現能登町)

 ※入国していない

松本京子さん(29)

 77年10月21日

 鳥取県米子市

 ※入国していない

横田めぐみさん(13)

 77年11月15日

 新潟市

 ※86年8月、韓国人拉致被害男性と結婚。87年9月、娘キム・ウンギョンさんを出産。94年4月、入院していた病院で自殺

田中実さん(28)

 78年6月ごろ

 神戸市から出国した欧州

 ※入国していない

田口八重子さん(22)

 78年6月ごろ

 不明

 ※84年10月に被害者の原敕晁さんと結婚。86年7月、交通事故で死亡

市川修一さん(23)

 78年8月12日

 鹿児島県吹上町(現日置市)

 ※79年7月に被害者の増元るみ子さんと結婚。79年9月に海水浴中に死亡

増元るみ子さん(24)

 78年8月12日

 鹿児島県吹上町(現日置市)

 ※79年7月に被害者の市川修一さんと結婚。81年8月に招待所で心臓まひで死亡

曽我ミヨシさん(46)

 78年8月12日

 新潟県真野町(現佐渡市)

 ※入国していない

石岡亨さん(22)

 80年5月ごろ

 スペイン

 ※85年12月に被害者の有本恵子さんと結婚。女児をもうけたが88年11月、招待所を移った翌日に3人全員が招待所内で石炭ガス中毒死

松木薫さん(26)

 80年5月ごろ

 スペイン

 ※96年8月、交通事故で死亡

原敕晁さん(43)

 80年6月中旬

 宮崎市

 ※84年10月に被害者の田口八重子さんと結婚。86年7月、肝硬変で死亡

有本恵子さん(23)

 83年7月ごろ

 デンマーク

 ※85年12月に被害者の石岡亨さんと結婚。女児をもうけたが88年11月、招待所を移った翌日に3人全員が招待所内で石炭ガス中毒死

……………………………………………………………………………………

 名前、発生日、発生場所の順。年齢は当時。※は北朝鮮側の説明


「これが最後」「ぜひ成果を」=拉致被害者家族ら歓迎―慎重対応求める意見も
時事通信 5月29日(木)21時39分配信

 北朝鮮の調査約束を日本政府が発表したことを受け、拉致被害者横田めぐみさん=失踪当時(13)=の父滋さん(81)と母早紀江さん(78)は29日夜、川崎市内で取材に応じ、滋さんは「これが最後の機会と思っている。ぜひ成果を上げてほしい」と今後の進展に強い期待感を示した。
 夫妻は3月にめぐみさんの娘キム・ウンギョンさんとモンゴルで対面したばかり。ひ孫に当たる女児とも顔を合わせた。北朝鮮側の説明ではめぐみさんは既に死亡したことになっているが、早紀江さんは「私たちは初めから生きていると思っている。早く帰ってこられるよう、きちんと回答してくれればありがたい」と北朝鮮の誠意に懸けた。
 家族会代表の飯塚繁雄さん(75)は埼玉県内の自宅で取材に応じ、「われわれが今まで待ってきたきっかけができた。千載一遇のチャンスだ」と評価。「再調査を受けた制裁解除も、拉致問題の解決につながるならいいと思う」と語った。 


制裁解除には反対=被害者帰国させてから―特定失踪者家族
時事通信 5月29日(木)21時15分配信

 北朝鮮による拉致の可能性を排除できない特定失踪者藤田進さん=失踪当時(19)=の弟隆司さん(56)は29日取材に応じ、北朝鮮が過去に拉致被害者の再調査に合意しながら実行しなかった経緯を踏まえ、調査開始を理由に日本政府は制裁を解除すべきではないと訴えた。
 隆司さんは「北朝鮮は約束を守ってこなかった経緯があり、今回調査を約束しても単純に喜べない」と強調した。さらに「調査開始で制裁を一部解除すれば北朝鮮の時間稼ぎに利用される。絶対に反対だ」と指摘。被害者が帰国する結果が出てから制裁を解除するよう求めた。


<拉致問題>北朝鮮が再調査約束 日本、制裁一部解除へ
毎日新聞 5月29日(木)21時0分配信

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日朝交渉で拉致被害者らの再調査などについて合意したと表明する安倍晋三首相=首相官邸で2014年5月29日午後6時27分、藤井太郎撮影

 政府は29日、ストックホルムで行われた日朝外務省局長級協議で、北朝鮮が日本人拉致被害者の「包括的かつ全面的」な再調査の実施を約束し、調査開始時点で日本が独自に行っている制裁の一部を解除することで合意したと発表した。安倍内閣が最重要課題と位置づける拉致問題が進展に向け動き出したことになるが、調査が進むか不透明な点があり、政府は北朝鮮側の出方を慎重に見極める考えだ。

【拉致問題のニュース特集】

 安倍晋三首相は同日夕、首相官邸で記者団に、「北朝鮮側は拉致被害者および拉致の疑いが排除されない行方不明者を含めすべての日本人の包括的、全面調査を行うことを約束した。特別調査委員会が設置され、日本人拉致被害者の調査がスタートする」と述べ、再調査の開始を発表した。

 そのうえで「すべての拉致被害者の家族がご自身の手でお子さんたちを抱きしめる日が来るまで私たちの使命は終わらない。全面解決へ向けて第一歩となることを期待している」と強調した。

 26日から3日間の日程で行われた日朝協議は終了時点では具体的な協議内容については、明らかにされていなかった。協議では調査再開と一部制裁解除など双方の「行動措置」に関する合意文書が作成されたが、署名はされず、双方が持ち帰った。

 帰国した外務省の伊原純一アジア大洋州局長は29日に合意内容を首相に報告。その後、菅義偉官房長官、岸田文雄外相、古屋圭司拉致問題担当相を交え、首相官邸で関係閣僚会議を開き、合意文書を了承。首相が発表した。

 首相の発表後、菅氏が緊急に記者会見し、合意文書を公表した。この中で、北朝鮮は、調査の過程で日本人の生存者が発見された場合は「帰国させる方向で去就の問題に関して協議し、必要な措置を講じる」ことに同意。「拉致問題は解決済み」としてきた従来の主張を修正した。日本は、北朝鮮による調査開始時点で日本が独自に北朝鮮に科してきた制裁のうち(1)人的往来の規制措置(2)送金報告、現金持ち出しの届け出義務(3)人道目的の北朝鮮籍船舶の入港禁止--について解除するとしている。

 政府は近く、北朝鮮に対して調査を求める日本人のリストを提示する。政府認定の拉致被害者17人のうち行方不明の12人と、警察庁が認めた拉致の疑いがある特定失踪者860人が中心となる。

 菅氏は、北朝鮮が調査のために設置する「特別調査委員会」の設置時期について「速やかということになっている。具体的には3週間前後と報告を受けている」と語った。調査終了時期については「現時点においては決めていない。そんなに長い時間、何年もということはあり得ない」と説明した。

 委員会の性格に関しては「特別の権限、すべての機関を対象とした調査を行うことができる権限を付与した委員会」と強調。「調査結果、進捗(しんちょく)状況について随時、通報を受ける。日本側と協議し、その協議で調査結果を直接確認できる仕組みを確保している」と述べ、調査の実効性は担保されたとの認識を強調した。

 米韓など関係国への説明については「外交ルートでさまざまな調整を行った」と語った。国連安全保障理事会の決議に基づく制裁は解除しないことから「(関係国からの懸念は)あり得ない」と明言した。【木下訓明】

 ◇北朝鮮も合意内容発表

 北朝鮮は29日、国営朝鮮中央通信を通じ、日朝政府間協議での合意内容を発表した。発表では「拉致問題は解決済み」だとしてきたことについて「従来の立場はあるが」との表現にとどめている。また「日本人の遺骨処理と共に、生存者が発見された場合、帰国させる方向で協議し、必要な措置を講じる」としている。

 ◇日朝合意文書の骨子

<日本がとる行動措置>

・日朝平壌宣言にのっとって、懸案事項を解決し、国交正常化を実現する意思を改めて表明

・調査開始時点で、人的往来の規制や人道目的の北朝鮮籍の船舶の日本への入国禁止措置を解除

・日本人の遺骨や墓参について協議

・在日朝鮮人の地位に関し協議

・適切な時期に北朝鮮に人道支援の検討

<北朝鮮がとる行動措置>

・全ての日本人に関する調査を包括的、全面的に実施

・全ての機関を対象とした調査をできる権限を付与された特別調査委員会の設置

・拉致被害者、行方不明者に対する調査状況を日本側に随時通報

・生存者が発見された場合、帰国させる方向で協議

・調査確認のため日本側関係者の北朝鮮滞在、関係者との面談の実現


全員帰国に希望の一歩=蓮池、地村夫妻、曽我さん―北朝鮮問題
時事通信 5月29日(木)20時53分配信

 北朝鮮の拉致問題の再調査確約について、日本に帰国した拉致被害者らは「希望の持てる重要な一歩だ」「被害者全員が帰国できるように」と期待を寄せた。
 蓮池薫さん(56)夫妻は「希望の持てる重要な第一歩だと考えます」と進展を評価。「北朝鮮の意図を正確に見極めながら、これが必ず被害者の帰国につながるよう、日本政府の最大の努力と決断を強く望みます」と要望した。
 曽我ひとみさん(55)は「この報道を聞いて本当にびっくりしました。今までにないくらい首相の本気を感じることができました」とした上で、「今度こそ本当に拉致被害者全員が帰国できるようにしてほしい」とコメントした。
 地村保志さん(58)夫妻は「今後の進展を注視していくとともに、先に帰国した私ども拉致被害者の最大の念願である未帰国の拉致被害者、特定失踪者等のすべての皆さんが早期に祖国へ帰国できるよう心より願っております」と心境をつづった。 


日本独自の制裁、北の調査開始時に解除…菅長官
読売新聞 5月29日(木)20時40分配信

 菅官房長官は29日、緊急記者会見を開き、スウェーデンのストックホルムで28日まで行われていた日本と北朝鮮の政府間協議で、北朝鮮に連れ去られた疑いのある行方不明者も含む全ての拉致被害者などの再調査を、包括的かつ全面的に実施することで合意したと発表した。

 日本が北朝鮮に独自に実施している人的往来の規制などの制裁については、北朝鮮が調査のための特別調査委員会を発足させ、調査を開始する時点で解除するとした。


<日朝協議>合意事項の全文
毎日新聞 5月29日(木)20時34分配信

 政府が北朝鮮側と合意した事項は次の通り。

 双方は、日朝平壌宣言にのっとって、不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現するために、真摯(しんし)に協議を行った。

 日本側は、北朝鮮側に対し、1945年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する調査を要請した。

 北朝鮮側は、過去北朝鮮側が拉致問題に関して傾けてきた努力を日本側が認めたことを評価し、従来の立場はあるものの、全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施し、最終的に、日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明した。

 日本側は、これに応じ、最終的に、現在日本が独自に取っている北朝鮮に対する措置(国連安保理決議に関連して取っている措置は含まれない)を解除する意思を表明した。

 双方が取る行動措置は次の通りである。双方は、速やかに、以下のうち具体的な措置を実行に移すこととし、そのために緊密に協議していくこととなった。

--日本側

 第一に、北朝鮮側と共に、日朝平壌宣言にのっとって、不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現する意思を改めて明らかにし、日朝間の信頼を醸成し関係改善を目指すため、誠実に臨むこととした。

 第二に、北朝鮮側が包括的調査のために特別調査委員会を立ち上げ、調査を開始する時点で、人的往来の規制措置、送金報告及び携帯輸出届け出の金額に関して北朝鮮に対して講じている特別な規制措置、及び人道目的の北朝鮮籍の船舶の日本への入港禁止措置を解除することとした。

 第三に、日本人の遺骨問題については、北朝鮮側が遺族の墓参の実現に協力してきたことを高く評価し、北朝鮮内に残置されている日本人の遺骨及び墓地の処理、また墓参について、北朝鮮側と引き続き協議し、必要な措置を講じることとした。

 第四に、北朝鮮側が提起した過去の行方不明者の問題について、引き続き調査を実施し、北朝鮮側と協議しながら、適切な措置を取ることとした。

 第五に、在日朝鮮人の地位に関する問題については、日朝平壌宣言にのっとって、誠実に協議することとした。

 第六に、包括的かつ全面的な調査の過程において提起される問題を確認するため、北朝鮮側の提起に対して、日本側関係者との面談や関連資料の共有等について、適切な措置を取ることとした。

 第七に、人道的見地から、適切な時期に、北朝鮮に対する人道支援を実施することを検討することとした。

--北朝鮮側

 第一に、1945年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、いわゆる日本人配偶者、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する調査を包括的かつ全面的に実施することとした。

 第二に、調査は一部の調査のみを優先するのではなく、全ての分野について、同時並行的に行うこととした。

 第三に、全ての対象に対する調査を具体的かつ真摯に進めるために、特別の権限(全ての機関を対象とした調査を行うことのできる権限)が付与された特別調査委員会を立ち上げることとした。

 第四に、日本人の遺骨及び墓地、残留日本人並びにいわゆる日本人配偶者をはじめ、日本人に関する調査及び確認の状況を日本側に随時通報し、その過程で発見された遺骨の処理と生存者の帰国を含む去就の問題について日本側と適切に協議することとした。

 第五に、拉致問題については、拉致被害者及び行方不明者に対する調査の状況を日本側に随時通報し、調査の過程において日本人の生存者が発見される場合には、その状況を日本側に伝え、帰国させる方向で去就の問題に関して協議し、必要な措置を講じることとした。

 第六に、調査の進捗(しんちょく)に合わせ、日本側の提起に対し、それを確認できるよう、日本側関係者による北朝鮮滞在、関係者との面談、関係場所の訪問を実現させ、関連資料を日本側と共有し、適切な措置を取ることとした。

 第七に、調査は迅速に進め、その他、調査過程で提起される問題はさまざまな形式と方法によって引き続き協議し、適切な措置を講じることとした。


「緊張感持って見守りたい」=再調査約束受け―支援団体
時事通信 5月29日(木)19時19分配信

 政府の発表を受け、拉致被害者家族の支援団体「救う会」や民間団体「特定失踪者問題調査会」の関係者からは29日午後、「緊張感を持って見守りたい」「調査結果が全て」などの意見が上がった。
 救う会の西岡力会長は、調査開始を受けた制裁解除について「日本側が譲歩しているように見え、心配だ。緊張感を持って今後の展開を見守りたい」と憂慮。一方で、「動きが出てきたことは間違いない。長く拉致問題に取り組んできた安倍首相の決断なら信頼できる」と期待感も見せた。
 調査会の荒木和博代表は同日夜、東京都内で記者会見し、「調査委員会の設置ではなく、その結果が全てだ」と強調。「この方法だけでは拉致問題の解決は不可能。『進展』が『解決』にすり替えられないよう注意したい」と語った。 


安倍首相会見 拉致問題「全面解決へ向けて第一歩となる」
産経新聞 5月29日(木)18時59分配信

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北朝鮮がすべての拉致被害者に関し全面的調査を約束したことを発表する安倍晋三首相=29日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影)(写真:産経新聞)

 安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮による外務相局長級の政府間協議を受け、北朝鮮が全ての拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について、包括的な全面的調査をすると約束したことを明らかにした。首相官邸で記者団に語った内容は次の通り。

 「ストックホルムで行われた日朝協議の結果、北朝鮮側は拉致被害者および拉致の疑いが排除されない行方不明の方々を含め、全ての日本人の包括的全面調査を行うことを日本側に約束をしました。

 その約束に従って、特別調査委員会が設置をされ、日本人拉致被害者の調査がスタートすることになります。

 安倍政権にとりまして、拉致問題の全面解決、最重要課題の一つであります。

 全ての拉致被害者のご家族がご自身の手でお子さんたちを抱きしめる日がやってくるまで、私たちの使命は終わらない。この決意を持って取り組んできたところでありますが、全面解決へ向けて第一歩となることを期待しています。

 詳しくはこの後、官房長官からお話をさせていただきます」


<拉致問題>北朝鮮が「包括的全面調査」約束 安倍首相発表
毎日新聞 5月29日(木)18時52分配信

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日朝交渉で拉致被害者らの再調査などについて合意したと表明する安倍晋三首相(中央)=首相官邸で2014年5月29日午後6時27分、藤井太郎撮影

 安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮の局長級協議で、北朝鮮が日本人拉致被害者と拉致の疑いがある行方不明者について「包括的全面調査」を実施することを約束したと明らかにした。首相官邸で記者団に語った。

 首相は「(北朝鮮の)特別調査委員会が設置され、拉致被害者の調査がスタートする」と説明。「(拉致問題の)全面解決に向け、第一歩となることを期待したい」と述べた。


北、拉致全面調査を約束…日本は制裁一部解除へ
読売新聞 5月29日(木)18時47分配信

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北朝鮮が拉致被害者らの包括的・全面的な調査を約束したことを発表する安倍首相(中央)(29日、首相官邸で)=吉岡毅撮影

 北朝鮮による拉致問題をめぐり、安倍首相は29日、拉致した可能性がある全ての日本人を対象に北朝鮮が全面調査を行うと約束したことを明らかにした。

 首相官邸で記者団に語った。ストックホルムで26~28日に行われた日朝政府間協議を踏まえ、両政府が正式に合意した。北朝鮮は、これまで「拉致問題は解決済み」としてきた主張を撤回したことになる。

 首相は記者団に、「安倍政権にとって拉致問題の全面解決は、最重要課題の一つだ。全面解決へ向けて第一歩となることを期待している」と述べた。

 菅官房長官は29日、緊急記者会見を開き、北朝鮮が調査を始めた時点で、日本が北朝鮮に独自に科している〈1〉人的往来の規制〈2〉政府への報告が必要な送金額(300万円超)や、届け出が必要な現金の持ち出し額(10万円超)の規制〈3〉人道目的の北朝鮮籍船舶の入港禁止措置――を解除していくと発表した。商業目的の船舶入港や航空チャーター便の乗り入れ禁止などは解除対象外とするほか、国連安全保障理事会決議に基づく制裁措置は続ける。


対北制裁解除を発表=船舶入港など―政府
時事通信 5月29日(木)18時46分配信

 菅義偉官房長官は29日、拉致被害者に対する北朝鮮の調査が開始された時点で(1)人的往来の規制措置(2)送金に関する措置(3)人道目的の北朝鮮籍船舶の入港規制措置―を解除すると発表した。 


北朝鮮、拉致被害者の再調査実施を約束
2014年5月29日(木)18時36分配信 J-CASTニュース

安倍晋三首相は2014年5月29日、北朝鮮による拉致被害者について「包括的かつ全面的な調査をする」ことで北朝鮮側と合意したと発表した。直後に菅義偉官房長官が会見し、北朝鮮側が再調査に応じる見返りに、人的往来の制限など、日本が独自に行っている経済制裁措置を緩和する方針を明らかにした。

国営朝鮮中央通信も「日朝政府間協議の結果と関連した報道」と題した記事を配信し、

「我が方は、日本側が過去の時期拉致問題と関連して(北朝鮮側が)傾けてきた努力を認めたことに対して評価し、従来の立場はあるが、包括的で全面的な調査を進め、最終的に日本人に関するすべての問題を解決する意思を表明した」
と明記した。


北朝鮮、拉致を全面再調査
2014年5月29日(木)18時36分配信 共同通信

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 日本人拉致被害者の安否に関する再調査で、北朝鮮側と合意したことを発表する安倍首相=29日夕、首相官邸

 安倍晋三首相は29日、北朝鮮が日本人拉致被害者の全面的な再調査を実施することで北朝鮮側と合意したと発表した。菅義偉官房長官は記者会見で、北朝鮮が拉致被害者らの再調査を開始する段階で、人的往来の規制など日本が実施している独自制裁措置を一部解除すると明らかにした。調査は拉致の可能性が否定できない特定失踪者らも含む包括的な内容で、首相は記者団に「全面解決へ向けて第一歩となることを期待する」と語った。

 両政府の合意によると北朝鮮側は特別調査委員会を設置し、生存する被害者が発見された場合、日本に帰国させる方向で必要な措置を講じる。再調査合意は金正恩体制発足後初。


北朝鮮が拉致、全面調査約束 安倍首相が発表
産経新聞 5月29日(木)18時34分配信

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北朝鮮がすべての拉致被害者に関し全面的調査を約束したことを発表する安倍晋三首相=29日午後、首相官邸(酒巻俊介撮影)(写真:産経新聞)

 安倍晋三首相は29日、日本と北朝鮮による外務相局長級の政府間協議を受け、北朝鮮が全ての拉致被害者と拉致の可能性が排除できない特定失踪者について、包括的な全面的調査をすると約束したことを明らかにした。官邸で記者団に語った。


北朝鮮、拉致包括調査を約束=政府、制裁一部解除へ―安倍首相「全面解決へ期待」
時事通信 5月29日(木)18時32分配信

 政府は29日、スウェーデンのストックホルムで開かれた日朝協議で北朝鮮が日本人拉致被害者と、拉致された疑いがある特定失踪者について、包括的、全面的な調査を約束したと発表した。北朝鮮が特別調査委員会を設置する。一方、調査開始時点で日本側は、対北朝鮮制裁のうち(1)人的往来の規制措置(2)送金などに関する規制措置(3)人道目的の北朝鮮籍船舶の入港禁止措置―を解除する。
 北朝鮮は2002年9月の日朝首脳会談で拉致を認めて謝罪。日本政府が被害者に認定した17人のうち5人は帰国したが、横田めぐみさん=失踪当時(13)=ら12人の安否は不明のままだ。日本側が働き掛けていた再調査で具体的な成果が上がり、被害者の帰国につながるかが焦点となる。
 安倍晋三首相は29日、「拉致被害者の調査がスタートする。安倍政権にとって拉致問題の全面解決は最重要課題の一つだ。全面解決に向け、第一歩となることを期待したい」と記者団に述べた。
 菅義偉官房長官は同日、先の日朝協議の合意事項を発表した。それによると、北朝鮮が日本人に関する全ての問題を解決する意思を表明。調査状況を随時日本に通報し、生存者が発見された場合は帰国させる方向で協議する。
 一方、日本は、北朝鮮に対する人道支援の実施を検討。日本側は「日朝平壌宣言にのっとって、不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、国交正常化を実現する意思」を改めて北朝鮮に伝えた。
 菅長官はまた、調査の開始時期について、「今後3週間前後」との見通しを示すとともに、北朝鮮側が特別調査委の具体的な組織、構成、責任者について、日本側に通報することを明らかにした。北朝鮮側は、調査に合わせ、日本側関係者の北朝鮮滞在、関係者との面談、関連資料の日本側との共有―を行う。 


安倍首相が拉致問題で今夕、発表
産経新聞 5月29日(木)18時19分配信

 安倍晋三首相は29日午後6時25分をめどに、官邸で拉致問題について説明する。続いて菅義偉官房長官が同日午後6時35分をめどに記者会見する。政府はスウェーデンでの日朝政府間協議を踏まえ、日朝協議に関する関係閣僚会議を開いており、今後の政府対応を説明する見通しだ。政府関係者が明らかにした。

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